[3Dプリント] OBSBot Tiny2のスライドレールハンガーを製作

我が家の現在の主力WebカメラはOBSBot Tiny2です。

最近YUV(非圧縮出力)などを省いた廉価モデルのTiny2 Liteも出ましたね。

これの良いところ画質もさることながら、PTZ機能を活かして手元撮影にも使える点。我が家では写真のようにデスクの上の棚板に3Dプリントで逆さ吊りホルダーを作ってぶら下げていました。

ウチはモニター上は棚板のせいで狭い上に、バーライトがいるので、モニター上部に直接付属ホルダーで引っ掛けて置くことができないので苦肉の策です。

ただ、会議などで顔を映す時と、天吊りで真下の手元作業を映したい時とで、最適な左右位置が異なることに気付いて、今回スライドレール式で左右に動かせるように改良しました。

またホルダーのプレートとカメラは従来両面テープで貼り付けてあったんですが、今回のアップデート作業中にカメラ底面にマグネットが入っていることに気付き、急遽プレート側にも百均のマグネットを埋め込んで、簡単に脱着できるようにしました。Tiny2はとても性能が良いのでWeb会議に使うだけでなく、業務で現場に持ち込んだりもしたいので、その度にベリベリと両面テープを剥がしていかなくて済むようになったのもナイス。三脚穴もついてはいるんですが、デザイン的にどうしても上側にネジ(ローレット)をつけたり、カメラ自体を回転させる余白をもたせたりが必要になるので、マグネットの方がシンプルで小型化できるという判断です。

あと写真でもよく見るとわかるのですがカメラの重みでプレートが僅かにたわんでいることに気付いているので、プレートの厚みも増しておきました(材質はPLA)。

完成品がこちら。

写真ではわかりづらいので3Dモデル図も載せます。レールパーツをデスク天面に両面テープ止めして、サイドからホルダーの嵌合部分を差し込む形です。これでモニター中央から少し横にオフセットした位置まで自在に位置決めができるようになり、かつ無駄にズレたりはしなくなりました。

本当は顔を映す時はもっと下げたいので、上下スライド機構も持たせたかったんですが、カメラ背面からUSBケーブルのコネクタが突き出るので、カメラだけをこれ以上下げる事は出来ない、というかそれをするにはカメラを手前に突き出す必要があるので断念。むしろレール分だけ高くせざるを得なかったのですが、なんとかギリギリに抑えて数mmアップに留めました。

カメラは真横を向けることもできるので、台座を90度回転させてケーブルを横出しにすれば解決なんですが、ケーブルが丸見えなのもイヤだなと。USB Type-CのL字アダプタですごく小さいものがあればまた検討してみるかも知れません。

[3Dプリント] Logicool MX Creative Console用デスクホルダーを作成

Logicoolのクリエイター向け左手デバイスMX Creative Console(のディスプレイパッド側)をいい感じの中空に保持するためのホルダーを作りました。

ウチのワークデスクはIKEAのゲーミングデスク(当時はそういうカテゴリではなかったけど)のFREDDE (フレッデ)です。

このデスクはキーボードを置く天板の上にモニターを置く段がある構造をしています。今までは付属のアングルスタンドを使って上側(ディスプレイと同じ段)に斜め向きで設置していたのですが、腕を持ち上げる必要がありしっくり来ていませんでした。さりとてキーボード段のマウスパッド付近に置くのもやや邪魔。また付属スタンドは底面がゴムになっているもののあまり滑り止め効果はなく、ボタンを押すと滑って奥へ逃げてしまいます。

ということでみんな大好き3DプリンターDIYです。上段の手前に浮かせるように保持するコンセプトでホルダーをモデリング。

まずFREDDEの上段の形状をモデリング(見やすいようにMDFボード色でレンダリング)。

その飛び出した部分をつかむようにベースを作り、その上に40度の傾斜をつけたプレートを配置。プレートにはCreative Consoleの2本の縦長のゴム足がピッタリはまる穴を開けました。

