VX洗濯換装機、ついでにヒートポンプも取り外して洗浄

昨日、VX9600Lの給水弁交換DIYをした後、関連動画を見ていたらヒートポンプを取り外して掃除している動画が出てきました。

今まではフタを外して歯磨き用の電動ウォッシャードルツでちまちま汚れを流すに留めていました。

これだと汚れを奥に押し込んでいるだけという説もあり、本当はユニット外して丸洗いしたいんだよなぁとは思ってたんですが、思いのほか簡単に外せるんだなということがわかり、昨日の作業に使った段ボールが残っており、洗濯機の上のゴチャゴチャも戻してない今、ついでにやってしまうのが効率的だろうと再び分解。

■手順概略

自分用の記録なので、通しで参考にするなら動画を探していただいた方がよろしいかと思います。

まずいきなりフタを外したところのBefore/After。

正直期待したほどピカピカにはできませんでした。というのも今回はユニットごと外しせたので外にもっていって洗車に使っているバッテリー型ケルヒャーで洗ったんですが、ヒートポンプは薄いアルミフィンの集合体で、強い水流を当てると簡単に曲がってしまいます。ビビりながらの作業でしたり、それでも写真奥のブロックの上面を結構曲げてしまいました(ある程度ちまちま復元した)。ので、まぁ手でむしり取れる範囲プラス、ざっとケルヒャーで洗ったという感じです。

ちなみにパーツとしてヒートポンプ部品を取り寄せるとこの外側の黒いケースごと届いて、まるごと交換になるようです。それはそれでかなりのバラしが必要になるので、こちらの動画では中のフィンのブロックだけ交換したようです。

自分もいつか掃除でどうにもならなくなって交換するって時はこのやり方でいいかなと思います。

給水弁交換と比べたら工程としてはかなり少ないですが、一応後で助かりそうなところのメモ。まず奥のキャップを外したところにある3色のコネクタ。位置関係を間違えるとマズいのでパシャリ。

また同じハーネスから、その手前に2箇所の温度センサーピンが刺さっています。断線させないよう新調に引き抜いたところ。

このピンが刺さっている筒のところに、こんな感じの小さな部品がはまっています。これでセンサーと筒の隙間を詰めて固定しているという感じ。引き抜く時にうっかり下に落としてしまわないよう注意が必要です。

これらの周囲のコネクターやセンサーを引き抜けば、あとはヒートポンプユニットは上に持ち上げるだけで外れます。ユニット自体は特にどこにも固定されていませんでした。ただし奥側の筒状のユニットとつながっているので、ヒートパイプを曲げないよう、またアルミフィンを曲げたり指を切ったりしないよう注意深く真上に引き抜きます。

ついでに奥側フィルターが破れていたので注文

ついでにホコリ侵入避けのフィルター(カートリッジを外した奥についている方)が破れていたのでパーツで取り寄せることにしました。フィルターの枠に「PP-TD20.PET」と書かれていたんですが、これでググっても見つかりません。結局、メーカーサイトで洗濯乾燥機の型番でググったところ、こちらのAXW2208-8RX0だとわかりました。Amazonでもヨドバシでも売ってました。お探しの方は参考になさってください。

指紋/Felicaでロックを開錠!セサミTouchが来た!

予約してあったスマートロック用オプション、Sesame Touchが届きました。CANDY HOUSE製スマートロックSesameシリーズ(3/4/5)と組み合わせて使用する、指紋&ICカードリーダーです。

スマホアプリやAppleWatchアプリを起動して操作しなくても、指やICカードをこれに当てるだけで解錠できます。

電池式で配線いらず。Sesame本体とBluetooth圏内であればどこにでも貼り付けておくだけで使用できます。これで税別2,980円とかコスパ高過ぎでしょう。本体のSesame 5(3,980円)と合わせても数千円で、もちろんランニングコストも不要です。

