Vブレーキ用(Panasonicハリヤ)用Sesameサイクル2アダプタを改良

以前、ママチャリ用であるSesameサイクル2(自転車用スマートロック)をVブレーキであるPanasonicの電動アシスト自転車ハリヤ(2016年モデル)に取り付けるアダプタを製作しました。かこの経緯は以下の2記事に。

初期バージョン(Ver.1)

Sesame Touch対応バージョン(Ver.2)

ぶっちゃけ最近は自転車自体パンクを放置して乗ってなかったんですが、コメントで使ってみたいというご要望をいただき、改めて製作してみることに。せっかくなのでこれを機会にいくつか気になっていた課題も改善してみようと。

課題1: 埋め込みナットの強度問題

以前のバージョンではSesameサイクル2を固定するボルトの受け側として、埋め込み金属ナットを使っていました。下の写真のような部品を熱した半田ゴテでプラスチックを溶かしながらグニュっとインサートする手法です。

これでしっかりと金属ボルトを固定できるはずだったのですが、しばらくつかっていると、このナット自体が抜けてきてしまいました。アダプター側のインフィル(密度)が低かったのかも知れません。できるだけ強い力を掛けないようにしてましたが、振動のせいかわかりませんが、だんだんと緩んできて抜けてしまいます。

そこでブログには載せていませんでしたが改良版として下の写真のように受け部分(黒)をアダプター本体(青)と別体パーツにしました。意図としては積層方向をかえること。このアダプターは寝かせるように 造形するのでレイヤーが水平にできるため、ボルト方向に力が入ると剥がれやすいかなと。そこで黒い部分だけ別体でレイヤー方向が垂直になるように作っていました。

一応これにしてから破損することなく使えていたんですが、アイデアとしては「そもそも埋め込みナットやめて、長いボルトを貫通させて裏側にナットつけて両側から締め付ければいいんじゃね?」というのを思いついて、モデルまでは作ってありました。

今度破損したらこれで作り直そう、と思ったまま寝かせてあったので、今回あらためてこちらを試そうと。造形的には1パーツで作れる方が楽ですし。

課題2: 材質と耐候性

3Dプリンターでもっともメジャーなフィラメント素材はPLAですが、難点として熱に弱いというのがあります。60℃くらいでかつ荷重がかかっていると割と簡単に変形してしまいます。上記の青いのはPLA-CFというカーボンフィバーを練り込んで強化した素材だったんですが、今回あらためて外して眺めると軽く歪みが出てきました。

耐熱、耐紫外線などの耐候性の面ではABSやASAがあります。ABSは造形が大変で匂いがキツいというので我が家では未導入。それよりは匂いがマシというASAは使ってるんですが、これが調整が難しく、どうしても表面が綺麗にならずにダマができてしまいがち。ペーパーでヤスって平らにするも今度は黒い色がしらっちゃけてしまい、更に塗装したりと仕上げにかなり手間。

そこで今回は同じく屋外に向いているという高速PETGを採用。曰く、

「高速 PETG は、通常の PETG が持つ強度を維持し、水、紫外線、極端な温度に対する優れた耐性を提供します。PLA よりも丈夫で耐久性に優れており、プランター ポット、鳥かご、水やり缶、自動車部品などの屋外用アイテムの印刷に最適です。さらに、フリスビーやブーメランなど、長期間の屋外使用や衝撃、衝突、落下に耐える必要がある屋外用玩具にも適しています。」

とのこと。実際表面はかなり綺麗に仕上がりました。PLAには及びませんが、ヤスリ掛けまではギリギツ用ないかなくらい。

課題3: Sesame Touch固定のラッチ機構

上部にSesame Touch(指紋センサー)をとりつける部分があるのですが、上記の青い世代のものはレールの固さだけで固定してました。それがしばらく時間をおいたらガチガチに固着していて外すのに苦労しました。ハンマーで叩いたレベル。

本来はハンドルベース側に小さな突起がついていて少しだけ引っ込むバネ構造になっていてカチっと固定するようになっているので、その構造の再現にチャレンジ。もちろん金属バネを組み込むのは部品管理上手間なので、3Dプリントできる樹脂だけで実現すべく挑戦。

下の白っぽい部分がそれです。別パーツとして造形し差し込んで接着剤で固定しています。

Sesame Touch固定ラッチ
断面図

一応パチっと鳴ってはまるようにはなりましたが、正直強度とか保持力みたいなところは今後モニタリングが必要です。走行してるうちにTouchが緩んで落ちてしまわないかは不安です。

