Wi-Fi6メディアコンバーターで隣室のプリンタを高速化

我が家のWi-Fiアクセスポイント(親機)から最も離れた部屋にカラーレーザープリンターCanon 612cがあるんですが、こいつの内蔵Wi-Fiは2.4GHzにしか対応しておらず、重たいカラー印刷にやや難がありました。有線LANを通すのは難しかったので使わなくなったASUSの5GHz(11ac=Wi-Fi5)対応のWi-Fiアクセスポイントをブリッジ(メディアコンバーター)として使ってたんですが、親機側をWi-Fi6化したのを機にこちらもWi-Fi6化してみることにしました。

しかし、現状Wi-Fi6対応の純粋なメディアコンバーターは見つからない。Wi-Fi6になる以前から単機能のメディアコンバーターは絶滅しかけており、ルーターや中継器でモードの1つとしてある程度でしたが、まだ少ないWi-Fi6ではさらに選択肢が限られる感じです。

なるべくコンパクトで安価なものがいいと思って探した結果選んだのがこちら。

中継器ですが、製品ページに「ブリッジモード」と明記されています。有線LANポートは1Gbpsイーサネットが1ポート。過不足なく今回の用途にマッチする感じです。必要になったらハブを追加すればヨシ。

Wi-Fi6といっても5GHzで1,200Mbpsまでの対応です。速度の理論値だけでいえばWi-Fi5でも1,733Mbpsモデルがありました。

実際にどちらの方が実効スピードが上かは不明ですが、Wi-Fi6の安定性や電波干渉への耐性、端末数が増えた時の混雑回避性能などを期待してRE505X(上)にしました。

■余計な中継電波をとばさない

今回気にしたのは、子機に徹して余計な中継電波を飛ばさないようにできるか、です。本件の用途としては、既存の5GHzネットワークに参加し、有線LANとブリッジすることで、本機に新たに2.4GHz/5GHzの中継ネットワークを発生させることは望んでいません。実際にデバイスをつなげてパケットをやりとししなければ、ビーコンだけでたいして電波環境の悪化は引き起こさないとは思いますが、Wi-Fiのリストに余計なものが飛んでいるのは気分よくないし、セキュリティ的にもよろしくありません。

本機はあれこれ試行錯誤してどうにもつながらなくなる、といったトラブルで何度か初期化からやり直した結果、

  • 2.4GHzの電波は一切発しない
  • 5GHzの拡張ネットワーク用のSSIDは親ネットワークと同じチャンネルで飛ぶ。ただしステルスにはできる

という形に落ち着きました。チャンネルが少なくご近所の電波も通りやすい2.4GHz帯に一切影響しないのはマルです。5GHzは例えば親ネットワークabcdに100chでぶらさがった場合、強制的にabcd_EXTみたいなSSIDで拡張ネットワークを作成してしまいます。しかも親と同じ100chで。チャンネルを変えたりOFFにはできない模様。「有効」チェックボックスがONのままグレーアウトしています。SSIDは変更可能なので、親ネットワークと同じにすれば中継としては自然ですが、他の端末が親ネットワークにも十分届くのに、わざわざ中継器につながってそれ経由で通信するのもなんだか速度低下しそうでイヤです。結局、あえてabcd_EXTのような別ネットワークのままにして、ステルスをONにしておきました。これなら各種デバイスのネットワーク一覧には出てこないので実質ほぼ存在しないのと同じです。

■その他特徴

ハードウェア的にはコンセント直付けタイプですが、筐体は割と大きいので本当に壁コンセントにつけると結構邪魔です。他の口をつぶしてしまうことも。結局、延長タップを介して邪魔にならない場所に設置しました。小型な3口でマグネットがついたものをチョイスし、たまたま近くにあった金属壁面に貼り付け。

仮に壁面設置しなかった場合でも、本機はアンテナの向きが変えられるので最適化がしやすいでしょう(中継器はアンテナ内蔵品が多いイメージ)。

TP-Linkは初だった気がするんですが、面白かったのは管理画面へのログインにTP-Linkアカウントを使う点でしょうか。メールアドレスが必要で面倒といえば面倒ですが、ありがちなrootとかadminとか使うよりはセキュリティ面では安心なのかも知れません。その他の管理UIの使い勝手はまぁ普通。レスポンスは良いしデザインもスッキリしてます。

機能面では、時間による定期OFF(試してないけどOFFのみな気がする)、電波強度は3段階、MACアドレス制限など。またTP-Linkルーターと組み合わせるとOne Meshという独自メッシュネットワークを構築することも可能。7千円で買えるメッシュ子機と考えるとなかなかのコスパだと思います。

 

ともあれ安価ながら今回の利用目的には十分な製品でした。

ATEM Mini ProからAmazon Interactive Video Serviceに配信してみた

AmazonのクラウドサービスAWSの新サービスとして、簡単に自サイトでライブ配信を行うAmazon Interactive Video Service(以下IVS)をリリースしました。

従来、自社サイトにライブ動画を貼り付け用とすると、

  1. Youtube LiveやTwitchなどの配信サービスを使い、リンクを自社サイトに貼る
  2. 自営サーバーを建てる

といった選択肢が主流でした。前者はお手軽ですが、プライベートな配信にはやや難があります。一応パスワードがかけられたりもしますが、やっぱり業務用となんかだと公開配信サービスを通すことが難しかったりします。他方、自営サーバーも最近ではより簡単に構築できるようにはなってきているものの、基本的なWebサーバー運用の知識は必要ですし、エンコード性能がそれなりにあって、視聴者が多い場合は上り帯域が太いサーバーが必要だったりします。