Sesame5本体のレビューはこちら。

■セットアップ

最初に背面パネルを止めている2本のネジをドライバーで外す必要があります。ドライバーは付属しないので自前で用意する必要があります。またネジを完全に緩めても背面パネルはかなりがっちりと防水パッキンではまっており、公式ではネジをピンセット等でつまんで引っぺがすようアナウンスしています。ちなみにこちらは付属のペラ紙ではなくサイトでの案内となっています。発売してみたら問い合わせが殺到して急遽対応しました感アリ。ちなみに爪で無理にネジを掴んで引っ張ろうとしても結構な確率で爪がもげますのでオススメしません。防水のためとはいえドライバーやピンセットが別途必要というのは同社製品にしては手間かけさすなぁという印象でした。

背面パネルを外して中の電池の絶縁シートを抜き取ると電源が入って起動します。しかしアプリで新デバイス登録画面にして待っていても一向にデバイスが見つからない。BluetoothなどをOFF/ONしてもダメ。結局もう一度フタを開けて(本来、再セットアップの時に押せと書いてある)リセットボタンを押す必要がありました。

これからセッティングする人は一通りセットアップが完了するまで、裏蓋は閉じない方が良いでしょう。

一度フリーズもした

いくつかの指紋を登録し、更にICカードを登録している際、ガチで反応しなくなりました。本製品はフタの中のスイッチ以外にボタンはなく、指紋センサーに指を当てるかICカードでタッチするとLEDが光って音が鳴るくらいしか操作要素がありません。これらが全く反応しなくなりました。仕方が無いのでまたしても裏蓋のネジを外し、一度電池を抜いて挿し直して再起動させて解決しました。これ、ネジで固定した背面パネルを両面テープで壁などに貼り付ける方式なので、こういうフリーズが頻繁に起こったら滅茶苦茶めんどくさいことになりそう。ちなみに両面テープは予め貼ってあるものを含め3枚付属しています。どうか普段使いでフリーズしませんように(-人-)。

■取り付け

我が家は大家さんの趣味か玄関ドアが無駄に高級な木製で両面粘着テープで貼るのははばかられます。また壁も凸凹したパネルになっており、結局はめ殺しのガラス部分に貼り付けるしか選択肢がありませんでした(ガラスも凸凹してるように見えますが表面はフラットです)。

左に見えるドアホンユニットに3Dプリンターで固定具を作ってみようかと思いましたが、思い切ってガラスに貼り付け。電池交換やフリーズのたびに剥がす必要があります。3Mの両面テープでガッチリ固定されてますので、剥がす時はドライヤーなどで温めた方がいいかも。

アップ

割と厚みがありますが、逆にそのお陰で指などは当てやすくて良いかなとも。

ちなみに裏側からみるとちょっと目立つ…

■使用感

操作には指またはICカード(SuicaなどFelica)を使用します。

指での操作

指を使う場合、

  • 登録した指で解錠
  • 登録していない指で施錠

という動作になります。つまり解錠と施錠で指を使い分ける形でちょっと違和感あります。確かに同じ指で施錠と解錠がトグル(交互)動作だと、すでに施錠されているのに気付かずもう一度タッチして意図せず解錠状態のまま出かけてしまう、というリスクがあるので仕方ないところではあります。が欲を言えば別で施錠ボタンとかあっても良かったかなと。ちなみにロックかアンロックかはビープ音の長さで聞き分けできるようになっていて登録した指で認証すると「ピッ」と短い音、それ以外の指で認証失敗すると「ピーッ」とエラー音な感じに鳴ります。LEDは常に青発光のみ。人間の指らしきものを検知、くらいの意味の発光です。指でタッチしたあと一瞬の間をおいて「ピッ」または「ピーッ」と鳴って解錠または施錠動作がトリガされます。もうちょっと速いといいなとは思いますが音だけ聞き逃さなければ実用上は問題ないレベル。登録は1タッチのみで、iPhoneなどのように周辺部を念入りに記憶させたりするプロセスはないので、できるだけ同じ角度で指を当てないと認識されないことがあります。これを突き詰めると、あえてエッジ部分でタッチして認証失敗させて施錠、帰って来た時はしっかり中心部でタッチして解錠、のように1本の指で開け閉めできそうな気も。また登録時と同じ角度で当てる限り、あらゆるスマホの指紋認証と相性が悪い同居人の指でもしっかりと認証できているようです。伊達にセンサーがデカくないということでしょうか。スマホのセンサーは小さかったり液晶の下にいたりデザイン優先なところがあり、それと比べると精度が上がりやすいってことなのかも知れません。暗証番号が使えるSesame Touch Proを買わなかったことをブチブチ言ってた同居人にも今のところキレられていませんw。

