[3Dプリント] 通販ページを立ち上げました

お陰様で当ブログで紹介している3Dプリント製作物について有償頒布してほしいというコメントを定期的にいただくようになりまして、今回自営サーバー上に通販ページを立ち上げることにしました。

これまでは銀行振込かAmazonギフト券で支払いをお願いていたのですが、やはり入金確認とか面倒だなと。ご送金いただく方からしてもインターネットバンキングしてないとATMまでいったりお手間なんじゃないかとか。またAmazonギフト券は意外と使ったことないという方も多く、毎度説明するのも手間だったり。あと一応それなりの数になってきたので、ぼちぼちきちんと税務処理しないと怒られそうなので、Amazonギフト券だと管理しづらいし、あからさまに税金逃れっぽくてよくないかなとか(笑)。

で、最近はBOOTHにも出品するようにしていて、本ブログとは別の認知経路にもなってて良かったんですが、やはり一見(いちげん)の方にPixivアカウント登録してもらうのも心苦しいなと。まぁもともとBOOTH会員で徘徊して見つけてもらう方のほうが多いかもですが。BOOTHではクレカ決済ができたり希望があれば匿名取引もできるのもメリット(送料が上がるので匿名配送は基本オフにしてますが、たまにご要望いただくと都度切り替えたりしてました)。

ということで、自前の通販サイト(ページ)を立ち上げてみることにしました。まぁなんだかんだいって技術的関心でやってみたかっただけというのが大きいw。

■目標

購入側目線

  • 面倒なアカウント登録不要で購入できる
  • 一般的なキャッシュレス決済(クレカ払い等)で支払える
  • できればApple/Google Payに対応して宛先入力も不要にしたい

運営側目線

  • たいして売れなくても固定費が負担にならないようにする
  • 1件ごとの手数料がBOOTH(5.6% + 45円)よりも安価ならなお良し
  • 注文毎のステータス管理をして発送漏れなどを防いだり履歴確認をしたい
  • freeeに販売記録をインポートできれば理想

などを掲げてみました。

■プラットフォーム選定

世の中的にはShopifyとかおちゃのこネット辺りのネットショップ開設サービスを使うのが一般的なんでしょうけど、せいぜい月数千~数万円程度の売上なので、数千円のサービス利用料がかかるのは避けたい。幸いにも自サーバーがあり、サイト構築の技術も多少はあるので、ショップ自体は自鯖ホストで賄おうと思いました。なんかしらオープンソース/無料のプラットフォームがあるやろと。

慣れているWordPressベースがいいかなと思って探すとWooCommerceという鉄板プラグインがあることが判明。しかも現在はWordPress.comを運営するAutomattic社の参加だそうで、半ば公式ECプラグインいたいなものなのかなと。WooCommerce自体にも様々なプラグインがあり、日本の商習慣に対応したり、各種決済手段を追加したりできるぽい。

定番中の定番ぽいし、これを使うことは割と早々に確定。VPS上にバーチャルホストでホスト名を追加して新規にWordPressをセットアップして使うことにしました。

■決済代行サービス選定

次に悩んだのは決済代行サービスです。決済代行サービス(プロバイダ)とは、個別にクレカ各社とかPayPayとか楽天ペイとかと契約しなくても、1社が取りまとめをしてくれるというサービスです。小売り店のレジにポータブル決済端末とか置いてて、やたらたくさんの会社のアクセプタンスマーク(サービスロゴ)が並んだプレートを出してるようなのも決済代行サービスを使ってる感じですね。たいてい対面販売とオンライン(EC)販売の両方に対応しています。

一社が全部代行してくれることで個別契約の手間だけでなく、月々の売上管理なども一元化できるのが魅力です。たぶんですが一社一社に申請して審査書類だして、とかだと小規模個人サイトだと通らないところとかも多いと思いますが、これらのサービスが取りまとめて個人サイトも相手にしてくれるお陰で、簡単にキャッシュレスオンライン決済が使えるようになるという面もあると思います。

調べるとめちゃくちゃたくさん出てきますが、個人でも使いやすくて決済手数料が安そうなところだと、

  • Square
  • Stripe
  • KOMOJU

なんかがあります。以下は筆者が個人的に調べた2025年9月時点の情報です。

Squareはスマホに装着するカードリーダーでいっきに浸透した感がある有名どころですね。対面決済がメインで、オンラインはクレカのみで手数料3.6%。入金が早いのも売りらしいですが、まぁたいした額でもないので翌月末入金でいいやってことでパス。店舗端末もオシャレさも売りですが、対面販売しないし。

StripeとKOMOJUが手数料の安さとApple/GooglePay対応で最後まで候補に残りました。KOMOJUはあまり聞き慣れないですが日本の会社がやっていて手数料が安いし、WooCommerceのプラグインも提供しています。クレカが3.25%とBOOTHに比べるとかなり安く、また日本独自決済にも強くコンビニ払いも2.75%と圧倒的に安い。