IVSを使うと、OBS Studio、ATEM Mini Pro、LiveShellシリーズのようなRTMP送信できる配信機材から簡単にアップロードでき、また様々なプラットフォーム、回線速度に応じたトランスコードや配信側も丸投げできます。自社サイトには極簡単なHTMLを貼り付けるだけで済みます。HTMLに各種アクセス制限をかければプライベートな用途にも使えるんじゃないでしょうか。配信時間、視聴者数、解像度に応じて利用料金がかかりますが、上記記事の概算などをみても、小規模な配信であれば気にするような額にはならなそうです。

■ATEM Mini Proからの配信をしてみる

2021.03.08追記:コメントいただいて気付いたのですが、現在AWSのTLS 1.1未満廃止の影響でATEM Mini ProからAmazon IVSへの配信は利用できなくなっているようです(ATEM Mini Pro側がファームウェア8.6現在TLS 1.2に非対応なため)。公式サポートに連絡したところ問題は把握しており協議中どの返信がありました。対応を期待するしかなさそうです。

とりあえず映像と音をが出るところまでテストしてみたので手順をまとめてみます。AWSのアカウントは既にもっている前提で進めます。利用に応じて料金がかかりますので自己責任でお願いします。

・IVSでチャンネルを作成

IVSのトップへ行き「チャネルの作成」をクリック。以下のような画面が出るので、「チャネル名」を指定し、「チャネル設定」はとりあえず「デフォルト設定」にしておきます。チャネル名は視聴者に見えるものではなく、IVS上で自分で区別をするためのものと思って良いでしょう。

チャネル作成画面

・配信情報を確認する

作成後はこんな画面になります。「ライブストリーム」(=プレビュー画面)はまだ不要なので畳んであります。この画面で重要なのは、

  1. 取り込みサーバー
  2. ストリームキー
  3. 再生URL

の3つの情報です。それぞれ先頭のコピーアイコンからクリップボードにコピーできるので必要になったらそこから取得します。

チャンネル情報

・ATEM Mini Proに設定を追加する

ATEM Mini Proの配信サーバーはデフォルトではFacebook/Twitch/Youtubeの3つしか選べませんが、設定ファイルをテキストエディタで書き換えることでカスタムサーバーを追加することができます。

方法としては、

  • ファイル->別名で保存から「出力」の「設定」のみチェックして書き出したXMLを編集し、それを「復元」で読み込む
  • デフォルトのサーバー設定ファイルを書き換える

の2つがあります。前者はサーバー設定のみを独立して保存できますが、ATEM Mini Proの電源を入れる度に再読込させなければなりません。後者は自動で読み込まれますが、おそらくATEM Software Controlをアップデートすると初期化されてしまう気がします。毎回読み込ませるのは面倒なので、ここでは後者の手順をとってみます。

設定ファイルのパスは、

になります。<service>~</service>ではさまれた設定がFacebook/Twitch/Youtbeと3組あると思うので、最後のYoutubeの<service>~</service>間を複製し、以下を書き換えます。

  • サーバー名を示す<name></name>タグを適当な名前に書き換える。ここでは「Amazon IVS」。
  • <servers>タグの中にPrimaryとSecondaryの2つのサーバー指定があるので、Secondaryの方を削除する(<server>~</server>)
  • Primaryサーバーの<url></url>タグ内にIVSコンソールから「取り込みサーバー」をコピペする
  • 直下に<key></key>タグを追加し、IVSコンソールから「ストリームキー」をコピペする

以上です。<profiles>以下にビットレート指定が何パターンかありますが、とりあえずそのままで良いでしょう。こんな感じになります。なお、上書き保存には管理者権限が必要になります。

ATEM Software Controlを起動すると右上の「出力」タブの「ライブ配信」「配信サービス」のところに追加したサーバー名が選択可能になっており、「サーバー」は1つだけのPrimaryが選択され、「キー」にストリームキーが入り、「品質」がStreaming Highになっているはずです(画像はオンエア状態)。

追加したサーバーが選択された状態

ここまでくれば後はATEM Software Controlか本体の「ON AIR」ボタンを押すだけで配信が始まるはずです。「ON AIR」の赤文字が光ればOK。点滅する場合はネットワーク帯域が足りないなど問題がある状態のようです。ウチの状態では、なぜか一度切断すると再度ON AIR状態にならず点灯と点滅を交互に繰り返す状態になりました。ATEM Mini Proの電源を入れ直すとつながりますが若干不安定ですね。一瞬ON AIRになった気がして放置していると実はつながってない、なんてこともあり得るので困りものです。

「ON AIR」が安定して赤点灯になるようなら、もういちどIVSコンソール画面に戻り「ライブストリーム」ブロックを展開表示してみましょう。左下の「ステータス」が「LIVE」になって映像が見えていれば成功です!

・Webページに挿入する

再生URLは拡張子がm3u8で、例えばVLCなどで「ファイル」「ネットワークストリームを開く」にURLをコピペすれば視聴できます。ただそれだと不便だし画質もあまりよくないようです。簡単にブラウザでWebページを開いて視聴可能なようにしてみましょう。

SDK for WebのページにあるSample Codeをコピーして自サイトにHTMLファイルとして保存し、以下を修正します。

  • 1行目のscriptタグのsrc属性内のパスで「VERSION_NUMBER」となっている部分を「1.0.0」に書き換える(執筆時点)
  • 8行目の「PLAYBACK_URL」をIVSコンソールの再生URLに置き換える。

基本的にはたったこれだけでOKです。スタイルシートもなにもないので極シンプルですが、ライブ中であれば映像が映るはずです。ライブが開始されてないと真っ白な画面になります。おそらく回線速度に応じた解像度でドットバイドットで表示されるんだと思います。固定したい場合はスタイルシートなどで指定すれば良いでしょう。コンソールのプレビューのような画質やサイズ、音量を指定するUIもありません。そういう凝ったことをしたい場合は、こちらを参考にVideo.jsを使えば良さそうですがまだ試していません。

ここまでざっと30分もあれば設定可能でした。良い時代になったものですね。OBS StudioやLiveShellなどを使う場合も、基本的には同じで「取り込みサーバー」「ストリームキー」を然るべき設定項目にコピペすればいけるんじゃないでしょうか。

■セキュアな配信が可能なのか?