ICカードでの操作

ICカードは解錠のみ。施錠はできません。ICカードはFelicaならなんでも良いみたいで、物理のSuica/PASMO(半導体不足で無記名のものが新規発行停止だそうですね)はもちろん、iPhone/AppleWatch/AndroidのモバイルSuicaでもOKです。iPhoneだと「エクスプレスカード」に指定してあればロック状態でも触れるだけで使えます(駅の改札と同じ)。ちなみに同居人が使っているGarminのスマートウォッチ(モバイルSuica対応モデル)でも登録できました。

スマートウォッチをしているなら、解錠はそちらでして、あえて指は非常用に小指などだけ登録しておいて、普段は(登録しない)人差し指や親指で施錠、って使い方もアリかなと思います。

■まとめ

とにかく本体とセットでもQrio2の半額以下で買えるSesame5+Sesame Touchというソリューションはコスパ最高だと思います。最終的には更に予約済みのオープンセンサーを追加して施錠は自動化できれば更に便利になる気もします。万一意図せず締め出されてしまってスマホもっていないという場合でも指紋で解錠できるのであれば安心じゃないかと。発売が楽しみです。

指紋とICカード以外に暗証番号も使えるテンキー付きのSesame Touch Proも1,000円違いでリリースされましたが、これだけ指紋とICカードできっちり開け閉めできるならコンパクトなSesame Touchの方で正解だったなという気がします。

STARTREK Picardをホテルで高音質で楽しむためのネックスピーカー SRS-NS7

最近、中断していたSTARTREK Picardを見始めました。

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TNGやVOYの懐かしい面子がちょいちょい登場していましたが、いよいよ第三シーズンでドカっと再集結という雰囲気で、これは追いつかないと!と。今第二シーズン中盤くらいですが、しっかりスタトレ、TNGですね。令和の世になって続編が見られるとは感無量です。

とはいえ自宅にいる時はなんだかんだで進まないので、最近多い仕事でホテル泊まりする時に進めてる感じです。自分がよく泊まるのはアパホテルで、テレビが大きめなのがポイント。FireTV Stickを持ち込んで試聴しています。ただやはりホテルなので音量には気を遣います。AirPods Proだと姿勢を変えた時にポロっと落ちることがあってストレスなので、少し前にオーテクのAT-NSP300BTを購入しました。

寝ホンとしても使えるようにうなじ部分が細くて違和感がないことを基準に選び、音質もサイズを考えればまずまずで良かったんですが、ホテルで枕を積み上げて背もたれにして映画を見ようとすると少し不便が見えてきました。ぶっちゃけデブ( ´)Д(`)が首を傾けると肉でスピーカー口が塞がってしまい、片側からしか音が聞こえなくなるんですorz。あと再ペアリングがやりづらい、というか一度ペアリング済みの機器の電源を切って相手がみつからない状態にしてやらないとペアリングモードに入れないっぽいのです。例えばiPhoneで音楽を聴いていた後にFireTVで使いたいと思うと、わざわざiPhoneのBluetoothをオフにするなどしてやる必要があり、AirPodsなどの切り替えの楽さに慣れてるとめっちゃ不便。

先日5泊して全国旅行支援のクーポンが1万円分貯まってしまい、チェックアウト日に使い切らないと失効するという状態だったので、どうせならまた泊まり出張に役立つモノということで音響環境をグレードアップすることにしました。