掴みの様子がわかるサイドビューはこんな感じ。

できあがりがこんな感じ。ちょっと黒ばかりで高さ関係がわかりづらいですが、マウスパッド面から数cm浮いてる形です。すぐ下でマウスを操作している手を少し持ち上げるだけで押せるのでとても良い感触になりました。

板を掴むところは良い具合にピチピチに造形できたので接着剤や両面テープ止めはしなくてもヌっと差し込むだけでガタつきなく留まっています。位置が気に入らなければ簡単に左右に動きます。まぁ使ってるうちに緩んでくる可能性はありますが。

プレート面もこれくらいの傾斜なら特に両面テープ止めしなくても固定できてるかなというところ。割と雑にボタンを押してもガタついたりしません。素晴らしい!

ただし現状ケーブルが斜め上に突き出ていてちょっとカッコ悪いかな。ケーブルを上段に押さえつけるようにすると本体が浮いてしまいます。ケーブルをもう少ししなやかなものやコネクターが短いものに変えるか、本体を軽く両面テープ止めするかはもう少し検討かな。

とりあえず底面プレートのモデルができたので、色々な環境にあわせたスタンドが作れそう。製作依頼も受け付けますのでご要望あればコメントからご相談くださいませ。

BambuLab X1-Carbonの品質改善/トラブル防止にやったこと(2025年1月)

最近また色々トラブルが起きがちだったので、改善Modやキャリブレーションを色々試しています。連続してやってるので、具体的にどれがどれだけ功を奏したかは独立して検証できていませんが、あくあまで体感を交えつつ紹介していきたいと思います。

フローダイナミクスキャリブレーション(推奨度A)

Bambu Studioのタブにあるヤツ。英語のままなのであまり目を通したことない人もいるんじゃないでしょうか。今回、写真のように日本語訳して開発元に提供しておいたので、そのうちアップデート時に反映されるかも知れません。その他、目に付く英語表記はかなり訳せたと思います。

さて、メッセージにも「原則として今は自動化されているのでほぼやらなくてもえぇで」的なことが書いてあります。基本的には送信時に出てくる同名のチェックボックスとやってることは同じっぽいです。

ただ自分でキャリブレーションを実行しておくと、フィラメント毎の補正値(Kファクター値)がプリセット保存できるようになります。これをフィラメントの種類/カラー毎やロット毎に作っておくと、「結果を管理」ボタンでこんな感じに一覧されます。

「デバイス」タブでフィラメント名の下をみるとK0.019などと数字がついていればその補正値がセットされているということで、鉛筆マークをクリックしやると、「フローダイナミクスキャリブレーション係数」というところで選択できます。

おそらくですが造形データ送信時に毎回「フローダイナミクスキャリブレーション」にチェックして時間とフィラメントをかけて実行しなくても、ここで一度プリセット取っておけばスキップしても同じ結果が得られるんだと思います。もちろんフィラメントは徐々に湿気などで変質していくので、毎回実行するのが理想かも知れませんが、比較的短期間でじゃんじゃか消費するフィラメントだったら最初に一度キャリブレーションして係数を決めてしまうのが良いんじゃないでしょうか。

そして個人的な感触ですが、いままで造形毎にチェックボックスでキャリブレーションとっても綺麗に出なかったフィラメントが、これをやることでビックリするくらい綺麗になったのです。

この1層だけの薄いシートを造形するテストモデルをキャリブレーション後に造形したら驚くほど綺麗でフラットな造形面になりました。

https://makerworld.com/en/models/100509#profileId-107278

1層目が定着せず素麺状にバラけてしまうようなケースでは一度試してみてください。

ちなみに「自動」と「手動」があり、手動の方は複数のテストパターンが造形され、ユーザが目視でベストなやつを判断して回答するステップがあるようです。自分はまだ試していません。

同様に左サイドバーにはもうひとつ「Flow(流量)」というキャリブレーション項目があります。こちらも押し出しの過不足を補正するもののようです。3枚のサンプルの写真があり、真ん中が適正、左は押し出し箇条、右は押し出し不足の例とのことです。一度は見たことがある造形痕ですね。