ちなみにSesame Touch単体だけでなく、別売りのタッチホルダー(自転車用)が必要になります。

完成したVer.3

そんなこんなで完成したのがこちらのVer.3です。

ボルトとナットはちょうど手頃なセットがなくて別々に買って組み合わせています。M5で25mmで六角4mmが使えるモノ(自転車いじる人ならHEXレンチの方が都合が良いですよね?)。ナットは別のボルトナットワッシャーのセット商品から取り出しています。

このマウントアダプターにSesameサイクル2をとりつけた状態がこちら。

裏のナット穴側はこんなです。

ボルトの長さが足りなくてナット穴を深めにしてしまったので、締め付けがちょっと大変になりました。この向きにしてナットを先に入れ込んで、下からボルトを差し込んで締め付ける形。

たぶん先にこの2つを合体させておかないと、Sesameサイクル2を最後にとりつける形だと、ナットが重力で落ちてしまうので大変だと思います。もっと長いボルトが調達できるなら、ナット穴をもっと浅くして指で押さえながら締め付けられるようにすればいいかも。

今回は先にこの2つを組み付けたあとでまとめて自転車に取り付けます。なお、このアダプタを自転車のVブレーキ部分に取り付けるのは元からついているボルトで共締めにします。こちらは六角5mmレンチ。同じレンチが使えると楽なんですが、Sesameサイクル側のボルト頭が大きくなると干渉しそうだったので、、

取付時にはマッドガードに若干干渉しますが一度通過してしまえばギリギリ触れないで済むと思います。この辺りは自転車のモデルや年式によっても違うと思うので、今は自分の2016年式ハリヤ基準です。ご要望いただいた方の年式が微妙に違うので、実際にマッチングしてもらって必要なら調整していこうと思います。

今後、長期的に

  • 解錠/施錠がきちんと機能するか
  • ブレーキの動作に支障がないか
  • Sesame Touchの固定が緩んでこないか
  • アダプター全体が屋外放置で変形や劣化していかないか

などをモニタリングしていきたいと思います。ASAで作った試作品もあるので、どちらも日当たりの良いところに吊しておこうかな。

ハリヤ2017年モデル対応

ウチの2016年式とは違う2017年モデルにお乗りの方からご要望いただいたのでお送りしたところ、そのままでは合わず、Sesame受け部分を2cmズラして欲しいとのことでしたので、以下のバリエーションを作ってみました。

これで取付できたとのことです。やはり年式で結構違うものですね。ちなみに写真左のようにSesame受け部分を接合せずバラで造形してお送りし、どの位置が適正化探ってもらうようにもしたのですが、今回は不要でした。

今後また別モデルでお問い合わせがあった際にはこういう検証用バラモデルもお送りしようかなというところです。これで理想の位置を割り出していただきその数値を元に改めて一体版を作るという感じ。またSesame Touch取付部分も写真のように簡単に有無を選べるので、不要な方はスッキリデザインでお使いいただくことも可能です。

LIFLEXソーラーウォールライトのバッテリーを交換する~18650電池の選び方

LIFELEX(コーナンのプライベートブランド)のソーラーウォールライトはマグネットでどこでもくっつけられる便利なLEDソーラーライトです。

写真はLED色が電球色のホワイトモデル

買って来てそこらの金属部分にバチンと(強力磁石でペタっといよりバチン!とつくので注意が必要です)つけるだけで配線不要でセンサー照明をつけられます。明るさは三段階で最大なら直視できないほど眩しいです。

気に入って我が家では庭の何か所かに設置しています。先日は木製のてすりに固定する3D プリンター製ホルダーも作りました。

最近光ってないことがある…

しかし最近、ふとみると充電不足なのか光っていないことがあります。単に冬場で日照時間が少ないので充電が足りないのか、そもそも2,3年経ってバッテリーが劣化して充電効率が落ちているのか(まぁ両方でしょう)。残念ながらこのライトは公式では「充電不可」となっており基本使い捨てとなります。んー、ソーラーパネルやLEDは別に壊れてないのでもったいないですね。

実は汎用規格の充電池が入っている

メーカー公式で「充電不可」といっているので、以下はあくまで自己責任の試みとなりますが、これの充電池は汎用品でかつ取り外しも比較的簡単です。

背面をみると普通に電池ブタがあります。おそらくこれは廃棄する時に分別を楽にするための配慮だと思いますが。ただ結構固いです。「廃棄時以外には開くなよ?」という強い意志を感じますw。爪でやろうとせずマイナスドライバーなどを使った方が無難でしょう。