■ホテルで使えるサラウンド環境がない

そもそも多くのネックスピーカーやヘッドフォンはBluetooth接続でサラウンド音声を伝送することができません。HDMI入力を備えた親機があって2.4GHz電波で伝送するようなものが必要で、これはちょっと出張の荷物として持ち込むのは厳しい。またSONYのINZONE H9のように専用USBドングルで7.1chサラウンド音声を疑似サラウンド2chにして送れるものもありますが、そもそもブラウザで視聴するAmazonプライムビデオ自体がサラウンド配信に対応してなさそげ。やるとしたら、

  • Blu-rayドライブとディスクを持ち込んでPowerDVDなどで再生すればワンチャン?
  • Mac/AppleTV + AirPods Pro/Maxで空間オーディオ配信(現状Apple+コンテンツのみ)

という感じ。

前者はDTS-HD Master Audio収録で、それがPowerDVD + INZONEで利用できるかはいまいち確証がない。たぶんDTSのコア部分の5.1ch相当になる?INZONEは所持してるのでいいんですが、このためだけにWindowsノートとBDドライブを持ってくのも微妙。

後者は元から持ち込むMacBook Pro + AirPods Proで実現できますが、 STARTREK Picard(Amazonプライムビデオ)を見る場合、サラウンドにはならず、単にヘッドトラッキングでテレビの方向から音が聞こえるという形になるだけ(これはこれで大型スピーカーで聴いてるようで快適ではありますが)。

うーむ、どちらも微妙。

そもそもAmazonプライムビデオのコンテンツは明示的にサラウンド表示がなくどの作品が対応してるかもよくわからないので、そのために投資するのはリスクすぎます。仕組み的にはFireTVをサラウンドAVアンプなどにつなげられれば原理的には対応可能っぽいんですが、ホテルで構築は無理そげ。せめて疑似サラウンド化してBluetoothヘッドフォンで聴ければいいんですが。

■サラウンドは断念

とりあえずサラウンドで視聴するのは断念することとしました。

1つにはMacでストリーミング再生、HDMIで客室のAQUOSに映像、AirPods Proに疑似空間オーディオで音声というスタイル。先述の通りヘッドトラッキングに対応しいて、頭の方向関係なく常にテレビの方向から音が聞こえる感じになります。サラウンドではないですが、少なくともテレビの内蔵スピーカーで聴くよりは定位がしっかりしていて、音量、音圧もまずまずです(イヤーチップは交換済み)。ただよく外れる、というストレスは残ります。これで音質と使い勝手が上がるなら今更ながらにAirPods Maxを買ってもいいなとも思いますが、寝転がって使うにはどうなんだろ。あとそろそろモデルチェンジしたりしないんですかね?

そして結局クーポンの使い道として選んだのがSONYのSRS-NS7という上位ネックスピーカー。

テレビが最近のBRAVIAならサラウンド再生も可能ですが、ホテルでも自宅でも非対応機種なので、単純に2chのBluetoothネックスピーカーとしての使用になります。それでも、形状、口径的に先のオーテク製品のように自分の首の肉がかぶって音が埋もれることはないし、音質、音圧もあきらかに良いです。イヤホンやヘッドフォンと違って長時間使っていても耳が痛くなるとか蒸れるということもなく快適。出張荷物としては多少嵩張りますが、付属の充電器やトランスミッターは一切使わず、USB-C充電で運用できるので、クルマ移動ならまぁありかなと。

クルマ出張で積載量に余裕がある時はコレ。ない時はMac + AirPods Pro、Windows機をもってく用事がある時はBDドライブ+INZONEまでもってくのが理想という使い分けかな?

