本棚から溢れるマンガ本を電子化したいと思ってる訳ですが、本棚を整理していたら、「ToHeart2 -colorful note-」の3巻が何故か2冊あるのを発見(何故か、って間違えて買ったに決まってますが…)。分解、スキャンにチャレンジしてみました。
■分解
一般には裁断機を用いると思ってたんですが、最近知ったやり方だとアイロンでも良いとのこと。むしろマンガの場合、左右見開きの絵が切れにくいアイロンの方が向いているんだとか。
まずアイロンを熱し、背表紙に押し当てます。使われている接着剤は熱で溶けるものなので、表紙~背表紙~裏表紙と一続きの厚紙が分離します。次に背表紙の代わりにペーパータオルをあてて再度熱します。柔らかくなった接着剤がペーパータオル側に染みこんでいきます。ある程度接着剤を取り除いたら、自然にバラけてきます。ある程度バラバラにしたら、順番を狂わせないように、固まりごとに再度アイロン+ペーパータオルで熱していきながら、1枚毎にむしる様にバラしていきます。充分に熱してあれば、割と簡単にバラけてくれます。時々接着剤の固まりがあるので、丁寧に溶かしてペーパータオルに吸わせて取り除きます。
おおむね40分位かかりました。慣れれば30分切れるかなというところです。
■スキャン
ウチのScan Snap S300はADFが10枚までしか扱えませんが、少しずつ上乗せしていけばOKです。途中補充が間に合わなくなっても、ダイアログがでて継続にすることができるので大丈夫です。
どのみち後処理で変換するので、ここではカラーで最低圧縮(最高画質)で取り込んでおきます(形式はJPEGにしました)。1枚1MB以上になります。
表紙を別にして179ページあり、10分ほどかかりました。ジャムは1回だけ。ただし後行程でスキャンに失敗してるページを1枚見つけやり直しました。
■変換(サイズ縮小)
リサイズとグレースケール化にはこの筋の人達に定評の「藤 -Resizer-」を利用。当面閲覧に使いそうな最大解像度であるWUXGA(1920×1200)からもう一声ってことで縦を1400に指定。「白色化」と「白黒化」効果をオンにして、JPEG画質を85に設定。ウインドウ上にJPEG画像群をドロップすると一括処理してくれます。
一応、ここまでで読めるものはできあがります。zipで無圧縮アーカイブして65Mb程度。マンガミーヤあたりでサクサク読めます。ただ、品質面では2点ほど気になります。1つは傾き、もう1つは欄外のゴミです。背表紙側の端は真っ直ぐではなくギザギザになっています(ズレ防止?)。マンガミーヤで見開き表示にした時に真ん中に目立つ筋として残ってしまうのです。
■補正
「こみこんぶ」というツールを使ってみました。その名の通り、この手の作業に特化したツールで、1枚ずつ補正操作をして「次へ」ボタンで保存と次ページの読み込みが行われます。ゴミ取り(白ペイント)では、矩形指定の他に、指定した点よりも左(あるいは上、右、下)を塗るモードもありなかなか便利です。傾き補正は直線ツールでコマ割線に沿わせるように垂直(または水平)線を描けば自動で補正してくれます。ツール選択にキーボードショートカットがないなど、操作性面でやや難がありますが、Photoshopあたりでやることを思えばかなり楽でしょう。
ただ、この作業が一番時間がかかりました。測り忘れましたが2時間位かかった気がします。毎回これをやると思うとちと気が萎えます。もう少し自動化したいところです。
ゴミ取りの方は「藤 -Resizer-」側で「白色化」(指定値より明るい部分を真っ白にする)のパラメーター調整でいけそうな気もしますが、絵柄の部分まで変換されては困るので、諸刃の剣です。トリミングでページ端から一定部分を落とすこともできそうですが、その場合、ファイルを偶数ページと奇数ページに仕分ける必要がありそうです。
傾き補正もおそらく機械的に一定値だけ回せばおおむね良好な範囲に収まる気がしますが、これも偶数奇数で回転方向が違うので、仕分け方法を考えないとです。正規表現でリネームできるツール(Flexible Renamerなど)でL001、R002、L003、R004みたいに改名して、一括選択、とかかな?まぁ、桁数も固定なので、コマンドプロンプトでワイルドカードを使うのが手っ取り早い?
ともあれ、とっとと電子ファイルで販売してほしいものです。