フタをあけるとフツーに電池ボックスです。半田付けなどはされていません。そして装着されているのはいわゆる16850サイズ、3.7Vタイプのリチウムイオン充電池です。これは世の中のバッテリー内蔵機器やモバイルバッテリーでめちゃくちゃ使われている規格です。掃除機とかも分解するとこれが並んで入ってたりします。太さが16mm、長さが85mm、最後の0は円筒形タイプであることを意味するようです。以前海外製のバーコードリーダーでも使われていました。

さすがに家電店やホームセンターでは売ってませんが、Amazonや楽天、アリエクなどでは普通に購入可能です。ただし注意が必要な点として、下の写真のようにプラス極に乾電池のような突起がついている必要があります。

同じ「16850」バッテリーとして売られているものの中にはプラスもマイナスも同じく平らなものや、リード線(ケーブル)が溶接済みのものがあるので注意。バーコードリーダーの時はむしろリード線付きを選ぶ必要がありました。同じ規格ですがケースバイケースで色々な加工パターンがあるので要注意。今回はプラス極がでっぱってるのが必要です。

電圧はどれも3.7Vのはずですが、容量は色々です。最初に入っていたものは1,500mAhでした。ちなみに「株式会社 大進」と書かれています。ネットで見付かるのは5,800mAhとか9990mAhとか

ホンマかいな?といいたくなります。同じリチウムイオン電池、同じ容積でそう何倍も容量アップできるなら世の中の充電式機器にとって大進化です。それとも1,500mAhのものが材料ケチって作られているんでしょうか?

ChatGPTさんに「容量が1,500mAhから9900mAhのものまで差が大きい理由は?」と聞いてみました。


18650リチウムイオン電池の容量が1,500mAhから9,900mAhといった幅広い範囲で表示されている理由は、主に以下の4つの要因が関係しています。


1. 実際のセル容量の物理的限界

現在、正規メーカーが製造している18650セルの最大容量は約3,500mAh程度です。

  • 高容量型(3,000mAh〜3,500mAh) → パナソニック NCR18650Bなど
  • 高出力型(1,500mAh〜2,500mAh) → ソニー VTC5、サムスン 25Rなど

9,900mAhなどの異常に高い数値は、詐欺・偽装の可能性が高いです。


2. 高容量 vs 高出力のトレードオフ

リチウムイオン電池にはエネルギー密度(容量)と放電能力(出力)のトレードオフがあります。

タイプ容量(mAh)最大放電電流(A)用途
高容量型3,000〜3,500mAh5A〜10AノートPC、LEDライト、ポータブル電源
高出力型1,500〜2,500mAh20A〜30A電動工具、電子タバコ、ドローン

→ 高容量タイプは大容量だが放電能力が低く、高出力タイプは放電能力が高い代わりに容量が小さくなる


3. 偽装セル(フェイク18650)

AmazonやAliExpressなどで「9,900mAh」などと表示されている18650電池は、ほぼ100%詐欺です。

  • 実際には、中古セルをリパックしたものや、内部に小さなセルを入れて空間を樹脂で埋めたものが多い。
  • 信頼できるメーカー(パナソニック、ソニー、LG、サムスン)以外の超高容量表記は要注意

例:よくある詐欺セル

  • 「9,900mAh」「12,000mAh」→ 実測 800mAh 〜 1,500mAh
  • 「5,800mAh」→ 実測 1,800mAh 〜 2,200mAh

まともな18650で4,000mAh以上のものは存在しない


4. パックバッテリーの合算表記

一部の販売者が、複数の18650を並列接続した合計容量を表記していることもあります。

例:

  • 3本並列(3,000mAh × 3)= 9,000mAh
  • 4本並列(2,500mAh × 4)= 10,000mAh

→ これを単体セルのスペックとして表示する詐欺業者も存在。


まとめ

  • 信頼できるメーカー製18650の最大容量は約3,500mAh
  • 1,500mAhのものは高出力タイプ、3,000mAh以上のものは高容量タイプ
  • 9,900mAhなどの異常に高い表記は詐欺の可能性大
  • 複数セルの合算容量を1本の仕様として偽装している場合もある