車に積みっぱなし用のコンパクトなツールWeraから2品

近所に輸入工具屋さんを発見して眺めている中で気に入った工具を2点ほど購入。奇しくも両方Weraというグリーンのグリップが目印のドイツのブランドになりました。ここの製品はグリップにビットを多数収納できるドライバーなどギミックが凝ったものが多いイメージ。自分では初めて買いましたがどちらも精度感があって使いやすそうです。

■Wera Tool-Check PLUS

6角ビットの超小型ツールセットです。ドライバー状のグリップと、超小型のラチェットに加え、各種ビット、1/4ソケットアダプタ経由で使う6角ソケットなどが1つのホルダーに収まります。ソケットは13まで。車用として自分が使うのは10か12がメイン。希に14という感じ。それ以上大きなものはエンジンとか足回り系になるので自分は基本使いません。強いて言えば日本車であまり使われない13の代わりに14があると理想でしたが、とりあえずセットとしてコンパクトにまとまっているので、いざという時のためにトランクのツールボックスに入れておくと役立つ機会があるかもという感じで購入。

先日ドアスタビライザーを取り付けた時に必要だったトルクス30と40が入っており、網羅性は高い印象。先日探した限り、自転車用だと30までしかないものが多かったんですよね。

欲を言えば奥まったところのボルトを外せるエクステンションが含まれてるとなお良かったかな。ナビ周りとか。

ソケットが剥き出しだったりとこのまま持ち歩くにはやや不安(傷がつくのも、傷をつけちゃうのも)ですが、ツールボックスに入れておく分にはコンパクトでいいと思います。ガジェット感もそそりますね。

Wera Joker 6004

自動調整モンキーラチェットレンチというカテゴリの商品で、こいつは10~13に適応できます(他のサイズも売られています)。複数サイズに適用できるというだけでなく、順向きだとガッチリホールドし、逆向きにすると緩んで空回りするという作りになっているので、ラチェットなスパナとしても使えるのがポイント。ネジの頭方向に隙間がなく普通のレンチを入れられないような場所でもラチェットで使えるのは便利そうと思いゲット。

こちらも10~14だったら安心感が高まったと思いますが、まぁ物理サイズのコンパクトさも重要なので、これはこれでアリかなとも。またこれもナビを外す時なんかは奥まったボルトには使えないので、バッテリーの付け外し用かなとか。それでもこれ一本で10と12が回せると思えば、車載のツールボックスに1本入れとくと使いそうということで。

クラウンのデジタルキーとBluetooth有効範囲の関係検証

クラウンを含む最近のトヨタ車一部車種はスマホをスマートキー代わりにできる「デジタルキー」が搭載されています。

クラウンのスマートキーはカロスポに比べて一回り大きいので持ち歩かなくて済むならメリットではあります(後述の理由でそう単純にもいかなそう)。

メーカーによってはiOSの「ウォレット」に登録してNFCでドアハンドル付近にタッチする方式のものもあります(BMWなど)が、トヨタはBluetoothを使用しているっぽいです。

基本画面

下の画面のようにアプリを起動してGUIで施錠解錠を行う方法と、アプリを起動(バックグラウンドでもOK)した状態でドアハンドルに触れる方法があります。後者の方がスマートキー感覚で手間が少ないですが、スマホOSはメモリ不足になるとバックグラウンドアプリを強制終了してしまうので、100%いつでも機能する保証はありません。ドアハンドルを触れてみて開かなかったら改めてスマホを取り出してアプリを起動して、、ということになります。

開閉ボタン画面

■本当にスマートキーいらなくなるの?

これさえあればあのデカいスマートキーを持ち歩かなくて良いかというと、単純にそうもいかなそうです。

まず上記のように完全にスマートキーと同じユーザビリティを備えておらず、多少の操作が発生しがちであること。

第二の理由として、もし災害などで車両を路上に置いて逃げるなどの事態になった場合、緊急車両の通行妨害になったりした場合に移動できるようキーは置いていくことが推奨されています。火事場泥棒などを考えるとなかなか勇気が要る判断ですが、ガチの災害の時はそうもいってられないかも知れません。この時、スマホを置いてくのは現実的ではないですし置いていっても現場の救助員の人も操作がままならないでしょう。最悪電池を抜くとかワイヤレス機能を無効化した上で車内に常備しておく手もありますが、今度は車上荒らしに見つかったら乗ってかれてしまいます。