これでプライベートな配信をしようとした場合、どんな手があるかですが、すぐ思いつくのはWebページに対してのアクセス制限です。BASIC認証をかけるとか、アクセス元をIPアドレスで制限するとか、ブラウザをクライアント証明書で絞る、とかですね。ただ一度アクセスできた状態でHTMLソースをみると、再生URL(m3u8)は丸見えです。これを視聴者が勝手に共有してしまうとアウトな気がします(先に書いたように再生URL単体をVLCなどで開いて再生は可能)。再生URL自体にアクセス制限をかける方法はざっと見た限りではなさそうでした。まぁそれいったらYoutube Liveで配信パスワードを漏洩されたら同じですかね。

アクセス制限を厳密にかつ簡単にしやすいのはFacebook Liveとかでしょうか。フレンド限定とか、グループで流すとか。ただあんまり画質は良くない印象です(きちんと調べてないですが)。

クラウドアレルギーな人がいる案件で使いやすいかというと、結局AWSというクラウドサービスは使っていることにはなりますので、なんともですかねー。

 

■まとめ

ともあれ、比較的簡単に配信環境が実装できることがわかりました。既存配信サービスとどう使い分けるかは案件次第になりそうですが、選択肢として割と有望そうな気がします。

自宅Wi-Fi6化。BUFFALOのフラッグシップルーターWXR-5950AX12

  • NUROもキャンセルしたことでWi-Fi6ルーターも返却してしまった
  • SH-52AをWi-Fi6アクセスポイントとして使う目論みも崩れた

ということで、一度憶えたWi-Fi6の味を忘れられずアクセスポイントを別途導入することにしました。

要件としては、

  1. 当面ルーターはRTX1210を続投させるため、ルーターをOFFにしてアクセスポイント(ブリッジ)モードで使えること
  2. Wi-Fi6は当面iPhone11ProMax、Galaxy Note 10+、Surface Go2なので、速度(アンテナ数)は5GHzの1201Mbpsでもいっか
  3. LANポートは2.5Gbpsだといいな
  4. 将来的に必要になったら子機を足してメッシュ化できるといいな

くらいを考えて選定しました。実際には3.がやはり難しい。WAN側が10Gbpsというのは上位モデルから増えては来てるんですが、LANポートとして使えるかは微妙。例えばNECのは設定で10Gbps対応のWANポートをLANポートに切り替え可能と書かれていますが、説明書をよく読むと「ルーターモードのみ」という記載も。最悪ルーターはOFFれなくてもDHCPサーバーさえ切ってアクセスポイントとして使えればいいんですが、先のSH-52Aみたいな問題もあるので見送りました。デザインはスッキリしてて好みだったんですが。ASUSのメッシュ機もヨサゲでしたがこれもアクセスポイントモードでの制限がはっきりせず。

で、LANポートがマルチギガビットイーサ対応となると結局上位モデルとなり、選んだのはBUFFALOのWXR-5950AX12です。

デカい!見た目がゴツい!ガチャガチャしている!ということでできれば避けたかったんですが、(マニュアルPDFを見て確認できる)仕様を重視しました。他機種もやりゃなんとかなったかもですが、マニュアルで確証がもてなかった時点で除外しました。

本機の特徴として、WANとLANで1ポートずつ10Gbps(2.5G/5G含む)対応であるということ。これは現状オンリーワンな仕様だし、どう転んでもLAN側に1つ10Gbpsポートが存在することになります。また引っ越し後にどこの光回線をひくか未定ですが、もし10Gbps対応サービスが視野に入った時にWANもLANも損失なく使えますし、メインルーターとして考えてもVPNサーバーなど機能も充実しています。気になったのはメッシュ機能がないくらいですが(同型2台の中継は可能)、8アンテナで木造一軒家くらいなら軽く届きそうだったのでまぁいいかと。

またWi-Fiは2.4GHzと5GHzの同一SSID運用(バンドステアリング)もできるし、独立でも使える。バンドステアリング時もMACアドレスで端末毎に5GHz優先とか2.4GHz優先などを個別指定できる点も惹かれました。もともと使っていたメッシュ機のOrbiは単一のSSIDオンリーでどうも2.4GHzにつながりがちだった印象で基本切れることはないもののあまり速度が出ないことがありました。端末毎に優先設定ができるのであれば、スマホやPCは5GHz優先、IoT系は2.4GHz優先、のように振り分けることもできます。まぁたいていのIoT家電は2.4GHzオンリーですが、スマートスピーカーなんかは5GHzもいけるものが増えて来てますし。

面白いのはアンテナの自由度で、4本のアンテナの向きを自在にかえて指向性をある程度調整できます。セットアップガイドに、複数フロアに届かせたいセッテイングや逆に同一フロアに集中させたいセッテイングなどが解説されています。ウチは現状で3F建てアパートの1フロアのみなですが、引っ越し先は2F建ての戸建てかテラスハウスを意識しているのでどちらにも最適化させられるという点も安心感がありました。

現状は使い道がないですがIPv6、IPv4 over IPv6周りも日本のプロバイダが採用している方式はおおむねカバーしているのも国産品ならではという感じですね。まさに全部入り仕様だと思います。