→ 「9,900mAhの18650」= 99%偽物!
購入時は信頼できるメーカーの製品を選ぶのが重要です。


だそうです。さすがだ。

  • まともなのは3,500mAhまで。それ以上は容量詐欺。
  • 1,500mAh前後タイプと3,000mAhタイプは用途で使い分け。

ということのようです。今回のライトは高出力タイプが適しているとういことであえて1,500mAhタイプを採用していた可能性が高そうです。

もっともそれを見越して正規容量っぽい商品もあるかも知れませんし、大手メーカー製を騙る偽ブランド商品もあったりでこのジャンルでは小売り品できちんとしたものを買うのは難しいですね。SAMSUNGとかPanasonic、SONYみたいな信頼あるブランドはほとんど小売りはされてない気がします。

1,500mAhで探してみるとこんなのがありました。

同じっぽいブランド、同じセラーですが、2本と4本で値段差が異様に小さい…これはこれでどうなん?って感じですねぇ。

あやしい電池は発火が恐いので、結局それを見越してメーカーも「交換不可」と言っといた方が無難という判断なのかも知れません。それだったきちんと調達したものをマージンのっけてでも交換部品として販売してほしい気もしますが…

きちんとしてメーカーが一般販路で売っているものとしては、オーム電機ブランドのものがありました。同社のソーラーセンサーライト用のようです。ただこれはリチウムイオン電池ではなくリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO₄)電池ですね。発火しにくく寿命も長いということでポータブル電源とかで注目されているヤツです。電圧が3.7Vではなく3.2Vです。

ChatGPTさんのまとめてもらった比較表がこちら。

1. LiFePO₄(リン酸鉄リチウム)と一般的なリチウムイオン電池の違い

項目Li-ion(通常の18650)LiFePO₄(3.2Vタイプ)
公称電圧3.6V〜3.7V3.2V
満充電時電圧4.2V3.6V
放電終止電圧2.5V〜3.0V2.0V
寿命(充放電回数)約300〜500回約2000〜5000回
安全性発火・爆発リスクあり非常に安全
エネルギー密度高い低い
用途ノートPC、懐中電灯、Vape太陽光発電、電動自転車、UPS

まさにソーラーライト向けって感じ。これを採用しているOHM電機さんリスペクト。

OHM製なら全部そうとは限りませんが、これとかは3.2Vとなってるのでビンゴですかね。

んー、次に買うならこれにしたいかも。

それはそれとして、今回のLIFELEXのはどうしましょうかね。ダメもとでLiFePO₄タイプをぶちこんでみたい気もします。無難なのは1,500mAhタイプをまともそうなセラーから購入でしょうか。

そんなこんなしてると、同居人が以前買って放置してあったこれを出してきてくれました。

18650電池が脱着できるモバイルバッテリーです。見方を変えれば4本の18650バッテリー+充電器とも言えますw。そもそも元のバッテリーが劣化しているのか単に日照時間が短くて充電できてないだけなのかもわからないので、一旦この電池に替えてみる、あるいはこの充電器を使って元の電池を充電して使ってみる、というのが良さそう。それで電池の劣化でない場合は、ソーラーパネル別体型に買い換えて照らす方向と太陽光を受ける方向を独立で設置できるようにするかないですもんね。ちなみに付属のバッテリーは2,000mhAと記載されてました。4本あわせても10,400mAhにはならない点はさておきw、電池単体でみると無闇に盛ってないだけ好感が持てます。

あるいは一度フル充電してやればこの冬は乗り切って、日照時間が長くなってきて秋までは持たせられるかも知れません。LIFELEXのライトは実は説明書に「買った時は充電減ってるから夏は2,3日、冬は5,6日、日に当てて充電してから使ってね」と書いてあります。これ理屈はよくわからないですが、ある程度初期充電ができてないと持続的に使えない、ということになるので、たまに満充電にしてやることも意味があるのかも知れないなとか。

一旦こちらでやりくりして経過観察してみようと思います。

姪のiPhoneを刷新。16e予定が16に….

姪っ子二人のiPhone SE2を刷新した話。

うちの妹はシンママでなかなかに余裕がないので、姪二人が適切なIT環境に触れる機会だけは自分が整えてやろうと思っています(自分も余裕ないけど…)。

そんな考えてiPhone SE2を買ってやったのが2020年。SE系のライフサイクルは長いとはいえ、ぼちぼち限界です。SE3ならまだしもSE2は、、。今年はなんといってもApple Intelligence(以下AI)が日本でも使えるようになるので、AI対応前と後のギャップは大きいです。ということで、噂のSE4が出たら替え時かなぁと漠然と考えていました。なお姪は執筆時点で大学1年生と高校1年。