第三の理由はリモートパーク機能を使うのにスマートキーで解錠する必要がありそうだということ。解錠することで車両のBluetoothが起動してリモートパークアプリを待ち受ける状態になるようです。デジタルキー(スマホ)でも同等の動作をするのかも知れませんが、少なくとも表記上は「スマートキーで」と書いてあります。なんでも全条件を書きたがるトヨタ構文なら、もし使えるなら「スマートキーまたはデジタルキーで」と書くんじゃないかとw。実際試してもてもデジタルキーの解錠ではリモートパークアプリが接続しない気がします。ただこのリモートパークアプリがまた不安定でつながったりつながらなかったりなので、まだきちんと検証できていません。もし使えたという方がいらしたらコメントで教えていただけると嬉しいです。

第四の理由としては、このデジタルキーが有料のオプションサービスだという点。3年間は無料ですが、それ以降は月550円もかかります。たかだか鍵の開閉でそこらのMVNOの最低料金よりかかるってのはちょっとなーという気はします。

■今時100mとか届くBluetoothで認証して大丈夫なの?

車両盗難にはリレーアタックという手法があります。スマートキーの電波を増幅して、持ち主(=スマートキー)が遠くにいて目が届いていない時に解錠したりエンジンを始動したりする攻撃手段です。

そこでふと思ったのは、そもそも最近のBuetooth 4.xとか5.xって見通しなら100mとか届くので増幅しなくても電波届いて認証状態になってしまうんじゃないの?という点。例えばデジタルキーとして機能している(アプリがバックグラウンドで起動している)スマホが自宅の寝室とかにあって家の前の駐車場に電波届いてたら、あとは車上荒らしがドアハンドルを触れるだけでアンロック&始動できてしまわないの?と。

実際、家の中(2Fとか)でアプリを起動すると、最初の画面のここの部分が「接続済み」になってしまい焦ります。

これはいかんと設定画面から「作動エリアのカスタマイズ」を開き、有効範囲を絞ってみたりしましたが、どうやっても「接続済み」になってしまいます。

作動範囲設定画面

今回、シャッター付きガレージのついた宿に泊まる機会があって、安心して実験環境だったので色々テストしてみました。

結論としては、

「接続済み」と出たスマホを2Fに置いて、1Fのガレージでドアハンドルを触っても解錠できない、ということがわかりました。そしてこの状態で2Fに戻ってスマホのGUIから解錠ボタン、施錠ボタンは聞きました。つまり、

  • 「接続済み」になっている状態でもスマートキー(スマートエントリー)としては使えないが、GUIボタンからは操作できる
  • 「作動エリアのカスタマイズ」はスマートエントリーとして機能する範囲の設定であり、「接続済み」判定になるかどうかには多分影響していない

という風に理解しました(あくまで私の解釈です。実際のところはメーカーにお問い合わせください)。

GUI操作を伴う場合は常にBluetoothで届く最大の範囲が有効で、無操作でスマートキーとして機能する範囲はそこから一定の電波強度(dB)を条件として絞り込んでいる、という感じでしょうか。そりゃそうだよな、という感じではありますが、この辺の仕様がアプリ上の表示や説明書の記載では全く読み取れないのをなんとかしてほしいなと思います。

感覚としてはまぁまぁ動作範囲を広くしていても家の奥に入ればスマートキーとしては反応しないようでしたが、玄関のドア1枚隔てたすぐのところでは開いてしまうこともありました。実使用場面やスマホの機種によってどうしても差が出ると思うので、きちんと自宅で動作検証してエリア設定は最適化しておくことをオススメします。スマートキーのようにリレーアタック対策で金属ケースに入れておくものでもないですし。

ちなみに動作範囲を広くした場合の弊害としては他にも、車両内にスマホを置き忘れていると誤検知して、警告が出たり安全のために無効化され再使用にはアプリ操作して生体認証が必要になったりする点です。