リモートワークブームで結構品薄感があったモデルで、実際ヨドバシは通販含め全店在庫無しでしたが、なぜかビックは神奈川の全店舗に残っててすんなりゲットできました。

■ファーストインプレ

見た目はデカくてゴツくて、ご家族の同意なしに見える所に置けない系ですが、今回は自室に設置する前提だったので無問題。物理的にスペースさえ確保できればOK。アンテナはすべて垂直にまっすぐ立てて、同一フロアの各方向にヒネリ方向の回転軸だけ動かして調整してみました。効果のほどは不明ですが、軽量鉄骨3LDKのアパートに5GHzでも不足なく届いている感じです。

SSIDは2.4GHzと5GHzのそれぞれに、

  • 共通SSID
  • WPA/WPA2用(2だけも選べる)
  • WPA2/WPA3用(3だけも選べる)
  • WEP専用

の4つを設定できます。つまり7つのSSIDをとばせることになりますね(もしかするとゲスト用も同時にとばせば8かな?)。ただまぁWEP用は現在ではほぼ使い道がない(使わない方が良い)でしょうし、実質は共通SSIDがメインで、どうしても2.4GHzや5GHz固定で使わせたい端末用に別にSSIDを割り当てるかどうかくらい。端末が最新のものならWPA2/3用の枠を使っておけばよさそうです。数年後にWPA2未満の端末が絶滅しても3専用で運用できるのでかなり長く使えそうな印象です。

設定UIは少し前からのBUFFALOのものを踏襲。スマホアプリはIPアドレスを発見してブラウザで開くだけなのでほぼ価値無し。ちょいと設定かえると再起動がかかって1分くらい待たされがちなのは相変わらず。設定を煮詰めるまでは多少フラストレーションです。

当初、既存Wi-Fiと同じ設定にしたのになぜか2.4GHzのIoTデバイスが接続できない現象に悩まされました。共通SSIDを止めてみたりあれこれしたんですがダメ。デバイス側で再設定をしてもはじかれ、ついにはiPhoneでためしても暗号キーが違うとい言われる始末。結局、本機を再起動したらあっさり解決しました。ダメだった共通SSIDでも今は問題なく稼働しています。

次の写真はバンドステアリング設定画面にある「混雑状況モニター」画面です。ここで端末毎の優先バンドを指定することができます。

それぞれの端末がどの規格に対応しているか、どれくらいの電波の強さやリンク速度でつながっているかも確認できます。名前がつけられるのも感動です。BUFFALOのAirStationは初代からちょいちょい使ってますが、MACアドレス制限画面で端末に名前がつけられないのがもう20年くらいずっと不満でした。胸熱です。でもMACアドレス制限画面では相変わらず名前つけられませんでした(笑)。

余談ですが最近のスマホOSはプライバシー保護のためにMACアドレスを偽装する機能がデフォルトでONになってる場合があるので、MACアドレスを使った指定が反映されない時はその辺りをチェックしてみるといいと思います。

またここでバンド別の混雑状況がグラフで見られるのも可視化好きとしては嬉しい機能です。YAMAHAみたいな業務機を使ってる気分。ウチは端末だけは多いですが(上記写真よりもっと下にリストが続いてます)、所詮ユーザ数は二人なので帯域的にみればまだまだ余裕ですね。かなり5GHz優先にしてる端末が多いのに2.4GHzの方が混雑度が上なのが意外でした。

残念ながらブリッジモードではVPNサーバーは使えないぽいです。ルーターからポート転送したら使える、とかなら良かったんですが。試してませんがDDNSは大丈夫ぽい。その他、ファイルサーバー、メディアサーバー系の機能もありますがまぁNASがあるし使わないです。

まだ二日ですが、Orbi 2台でメッシュ組んでたのとかわらない位の飛びっぷりで、マニュアルで端末毎の優先バンドを指定できたりと手動管理範囲も広く、多機能で良バランスの製品だと思います。当初4万円以上していた記憶がありますが、いまは3万台前半まで落ちてきてますし、10Gbps時代まで見据えるならば決して高くない先行投資じゃないかと。あとはインテリアにうるさい家族の同意がえられるか、はたまたうまく隠蔽する方法が思いつくか、じゃないでしょうかw。

 

引っ越しも見越して固定線代わりに5GパケホのルーターSH-52Aを導入

NURO開通間近になった突然同居人が引っ越すとか言い出しました。まぁNUROの費用は家計に計上せずσ(^^)が経費として払う予定で黙って申し込みしたという経緯もあって文句もいいづらく、仕方なくキャンセルの方向で調整することに(屋内工事が済んでいるものの、調べた限りはまだ工事費とられずにキャンセルできるっぽい)。

とはいえ良い物件を見つけて実際に引っ越すまで少し時間もあるし、引っ越した先で高速は光ファイバー回線を開通できるまでにもタイムラグがあります。そこで速度が安定してかつ使い放題なモバイル回線を追加契約することにしました。現在のアパートに無料付帯されるD.U-Netは200Mbps回線で空いてるとほぼ200Mbps出ますが混雑すると10Mbps位まで落ち、ブラウザでWebサイトを見ていても明らかに「遅いな」という感じになります。幸いルーターがRTX1210なので、例えば落ち込む時間帯だけデフォルトゲートウエイを切り替える、とか特定端末だけそちら経由にするといった方法も簡単にとれます(実際に以前WiMAX2+ルーターでやってました)。

据置型WiMax2+ルーター L01で自宅のネットワーク速度低下を補う話

当時メイン回線のiPhoneがau回線だったのもあってUQ WiMAXをチョイスしましたが、今は主回線がdocomo。そうとなればすぐ思いつくのが5Gギガホにして4Gエリアで使い放題とするプラン。主回線に付帯させるデータプラスなら1,000円でデータ回線がもて、5Gプランにするので+1,000円増えるだけ、、、と思ったんですが、5Gカケホのデータプラスで使えるのは30GBという制限があることが発覚。一時断念しました。さすがにもう1回線5Gギガホを追加で+7,8千円はしんどいなと。