そしてついに登場したのがSE4改め16eです。カメラ性能(単眼化)やGPUコア数(-1)などは抑えめながらベースとしてはA18チップだしAIにも対応、48M画素と、あくまでこれはiPhone16やぞ、という立ち位置なわけですね。これはうってつけだということで、本人達に確認。少し大きくなるし指紋認証なくなって顔認証になる。あと古いSE2は下取りにするので回収するけどえぇか?と。まぁそりゃ欲しいよね、うん。あとSE2は念のため最低の64GBから128GBを選んであったんですが、現状でで二人とも半分程度の使用量だから今回も128GBで良さそう。

で、価格が発表されてみると128GBモデルが99,800円(;´Д`)。AppleCare+もつけて2台買ったら25万コースです…上記記事によるとApple Careまでつけて2台で13万だったそうで、高くなった(円が安くなった)なぁ…(遠い目

正直一括で2台はしんどい。格安SIM運用なので大手キャリアの割引きはあんまり手を出したくない。2年毎に新型に乗り換えてお金を払い続ける手もありますが、管理が面倒くさそう。また実父ではないのでU20割みたいなのも帰省して本人立ち会いで契約が必要そうとか(オンライン契約ならいける?)。

で、片方もしくは2台ともPaydyで金利0%で24分割払いで買うかーとなって毎度の予約開始直後に華麗に注文を決めて「ふぅ」とXを見ていたらカメラが同じ48MPといいつつセンサーサイズが違うという指摘を見つける。なぬ?メインの48MP広角カメラで比べるとiPhone16は1/1.3インチ、16eだと1/2.55インチとのこと。これは盲点でした。同じ画素数ならセンサーサイズが大きい方が感度が有利、つまり夜間撮影などで差が出ます。正直姪達が夜に写真撮ることがどんだけあるかわかりませんが、カメラ(スペック)オタの端くれとして「ぐぬぬ」となってしまいました。その他に16eから16にした差をまとめると、

  • 超広角カメラが追加
  • GPUコアが4->5となりゲームプレイに有利
  • MagSafeに対応
  • USB-C Altモード(HDMI画面ミラーリング)
  • カラバリが白黒2色から5色展開へ
  • ダイナミックアイランド
  • センサーシフト式手ぶれ補正
  • 空間ビデオ/写真撮影
  • カメラコントロールボタン
  • LTEの1.5GHz帯に対応(建物内での電波状況に差?)

など。逆にほぼ同等と考えられるのは、

  • プロセッサはA18
  • メインメモリは8GB
  • Apple Intelligence対応
  • 画面のサイズや画素数、OLEDである点
  • USB Type-Cの通信速度は2.0の480Mbps止まり(ProだけUSB3)
  • ショートカットボタン

など(ChatGPT調べ。間違ってたらごめんなさい)。

16eの未知数な部分として初の自社開発モデムチップC1があります。これによる電力効率が改善して待ち受け時間増加につながったようですが、年々も前から採用を延期してかなり難産していたと思うので、初搭載としては不安もよぎります。特にdocomo/au/Softbankともに1.5GHzバンドが使えなくなるので、思わぬところで圏外を食らう可能性も高まったりしそう。

改めてこれだけの差を鑑みるに2.5万円差というのはむしろお得なのでは?と思えて来ました。特に本人達はカラバリの違いが刺さった様子(それはそうだろう)。16eの時は消去法で白。姉の方は「現状困ってないからもう少し後でもいいかな」とか言ってるくらいだったのに、16を提案してみたところ速攻で食いついてきましたw。姉がウルトラマリン、妹がピンクで即決です。

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そして払う側としてもメリットがあって、10万円が境界なのかペイデイの支払いが16だと24->36回払いになるため、月の支払い額はむしろ下がります。これは正直助かる。1年長く払い続けるので高くはなってるのですが、ペイデイにも24ヶ月目で買い換えて残額チャラになるサービスありますし、その時の相場などを考慮して決めればいいかなと。

ということで、総額は結構大きくなってしまいましたが、二人にはしっかりと最新IT環境に触れてIT力を磨いておいてほしいなと思います。4月になったらApple Intelligenceも案内して活用を促してみようかと。ちなみに現時点ではこちらの動画ができることの紹介としてはわかりやすくまとまっていると思いました。SEや15無印、14以前のモデルから買い換えを迷っている方には参考になると思います。

また今時のiPhoneには充電器がついてきません。SE2に付属してくるものはUSB Type-Aなので、16付属のCtoCケーブルも使えません。純正別売り充電器はPD20Wですが30Wまでは対応してるらしいので、PD30対応で適当に本体カラーに合わせて選んで注文しときました(ケーブルは白なんでしょうけど)。