こちらも自動と手動があり、手動は目視判定で選ぶようです。自分はこれもまだ試していません。フローダイナミクスキャリブレーション後でも綺麗にトップ面が造形されない時は試してみようと思います。

自分は当面、新しいフィラメントを開封したらフローダイナミクスキャリブレーションの「自動」を実行してそのフィラメントロール専用のK値を採取して使い、都度のキャリブレーションはスキップでいいかなと思っています。

SIS – Seismic Isolation System(推奨度A)

tellus1019さんという方が公開している制振脚です。リンク先はX1/P1系向け。A1向けもあります。

https://makerworld.com/en/models/915508#profileId-879807

純正のゴム足4つと交換するMODで、写真のようにボールベアリングをはさんでヌルヌルに動きます。外周にはTPUで造形するクッションリングがあり、底面には市販の耐震ジェルマットを貼り付けます。

別途調達が必要なものとして、

  • PLAフィラメント(PETGやABSよりPLAが良いらしい)
  • TPUフィラメント(OVERTUREを推奨)
  • ベアリング
  • 耐震マット(TPUフィラメントで作ることも可だが性能的には耐震マット推奨)

となっています。下3つは説明ページ内にAmazonリンクが貼られているのでそこから入手できます。PLAフィラメントはなんでも良さそうです。ここに貼るとアフェリエイト横取りみたいになってしまうので割愛。英語ですが箇条書きになっているので探してみてください。

載せ替えた後は念のためフルでキャリブレーションしました。

モデルページのように振動ログをとって比較したわけではないですが、体感でも若干静かになったというか揺れが軽減したように思います。ウチはもともと不安定なメタルラック上に設置していて、基本的に振動を抑止するには重量物を置いて慣性で抑えるしかないと思ってました。コンクリートや御影石のような比重の高い板を物色したりしたんですがホームセンターで手に入るコンクリート板は30cm x 30cmまでで、ちょっと足りない。オーディオ用の制振ボードとして売られているこれでも買うかなぁ、と考えていたところでしたが、一旦このSISで満足というか様子を見てみようと思います。

フィラメント詰まり防止Modシリーズ(推奨度B)

AMSも含めてPTFEチューブの中をフィラメントが通ってエクストルーダーまで到達しますが、その途中で引っかかりがあるとモーターが空転して正しくフィラメントが送りも戻りもできなくなりエラーで造形が停止します。これをよりスムーズにするため、一連のModモデルを公開してる方がいました。

まずこれはAMSの4系統が1系統に集約するジャンクション部分に適用するもの

https://makerworld.com/en/models/56906

次にAMS背面から出て本体背面のハブに向かうところに適正な湾曲率を強制するもの

https://makerworld.com/en/models/53037

これがエクストルーダーに入っていくところの曲率を最適化するもの

https://makerworld.com/en/models/63021#profileId-65721

他にも背面のハブの前後をまっすぐにするものや、外部供給をするY字コネクターなどもありますが、一旦上記の3つをインストールしました。

Y字コネクターについては以下のものを購入当初から設置してあったんですが、なんと向きを間違えていたことが発覚。

https://makerworld.com/en/models/51915

AMSからくるものをよりスムーズに通過させるよう、非対象になっているのですが、よくみたらA(=AMS)とM(=Manual)が逆になってました。最初からずっとなのか最近どこかの時点で間違えたか定かではないですが、しっかり直してみました。

これらをほぼ同時にインストールしたので個別の効果は評価できてませんし、全体としてもまだ数回の造形ですが、AMSでマルチカラー印刷するとフィラメント交換の度に引っかかってたような一発で造形できたことも。原理上亜影響は出にくいと思いますし、フィラメントさえあれば追加購入品なしでトライできるのでフィラメント送りトラブルが多いと感じる人はやってみてもいいかも知れません。

