ScanSnap S300、衝動買い

 ドキュメントスキャナの定番、ScanSnapに、小型モデルのS300が登場しましたね。個人的には小型化もさることながらAcrobatが別売りになって価格が下がったところにひかれました。従来モデルは既にAcrobat Pro/Stdをもってる身としては無駄感がありました。

 で、昨日ヨドバシに行ったら発売記念の展示コーナーが出来ていて、デモ触ったりお姉さん(というにはもう少し年上の社員ぽい方)としばらく話をしたりして、結局お持ち帰りしてしまいました。

 楽々ライブラリとかいうソフトがバンドルされたバージョンもありますが当然スルーw。

 普通のScanSnap Organizerと名刺ソフトがあれば充分です。

■ハード

 電源はUSBバスパワーで動くことが強調されていますが、USBを2ポート使う必要があります。どうしても出先にもっていってノートPCで使う、という場面以外では普通にACアダプターで給電する方が本体ともども安定して使えそうですね。

 確定申告などの電子申告に使えるeスキャン機能は省かれた模様。領収書などもスキャンして捨ててしまえれば大きなメリットなんですが、現在のe-文書法的には時刻認証を受けなくてはならず、1枚\10というコストがかかってしまうので、今のところちょっと躊躇してしまいますね。ただ、スキャンだけしておけば、帳簿記入作業はすべて画面上でやれるので、メリットはあるかも知れません。

■ScanSnap Organizer

 ScanSnap OrganizerはPDF整理検索を簡単にするツールですが、ファイルはフォルダ階層にPDFを置く方式なので、保存先をファイルサーバーにしておけば、他のマシンからでも簡単に閲覧できる点が好ポイント。ただしScanSnap Organizerの複数マシンへのインストールはライセンス上NG。同一UIで閲覧だけできるフリーのビューワーを配布してほしいところです。

■名刺管理

 名刺ファイリングOCRというソフトがついてきます。手元にあった500枚ほどをこの機会に数時間かけて取り込んでみましたが、まぁそれなりですね。久しぶりにOCRをじっくり使いましたが、ここ数年でOCR技術が飛躍的に向上した、という印象はありませんでした。同じ会社名を入力するのに手間を省く工夫とか、細かい部分でもう少し工夫がほしいと感じる出来。ただ、面白いのは、タスクトレイアイコンに常駐したツールから文字検索すると該当名刺の画像が表示される機能があって、名前と会社名くらいだけしっかりOCRかけておいて、あとは画像で読み取ればいいや、って感じで処理しました。これもこのビューワーとデータだけでもノートPCに入れられるよう、ライセンス的に配慮が欲しいところです。



 

OneNote 2007、再設定

 ついでがあって、ようやくOffice OneNote 2007をちゃんと活用できるよう環境整備をしました。

 仕事の打ち合わせ時のノートとりや、原稿のアイデアメモなどにOneNote2003をずっと使ってきました。打ち合わせにもってくマシンは都度異なるので、Sambaサーバー上においたファイルをマスターとし、Windowsのオフラインフォルダ機能で同期して使っていました。ただライセンスの関係上、デスクトップ機までには入れられず、もっぱらメインのTablePC機2台に入れていたので、自宅でその記録を参照するのに面倒を感じていました。

 で、OneNote2007発売を機に、デスクトップ機の分までライセンスを買い足して、ノートの一元管理環境を構築しようとしたまでは良かったんですが、2007には本体に同期機能がついており管理方法が変更になった関係で、しょっぱなインストールした時点で面倒になって放置してありましたw(春先からあんまり打ち合わせに行くような仕事がなかったせいも…)。

 で、先日Windows Home Serverを立ち上げたからみで、そこにFolderShareを動かして、単純にフォルダ単位で全ノートファイル同期すれば簡単かも知れない、と思って、OneNote環境再構築計画に取り組んでみたわけです。

 結論から書くと、FolderShareなどによるファイルレベルの同期は必要ありませんでした。というより上手くいきませんでした。OneNote2007形式のファイルは、内部にマスターファイルの参照パスを保持しており、下記のような仕組み、手順で同期を実現していたのです(挙動からの推測なので間違ってるかも知れません)。