(執筆時点で1,000OFFクーポン有り)

■機種変更の注意点

これから端末が手元に届いてから機種変更をリモートで指示してやらせることになりますが、自分用メモ。

iPhone 16はUSB2.0止まりなので、有線ケーブルよりもWi-Fi 5GHzで転送する方が速そう(ただし2台一緒にやると微妙?)。

二人ともSIMはLinksMateだが姉はeSIM。LinksMateはSIMクイック転送に非対応っぽいので500円払って再発行の必要あり。端末固有番号のEIDが必要なので端末が届かないと手続きもできない。少し不通期間ができるかも。

LINEやApplePayなどの以降手順は自分でやってるからわかるけど、子ども達がやってるゲームタイトルのアカウント連携まではキャッチアップできないので、本人達にリサーチまたは申告させる。

操作状況がわかるようにiPadかPCでビデオ通話しながらする予定。雑誌などを積んだ上にiPadを置いて簡易書画カメラにするとヨサゲ。

バッテリー保護設定を説明して95%止めを推奨(最終判断は本人に任せる)。

■まとめ

ちなみに16e発売直後(16注文後)に各主要キャリアが2年間100円未満の値引き策を続々と出して来ています。正直そっちで良かったんじゃという気もしますが、保険サービス加入必須だったり、2年後に買い換える時に手数料が2万円くらいかかったりするので、色々考えるの面倒でいっかと自分に言い聞かせていますw。どうせApple Care+は入ってるし、2年買い換え手数料払ってもまだ全然安いんですけどね。回線契約を増やしたり乗り換えたりして管理することに躊躇がない人はそういう方向で調べてみるのも良いと思います。16も結構安くなってきてますよ。

[3Dプリント] Panasonic TZ系食洗機の開ボタンを押しやすくするハック

我が家の食洗機はPanasonicのNP-TZ300です。

この系統のモデルは(TZ100/200/300)はドアパネルにタッチセンサーがついていて、点々模様のところを長押し(長タッチ)するとドアが開きます(現行のTZ500では物理ボタン式に変更されています)。

自分はまぁそんなもんかと納得して使っていますが、同居人はこれが面倒でやってられないのだそう。その2,3秒が待ってられないこともあれば、そもそも反応しないこともあるといいます。

で、この機種にはタッチパネル故障時などのバックアップの意味合いでドアの両サイドに「強制開ボタン」というのがついています。

説明書引用

このボタンを5mmほど押し込むことでもドアが開きます。位置的には悪くないですが、内部のロックを外す機構があるので結構強く押し込む必要があります。説明書にあるとおり爪が長い/付け爪の方なんかは気を遣うでしょう。

注意:本来は非常時の“強制”開ボタンなので、常用には向きません。本来のタッチによる操作であれば事前に温水を止める動作も働きますが、強制開ボタンだとその反応も一瞬遅れる可能性がある(止まりはする)ので、普段使いは自己責任でお願いします。洗浄中に開ける時は予め一時停止操作をしてからに。

■今回の指示: ドア強制開ボタンを押しやすくしろ!

ということで今回のお題はこのドア強制開ボタンをもっと簡単に押しやすくせよ、というものです。

当初、こんな感じでボタン自体を押し出す形のパーツを作りました。表面が指に馴染むよう慣れないフォームモデリングを駆使して曲面造形にしたりもしました。

しかし「違う違う!そうじゃ、そうじゃない~♪」とバッサリ。

もっと押せる部分の面積を大きくせよと。「キノコみたいにすればいい」と。

しかしこれでは元ボタンとの接着面は狭いままなので、横から力がかかると“てこの原理”で簡単にポキっと取れてしまうことは想像に難くありません。バラして元の部品と入れ替えたりガッチリ固定するならまだしも、非破壊でボタン表面に両面テープで貼るだけの想定だと厳しいでしょう。

で、考えたのは、余計な方向の力をブロックするベース部品の追加です。

両面テープで止めるのは緑の部分のみ。円柱はパーツ同士のガタツキ防止の補助でメインの角柱より絶妙に短い(抜けないし底付きもしない範囲)。

張り付けはとりあえず手持ちのナイスタック強力タイプ。

ニチバン ナイスタック 強力タイプ NW-K15S

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長期的なことを考えると防水性のある両面テープが理想かも知れません。且つあまり厚みやクッション性がない方が良いのでこの辺りでしょうか。