しかし、よく考えると現在の

・ギガホ2(iPhone)+データプラス(クルマ用ルーター)

の契約から、

・ギガライト(iPhone)

・5Gギガホ(自宅用ルーター)+データプラス(クルマ用ルーター)

の組み合わせに移行すれば、ギガライト+5G差額500円になるのでまぁ許容範囲かと。5Gギガホは5G圏外、つまり従来の4G LTEエリアであっても使い放題(2020年6月現在)です。また半年は1,000円/月割引きがあります。

いままでどちらかというとiPhoneよりクルマ用ルーターの方がパケット使用量が多かったんですが、さすがに30GBあれば充分ですし、超過後も3Mbpsは出るので実用上問題なさそう。また楽天MNOのサブ端末もあるのでスマートフォンとしてiPhoneでの通信量は更に減るだろうと。

また今のiPhone側のギガホ2を解約しても解約金は1,000円で済みます。

■ルーターはSH-52A一択

現在ドコモで5Gギガホが契約できるルーター機種はSH-52A一択となります。5Gスマホのテザリングでは自宅の常時回線としては使い勝手が悪いので、モバイルルーターとしてはかなり割高感ありますが仕方有りません。その代わり、スペック的に

  • 2.5Gbps マルチギガビットイーサ
  • Wi-Fi6

と自宅用としても見栄えする仕様となっています。基本持ち歩かないのでデカいのも問題なし。今ほぼ使ってないHW-01Lも処分できるので足しにできます。

この製品はほぼ店頭在庫をおかない予約商品でしたが、幸い最寄りのドコモショップで1店舗だけ在庫があるところがありゲットすることができました。ドコモショップ取り分であるところの「頭金」が思いの他が高く(1万円以上)、8万円台半ばと言われ一瞬キャンセルしてオンラインを待とうかとも思いましたが、まぁ他にプラン変更とかまとめてやりたいし確認しながらしたいこともあるしと手数料だと思って諦めました。というか最初から手数料だと言えばいいのにと思いますが、そしたら余計に(人件費というものを理解できない)人が来なくなるんでしょうね…

音声オプションは付加できた

ちなみに音声オプションは付加できました。データ端末に音声オプションつけても意味ないと思われるかもしれませんが、

  • 5分通話無料オプション 700円
  • 5Gギガホ音声割で1年間 -700円されて実質無料
  • みんなドコモ割で5ギガホと(4G)ギガライトの2回線なので-500円x2される
  • いずれ5G音声端末を入手したら音声も使える

ということで少しだけお得なのです。最初はSH-52Aだとつけられないといわれましたが、奥で確認したのちはOKといわれました(後述の件もありちょいと頼りない店員でした)。

■SH-52Aファーストインプレ

購入前に検索しましたがびっくりするほどレビュー記事が少ないですね。impress位でした。しかもコロナの影響で5Gエリアでの実測値もありません。かなり冒険でしたので、これから検討する皆さんの参考になればとできるだけ書いておこうと思います。

やはりデカいです。モバイルルーターで放熱口が空いてるとか初めてみました(ファンはなさげ)。それだけ5G、Wi-Fi6、2.5Gbpsの発熱がスゴいんでしょうね。実際普通においてあるだけでも結構熱を持ちます。素手で持てないほどじゃないですが、冬はカイロにもいいんじゃないかってくらい。とりあえず安定動作してほしいので大きなアルミヒートシンクにのっけてますw。

タッチ画面の操作はメーカーが違うHW-01Lとかなり似ている印象。docomo指示で共通設計なんでしょうか。HW系に慣れた人でもすんなり以降できると思います。

有線LANポート、しかも2.5Gbpsなのはいらない人にはいらない仕様でしょうが、個人的には歓迎です。従来の「より小型なルーター+クレードル」という形よりもフラットで出張カバンなどに詰めていくには良い形状だと思います。私はホテルでPCに入れて持ち込んだ動画をスマホやタブレット、Oculus Questで視聴するということをよくするんですが、PCもタブレットもWi-Fiだと割と詰まってしまいがちで、PCは有線でつなぐようにしています。これが2.5Gbps + Wi-Fi6でどれだけ快適になるか次の出張がとても楽しみです。

充電はUSB-Cポート。ただし充電器は付属しません(A-Cのケーブルは付属)。私は多ポート充電器を持ち歩くのでむしろかさばる1ポートはついてきてもいずれヤフオクするときに「充電器、ケーブルは未使用です」と書きたいために箱から出さないくらいなので、最初から付属していないのは合理的だと感じます。本体が高いので、「まだお金がいるの?!」と思っちゃう人はいるかもですね。

推奨されている充電器はドコモ製のACアダプタ07です。こちらはPower Deliveryには対応しているみたいですが、SH-52A本体側がどうなのかは不明。CT-2があるのでそのうち調べてみようと思いますが、なにせ自宅で常にフル充電なもので…

・常時給電使用について

自宅などの定点仕様で常時給電しようと思った時、利用自体は可能ですが、バッテリーを外しておくとか、満充電にしない「いたわり充電」的な機能があったりとかはしません(少なくとも設定画面に項目はありません)。常時フル充電はバッテリーの寿命を縮めるわけですが、本機の場合はあまりそこに配慮がないようです。そして電池が劣化した場合自分で交換はできません。ショップで依頼するとしていくら、何日かかるのかは不明ですが面倒であることは確かでしょう。