Stripeはカード、クレカもコンビニも3.6%で、コンビニは最低金額300円とお高め。ただWooCommerce傘下でプラグインも完備。WooCommerceを使った解説動画やブログでも使用例が多い。

うーん、知名度低くでも別に一度セットアップしてしまえば関係ないし手数料でKOMOJUでいっかなーとプラグインをインストールしてアカウントを登録するところまでいったんですが、ギリギリのところで違いに気付きました。KOMOJUは出金に振込手数料が220円かかります。Stripeは無料。うちのアイテムは単価2,000~5,000円くらいなので、コンマ何%の手数料差でかせいでも220円払ったら消し飛びます。ChatGPT試算だと2,500円のアイテムを毎月20件以上売らないとKOMOJUの出金手数料の方が高くなってしまうとのこと。もっともコンビニ決済の手数料差が大きいので、コンビニ決済比率が高いとまた違ってきますが、おそらくそこまでではないし、なんならコンビニ決済は使わないという判断もありかなと(メインなApple/GooglePayかクレカ、銀行振込を想定)。

だったら登録も審査もWooCommerce連携も楽そうなStripeでえぇか、となりました。

その他の考慮点としては、個別に請求リンクを作って払ってもらう機能が個別カスタム依頼の支払いに便利そうと思ったんですが、これは3社とも対応してそう。あと返金時の手間や手数料などにも違いがありそうでしたが、まぁそんなに多くはなさそうだからいいかと(というかそれもStripeの方が楽そう)。あと審査はStripeの方が緩いという速いらしいです。KOMOJUもサイトがきちんと整っているか(例えば日本の法令に沿った表示がされているかなど)チェックはされるもの、そこまで壁が高い感じでもなさそうですが。

将来的に月何十件の注文数になったり、コンビニ決済が意外と人気、とかになってくればKOMOJUに乗り換えるかも知れませんが、とりあえず小規模スタートであればStripeが良さそうかなというところです。

銀行振込について

WooCommerceを色々日本向けにカスタムするJapanize for WooCommerceというプラグインがあり、これを使えば銀行振込にも簡単に対応できます。というかこれは設定した口座番号を表示するだけに近く、これまでメールで振込先を都度通知していたのに近い感覚。手数料もかかりません。一方Stripeで銀行振込を受け付けた場合は1.5%の手数料がかかります。じゃぁ前者でいいじゃん、と思いがちですが、後者は他の決済とあわせてStripeダッシュボードで売り上げ管理ができる点と、返金対応が楽というメリットがあるようです。これもクレカが使えるようになってなお銀行振込を選ぶ人がいるか次第ですが、両方使い比べて決めていきたいと思います。

有効化には身分証による本人確認が必要です。

コンビニ決済はやめるかも

コンビニ決済もKOMOJUより高いながら一応使ってみたいなとは思ったんですが、思わぬハードルがありました。それは固定電話または050 IP電話番号の登録が必要ということ。現在自宅ではひかり電話は契約してないし、ルーターがRTX1300な関係で追加も難しい。なら050番号を取ろうと思ったんですが、昨今の本人確認厳格化ルールなどでどこも値上がりしてるというか基本料無料というところは壊滅。一番安いMy050でも半年毎に550円なので月100円くらい番号維持費がかかることになります。うーん、わざわざ他の決済手段より手数料が高いコンビニ払いを、さらに番号維持費までかけて使う意味あるのか?っていうところで保留。世の中的にはコンビニ決済利用者は少なくないですが、ウチの客層的には少なそうとか、ウチでしか買えないなら他の手段使ってでも買ってくれるのでは?という気がしてしまいます。

URL払い(Stripe Payment Links)

URL払いとは支払い請求リンクを個別生成して相手にメールやSNS経由で送る手段です。各社で呼び方が違いますがStripeではStripe Payment Linksと呼ぶ機能です。月謝など定期請求とかもできるぽいですが基本的にはPayPayなどで割り勘額を請求するような感覚に近く、カスタムオーダーを受け付けた場合とかの都度請求にいいかなと思っています。いちいちショップにアイテム登録しなくても任意の金額をオンライン決済できるわけです。月数件ならショップサイトすら作らず、都度これを使って請求すればいいレベル。手数料はそのリンクから相手がなにで決済するか次第で、URL発行自体は無料です。

もともとSesame+ASSAドア系のパーツとかは個々のドア状態をコンサルしてオススメのパーツの組み合わせを提案したりカスタムしたりして、手元で試してもらってうまく機能したら払ってもらう方式主体なので、こういうカスタム前提の受注ではこれが重宝するかなと思っています。