BIQU Panda Jetとメタルギア(推奨度C)

BIQUは様々な3Dプリンター用の社外パーツを作っているメーカーで、Bambu(竹)Lab向けはPanda(パンダ)ブランドで展開しています。液晶タッチパネルコントローラーのPanda Touchは有名ですね。

そのPandaのエクストルーダー下部のダクトのModがPanda Jet。

海外公式サイトから買えば数千円です)

冷却ファンが造型物を冷やす風が前後4方向から当たるようになり、造型物の品質が上がるというもの。正直体感できるほどの違いは感じていませんが、海外レビュー動画とかみてると糸引きが減ったりはしていた模様。

また純正パーツが爪と接着剤で固定されていて、交換すると多少オリジナルのパーツを不可逆損傷することになります(もしかするとヒートガンなどで温めながら超慎重になれば無傷で取り外せたかも?)。

更に送料無料にするために追加で、こちらのエクストルーダー内部の交換ギアも購入。

純正の樹脂製ギアに比べてオールメタルで精度や耐久性が向上するというもの。

同時装着したのでどちらの影響下はわかりませんが、つけたらむしろフィラメント詰まりが増えた気がします(;´Д`)。このギアのところにガッチリフィラメントが噛んで、引っ張っても押しても動かず分解を余儀なくされたこと数回。よっぽど純正ギアに戻そうかとも思ってたんですが、これまで紹介してきたキャリブレーションや改善をした頃から徐々にトラブルも減って来たので、いまんとこ容疑はかけつつも保留にしています。手放しでオススメはしませんが、BIQUサイトから購入する際に$49以上で送料無料になるので、なにかもう一品という時には入れてもいいかなくらい。ただしエクストルーダー周りの分解に躊躇がない人向け。

最近のBambuLab X1-Carbonとか3Dプリントとか

今年3月に導入したX1-Carbonと3Dプリント活動の近況をまとめてみたいと思います。

最近は月イチくらいで依頼を受けてモデリングとプリントをしている気がします。主にはというか全て過去のブログ記事から「これ欲しい」とご連絡いただきつつ、なんやかんやカスタムもしているという感じ。手元に対象機器がないものへの治具をリモートで作るのは結構大変で相手にノギス買って下さいとも言えず、何往復か試作品をやりとりする前提みたいな感じで進めています。大抵のものはクリックポストか定型外郵便で200円以下で送れるので一旦送料500円として数回発送やって上手くいかなかったらまた相談、みたいな感じです(パーツ代自体は別)。ベースとして自作モデルがあってカスタムでこれなので、フルスクラッチの請負モデリングとかやってる人はどうしてるんだろ?お互い損にならないやりとりの方法があるといいんですが。

■最近のX1-Carbon

社外フィラメントを使った時の送出エラーに悩まされてきましたが、このModを組み込んでからかなり解消した気がしています。

https://makerworld.com/en/models/452104#profileId-359257

黒い方が標準のスプール送りローラーで、そのゴムを剥がしてオレンジの3Dプリントパーツを取り付け、更にその上にシリコンチューブを巻くことでスプールのスリップを防ぐというものです。

シリコンチューブは内径10mm/外径14mmのものが指定されており、日本のAmazonで買えるものとしてこれを使いました。

これをつけて、これまで付けてきた補助具は全て外してしまいましたが、社外フィラメントでも快調に使えています。

もっとも使うフィラメントもだいぶ固まってきたというか、以前から試作用にできるだけ安いPLAフィラメントとして、ELEGOOのRAPID PLA+を使っていましたが、品質的にも問題なく、黒と白は2本セットで買うとかなり安いので、カラーが必要ない用途はほぼこれにしています。紙スプールですが、外周になにか塗ってあるっぽいのでたぶん何かしらAMSのスリップや削れ対策をしてあるんじゃないかなと。

履歴をみるとセールで3,199円で買えてたので、1スプールは1,600円くらいです!