ただ理由は不明ですが現状充電器つなぎっぱなしで充電が89%で止まってしまいます。抜き差ししたり充電器、ケーブルを変えてみても数秒で赤ランプが消えてしまいます。説明書にはエラーの時は点滅するとなっているのでエラーではなく仕様なんでしょうか。今の使い方なら結果オーライなのですが、設定項目が見当たらないので、逆に100%まで充電したいときはどうすんだろ?と思っています。

・管理ページの不具合

ブラウザから管理ページにアクセスすると再読み込みループに入って進めなくなることが多々あります。ブラウザやデバイスを変えても同じ。動的情報の読み込みに失敗してリセットされてる感じ。ログインボタンを連打してなんとかログインしてもリロードで未ログイン状態に戻ったり。こうなると本体を再起動するしかなくなります。再起動直後はちゃんと使えるんですが、またいつのまにかダメになってる、という感じ。ファームウェアで直るといいんですが。

■5Gベンチはまだできず…

すみません、これを期待してる方がもっとも多いと思うのですが、インプレスの記事と同じで、現状手近なエリア(というかスポット)が近くになく、羽田空港とか人の集まるところに行くのも憚られるので未計測です。神奈川県は5Gが使えるドコモショップすら1件しかないし、横浜スタジアムは「客席付近」となってるので、いっても入らなければ5G電波をつかめないかもしれません。

4G+については自宅が公式マップでいうピンク(1.7~1Gbps)ではなく黄色(938~250Mbps)のエリアで、2.5Gbps接続のPCから下りが300Mbps弱くらい。上りはやはり振るわず20Mbpsとかいっても30Mbpsというところです。pingも40msくらいあります。うちはアパートの無料付帯回線が200Mbpsなので、下りでは勝っても上りとレイテンシーでは大負け、という感じで、特に自宅回線が遅くなる時間帯に4K動画を見る、とかいう時のバックアップにはなる感じですが、完全に置き換えずにやはりRTX1210のフィルタ機能で端末(目的)別、時間帯別で使い分けるレシピをよく練らないとなぁという感じ。

Wi-Fi経由のスマホ計測ではWi-Fi6の効果は感じられて下り250Mbpsくらいは出てる感じ。Wi-Fi5だと160Mbpsとかに落ちます。「Wi-Fi5の理論値にすら届かないから同じ」という感じではないですね。同様に2.5GbpsではないPCだともっと遅かったりします。

(すべてspeedtest.netにて計測)

2020.06.29追記:持ち出してピンクエリアで計測してきましたが、トップスピードは250~300Mbpsといったところであまり変わらずでした。インプレスのレビューにある400Mbps台にはお目にかかれず。Wi-Fi6経由での2.5Gbps有線でも。

■5GプランではグローバルIPアドレスもIPv6も使えない!?

せっかく使い放題で自宅回線として使うので、サーバーアクセスやVPNにも使えるといいなと思いmopera Uをつけてもらうよう店頭で指定しました。しかし契約が進んだところで「5Gプランではmopera Uをつけられないようです」といわれる。アラジン(今もそういう名前かな?)をいじっていて気付いたようですが、「今さら言われても…」な状態です。「じゃぁグローバルIPアドレスで使えないってことでしょうか?」と聞き返したところ「お待ちください」とセンターへ電話。しばらく待たされた後、「5Gではspモードでも固定ではないですがグローバルIPをお使いいただけます」との返事。そんな大盤振る舞いあるの!?と思いましたが、ならmopera代もいらないしオッケーですと。しかし結果は間違いでした。がっつり10.始まりのプライベートアドレスが降ってきます。IPv6もなし。HW-01Lでは最初からspモードとmopera UのAPNが登録されていましたが、SH-52Aではそういうこともなくspモードのみ。IPv4/6を選ぶところもマスクされており編集も付加。ためしに自前でIP4&6のAPN設定を作成してみてもダメ。とりあえずspモードでもグローバルIPがつきますというのはガセでした。

もしかしたらmopera Uがつけられないという方も間違いではと期待して151に電話。マニアックな質問なので専門部署にまわされた挙句、判明したのはmopera Uも付加不可。現状、グローバルIPアドレスを5Gプランで使う方法はない、と断言されました。「店員が間違った案内をしたので後はその店舗と相談してください」と暗に返品してくれというニュアンス。そんなぁ…。

失意のあまりIPv6のことは聞き逃してしまいました。これも謎です。公式サイトではとっくの昔にspモードでもIPv6使えますよと書いてあるくせに、iPhone含めIPv6が降ってきた試しがない。「接続先設備によってはIPv6アドレスが割り当てられない場合があります。」との一文があるのでエリアによっちゃうんでしょうかね?

■アクセスポイントとして使うには難アリ

ちょっとマニアックすぎて誰の参考にもならないかもですが、せっかくWi-Fi6がついているので、自宅の既存LANに組み込んでWi-Fi6アクセスポイントにしてみようとトライしてみました。ざっくりいうと、

  • SH-52AのLAN IPアドレスを自宅LANセグメントに属するものに固定する
  • DHCPサーバー機能をOFFにする(自宅ルーターが担うため)

という手順。しかし結果としてはうまくいきませんでした。SH-52AのWi-Fiにつながった端末が自宅ルーターからDHCPでアドレスをとってくれません。SH-52AのWi-Fiと自宅LAN間の通信ができてないっぽいです。プライバシーセパレーターやSSID間通信許可の設定を試してもダメ。たまにある「自分のDHCPサーバーでIPを配布した端末しか通信できない奴」ですね。SH-52A側のDHCPサーバー機能を有効にしてやるときちんとLANとも通信できますが、自宅ルーターとダブルDHCPサーバー状態になるのでよろしくありません。SH-52AのDHCPサーバーをメインにするには非力すぎます(例えばMACアドレスで固定IPを割り振る機能もありませんし、配布するゲートウェイを指定することもできない。DNSだけは2つ指定できました)。IPフィルターとかで許可をするにも、そもそもIPをアサインする前のパケットが通らないんだからどうしようもなさげ?

