JumboFrameに関する覚え書き

 TeraStation Livingの導入の際にトラブッたJumboFrameについて、マニュアルの注意書きを確認したので覚え書き。

TeraStationのJF設定 ハブ 相手PC 通信可否
ON 対応 対応
ON 対応 非対応
ON 非対応 非対応
ON 非対応 対応 ×

△:通信はできるが、標準フレームサイズにフォールバック

 わかりにくいのが、ピア同士がJumboFrame対応しているのに、途中経路のハブが非対応だった場合に通信ができなくなることですね(まさにこの状況でした)。ハブもPCも非対応ならフォールバックして通信できるのに、意外ですね。おそらくネゴシエーション的には通ってしまうので、パケットサイズが大きいままやりとりしようとしてしまうんでしょう。

 JumboFrame設定は見た目わかりにくいので、ネットワーク不通トラブルの際には気づきにくい要素だと思います。しっかり頭の隅に置いておきたいものです。

PacketiXが急に安定した

 実家からの接続が切れまくって使い物にならなかったPacietiXが突然安定しました。

 たまたまメインのLinuxサーバーが外から反応しなくなったんで、常時稼働でPacitiXサーバーのWindowsマシンにリモートデスクトップで接続してLAN側からアクセスを試みたんですが、どうも切れない。

 特に設定もかえておらず、状況が変化したといえば、

  • いぜんLinuxマシンにもPacietiXサーバーを入れてみようとしたことがあって、使ってないつもりだったんだけど、そっちも起きててなにかコンフリクトしていた?
  • フリーズしてたLinuxマシンがDHCPサーバーも兼ねてたためIPアドレスがとれず、クライアント側で固定IP設定にしてみた

くらいかなぁ。帰宅してLinuxサーバーを再起動した時、PacketiXサーバーは自動起動しなかった。ただこれはrcの設定がそうなってただけで、フリーズ前に動いていなかったことを証明はできない。

 DHCPに戻すのはすぐに試せるけど、まぁちゃんと動いてるならいいやw。それにLANからと外からで同じマシンに同じIPがふられてる方がなにかと便利な気もしてきたし。

 ただ、やはりSMBのパフォーマンスはZebedeeの方がいいカンジ。PacietiXはコネクション数とかチューニングの要素がいろいろありはするのだけれど。

 とりあえず一番パフォーマンスが必要な動画サーバーへの接続はZebedee。それ以外のファイルサーバーを使ったり、リモートデスクトップ、iTunesなどに用がある場合はPacketiXってカンジですかね。

 そうそう、PacketiXといえば、Homeのパッケージ版にはUSBメモリから再起動無しで起動でき、PCに痕跡も残さないユーティリティが同梱されてまして、こないだはじめてネットカフェで使ってみたんですがちゃんと動きました。便利便利。

実家から自宅鯖の動画を観るためにZebedeeがいいみたい

 帰省中、自宅のTeraStationにあるDivX動画をジュークボックス的に流したい、ということで帰ってくる度に試行錯誤しています。

■いままでのおさらい

 自宅はBフレハイパーファミリー+IIJmio固定IP。実家はBフレ光プレミアム+BB exciteです。

  • なぜかPPTPがつながらない
  • なぜかPacketiXが切れまくる
  • OpenVPNだと時々途切れる

という感じ。実家以外(公衆無線LAN経由など)はPacketiXで無問題。実家でもリモートデスクトップを使ったりするにはOpenVPNでOKです。

 しかし、動画とスムースに再生するにはどれも不十分。

 そこで、VPN系から視点をかえて、プロトコルをSMBに絞ってポートフォワード(トンネル)系に挑戦。少し前にSMB over SSHを導入。これはなかなかのパフォーマンスでしたが、

  • Vistaだと仮想NIC(ループバックインターフェイス)を作成してもポートが空かない
  • SSHのコンソールがデタッチできない

という難点がありました。

■そこでZebedeeですよ

 で、他にポートフォワード系のソリューションを探していて見つかったのがstoneとzebedee。zebedeeは以前、まだメール環境をSSL/TLSでつなげなかった頃、トンネルに使ってました。Windowsクライアントでもサービス化すればいちいち接続操作がいらずバックグラウンドで自動的にトンネルがつながるのがお気に入りでした。