なお純正PLA(300mm/s)より速い600mm/sの高速印刷対応を謳っていますが、BambuStudioには公式プロファイルがないので、いまひとつ活かし切れてない状態です。一応それらしいパラメーターは変更してみたんですが果たして変わっているかどうか。まぁ最高速が活かせるのは直線の長い造形箇所だけなのであんまり真面目に調べてないです。公式プロファイルが入るといいんだけどなー。

他にModとしては、AMS用のシリカゲルケースをこちらに変更しました。

https://makerworld.com/en/models/122484#profileId-131954

今までのよりもギリギリまでスペースを使うのでフィラメントをセットしたままでは抜き差しできないですが、その分シリカゲルがたくさん入るので取り出して乾燥/交換する頻度自体が減ればいいかなと。フタも開閉が楽で良いです。ただ造形は地味に一晩かかりました。

センターにはこの角形の湿度計をセットできます。

■0.2mmノズルがスゴかった

標準添付の0.4mmよりも細かい造形ができる0.2mmノズル、買ってはあったんですが面倒で使っていませんでした。最近キートップの依頼があって表面の曲面をなだらかにしたかったのでようやく重い腰を上げてホットエンドの交換作業にチャレンジ。単純に言って層数が倍になるので造形時間はめちゃめちゃ延びますが、その甲斐あってかなり段々畑状態が緩和されると感じました。プリンターの性能が上がったよう。これは今後も積極的に活用していきたいです。

ただやはり交換はめんどくさい。カバーをはずし、小さいコネクタを3つ、H2のネジを2つ緩めて外す必要があります。もともとこれのためにちょっと良いアレンキー(六角棒レンチ)を買ってあったんですが、地味に時間がかかるし、中腰作業で腰に来るので、AmazonのBlack Fridayセールで安くなってたペンシル電動ドライバーを買ってしまいました。

これの良いところは先端にLEDライトがついているところで、薄暗いX1-Carbonのエンクロージャーの中で使うには以前買ったXiaomiのアレよりも便利です。その他の点での優劣はもう少し使ってみて評価したいと思います。

あと小さなコネクタを抜くのに、このツールが重宝しています。

ENGINEER エンジニア 基板コネクター抜き SS-10

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827円(02/22 15:10時点)
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これは自作PCとかやる方はマザボからコネクタ抜いたりするのにも便利なので普通に持ってて損はないと思います。

■サポートフィラメントの代わりにPETGを使う

以前、サポートの接触面にだけサポート専用フィラメントを使うと良いという記事を書きました。

単価がたいていの主材用フィラメントより高いサポートフィラメントですが、接触面だけに限るだけでかなり消費を抑えられます。ただそれでも高いことは高い。

こちらのPolymakerのは0.75kgで8,000円強と、Bambu純正の0.5kgで6,000円位のより少しだけ割安ですが、2本目を買うのを少し躊躇してしまいました。

そこで前々から知識としては知っていたPETGを使う方法を試してみたんですが、なるほどまずままずの剥がれやすさな気がします。PLAとPETGは相性が悪いのでPLAのサポートにPETG、PETGのサポートにPLAが使えるというワケです。PETGならPLAと似たり寄ったりの単価なので遠慮無く使えます。すごく小さいところにこびりついてカッターで削るようにしないとならないこともありますが、それはサポート専用フィラメントでもなる時はなる気がしますし、当面はPETGで頑張ってみようかなと。

主材に白を使うことが多いので、見た目にサポート用フィラメントが残っていることが判別つきやすようオレンジのPETGを買ってみました。

これまたELEGOOの高速タイプ。また使ってみてレビューを追記します。

■その他の便利ツール

造形後の整形に重宝しているツールをいくつか。まずは精密ニッパーはこれ。先端が細い上に模型用ニッパーのように片側がフラットな刃形状なので、カットした後の面が綺麗です。

ツノダ(Tusnoda) King TTC エッジニッパー 115mm MEN-115

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1,375円(02/21 22:33時点)
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また細かいサポート材やもじゃもじゃの除去にこのピンセットも愛用しています。先端がかなり細い割にけっこうガッチリつまめます。