とりつけた様子がこちら。シルバーのシルクフィラメントを使ったら色もまぁまぁ馴染みました。

結果は大好評。手のひらやグーパンで雑に押しても一発でドアが開きます。タッチの2,3秒待ちもなくコンマ何秒で開くので、なんなら自分もこっち使おうかなと思うくらい。

注意:本来は非常時の“強制”開ボタンなので、常用には向きません。本来のタッチによる操作であれば事前に温水を止める動作も働きますが、強制開ボタンだとその反応も一瞬遅れる可能性がある(止まりはする)ので、普段使いは自己責任でお願いします。洗浄中に開ける時は予め一時停止操作をしてからに。

「絶対ニーズあるから売れ!」と言われます。どうかなぁ。そもそもこの強制開ボタンの存在すら知らない人も結構いるような?まぁでも一応BOOTHにでも出しておきます。もし欲しいという方がいればそちらでご購入いただくか、BOOTH(Pixiv)アカウントもってないという方はコメントでお知らせください(直接購入の場合送付先住所をお知らせいただく形になります)。

TZ300以外の機種での動作確認は取れていませんが、ボタンのサイズが同じならおそらく使える気がします。ざっと説明書みるとTZ100/200/300は強制開ボタンの記載もあり大丈夫そう。現行のTZ500はタッチパネルが廃止されてドアの物理ボタンで開くのでそもそも当てはまらないされた?

ASSA ABLOY製シリンダのドアにSesameを取り付けるキット Sesame 5 Pro編

当ブログの3Dプリント品頒布で一番人気なのがASSA ABLOY製のドアサムターンにスマートロックのSesameを取り付けるための諸々パーツです。

なんだかんだ月イチくらいでお問い合わせをいただきます。このドアというかサムターンはちょっと特殊で360°以上クルクル回転するので、360°までしか対応していないSesameシリーズを普通に設置すると手回しした時にSesameのサムターン角度検出とズレが発生して、次にモーターでサムターンを回した時に正しい位置に戻せなくなり、結果として施錠/解錠に失敗します。

そこで当ブログでは3Dプリンターを使って回転範囲を限定するリミッター(旧称ストッパー)を作成。同じ悩みをお持ちの方にもお分けさせていただいています。

またこの海外のマニアックなサムターンはたいてい木製と重厚なドアとセットになっており、両面テープやネジ止めするのが憚られるということで、サムターン固定ネジと共締めすることでドアに恒久的ダメージを与えずにSesameを設置するバックプレートやサムターンアダプタも人気です。サムターンアダプタはCandyHouse公式でも数百円でセミオーダーしてもらえますが、以前見せていただいた感じだと割と必要最低限のシンプルな形状で、当ブログ製作のものの方がガッチリ三次元形状に沿って固定できるのでご好評いただいています。詳細は上記ポストをご覧ください。

さて、このパーツシリーズは我が家で使用しているSesame 5用に製作しています。Sesame 4以前だと厚み(奥行き)が違うので使用できるかは未検証です(元々はSesame 3用だったので基本は同じのはずですが)。またかなり形状が違う北欧向けモデルも一度相談を受けてモデルまでは作ってあります。そして今回ついに上位モデルのSesame 5 Proをお使いの方からお問い合わせいただきました。「もしかしたらそのうち来るかもなー」と思っていたんですがついにという感じです。Sesame 5 Proはブラシレスモーターで耐久性が上がり、動作音も静かになっている上位モデルで、形状はSesame 5無印とかかなり違います。自分でもちょっと気になってはいたもののわざわざ買い換えるには至っていませんでした。

手元にないのでリバースエンジニアリングすることもできず実機入手しました!(後述)

  • 依頼主に測ってもらった数値で作成し根気よく合うまでやりとりさせてもらう
  • Proを購入して設計が済んだら返品する(気に入れば自宅でそのまま使う)

のどちらかかなぁと思っていたのですが、ふと公式商品ページをみていたら一応サイズと真正面、真横の高画質な写真があったので、これだけあれば理論的には採寸不要でできるんじゃないかな?と思って着手してみました。Sesame 5と違ってサイドが斜めになってなくて寸胴スタイルなので、理論上は一意の外径サイズを確定できます(横からみた時のメインプレートの厚みとサムターンのツマミの幅は不定)。

なんとか完成したのがこちら。

回転リミッター a. 側面取り付けタイプ
回転リミッター b.手前面取り付けタイプ
回転リミッター c. サムターン側取り付けタイプ
固定用バックプレート 取付方向別4パターン