そもそもさすがにモバイルルーターだけあって電波出力を100%にしても自宅の端っこでは電波が弱くて役者不足となりそうなので、Wi-Fi6 APとしての用途も諦めました。

ホテルに滞在した時なんかにも純粋なアクセスポイントモードって結構重宝すると思うんですが、、というかHW-01Lとかにはあった(ゲートウェイが有線ポート固定だけど)んですが残念です。

あれもこれもできるからこの価格でも仕方ないっ!と勇んで買ったものの何割かはNGで割高感が増していきますorz。

■SIMロック解除は店頭預かりで1週間程度…

以前に一括で買ったHW-01Lを処分するとなればSIMロック解除しておいた方がよかろうと。ルーター製品は無料ではあるものの店頭でやってもらう必要があるとわかっていたので、一緒に持参してやってもらうつもりでした。SH-52Aも一括買いなのでこちらもやっておけば後々楽天SIMとかでも使えるかも、とか。

が、しかし「預かりで一週間ほど。受け取りだけでも来店予約が必要。」というめんどくさい回答。さすがに買ったばかりのSH-52Aをさわりもせず1週間も預けるのはつらいので断念。HW-01Lのみ依頼してきました。なお返却は宅配便もOKでした(送料は言われなかったので店持ち?)。SH-52Aのロック解除はまた次の買い替えで処分する時になりそうです。

■サービスが追い付いていない印象はあるが、ハードには満足

というわけで、mopera U(グローバルIPアドレス、IPv6)が使えないとかがっかりな点はありましたが、モバイルルーターとしてのスペックの高さはサイズの大きさというハンデを補って余りある魅力と感じます。

自宅LANをマルチギガビットイーサネット化

NURO光 2Gbpsの導入に先駆けて自宅LANをオーバー1Gbps化しました。現在もっとも普及しているいわゆるギガビットイーサネット(1Gbps)を超える規格としては、10Gbps/5Gbps/2.5Gbpsがあります。最初に10Gbpsが出ましたが高くてなかなか個人やクライアント機器向けに普及せず、後から機器も安くケーブルも従来品が使える5Gbpsと2.5Gbpsが登場しました。この2つをまとめてマルチギガビットイーサなどと呼んだりするようです。特に2.5GbpsはCat 5eケーブルでもOKなので何年も前の既設配線でも従来の倍以上の速度アップが見込めることになります。

今回導入するNUROは2Gbpsのサービスで、スマートルーターセットでレンタルされるSONYのNSD-G1000Tは1つのポートが2.5Gbps対応しています。今回のリニューアルでは最低限2.5Gbpsが出せることを狙っての刷新ということになります。WANが2Gbps止まりでもLAN内の通信がそれ以上になるなら5/10Gbpsでもいいわけですが、コスパも考えるととりあえず2.5Gbps狙いかなというところです。

■スイッチングハブ

なにはなくともルーターの1ポートだけでは意味がありません。また我が家はリビングにルーターが引き込まれていますが、下記の端末を使うのは別の仕事部屋です。リビング<->仕事部屋間は少し前までOrbiを使ったWi-Fiバックホールでしたが、最近家族に内緒で20mのLANケーブルを這わせました。これを活用し、仕事部屋側に2.5Gbps対応スイッチを設置します。なおリビングにもハブがありますが機器としてはレコーダーやPS4など1Gbps止まり、もしくは100Mbpsの機器ばかりなので放置です(そもそもNSD-G1000Tには1しか2.5Gbpsポートがないですし)。

さて、いま2020年春時点で個人で手が出しやすいマルチギガビットイーサ対応スイッチというとBUFFALOのこちらの2機種になると思います。

2.5Gx5ポートのLXW-2G5(約2万円)と、10Gx2+2.5Gx4のLXW-10G2/2G4(約2.7万円)です。当初25Gでいいやと思っていたのですが、次節のDS1517+で2.5Gpsで動作確認が取れているネットワークカードが見付からず純正の10Gbpsカードをチョイスしたので、だったらまぁ7千円しか違わないなら将来見越して10G2/2G4にすっか、となりました。もちろん10Gポートは2.5Gや5Gとしても使えるので当面は2.5Gポートが6ポートとして使える(1つ増える)と思えばいいかなと。

■NAS(Synology DS1517+)

上に書いてしまいましたが、これで使える(動作報告がある)2.5Gbpsカードは見当たりませんでした。仕方ないので純正のこちらを購入。

オーバースペックだけど仕方なし。2.5Gbps機複数台から同時アクセスした時に速度が落ちにくいとかあるかもですが、まぁ所詮HDDのRAID5なのでどうかな…

とりあえず唯一の10Gbps機となったので、以下、対DS1517+でiPerf3計測をしてみたいと思います。iPerf3ならストレージの遅さに影響されないで計測ができるはず。DS1517+へのiPerf3サーバーの導入はこちらを参考にDockerでインストールしました。

■Windows PC(デスクトップ)

こちらは2.5Gbps止まりのNICは選択肢があるので問題なし。これを買いました。4千円切りと、上に比べてグッとお安くなります。IntelのGbE NICを1万円以上出してたのと比べれば安いものです。Realtkチップだけど。

Synologyを10Gbpsにせざるを得なくなった時点で、こちらも10Gbpsにしとこうかと思ったんですが、マザーボードに1xスロットしか空いてなくて断念しました。いつか丸ゴと買い換える日まで10Gbps通信はお預けですかね。