■送料どうしようか問題

WooCommerceではかなり細かく配送料設定を組むことができ、アイテムの重さや相手の住所に応じて金額を分岐させることも可能。せっかくなので活用して最適化してみたいかなとも。

小さなアイテムが多いので95%くらいはクリックポストで送れてます。これの送料は185円で、百均で買ってくる梱包材の料金が数十円くらい。これまではサイズがあわなかったりた時に3回程度まで再送する前提で500円いただいていました。実際Sesame系アイテムは2度3度発送することも多く。ただ完全にこなれてクレームもないアイテムも出てきてるので、もうちょっと安くしてもいいかなと。

逆にStarlink Miniアイテムなどは宅急便(60サイズ)などが必要になることがあり、北海道/九州(沖縄)などは+500円くらいになるので一律負担とするには差額が大きい。ここはせっかくのエリア別送料計算機能を活用して実費負担をしていただこうかなと。

ということで、当面使う可能性がある配送手段は、

  • クリックポスト(厚み3cmまで。全国一律185円+資材数で計250円)
  • レターパックプラス(専用封筒に入ればOK。全国一律600円)
  • 宅急便(60サイズ)(距離別で940~1,460円)

の3つを想定。宅急便は営業所持込をしたり専用プリペイドを使えばもう少し安くなりますが、たいていは夜中にPUDOロッカーに入れることが多いのであまりアテにできない感じ。

当初できるだけシンプルにするため、全国一律のクリックポストとレターパックプラスは送料無料(=実質送料込み)にしようと思ったんですが、それだと複数買ってくれた方に送料を二重払いしてもらうことになってしまうので、やはりしっかりわけで計算するよう設定を組みました。カートにいってから送料が加算されて「最初言ってたより高くなった!」って思われてしまうのも避けたかったんですがいたしかたなし。最初送料込み価格で、複数買ったら引き算、みたいな計算まではできなそう。もし実装できる方法が判明したら変更するかもですが、BOOTHとの価格一貫性の観点からもやはり送料は別で加算するしかないのかなというのが現状です。

なんかECサイトの苦労を垣間見た思いです。

■消費税表示どうしようか問題

同様に、内税か外税かも選べるのでこれも悩みました。WooComerceではもちろんどちらも選べるし、なんなら軽減税率とかもアイテムごとに指定できます。表記というか値付けの問題ですね。価格設定を1,000円とした時に、そのままの金額で表示/請求するか、+10%を自動で乗せるかという話。オンリーワン商品なので他所の小売り店と比較とかもないし、1,100円みたいなきりの悪い数字にするか、1,000円とか980円とか見栄え重視にするかだけの問題ですね。

もともと直接取引では税額も明記した上で総額をお伝えして、BOOTHでは総額にしてたと思います。というか気にしてなかった。もしかしてカートで10%載っかた?と思って今調べたら総額表示想定みたいですね。

自分でもやはり店頭で外税表記の店にはイラっとするし、やはり総額表示がよいでしょう。カートではしっかり消費税相当額を付記してくれますし。

自分の中で税別金額を1,000円とかに決めて、システムで1,100円にしてもらうのは、将来的に税率がかわった時は楽ですね。他方、税込みで1,000円とかにしていて万一にも税率が上がったら、すごくキリの悪い端数になるか、増税分を転嫁せず価格維持するか、もう少し上のキリの良い金額にする(便乗値上げ)するかなどで悩むことになりそう。

今世の中では1,100円がなんとなく「あ、1,000円+税ね」としっくりくる金額として認知しやすいと思うので、前者でいいのかなぁ。ただこれが2,600円とかだと+10%で2,860円とか細かい数字になって気持ち悪いんだよなぁ。誰も気にしないかもだけど、個人的には下2桁は00円とかですっきりさせたい、、

とりあえず、価格入力は税別で行うと、アイテムページには税込み総額が表示され、カート画面では内訳が出る、という感じに落ち着いています。

■まとめ

そんなこんなでECショップを開設してみようと思うと、送料とか税額表記とか小売業の方達の「あるある」であろう悩みが色々でてきてなかなか作業が進みません。

またWooCommerceの設定でもドハマりしたことがあって、それはまた解決法も含めて別記事にしたいと思います。

ともあれやはり1,2日でサクっとはいかないまでも、WordPress環境があれば1週間くらいでECサイト作れるかな?という肌感なのはすごい時代だなとも思います。

格安ノギス実測ベンチマーク

開催主旨

3Dプリント品のカスタム依頼を受ける時、依頼人の手元にしかないものの正確な寸法を測ってほしい時が多々あります。特に円形のもの(ウチだとドアのサムターンとか)は普通の定規ではきちんと測るのは難しいし、百均のプラ定規とかだとそもそも目盛りの精度すらあやしい。

