VブレーキのPanasonic電動アシスト自転車ハリヤにSesameサイクル2を取り付けようとしてハマった(3Dプリンターで解決した)

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少し前の記事で、Panasonic電動アシスト車のハリヤ(2016年モデル)につけていた車外品のナンバー錠が壊れて、ノブを3Dプリンターで作って直したことに触れました。

その時、書いたスマートロックのSesameサイクル2ですが結局とりつけることにしました。理由は深夜のジム通いに使っていて、明かりのない駐輪スペースに駐めることが多いため、手探りでこのナンバー錠をアンロックするのが地味に面倒くさいと感じたから。特に寒くて手がかじかんでいたり、手袋をしていたりするとちょっとしたストレス。

そういうしているうちにアナウンスされていたSesame Touch(指紋センサー)の自転車ハンドル用ホルダーが発売されたので、勢いで特攻。

Sesameサイクル2、Sesame Touch、ホルダーで総額1万ほど。

■つかない!?

ハリヤは通常のママチャリでサイクル2をつけるべきところにVブレーキという後輪用ブレーキがついています。

わかりにくいですが、一番下のSHIMANOロゴがついているのがVブレーキ。その上のLOCKと型抜き文字がついている鉄板は、以前のGORINのナンバー錠をつけていたマウントです。Vブレーキを固定するボルトで共留めされています。その上にかざしているのが今回取り付けたいサイクル2です。

8年も前でころっと忘れてましたが、当時GORINのナンバー錠もわざわざVブレーキ用というのを買ってたみたいですね。

しかし残念ながらこのマウントではネジ位置があわずにSesameサイクル2は取り付けできませんでした。タイヤや泥よけの太さにたいして、Sesameサイクル2がかなりギリギリなので、泥よけにベタ付けするくらいの位置に垂直に立てて配置する必要があります。いいかえるとVブレーキやフレームに対して少し斜めに倒してつける感じです。ぐぬぬ。

裏返しにしてフレームの反対側につける手もあるみたいですが、レバーも車体の向こう側になっちゃうし結構不便そう。

そんな時の3Dプリンターですよっ

ということでマウントを自作しました。かなり空間的な位置決めで苦労して4回ほど作り直しましたが、どうにか形になりました。ネジでしっかり固定するため金属ナットを埋め込む手法にも初挑戦。

これを使ってどうにか正位置に取り付け成功しました。

■SESAME タッチホルダー(自転車専用)レビュー

Sesame Touchのレビューはこちら。

玄関などに使うSesameロックシリーズのオプションで、スマホアプリからの操作をせずに、指紋やFelica(モバイルSuica、SuicaやnanacoなどのFelicaチップ搭載カード)で開錠、施錠ができるデバイスです。Sesameサイクルでは開錠のみの用途になります。

もともとSesame Touch発売時には背面はフラットなパネルで両面テープで壁面などに貼り付ける方式でした。これだと電池切れやフリーズを起こした時に毎回両面テープを貼り直さなければならず、CandyHouseにしては詰めが甘いデザインだなと思いました。後日脱着を用意にするマグネットも発売され、次に貼り直す際にはこれにしようと買ってあります。

しかし、今回あらためて自転車用に1つ買い足してみたところ、背面パネルの仕様が変更になっていました。スライド式のパネルが追加され、そちらを両面テープで固定しておけば、Sesame Touch本体は上にスライドして抜くだけで電池交換ができるようになっています。知ってる人は簡単に盗める、という点はさておき、使い勝手は大幅に向上ですね。既存ユーザにこのパネルキットだけ売ってほしいレベル。(ググると無償送付の予定もあるみたいですね)

そして今回の自転車ホルダーはこのスライドパネル互換の形状をしていて、両面テープ付きのパネルのかわりにはめこむ形になります。ハンドルへの固定はベルやスマホホルダーなどと同じ感じです。写真には映ってないですが太さ調整用のスポンジテープも付属しています。

ハンドルにつけた感じはやや大きい気もしますが、まぁ仕方なし。

これもとりつけられなかった…

でこいつもまたハリヤのハンドルにはつけられませんでした…ハンドル径に対してホルダーのリングが小さすぎます。ハンドル以外のあらゆる部分につけられないか模索してみましたが全滅でした。基本的にSesameの自転車製品はママチャリ基準で設計されてますね。さてどうしたものか。こちらはしなやかさが求められる部品なので、3Dプリンターで作るにしても素材からして難しい。また脱着可能パーツのいいとこだけ再利用しづらいというかリングだけ取り外せる機構になってないので、スライドパーツの受け部分から互換形状を設計する必要がありそう。なにか市販のスマホホルダーを買って来て改造した方が早いかも。