1. マシンAでノートファイルを作成する

 まず1台目のマシンで適当なノートブック(OneNote2007では従来のセクションをさらにまとめたノートブックというファイル単位を導入しています)を作成します。もちろん旧バージョンのデータからコンバートしても構いません。ローカルHDDに保存すると同期時にそのマシンを起動しておかなければならないので、ファイルサーバー上が良いでしょう。

2. マシンBでノートファイルを開く
同期アイコン

 次に別のマシンでそのサーバー上のノートブックファイルを開きます。すると、そのマシン上のノートブックの保存先とは別のどこかにファイルがキャッシュされます。こうして開いたノートブックのタイトル部分に同期実行用のインジゲーター兼ボタンが表示されます。

 ユーザインターフェイス的には、ローカルのノートブックとサーバー上のノートブックはこのアイコンの有無をのぞけば一元的に扱えるわけです。

3. ノートを同期する

 こうして読み込んでおいてサーバー上のノートブックはオフライン環境でも参照、編集が可能で、編集するとインジゲーターは赤に変わります。帰宅後サーバーとオンラインになった状態でOneNoteを開くと自動的に(あるいはクリックした時に)変更がサーバー側のマスターファイルに反映される、という仕組みです。

 とまぁ、このような仕組みで、ユーザはノートブックの実体ファイルの在処をあまり意識することなく、複数マシンでのデータ共有が可能になっています。自分でファイルレベルの同期をする必要がないわけです。なかなかよくできていますね。WordやExcelで作った書類ファイルはそれぞれが存在感をもっているので、割と明示的に管理しやすいんですが、もっと細かい走り書きレベルのメモは雑多に散らばりやすいので、一元管理が大変です。OneNoteはタスクトレイにアイコンを常駐させ、付箋的なメモを記入する仕組み(ミニノート)もあり、それも含めてマシン間で同期できるというのは、結構重宝すると思います(ミニノートの保存先は他のノートと別に設定項目があるので、そこもサーバー上のファイルを指定しておかないと同期の対象になりません)。

 OneNote自体は、TabletPCと組み合わせて手書きメモとテキストの混在メモが簡単にとれたり、仮想プリンタドライバでWebページのスナップショットをノートに取り込めたり、機密性の高い打ち合わせの議事録などセクション単位でパスワードをかけられたりと、ノートソフトとしても便利な点が多くあります。操作方法はややクセがありますが、今回のこの同期機能の強化で、名前の通りノートの一元管理がよりやりやすくなったと思います。公式サイトに試用版などもあがっていますので、興味をもった方は是非お試しあれ。

 

P.S.

 逆に言えばファイルレベルの同期をしているとたぶん問題になります。従来、このサーバー上のフォルダ自体をオフラインフォルダでキャッシュしていたんですが、それをやるとOneNoteから見ると同期が反映されたように見えても、実際はオフラインフォルダのキャッシュまでしか反映されていない、なんてことになると想像されます。ということで早速オフラインフォルダ同期の対象からは外しました。

Bluetoothプレゼンコントローラー VGP-BRMP10

 

 SONYからVAIO用オプションとして発売されているVGP-BRMP10というBluetoothなコントローラーを入手しました。これは主にプレゼンテーション用に作られたいわゆる空中マウスの類のデバイスに近いものです。ただ、多くの製品がジャイロを使って文字通り空中での空間移動をマウスの動きに割り当てている中、この製品はむしろ普通にノートPCのタッチパッドをワイヤレス化したような地味な作りになっています。そして個人的にはそここそを気に入っての購入でした。

 従来の空中マウス系のプレゼンコントローラーは、身振り手振り、時には使わなくて机に置く動作だけでカーソルが無駄に動いて、場合によってはメニューやスタートバーが自動展開してうっとうしかったりします。実は、普段はHTPCマシンでDVD/動画視聴やゲームにも使おうと思ってたりするんですが、そういう場合も、ちょっとでもカーソル動くとWindowsMediaPlayerやPowerDVDなど過敏にメニューを表示してくれちゃうソフトが意外に多いんです。そのため、ウチではもともとシアター用PCはトラックボールを使っていました。マウスをベッドやソファの上に置いておくと、ちょっとした身動きでも反応してしまうからです。