 久しぶりに名前をきいて、「そんなのあったなぁ」と思い再設定。しかも、今回の帰省でリモートバックアップ用の常時稼働のLinuxサーバーを立てたので、そいつに常時トンネルを張らせようと。それであればVistaでローカルインターフェイスでSMB用のポートが占有される問題も回避できるし、最近のLinkPlayerやMovie CowboyなどSMB共有にアクセスできるメディアプレーヤーを買ってくれば単体でアクセスできる可能性大。

 で、久々の設定に四苦八苦しつつなんとか開通。公開暗号鍵方式でパスワード不要のデーモン動作でトンネルが張れました。このLinuxサーバーのIPアドレスに対してSMBアクセスすれば自宅のTeraStationの中身が見える、という寸法です。

 期待していたパフォーマンスも良好。マニュアルによるとストリーミングには圧縮にbzip2を使った方が良いと書いてありましたが、比べた感じではzlibの方がスムースでした。圧縮率は最高の9。目的が圧縮動画の転送なのであまり意味はないかも知れませんが、一応。むしろ遅くなってるような気配はないようです。

■OpenVPN vs SSH vs Zebedee

 あくまでウチの環境で、SMBサーバー上の動画ファイルに特化した比較ですが、

Zebedee >>>> SSH >>OpenVPN

って感じ。

 動画を観る上で重要なのは、

  1. 途切れないこと
  2. タイムスライダーなどによるサーチのレスポンスが良い

という2点。1つ目は当然としても、2つ目も快適さに大きくかかわってきます。σ(^^)の場合、DVというホイールで一定秒数の前後ジャンプができるプレーヤーを使ってCMスキップなどで15秒飛ばしなどをするんですが、ストリーミングだと再生が復帰するまでに待たされがちです。このレスポンスもZebedeeがもっともよく、ついでOpenVPN。ただしOpenVPNは1.の方でたまにつっかかることがあるのでSSHに負け、です。

 またなんといってもZebedeeは一度デーモンを起動してしまえば都度の接続操作が不要、というのが扱いやすいですね。

SMB over SSH

SSH のポート転送を用いて Samba にアクセスする

 ちょっと自宅のSambaサーバーの調子が悪かったのでググっていたら、偶然、SMB over SSHなる技術(というかテクニック)を発見しました。読んで字のごとく、Windowsのファイル共有プロトコルとSSHのポートフォワーディングで転送して、WAN越しで使ってしまおうというものです。

 帰省中にファイル共有、特にメディアサーバーの動画を視聴したいということがしばしばなんですが、

  • PacketiXはなぜかブツブツ切れる(実家から使った場合のみ?)
  • OpenVPNだと遅い
  • PPTPはCentOSにしてからつながらなくなった

という状態。なんか良いVPNの代替案がないかなぁ、と思っていたところなんですが、SMBが直接WAN経由で使えるってのもわかりやすくていいなぁ、と。もしかしてVPNのオーバーヘッドがない分、スループットも期待できるかな、とか(それでもSSHの暗号化はあるんですが)。

 設定も簡単そうだったので冒頭のリンク先を参考に試してみました。

 サーバー側は特に設定の必要無し。

 クライアント側にはループバックの仮想NICを作成し、適当なIPアドレスを振ります。ポートは137で固定なので、マウントしたいファイルサーバーの数だけ仮想NICを作るのがちと面倒だし、美しくない感じ。

 SSHクライアントはいつも使っているputtyで。トンネル設定を追加した状態で普通にログイン。プロンプトが出たままで放置しておけばOK。1つの設定に複数のトンネルを書き込めるので、SSHサーバーが1つであれば、ファイルサーバーが複数であってもセッションは1つ張ればOKです。

 とりあえず快活CLUBのマシンから接続を確認。NICのインストールは再起動を必要としないので、こういうネットカフェとかでも利用できますね。一応、DivXファイルを再生できることは確認。ビットレート高めのWMVはカクカクでした。どこがネックになってるんだろ?