あとはカッター。有隣堂のYoutubeチャンネルで知ったんだったかな?ひと手間ロック機構の操作があるのはちと面倒ですが、刃がガッチリ固定されてブレないので細かい切削作業がしやすいです。刃先の角度も鋭利なのでほじくるような作業にも良い感じ。

他、造型物の接着にはロックタイトの3種類を使い分けしています。アロンアルファとかよりも乾きにくくきっちり使い切れる気がします。

標準がコレ。

ハケタイプ。

特に高耐久性が求められる時はコレ。

あと、定期メンテナンス用にぼちぼち付属のグリスを使い切るので物色。海外での定番はコレ。

公式Wikiには、

You can use the BX-300/F series grease in the link, but other lubrication alternatives can be used. 

A popular lubricant is Super Lube 92003 Silicone Lubricating Grease with PTFE or Lucas Oil 10533 White Lithium Grease which should work similarly.

とあります。「BX-300/Fが使えるけど、他のでもいいよ。Super Lube 92003やLucas Oil 10566でも同様に機能するよ」という意味。 しかしどれも日本で売ってるところはナサゲ。みんなが使ってるSuper Lube 21030は実は公式Wikiには挙げられてないんですね。海外ニキはみんな使ってるので問題はないんでしょうけど、、

ということでPerplexityさん(Gpt AI)に手伝ってもらって国内での入手性がよくコスパもヨサゲなものを見繕い、選んだのが5-5-6などでお馴染みKUREのシリコーングリースメイトのペーストタイプです(スプレータイプもあるので注意)。

Perplexityさんにまとめてもらった比較表を貼っておきます。


以下は、Super Lube 92003、Super Lube 21030、そしてKUREのシリコングリースメイト1067の性能比較です。

特徴Super Lube 92003Super Lube 21030KURE シリコングリースメイト1067
温度範囲-40°C to 260°C記載なし-50°C to 250°C
主な用途食品グレード、プラスチックスレッド、減衰媒体食品グレード、多目的ブレーキシステム、プラスチック&ゴム
成分シリコーンとPTFE合成グリースとPTFEシリコーングリース、フッ素樹脂(PTFE)
特性優れた防水性、腐食防止、音の減衰長持ち、摩擦低減、錆および腐食防止優れた熱安定性、酸化安定性、防水性

詳細な比較

  • 温度範囲: Super Lube 92003は-40°Cから260°Cまでの広い温度範囲で使用可能であり、KURE 1067も同様に広い温度範囲をカバーしています。Super Lube 21030の具体的な温度範囲は記載されていませんが、多目的用途に適していることから幅広い条件で使用可能と考えられます[3][4].
  • 用途: Super Lube 92003は食品グレードであり、プラスチックやゴム部品の潤滑に適しています。Super Lube 21030も食品グレードで、多様な機械部品に使用できます。KURE 1067は特にブレーキシステムやゴム・プラスチック部品の潤滑に特化しています[3][5].
  • 成分: 三者ともPTFEを含んでおり、耐摩耗性や潤滑性を向上させています。Super Lube 92003とKURE 1067はシリコーンベースで、防水性や高温耐性が優れています[3].
  • 特性: Super Lube 92003は防水性と腐食防止に優れており、音の減衰にも効果があります。Super Lube 21030は摩擦低減と長寿命が特徴です。KURE 1067は熱安定性と酸化安定性が高く、防水性能も備えています[3][5].