とはいえ、現状、AppleWatchのコンプリケーションに登録してしまえば2タップで開錠できるので、あんかも一旦これでいいか、、という気になりかけてますw。Sesame Touchのホルダーが無駄になりますが。まぁいずれ時間があったら挑戦するかも知れません。必ずしもハンドルでなくていい気もしています。サドル下とか。

2024.4.7追記: Sesame Touch対応版も作りました。

■使用感

ともあれサイクル2自体はなんとか取り付けできて使える状態になりました。

操作感としてはロックしたという感触が希薄なのは気になっています。前のがしっかりレバーを引き下げた時に「カチっ」と感触と音があったので余計に。「あれちゃんとロックかかったかな?」と不安になって再度押し込んでみたり。まぁロックされてなければバネでもとの位置に戻ってくるのでわかるんですが、慌ててる時などにしっかり感触で反応があった方がありがたいなと。

上述の通り、せっかく購入した指紋センサーのSesame Touchは取り付けできずに、現在はApple Watchからの操作ですが、そこまで手間でもなく、むしろ自転車から少し離れたところから操作を始められるので、自転車脇に着くと同時に開錠、くらいの流れで扱えてスムーズに乗車できています。これまでのナンバー錠と違って暗い場所でカチャカチャ暗証番号ボタンを押したりしなくても良くなったしかなり快適になりました。

■まとめ

Sesameサイクル2や自転車ホルダーはママチャリ向け設計になっているので、Vブレーキのスポーツ車やハンドル径が太い車両は事前に念入りなサイズ確認をしましょう。といってもあまり公式サイトに適用条件などが書いてないんですよね…

Surface Pro Xのキーボード(タイプカバー)が突然死

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2020年に購入したSurface Pro X。Windows Arm64という特殊な派生版を搭載するタブレットPCです。

あれから4年経ってもほとんど搭載機が増えず、Windows11になって64bitアプリもエミュレーション対応したものの、Arm最適化アプリをリリースするソフト会社も増えず、消滅寸前なラインです。

そんなArm版Windowsのほぼ唯一の選択肢であるSurface Pro Xですが、ブラウザだけは先日のChrome対応でついにFireFox、Edge、Chromeを主要ブラウザが対応しました。ちなみにChromeが対応した関係かElectronでも簡単にビルドできるようになり、拙作の動画眼3でもArm64版をリリースラインナップに加えてみました。元から自分しか使ってないようなツールで更にArm64版とは自己満足以外のなにものでもないですね。

■タイプカバーが突然死

で本題ですが、それでも薄くてバッテリー保ちも良いので最近はジムのデスク付エアロバイクでブログ書いたりするのにちょうどよいということで利用頻度があがってきていたんですが、ある日いつものようにジムで開いたらキー入力をまったく受け付けなくなっていました。トラックパッドもダメ。本体のタッチパネルとペンは普通に動く。マグネットでタイプカバーをくっつけてもタスクバーのアイコンがタブレットモードの大きいままで、タイプカバー自体を認識してなさそう。再起動してもダメ。

帰って対策をググると、公式含め

  • 接点を掃除する
  • 音量+と電源を20秒長押ししてBIOS画面を出してから再起動
  • 電源を抜いて放電するまで放置

など挙げられてましたがどれも効果無し。

さてどうしたものか。本体かタイプカバーのどちらの損傷/不具合かすらわかりません。店頭にいってこっそり展示品にガチャっとつけてみればいいかもですが、そもそも最近Surface Pro X2ですら展示してたっけ?というレベル(後で知ったけどPro 8/9とタイプカバーは共通っぽい)。

■いちかばちかタイプカバーを買い直し

購入から4年経ってるし延長保証的なのものにも入ってないと思うし、MicrosoftはSurfaceブランドの修理を行っておらずリファービッシュ品との交換のみ。保証が効かないと割高な上に中古品みたいなの返ってきてもなー。それにデータの入ったPCはなるべくなら送りたくない。

ということで、いちかばちかタイプカバーの損傷である可能性にかけて買い直してみました。最初ヨドバシで調べて3万くらいしてウゲ、、と思ったんですが、よくよく調べるとペン無しモデルがあり、しかもAmazonのサードパーティ販売者だと更に安い。