「ノギスお持ちでしたら〜」と言いたいですが、なかなかお持ちでない方も。しかもそんな「ノギスってなに?」って方にアナログノギスを買ってもらっても目盛りの読み方を理解してもらうハードルが。じゃぁデジタルノギス買ってくださいというのもなかなか。

ただ最近は数百円の安いデジタルノギス(最小単位0.1mm)もちょくちょくあるので、一度それらがどれくらいアテになるのか手元で検証してみたいなと思ったのがきっかけです。

実際はその格安ノギスで計測して治具を製作して、それがピッタリはまるか、という観点で評価するべきなんですが、まずは第一段として、計測値の精度テストをしてみたいと思います。

検証方法

今回計測対象としたのはこちら。

右は普通の単一電池。これの直径と全長を測ってみます。「丸いもの」「小さな突起があるもの」という定規では難しい2タイプの計測をまかなえます。

左はちょうど別件で必要になって買ったピンゲージです。ピンゲージとはまさにサイズ合わせの基準とするツールで、バチバチの精度で作られた丸棒です。3DプリンターでΦ8mmインサートナットを作りたい時に、きちんとそのサイズの穴が空いてるかチェックするのにいいかなと思って注文してました。多少の誤差がないと刺さらないこともあるので、わずかに大きい8.05mmを購入。今回はその0.05mmがどうでるかも見所の1つです(まぁ無理だろうけど)。

計測方法としては、0.01mmノギスの計測値を正解として一番最後に計測。より精度の低いノギスで目盛り間の値も主観で読んで測定値とします。乾電池の方は正解を知らない状態で測るので、より実戦に近いかなと。

参加選手

今回のユースケースに基づき、全国のチェーン店舗または通販で短期で購入できることを条件としました。アリエクでもっと安いのがあったとしても1週間とか1ヶ月もかかってはやりとりが滞ってしまうので。

1mm勢

まずは激安組としてDAISO、Seriaの100円簡易ノギス。簡易というだけあって1mmまでの目盛りしかない。1.0mmではなく1mm精度という感じ。あくまで円形や隙間、深さを測るのに定規よりは当てやすいよね、という商品です。本来ノギスと呼んでいいのかあやしいので、「簡易ノギス」とか「ホビーノギス」という商品名です。

ただこれが実用になるのであれば、全国どこでも110円で買えるのでお願いしやすいし、なんならこちらからメール便で送りつけてもいいです。目測で目盛りと目盛りの間を読めば、0.3mmくらいの精度はでないか?と一抹の期待で参加です。

0.1mm勢

携行用、車載用に買ってあった安い0.1mm精度製品をいくつか。

E-Value EDV-75

7.5cmまでしか測れないミニデジタルノギスです。執筆時点の価格は1,780円。いつもサコッシュに入れて持ち歩く用(最近サコッシュ自体を持ち歩いてないけど…)

シンワ測定 19990

執筆時点で2,333円。激安とまではいかないまでも格安デジタルノギスとしては国産だしまぁ標準的な位置づけかなと。自分のメインもシンワ測定なので、サブとして車載工具箱にいれています。安いながらLR44電池ではなくCR2032なのがポイント。LR44はすぐ空になって使おうと思ったら電池切れてる、ってなりがい。でも2,000円超えるとちょっと相手方に買ってくれとは言いづらいですね。まぁひとつのリファレンスとして。

DAISO デジタルノギスSV [追加]

DAISOには0.1mmのデジタルノギスがラインナップされているんですが、自分の近所も含め全国的に在庫がある店が少なく、相手方に買ってくれとお願いするのも難しいので今回は外しました。その供給が安定してきたら買って追加参戦するかも知れません。770円で全国店頭で買えるなら悪くないと思うので。

2026.2.9追記:

やっと店頭で発見したので自分でも購入しました。これも電池がCR2032なのは良いですが別売りでした。同じDAISOだと3個110円です。安全策なんでしょうけど電池交換に精密ドライバーも必要で、もってないと更に110円。人によってはトータル1,000円近い出費になるので微妙。

DTY デジタルノギス

写真に写ってませんが、Amazonで買える最安値集団の中から国内発送ですぐ届くものを1点追加。執筆時価格は598円と上記DAISOより安い。プライム会員じゃないと送料がかかるのでトントンくらいでしょうか。

プラケースが付属しない簡易版なら588円ですがまぁ10円ならケース付きを買った方がよいんじゃないでしょうか。あと中国発送で20日くらい待てるなら498円とかもありました。

0.01mm勢

シンワ測定 19180 データ転送機能付き

私が普段計測作業に使っているメインノギスで0.01mm機です。Bluetoothキーボード(HID)としてPCやスマホとペアリングして、計測値を数値キー入力として流し込むこともできます。