届いてみたら外箱に「10/100/1000Mbps」と書いてあって発送ミスかぁぁ!と思いましたが、中身のNICとマニュアルはきちんと2.5Gのものでした。NICのドライバーはあらかじめダウンロードしておかないと、交換後にネットワークがつながらないので詰みがちですが、これは普通に認識してネットにもつながりました。でも一応マニュアルにあるReaktekのサイトにいって最新版をダウンロードしてインストールしました。

・実測

対DS1517+で1.03Gbits/secでした。うーん、交換前に測り損ねたので比較できないですが、1Gbpsから毛が生えた程度ですね。。

■MacBook Pro 15′ 2016

上記Windows機と並ぶメイン機であり、そのWindows機が現状2.5Gbps止まりなことを考えて、もう少し上の世界を見てみたいな、ということで5GbpsまでいけるQNAPのQNA-UC5G1Tにしてみました。Premiere ProやLightroomの作業が捗ればいいなと。

USB-LANアダプタの場合、2.5GbpsならばUSB3.1 Gen1(5Gbps)で理論上は足りるようです。5Gbpsでも数字上は足りそうですがきっとロスはあると思うので、LANでフルに5Gbps出すならUSBは余裕をもってGen2の10Gbpsがいいような気がします。が、このアダプタはGen1止まり。どうなんでしょうね。2.5Gbps以上は出るけど5Gbps上限ギリまではいけないような?まぁコスパ的にはこれがギリギリなので良しとしました。デザインもいいですね。放熱性も高そう。

ガチで10Gbpsを目指すならThunderbolt3を使うコレでしょうね。でもバランス的にみて今はまだちょっとオーバースペックかなと。デカくて取り回し悪いし。

・レビュー&実測

QNA-UC5G1Tは一応挿しただけで認識してネットもつながりましたが、マニュアルによるとドライバーインストールが必要とのことでした。そしてこれがちとめんどくさい。CatalinaだとSIPをオフにしてsudoしてインストールする必要がありました。sudoだけではダメでrootアカウントの有効化なども必要でした。黒画面苦手な人にはちょっと向かないかもですね。実際これをしないと、ここが5Gbps表示にならなかったです。

従来の純正Thunderbolt-Ethernetアダプタ、そしてWi-Fi5と比較してみました。Wi-FiルーターはNUROのWi-Fi6対応のものですがMBP側がWi-Fi5止まりで、部屋をまたいでるせいかリンク速度が527Mbpsでした(Optionキーを押しながらWi-Fiアイコンをクリックして確認)。

結果の表の画像。QNA-UC5G1Tが1.2Gbps、Thunderbolt-Ethernetアダプタが930Mbps、Wi-Fiが870Mbps程度

残念ながら1Gbpsと2.5Gbpsでは3割程度しか違いは出ませんでした…。USBハブを経由しても低下はない模様。

あとWi-Fiがリンク速度以上に出ているのが謎ですね。

アダプタはかなり熱くなります。金属筐体ですが3面はフラットなのでM.2用のヒートシンクを買ってきて貼り付けてみようと思います。

 

■録画PC(Linux)+ BUFFALO LUA-U3-A2G

CentOSベースのANIME LOCKERが稼働するLinux機です。MiniITXマザーの唯一のPCIexスロットはチューナーカードが専有しているので、USB3.0ポートを使って2.5Gbps化するしかない。こちらはUSB-Aポートしかないので、BUFFALOのコレ。2.5Gbpsアダプタは発熱によるトラブルが多いらしく、ちょい高いけど内部にヒートシンクを備えているというこちらをチョイス。ただし公式にはLinux対応を謳っていないので不安。

・レビュー&実測

USB挿すだけであっさりusb0として認識しました。network-scriptsを適当に書き換えてネットワーク確立。ただしコンソールやsyslogに猛烈な勢いで下記のログが記録されていきます。

ケーブルの品質が悪いとdisconnectedとconnectedを繰り返したりもするようですが現状はconnectedのみで切断している様子もありません。ドライバーのバグっぽい。ちょっとディスクの残量やI/Oを無駄にしてそうでイヤですが、しばらく様子見。

iPerf3の結果は送受信ともに1.58Gbits/sec。なんと5Gbpsアダプタの上記MacBook Proより速い??試しに本機->Macにしてみるとなんと2.34Gbits/secとなりました。ほぼ理論値ですね。そうもSynologyのカードまたはDockerのiPerf3がパフォーマンスを出し切れてないとか??

USBなのでCPU負荷なども気になりますが、ログの件も含めてしばらく様子見。

Thecus W4810 + BUFFALO LUA-U3-A2G

Windows Server 2012R2の本機に上記BUFFALOのアダプタを接続してみました。公式ドライバはWindows Serverをサポートしてないことになってますが、Windows8.1は大丈夫なのでいちかばちかインストールしてみたらあっさり認識。どのみちハブの2.5Gbpsポートが足りないので接続確認と速度計測は省略。

■他のノートPC

DELL XPS 15 2-in-1(9575)やSurafece Pro X、Surface Goなどはほぼ持ち出し専用ですが、たまにWindowsアップデートとかギガ単位のものをダウンロードします。そういう時だけ共用でもっとく用としてこれ。

 

まとめ

ということで、主要PCをついにマルチギガビットイーサネット対応できました。長らく(理論値で)Wi-Fiに後塵を拝する状態が続きましたが、やっと有線の面目躍如となりそうです。不安要因はハブ、Mac用アダプタ(QNAP)などの発熱量です。これから夏に向けて安定動作を期待したいところです。

またSynologyの10Gbpsカードがあまり速度が出てなさそげなのも気になります。