ごらんのとおりモデリングツール上で3Dモデルデータができたという段階で、実施検証はできていません。なにせ手元に実機がないので、基本的には各パターンの引き合いがあった時点で造形して送付して試してもらうという形になります。

もしSesame 5 ProをASSAドアに取り付けたいという方がいらっしゃって、一発で付かないかもだけど何度か試行錯誤にお付き合いしてでも欲しい、という方がいらっしゃればコメント欄にてお問い合わせいただければと思います。

選択肢が増えて色々ややこしくなってきたので、問い合わせ&概算見積フォームを作りました。おわかりの範囲で記入していただいて送信いただければと思います。

2025.3.27追記 実機マッチング

複数のSesame 5 Proのご依頼をいただいたので、思い切って実機を購入してみました。自宅に取付ての長期使用はまだですが、とりあえず製作したパーツのマッチングはとれました(びっくりする位そのまま付きました)。またSesame 5向けに製作していたdタイプのリミッターも改めてSesame 5 Pro用もご用意しました。180°以上の回転角が必要な方向けです。

以下、実機での写真を掲載しておきます。シルエットがわかりやすいよう、あえて白モデルに黒パーツを使用していますが、パーツの色はお選びいただけます。

固定プレート

写真はバッテリー左付け用です。バッテリーの入る設置部分が綺麗にプレート内に収まっています。サムターンの丸プレートに「ASSA」刻印のあるバージョンは丸プレートに対して穴位置が低いので、穴位置をズラしてお作りします。バッテリーが左右のものは、下図の下のような形になります(CGはSesame5用)。

回転リミッター a. 側面取り付けタイプ

サイド面から針を生やすタイプ。a./b./c.共通ですが、針をもう少し細くするか短くしてもいいかも知れません。写真の状態で針に当たってこれ以上ノブが回らない状態です。どこまで回転できないとならないかはドアの設置状況に拠るのですが、個別にカスタムいたします。

針を細くすると強度面で不利なので、短くする方向かなと思っています。

回転リミッター b. 手前面取り付けタイプ

上からペタ貼りする形です。Sesame 5と違ってLEDとリセット穴に干渉しないので加工が少なくて楽だ~。これも一杯まで回した状態なので参考になさってください。

回転リミッター c. サムターン側取り付けタイプ

丸みのある側に取り付けるタイプです。白モデルに黒パーツだとカツラみたいですが、同色にすればそこまで目立たないと思います。

以上が針を生やす方向のバリエーションです。デザインのお好みではなく、実際の施錠、解錠がカチっと動作する回転範囲と、本体取り付け向きの絡みで選択になります。更に針の角度や太さをカスタムする必要がある場合もありますので、お手元のドアでの動作状況をお伺いしてコンサル/カスタムさせていただく形になります。

回転リミッター d. 180°以上回転タイプ

a./b./c.タイプは三角形の針を差し込んでいる都合上、その太さの分だけ回転範囲が狭まります。例えば、解錠から180°回さないと施錠されないようなケースでは角度が足りなくなってしまいます。これまでケースでは、写真のようにデッドボルトがフック型をしているタイプだと通常より大きく回す必要があるようでした。

そういうケースのドアに対応したのがd.タイプです。

ツマミ部分にキャップとして被せて片側だけ本体外周から飛び出す形で伸ばすカバー部品Aと、サイド面にピンを生やしてその突出部分を止めるパーツBx2点で構成されています。

この「片側だけ飛び出す」のがポイントで、写真でいうと左側は干渉して回転を止められますが、飛び出していない右側は素通りできます。パーツBの貼り付け位置で微調整可能ですが、右のパーツBをもう少し下に下げれば、3時から9時の180°範囲だけ動く形にできるというわけです。

実際にはもっと違った範囲でピンを出す必要があって、こちらも手前面や上側に貼り付けるBパーツ亜種が必要になるかも知れませんが、現状ご相談いただいたケースではこれでバッチリだったそうです。

実機で精密に採寸できたおかげで、接着不要な位ピッタリ固定できる精度が実現しました。なおカバー部品Aは強度を保つために1mm厚にしているので、標準のツマミに比べてトータルで2mm太くなります。バリエーションとして、こういう奥側のみで手前側はオリジナル状態の開放型キャップもアリかなと思っています。ご希望があればお知らせください。

もろもろご希望の方は問い合わせ&概算見積フォームからお問い合わせください。おわかりの範囲で記入していただいて送信いただければと思います。