これの精度がどうかはさておき、個人的にはこちらがリファレンスということになるので、今回の比較でも正解値として扱いたいと思います。

結果

結果です。(2026.2.9 DAISOのデジタルノギスのデータを追加しました)

至極順当に、1mm勢だと0.3mm程度の誤差、0.1mm勢だと0.1mm誤差くらいは出る感じすね。ただしDAISOのデジタルはアナログ勢と大差ない精度、というかむしろアナログよりも大きな誤差(マイナス方向)これなら安価なアナログノギス買った方がマシってことに…個体差かなぁ。

1mm勢は目盛り幅が実測で0.3mm幅くらい、目盛りと目盛りの隙間が0.7mmというのをイメージして読んだ感じでちょっとコツがいります。動く側の▲も太いのでどこ基準でみるかは0位置も観察しつつで自分なりにロジックを決めてやる必要がありますね。あまりこだわりがない方だとそこまで深読みはしてくれない気がします。あと物理目盛りは老眼にはめっちゃ辛い!お相手がお年を召した方の場合はちょっとお願いするのは憚られるかも知れません。

DAISO簡易ノギス – 目盛りがクッキリして読みやすい

DAISOとSeriaならDAISOを推します。白地に黒目盛りの方が読みやすかったのと、印刷自体もクッキリしています。Seriaは0-5mmくらいのところは印刷が滲んでいて、▲の先端が目盛り側に印刷されちゃってるという雑さです。個体差かと思ったんですが、店頭の在庫数点を見比べても同じ傾向でした。

Seriaのホビーノギス – 目盛り印刷が雑…

デジタルは読み方にコツとかも必要なく、出てきた目盛りを読みとってもらうだけなので、あとはノギスの当て方だけ間違えなければ良いので、その意味も含め信頼性は高いですね。やはりというか可能ならデジタルノギスをオススメしたいところです。今回600円程度の安いものでも2千円台のシンワと同等の精度が出ることがわかって良かったです(ただしDAISOは除く)。

あと0.01mm勢にもなると、当て方ひとつで数字がかわるのでどの値を採用するか迷いました。何度か当て直してなんとなく代表値っぽいものを採っています。

まとめ

0.01mm勢を基準として、0.1mm勢>1mm勢と順当に誤差が大きくなっていくことが検証できました(ただしDAISOは除く)。1mm勢の物理目盛りはそれなりにルールを決めて補完してやっとという感じなので、他人に測ってもらう時にはもっと誤差が大きくなる可能性も高いです。また精度以前に老眼殺しだということも判明。なんやかんやであまり人に薦めたくはないなと。110円で買えるのは魅力なんですが。あとはまぁ0.3mm誤差というのが3Dプリント設計にどれくらい致命的かですね。肌感覚としては部品と部品がバチっと噛み合う精度は0.1mm精度くらいで調整してる気がします。その意味では0.3mm誤差はちょっと荒いなぁと。もちろんそこまでピタっと精度を出さないとならないところばかりでもないですが。

やはり3Dプリンター設計用の寸法計測に使ってもらうならDTYはお勧めしたいところ。ただ100円ノギスでも定規よりは全然マシだとは思うので、「今後絶対使わないし600円はちょっと…」って人には、「ではせめて100円ので」とお願いするのはアリか、ってとこですかね。あるいは送料折半にしてもらって手持ちのノギスをクリックポスト(片道185円)で貸し出すくらいした方が、あとであわなくて作り直しになるよりはトータルでは安上がりかもしれません。

AMS一体型フィラメントドライヤー、SANLU AMS Heater着弾

BambuLab製の初代AMSのトップカバーを交換する形でAMSをまるごとフィラメントドライヤー(乾燥機)にしてしますというSANLU AMS Heaterが届きました。CAMPFIREのクラファンで先行注文していたもの。13% OFFくらいの枠で申し込んで18,199円で購入。今Sanlu公式サイトでみると18,014円となっています。まぁまぁフザケンナって感じです。送料かかるのかもだけど…

特徴としては、AMSを4スプールのドライヤーとして使える点で、純正のAMS 2が乾燥と造形を同時にできず、乾燥を停止して充分冷めるまで造形がスタートできない弱点があるのに対し、本品は(システムと連動していないが故にお構いなしに)「乾燥しながら造形」が可能になっています。とはいえ純正ができないのもたぶん理由があってなので、そこをガン無視して乾燥しながらしていいものかどうかは悩ましいところです。フィラメントが無駄に柔らかい状態で送り込まれてトラブルになる可能性もあるでしょう(→早速ありました、後述)。

またAMS2が65℃までなのに対し、本品は70℃までいけます。ASAなどの85℃にはどのみち届きませんが、乾燥しながら造形できるのでそこまで湿気吸ってない状態ならワンチャン、とか思ったりします。庫内のシリカゲルを乾燥させることは無理かなー。シリカゲルの交換ってこぼしたり面倒くさくて放置しがちですが、これで復活したら便利だなぁ。でもコンベクションオーブンでする時は90℃とか100℃くらいでやったりするので厳しいかな?