 で、このコントローラーと空中マウスも同じような関係にあって、コイツであれば、意図してパッドに触らない限り、無駄なマウス移動は発生しないだろうと考えた訳です。実際、ベッドの上にポイっと投げ捨ててもカーソルが動いてしまうことはなく快適です。ただ、一緒に買った極小USB BTアダプタの感度が悪いのか、時々動作がつまります。よくBTマウスを使用開始する時に、たまった動きがいっきに伝達されるような動きをしますが、まさにあの状態がやや頻繁に起きる感じです。送信パケットが溜まっていて、通信が確立した途端にいっきに流れて、カーソルがビュンビュン動く感じですね。これは少し電波状況など改善できないか検証が必要そうです。

 ちなみに、マウス移動、左右クリック、ホイールの他にPowerPointでは、スライド送り、戻し、スライドショー開始/停止のキーイベントを送ることができます。これがPowerDVDだと5秒送り、5秒戻しに相当します。一時停止ができないのが残念。PowerDVDって昔はキーカスタマイズできたような気がしますが気のせいかな?DVやマンガミーヤなど柔軟にキーカスタマイズできるソフトなら色々最適化できそうです。Symbol Commandarやマウ筋のようなジェスチャーソフトと組み合わせるのも面白いかも知れません。

 

HDD残量が少ないと思ったら…TVersityのせいでした

 最近、Windowsサーバー機のCドライブの残量警告が出るようになりました。Dドライブには余裕があるのでパーティションツールで割り当てを変更しなきゃと思いつつ、面倒でひと月くらい立ちます。

 で、今日ふと思い立って、このツールで何がそんなに占有しているのかチェックしてみました。そしたらなんとDLNAサーバーのTVersityのインストールフォルダが5GBほど消費。調べてみると、トランスコード時のキャッシュが蓄積されていました。

 公式サイトのトラブルシューティングによると、GUIからキャッシュ容量の上限を指定できるとのこと。早速チェックしてみたら8GBまで使える設定になってました。ザクっと全消去して上限を1GB程度に再設定。

 もしかして、WA1でAACトランスコード再生が不安定なのもこの絡みだったり?

私本管理 + Amazon + バーコードリーダーで蔵書管理

■ガジェット好きの憧れ(?)、バーコードリーダー

 突然ですが右のバーコードリーダーを買いました。

 USBやPS/2接続のこの手のバーコードリーダーはPCからみるとキーボードとして認識されるようにできていて、バーコードに記載されている文字列をあたかもキーボードでタイプしたかのように送信してくれます。なので、ソフト側は特にバーコードに対応していないExcelだろうがメモ帳だろうが簡単に連携できてしまうワケです。考えた人エラいですね。

 で、ネットで見てもっとも安かったのが右の製品です。USBタイプで、ドライバーのインストールも無しで普通にHIDキーボードとして認識されました(XP)。

 写真では見えないですが握り部分のお腹側にトリガボタンがついていて、デフォルトではバーコードに当てながらこのボタンを押すとスキャンされます。それ以外に触れるようなところもないし、こういうもんだろうと思ってたんですが、実はマニュアルに設定変更用のバーコードがたくさん記載されていて、結構パラメーターをいじることができました。たとえばボタンを1度押してからもう一度押すまでの間、捉えたバーコードをひたすら読み込む連続スキャンモードにも変更できました。こっちの方が楽ですね(でもたまに何にもないところに置いただけでピっと反応したりw)。あとスキャン成功時のフィードバックも最初は「ピーーっ」っとやや長くてウザかったんですが、この長さなども変更して短音にすることができました。

2009.03.27追記:この記事は注目度が高いようなので、改めてこちらの記事に写真を追加しました。

 バーコードリーダーなんだからバーコードで設定しよう、というアイデアは知れば納得。昔レシピのバーコードで設定ができる電子レンジがあったなぁ、と思い出しました。

2009.03.27追記:ちなみにこの設定バーコード冊子はもし無くしても公式サイトでダウンロードできるので安心です。TSK-Uの場合は、「バーコードリーダー日本語マニュアルver.2」ってのでOKです(追記日現在)。