 VPNに比べた時のデメリットは、IPアドレスが変わること。実家マシン用はHOSTSファイルで上手いこと置き換えれば良いですが、LAN内でも使うノートPCなんかは実体は同じサーバーなのに、LAN内と外からとでIPアドレスがかわるのは気持ち悪いですよね。オフラインフォルダなんかとも相性がよくないはず。

 まぁ、今度帰省した時に実用的なスループットが得られたら、実家からのストリーミング用に使おうかってとこですかね。

2007.05.05追記

 逆にメリットとしては、ファイルサーバー側のアクセス権制御が活かしやすいってとこですかね。VPNだと丸ごとLANを公開することになってしまうんですが、こっちなら特定サーバーの特定共有だけ見せる、ということがやりやすい。

2007.05.12追記

 どうもVistaではこの方法が使えないようです。Vistaの場合、ループバックデバイス側もローカルのSMBクライアントがポートを占有してしまうみたいで。実家にバックアップ用のLinuxサーバーを立てたので、そいつにポートフォワードをやらせるしかないみたいです。まぁ、その方が毎回セッションはらなくていいから楽なんですけどね。

 実家からもDivXのストリーミング程度は使えました。常時SSH転送してるマシンが立ってるってことは、LinkTheaterみたいなのも使えるってことかも。

 「マウントしたいファイルサーバーの数だけ仮想NICを作る」ってのは勘違いでした。プロパティの詳細設定から1つの仮想NICに複数のIPアドレスを持たせられました。

各種ブラウザのサイドバーに統合できるオンラインブックマーカーSiteBar

:: SiteBar :: The Bookmark Manager | The Bookmark Server

 σ(^^)はPC多数持ちだし、普段はOperaだけど、ちょっとDeveloper’s Tools使うのでFireFoxとか、上手く表示されないからIEで、とかブラウザを切り替えることも良くします。そういう時にオンラインブックマークで同期を気にしないで済むのは助かります。以前は、Bookmarkerというシステムを使っていたんですが、いい加減更新されなくなっていしまったので使用を控えていました。ただ、外部のASPサービスを利用するのは基本的に嫌いで、なんかOSS系で良いのがないかなぁ、と思っていました。

 Yahooブックマークのニュースを見て、久しぶりにググってみると、ちょいと良いオンラインブックマークシステムを発見しました。SiteBarというシステムで、各種ブラウザのサイドバー内(IEならエクスプローラーバー、Operaならホットパネル)に統合できるのが特徴で、Ajaxで作り込んであるので、ブラウザ内蔵感が高いです。UIも日本語化済みです。

 公式サイトでは有料ASPサービスとして提供していますが、システム一式がオープンソースで公開されているので、自サーバーに設置するなら無料で利用できます(でも気に入ったのでPayPalで10ユーロほど寄付してみました)。

■インストール

 大雑把にはこんな手順でした。

  1. MySQL上に、Apacheが読み書きできるデータベースを作っておく
  2. 解凍したフォルダをDocumentRoot下に配置し、ブラウザからアクセス
  3. DB設定画面で1.で作ったDBの情報を入力(ApacheにDB作成権限があれば1.をスキップしてここで作成可)
  4. 設定が検証されると、config.ini.phpというファイルが生成される
  5. Apacheに書き込み権があれば、CGIが直接保存してくれるが、そうでない場合、一旦ローカルにダウンロードして、インストールディレクトリ直下のincディレクトリに配置する
  6. 再読み込みすると初期設定画面になるので管理者アカウントを作成する

■ブラウザ側の設定

 ブラウザからアクセスしログイン後、「統合方法のページを開く」リンクをクリックし、自分の使っているブラウザを選択すると、それぞれへのインストール用のリンクが表示されます。またブックマーク用のブックマークレットも表示されるので、ブラウザのショートカットバーなどに登録すると良いでしょう。Operaの場合はスタートバー辺りがオススメ。

 

 ユーザテストなんかで見てると、エクスプローラーバーにお気に入りを出して使ってる人って結構いるんですよね。ウチの妹もそっち派。自分はプルダウンメニュー派なんですが、どのマシン&ブラウザでも同じブックマークが参照できるなら転向してみても良いかもという気になってきました。

 マルチユーザな作りになっているので、周りで使ってみたい人がいれば声かけて下さい。