また乾燥させたフィラメントを除湿状態でキープするモードがあります。目標の相対湿度範囲を保ってサーモスタット的にヒーターをON/OFFし続けます。ただ残念ながら湿った空気を外部に排出するエアベントは手動スライド式のフタなので、「乾燥する時は開け、除湿キープ時は締める」を自分でやる必要があります。ここは純正や他社競合品に劣るところです。絶対忘れるヤツ。

気を取り直して設置してみたのでファーストインプレなど。

■設置性

もとも円柱型のトップカバーをネジ4本で外し、同様にネジ4本で固定します。ネジとアレンキー(L字型の六角レンチ)は付属してきますが、微妙に噛み合いが悪く、ネジを舐めないかドキドキでした。たぶん元からついてたネジと長さは同じっぽいので、元のネジを使った方が無難だったかも?ヒンジもネジも2セットついてきます。最初どこに使うんだ??と思ったけどたぶん予備なんでしょう。

我が家は写真のようにすぐ上にラックの棚があってフタの開け閉めができるのかドキドキでしたが、「自重で止まるほど前回にはできないが、片手で開いておけばスプールはギリギリ抜き差しできる」というギリギリの設置でした。X1-Carbonのトップガラスを斜めにするリフターを使ってるんですが、数cm斜めに持ち上げてもかろうじて、というところです。どうしても不便を感じたら棚板の位置をいじるかもですが、とりあえずそのままで済んでほっとしています。ここ、将来的にH2DとかにしたらAMSの上積みは無理そうだなぁ。

前述の手動エアベントがトップ面の奥の方にあるので、かなり見づらい。スライドが左右どっちにあるかは見えるけど、穴が空いてるか閉じてるかは見えないので、どっちがどっちだっけ?となりがち。仕方ないのでテプラ貼りました。

デザイン的に目立たせたくなかったんでしょうけど、頻繁に開閉するものの使い勝手としてはイマイチな位置です。

■AMSとしての使い勝手

まず単純にフタが重たくなります。まぁこれは慣れそう。

それよりは「中のフィラメントが見えづらい」というのが不便に感じます。中のスプールが見えるのがこの隙間のみ。

高さでいうと3cm位。実際には反射とかもあるのでもっと狭い印象です。フィラメントの残量がパッと見で把握できなかったり、たまにスプールへの巻き取りが間に合わずAMS内でフィラメントがぐちゃぐちゃになることがありますが、そういうトラブルも察知しづらいのが難点です。

■動作の様子

懸念の動作音ですがそこまで気にならないかなと思います。トップカバーをあけるとクォーっと音が聞こえてきますが、閉じていると静かなデスクトップPCくらいでしょうか。X1-Carbonが稼働してれば気にならないレベル、稼働してなくても、我が家のサーバーやルーター、NASの音に紛れて今更ってくらいの印象です。すごく静かな寝室とかなら気になるかもですが。

ヒーターや乾燥維持の効果はもう少し使い込んでみないとなんともです。たぶん「最近造形が綺麗だなー」「なんか折れないなー」とかいう微妙な実感が出てくるかなというところです。PETG-HFとかTPU、ASAを使うのに事前乾燥は必須とされているので、それをきっちり守っていこうとした時に効率化できるかなというところですね。

造形トラブルが起きた…

偶然の可能性もありますが、本品を装着してヒーターをPLA設定で加熱しながら造形でPLAフィラメント(GENESIS PLA+)が2回連続でトラブりました。1回目はうっかりドアを開け忘れたせいかも知れないのですが、エクストルーダーの中で詰まってフル分解が必要になりました。これは以前もちょくちょく起きてたし、GENESISは普通より柔らかいのかクロッグしやすいとの噂なので、特にドアを開けるよう気をつけていたんですが、、GENESIS、ドア締め、フィラメント加熱という3つが重なり合ってしまったせいかも知れません。この辺り、AMS2が加熱しながらは造形させない理由でもあるのかも知れません。

気を取り直してエクストルーダーのつまりを直し、さらにトラブルの種と聞いたBIQUのPandaCraw(フル金属のエクストルーダーギア)も外して純正の樹脂ギアに戻しました。金属ギアは摩耗に強いとのことですが、これが熱をもってしまってよろしくないとのことです。

(リンク先は転売価格の可能性があるのでご注意ください。公式サイトの方が遥かに安いです。)