 ちなみに写真の色はよくある色温度の設定ミスかと思いきや、本当にこんな青白い色してます。普通にレジなんかでみかけるベージュ系の方が良かったなぁ。いっそ黒とか。

 まぁ、なにより値段が安く、普通に使えるので満足しています。

■ISBNで蔵書管理

 で、なんで突然バーコードリーダーなんて買ったかというと、窓の杜私本管理Plusという蔵書管理データベースを見つけたからなんです。

 ウチもいい加減本がたまりすぎており収集がついてません。特に続き物のマンガは前半は実家に行ってたり、新刊は友達に貸してたりとバラバラ。また大抵はこっちから遊びに行くついでに持ってくということが多いので、どの作品は誰に何巻まで貸したか、というのも覚えきれなくなってまして、なんか上手く管理したいなぁとは思っていました。

 で、蔵書管理はやったことある人はわかると思うんですが、まず最初に既存の本をガァーっと入力するのが壁です。タイトル、著者名などの情報をキーボードで打っていたら30冊くらいで飽き飽きしてきますね(^^;)。

 この私本管理PlusではAmazonとのマッシュアップでその苦労を軽減してくれます。その際バーコードリーダーがあると更に便利なのです。

 もちろん普通にタイトルなどのキーワードで検索しても引っ張って来てくれますが、検索でヒットしたものの情報を全部もってきてから取捨する方式なので、ひどく時間がかかります。ご存じの通りAmazonは登録数がハンパないので、曖昧なキーワードだと余分なものも数多くヒットし、その分の読み込み時間もかかってしまうのです。

 一方で本ソフトはISBN(国際標準図書番号)を使ってAmazonから情報を引っ張ってくることもできます。しかもテキスト欄に1行1ISBNで羅列しておいたものを、バッチで引いてくることができます。上記のリーダーはバーコード読み取り時に改行コードも含めてくれるので、このテキスト欄にフォーカスを置いて、ひたすらバーコードをスキャンして、最後に「検索」ボタンを押せば、何十冊もの書籍データを一括で登録できてしまうワケです。

(ちなみにISBNは現在多くの本は2段のバーコードが記載されていますが、そのうちの上段がISBN相当分なので、上だけスキャンすればOK)。

 その他、全体的にみると、ややとっつきにくいUIですが、項目名などのカスタマイズも自由度が高いですし、ローカルデータベースの中の検索にもISBNが使えるので、10冊まとめて貸し出す、とか1巻?30巻は実家に移動する、とかいう時にもバーコードでスキャンして、保存場所を一括で変更、という感じで使えます。

 データもインストールフォルダ内に完結しているっぽいので、ファイルサーバー上に置いて共有もやりやすいでしょう(ただしソフト自体は特に排他制御とかはしてなさそう)。

 あと表紙データもAmazonからもってきてくれるので、iTunesでアルバムアートを表示させた時のような嬉しさがありますね(単純に確認にも便利)。

バイオUXとバーコードリーダー

 プラグインを落としてくれば、DVDやCDなどもAmazonからデータを持ってくられるようです。 また、CGIでWebインターフェイスとも連動できるようです。出先からケータイで「あれ何巻までもってたっけ?」なんて時に便利そうですね。

 ソフトは上記のWeb公開を見越してデスクトップ機に入れましたが、登録時は写真のようにVAIO UXにつないで家中の本をスキャンしてまわりました。  VAIO上では普通にメモ帳でISBNを取り貯めて、あとでまとめてデスクトップ機でソフト上にコピペすればOKです。こういう使い方ができるのも強みですね。

■いっそ自作したい気も

 PEAR辺りのライブラリでAmazonマッシュアップ用のツールがあれば、PHPベースで自分で作ってみるのも面白いかも知れませんね。私本管理でもWeb公開できますが、Linuxマシンだけで完結できるならウチ的にはその方が便利ですし。

 でもまぁ、当分はこの環境が活躍してくれそうです。

同日追記:

 つーか、すでにないかなぁと思って物色中、MacOSX用ではこんなのを見つけました。>Delicious Library

 デザインが秀逸なのもさることながら、iSight(内蔵カメラ)でバーコードを読み取れるってのもスゴい。最近のMacBookとかなら追加ハード無しで使えちゃうんですもんね。やるなぁ。