これらの特性を考慮し、それぞれの用途や環境に応じて最適なグリースを選択することが重要です。


92003とKURE 1067は同じシリコンベース+PTFEで耐熱温度も近く、ゴム/プラスチックセーフな点も共通で安心。

価格でいうと、21030が85gで2,000円弱くらい(並行輸入品)。シリコングリースメイト1067は50gで800円くらいなので、コスパも悪くないです。ちなみに92003はざっと探してもモノタロウくらいしかなく、なんと5,600円もします。KURE 1067は性能は92003に近いのに価格は21030より安いというさすがの国内製品です。

まぁこればっかりはしばらく使ってみてどうかというところなんですが、当面はこれでいってみようと思っています。

RODECaster Videoの運搬ケースを作る

先日、表ブログの機材紹介記事を書いたビデオスイッチャーRODECaster Video(以下RCV)ですが、

主に客先へ持ち込んで使うことが多いので、安全な運搬方法を検討しました。まだ出て日が浅いので、ATEM MINIシリーズのように社外製品があったり、ユーザー間でピッタリのケース情報が出てきたりしておらずゼロベースで検討。

また本家RODEからRODECover Videoというアクリルトップカバーが発売されています。これを被せた上で格納できることも念頭においておきます。

またACアダプターはPD 65WでOKということでより小型のこちらを持ち運ぶ想定です。

RCVの長辺は30cmをわずかに超えていて、なかなかちょうどよいケースが見付かりませんでした。幅が30cmを超えると高さや奥行きも結構大きくなってしまい、RCVのような横長形状が見付からず。

結局見つけた、というか元からあったのをピックアップしたのがこちら。

内寸が30cmですがセミハードケースだし内側はクッションなので一応RCVが収まります。フタを上にして置いた時の高さはかなり余りますが、ケーブルやら付随パーツ類を入れてもいいかなと。10インチのモバイルモニターも入りそう。

ちなみに第2候補としてはコレも買いました。中仕切りをとると縦にすっぽり入ります。スーツケースなどに入れて運搬する時はこれでもいいのかなと。

さて、ここからが本番です。どちらもケースに入れてもピッタリではないので中でガチャガチャ動いてしまいます。そこで3Dプリンターを作って固定具を作ることにしました。

とりあえずハクバの方に着手。

完成したモデルはこんな感じ。ウチのX1-Carbonでは265mmまでのものしか造形できないので、いくつかのパーツに分割して造形後に接着剤でくっつけています。

RCVの4つのゴム足を使って位置固定をし、ハクバのケースの底面にピッタリサイズにしたプレートです。真ん中には5cmの隙間があり、2本のブリッジをくぐらせるようにベルクロタイプの太めのケーブルタイを通して本体を固定します。

実際の写真がこちら。

実際にケースの底にセットするとこんな感じ。底にクッションシートが入っているのを言ったん取り外して、後でRCVの上にかぶせて仕切りにしています。

仕切りのクッション材を手前面につけて小物入れとして活用。ACアダプタとSSD2,3枚を入れられます。

そしてここにRCVを固定するとこう。

底面がしっかりはまっているので、前後左右方向には動きません。バッグのキャリングハンドルをもつとアンテナが下になるので、ズリ落ちるとアンテナに負荷がかかってしまうのですが、自作プレートに対して固定しているのでそこも大丈夫そう。プレートのサイズが割とギリギリで側壁のクッションで抑える形になっているので、ケースを立てても外れる気配はなさそう。

心配ならアンテナは都度外すか、プレートを逆向きにとりつければ念のためアンテナを上に向けることも可能です。

後々RODECover Videoが手に入っても問題なく使えそう。

で、底にあったクッションシートをあらためて上にかぶせてあげると5,6cmの高さのスペースが残ります。RCV本体への傷付きの不安なくHDMIケーブルやWebカメラなど一緒に使うものを放り込んでおけて、結果オーライのサイズかなという感じ。10インチのモバイルモニターとかも入りそう。

ケースを閉じるとこんな感じ。手持ちも肩掛けもできます。

ちなみにこのケースはスタッカブルなので、他の機材もこれに入れると収まりがよさそう。たくさん買うにはちょっと高いけど…

 (商品情報より)

■まとめ

まだまだ対応品や情報が少ないRODECaster Videoですが、既製品にひと手間加えていい感じの収納ケースを作ることができました。

2025.2.5追記:

RODECover Videoを被せてもばっちり格納できました。