で、今度はドアもしっかり開放して再度造形したんですが、今度はフィラメント切れのエラーが何度も。1回目の時点でヒーターをオフにしたんですが、余熱もあって軟化したままなのかも。うーん、GENESIS、発売記念で1,000円だかで買ったんだけどやっぱダメかな?PETG造形のサポートインターフェイスとして使ってるので、何度もロード/アンロードを繰り返すトラブりやすい条件ではあるんだけど。ノズルやプレートもPETG基準の温度になってるでしょうし。でも同じモデルを直前に1回完走できてるので、やはりヒーターの影響はありそうです。

もうちょっと他のフィラメントでも色々テストしていってまた追記したいと思います。

GENESISはPLA単体の造形ではそれほどトラぶらないので試作用と割りきってはやく使い切りたい…そして次は買わない。

■まとめ

H2Dと一緒にAMS2やAMS HTが発表されて、ちょっと気になるなー、でも乾燥してすぐに造形できないの不便だよなーとかモヤモヤしていた中、1.8万円で手持ちのAMSをアップグレードすることができてラッキー!という感じです。以前かった同じくSanluのドライヤーも色々と不便が多く、移行できるといいなと。

ただ-CF系とかTPUみたいなAMS不可のフィラメントを乾燥させながら造形する時はやっぱり外部ドライヤーも必要なので処分もできないかなぁ。いずれはAMS HTに買い換えたいものです。

[3Dプリント] IKEA VALLHORNを石膏ボードにつけるプレート

IKEAのスマート電球TRÅDFRI(トロードフリ)シリーズのモーションセンサーが調子悪いので後継のVALLHORN(ヴァルホルン)を買ってみました。というかこれも「もうすぐ販売終了」って書いてあるからさらに新型出るのかな?まぁ799円と安かったのでヨシ。

で、これを壁に取り付けたいのですが、猫に反応せず人間には確実に反応する高さに取り付けたいと思うと石膏ボードの壁しかない。しかし賃貸なのでネジ留めや両面テープ留めは避けたい。ということで、以前CANDY HOUSE(Sesame)リモートを固定するプレートのモデルを参考にVALLHORN用固定プレートを作製しました。(写真右)。

これで石膏ボードの壁の好きな場所に虫ピンで固定し、その上にVALLHORNの背面カバーを両面テープ留めします。穴は空くけどごく小さいので簡単に補修できます。電池交換の時は本体の背面カバーを外せば良し。

■VALLHORNレビュー

旧モデルのTRÅDFRI(トロードフリ)名で売られていたモーションセンサーよりもかなり大型化してますが、もしかするとセンサーが大型化して検知範囲が広がってたりするのかな?

(TRÅDFRIは電球も含めたシリーズ名称ですが、本記事ではその中のモーションセンサーについて言及しています)

ただまだ初日ですがセンサー検知範囲に入ってからライトが点灯するまでのタイムラグが少し長いような気も。

TRÅDFRIはコイン電池CR2032 x2でドライバーも必要と交換も面倒でしたが、VALLHORNは単4電池2本で素手で交換できるのが最高です。しかもTRÅDFRIは電池交換後につながらないことも多く、初期化したりなんだりでゴソゴソする必要がありました。VALLHORNがその辺りどうなっているかはまだわかりませんが、まずは電池交換自体は劇的に楽になっているのは明らか。今投げ売りならもう少し買って全数交換しようかな…

販売情報

BOOTH出品しておきました(加えてクリックポストの送料もかかります)。システム利用料も引かれるから赤字だなこれ…まぁたぶん売れないからいいや。

こちらで注文できます

IKEA VALLHORN用石膏ボード用プレート

IKEA VALLHORN用石膏ボード用プレート

参考価格: ¥200(別途消費税、送料がかかります)

在庫: あり

BambuLab X1/P1/A1にH2DっぽいLEDを追加するBIQU Panda Status

BambuLabの2025年モデルH2Dには、ビルドプレート前面にLEDバーがついており、プリントの進捗などが一目でわかるようになっています。すごく実用的かというとどうかわかりませんが、先進感があるというかゲーミングデバイスみたいでちょっとウラヤマシイ…

オレ達のBIQUサンがそんな従来モデルのX1/P1/A1(miniを除く)ユーザー向けにPanda Statusをリリースしてくれました。このステータスLEDバーを後付けできるキットです。

造形中は進捗のパーセンテージにあわせてライトが左から右へ伸びていくので、遠目でもどれくらい完了したかわかります。これは地味に便利なのでは?

標準価格5,300円とビミョーだったんですが、ふと見たらセールなのか恒久的な価格改定なのか3,385円になっていたので、それくらいなら試してみたいなと思って注文してみました。

実装方法としては、Wi-Fi付きのワンボードマイコンを使ってBambuプリンターのステータスを読み取り、加熱中、造形中、エラー、完了の4ステータスをLEDライトで示してくれるようです。またどうでも良い機能ですがマイクがついていて音楽にあわせてピコピコするモードも選択できます(笑)。というか出荷時設定はそちらです。まぁうまく接続設定できない人でもスペアナとしては使えるよ♡ってことなんですかね、、

取付はかなり無理矢理です。こちらのWikiの手順を見てもらうとわかりますが、

  • メイン基板を固定するボックスはモデルをダウンロードして自分で造形する
  • 電源をとるUSBケーブルは背面のPTFEチューブを通すグロメットをめくってつっこむ(グロメットは完全に閉じない)
  • メイン基板からLEDバーへの配線は壁沿いにテープで固定
  • USB充電アダプタは含まれないので自前で調達するかPanda Hub

という感じ。初めてで綺麗にやろうとすると30分くらいかかります。Wi-Fi周りはメイン基板が発するSSIDにつないでブラウザで行います。そこから自宅Wi-Fiにぶらさがるよう設定を書き込んでやれば独自SSIDにつなぎ直さなくてもローカルネットワークのプライベートIPアドレスでアクセスできるようになり、独自SSIDは飛ばさないようOFFにもできます。ブラウザ設定画面から

  • プリンター本体のペアリング
  • 音楽モードかナンチャッテH2Dモードかの切り替え
  • ライトの色、明るさ変更
  • ファームウェア更新
  • Wi-Fi設定

辺りができます。

とりつけた感じがこちら。完成するとグリーンに点灯します。

ノズルやヒートベッドの加熱待ちはピンクのような微妙な色で、少し光が流れるような動きになります(動画参照)。

そして造形中は進行にあわせて光から右へ伸びていきます。これが真骨頂でしょう。タッチパネル内の進捗バーとシンクロしているのがわかりません。

通常タッチパネルはしばらくすると省電力のため消灯してしまうし、スモークガラスの中もよく見えません。これだけ鮮やかにパーセンテージがわかれば「あとちょっとだから側にいよう」とか「まだまだかかるから他の部屋にいって作業してよう」とかがノーモーションで把握できます。地味に便利(2回言いました)。

また写真撮り忘れたのでこちらの動画でご覧いただきたいのですが、エラーが起きると赤点滅にかわります。これも対応が必要なことがすぐわかり時間を無駄にしないで済みます。

PandaStatus

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総じてチラ見で加熱中、造形中、エラー発生、完了の見分けがつくので地味に便利(3回目)。

■気になる点

いくつか気になる点もあります。

常に光ってて夜眩しい

まず使ってない時は青白くゆっくり点灯している点。寝室というか最近は作業部屋で寝ている自分としては無駄に明るいので困ります。プリンターが稼働していない時は普通に消えててくれるか、時間帯で消灯するとかファームウェアアップデートで対応してほしいものです。マイコン自体が完全にスリープしてしまうとボタンなど起こす手段がないので、Wi-Fi的には常時オンラインでプリンターには定期的にアクセスしないといけないんでしょうけど、ライトくらいは消せるようにしてほしい。

USB電源をとるコンセントにスマートプラグをかましてタイマー制御したり部屋の照明や明るさ連動にするとかかなぁ。

寝室設置の方はお気を付け下さい。

追記:Idleカラーのカスタマイズで真っ黒(#00000000)を指定すれば消えているっぽいです(少なくとも光っては見えない)。

タッチパネルがロックするバグがある?

これを設置してからタッチパネルがフリーズして無反応になる現象がちらほら起きるようになりました。主にスパゲティエラーなどのダイアログが出た時で、どこを押しても反応せずダイアログを消せなくなります。PCなどに出ているダイアログからは普通に操作可能なのでシステムごとフリーズしているわけではなさそう。そしてPanda Statusの電源を引っこ抜くとタッチパネルの反応が戻ります。ただしダイアログが何十枚も重なっているかのように、キャンセルを連打しないと消えないこともありました(ボタンの色が一瞬かわるので反応してることはわかる)。

予想ですが、本来想定してない頻度でネットワークからステータス取得が行われるため、プリンター本体側に負荷がかかってUIがロックされてる、みたいなことじゃなかろうかと。発売からそれなりに経ってるはずなのにまだこんなバグが出るのかと。あるいはプリンター側のファームウェア更新で発生したのかも知れません。もう少し再現状況を見極めてBIQUに報告しておこうと思います(ライト消灯リクエストもあわせて)。

いずれにせよファームウェア更新機能はあるのでいずれ修正や機能追加も期待。

まとめ

H2Dは価格や置き場の問題で今すぐは手が出ないですが、便利機能のひとつが従来機種にもポン付けで追加できるのはありがたいと思います。刺さらない人には全く刺さらないプロダクトだとは思いますが、個人的に3,000円ちょいで買えるならアリかなと思います。