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ペン無しモデルでもちゃんとペンの充電スロットはあるので、そのまま流用可能。適当なBluetoothキーボードを買うことを思えばだいぶ高いけど、やはりSurfaceはタイプカバーで使ってこそ、ということで断腸の想いで注文。せめて気分をかえて違う色にしようかとも思ったんですが、ブラックの本体にプラチナはイマイチかなと思ったし、レッドもちょっと目に刺さりそう、ということで結局色も同じ。

新品の方はあっさり認識して今まで通り使えるようになりました。大復活。

■まとめ

タイプカバーはバッテリーも搭載しておらず、まさか物理的な摩耗やへし折れたみたいな外的損傷以外でダメになるとは思いませんでした、、、でもまぁ本体側の不具合でなくて良かったです。

正直ATOKがいまだに対応してないのでゴリゴリの文章作成マシンとしては微妙に辛いんですが、ブラウザ作業中心なら画面も充分綺麗でまだまだ活用できると思うので、大事に使っていきたいと思います。

男の子の好きなヤツ!インサートナットの熱圧入をやってみた

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3Dプリンターで樹脂部品を作って、なにかにネジ止めする際、樹脂素材に直接ネジ穴を切ってもちょっと強度に不安があります。ちょっとネジを締めすぎるだけで壊れてしまうんじゃないかと。またネジ山の精度も本当に工業製品の雄ネジとがっちり噛み合う精度で造形できるの?と。

そんな時に活躍するのがインサートナットという部品です。つまり金属できっちり作られたネジ穴(雌ネジ)部分を後から埋め込むという手法です。実際の部品はこんなものです。

M5 8mmのインサートナット

外側がギザギザしていて素材にガッチリ食い込むようになっています。

これの挿入方法はいくつかあるようですが、3Dプリンター素材の場合、熱圧入というのが一般的なようです。文字通り熱で炙ってグイっと押し込む!という方法。そうすると樹脂素材がじわっと溶けていい感じに固定されると。

具体的にはライターで炙って押し込むとか、ハンダごてのコテ先につけて、とかあるらしいですが、例によって道具から揃えるのが好きなので、専用のコテ先セットを買ってみました。

先端がMサイズの太さをした円柱形状で通常の尖ったコテ先よりもしっかりはまり、真っ直ぐに押し込みやすいです。今回使ったM5ナット用の先端を装着したのがこちら。

PLA素材が200℃前後で造形する素材ですがもうちょい高めの300℃くらいのハンダごて設定でやりました。数秒でじわっと溶けて沈み込んでいくので、深く入れすぎないよう注意します。やはりツライチになってると綺麗。

使用したナットの仕様がM5x8x7となっていて、おそらくネジ穴径がM5、全長が8mm、外径が7mmという意味なので、3Dプリント部品側には外径と同じ7mmの穴をあけておきました。冷えた状態だとまったくはまらない直径ですが、そこを熱でズブズブと入れるので結果としては余計な隙間もできずいいのかなと。

実際に使ってみたのがこちら。

これがなんの治具かは別記事にて

謎の満足感があります。単なるDIY部品が急に工業製品になったかのような。

更に念のためにネジの緩み止めを買って塗っておきました。

こうしてしっかりしたネジ穴が付けられるなら、単体部品ではなく色々なものに固定して使うようなものや、微妙な調整幅をもたせたいもの、力のかかる箇所は金属部品で作りたいもの、など応用の幅がめちゃくちゃ広がりそうです。

そしてネジといえば撮影、録音機材で一般的な三脚穴サイズ(1/4-20UNC)!これが使えるならカメラマウントとかリグになにかを取り付ける系の治具を作れます。こちらは日本のAmazonでは手頃なものが見付からず、AliExpressで購入しました(アリエクはたまにリンク先の商品が差し替わっているので、サイズは確認した上でご購入ください)。60個も使い切れないけど、ともあれなにかそっち系のアイデアができたら活用しようかと。

2024.03.23追記

上記部品のサイズが微妙にあわなくて作り直すことにしました。その際、このインサートナットは再利用できるのかという疑問が頭をかすめます。今回は専用半田ごてヘッドの取り付けねじがM5サイズだたので、ヘッドを外した状態でそのままナットに取り付けることができました。その形で300℃に熱して引き抜けばぬちょーっと引き抜けました。ただ多少フィラメントの溶けカスが残るので、同じ色のフィラメント部品に再挿入するならいいですが、違う色となると場合によっては綺麗には再使用できにくいかも知れません。丁寧にこそぎ落とせばいいんですが。そしてM5以外のナットの場合は、別の方法、例えば適当な雄ネジをつないでそれを熱してペンチで引き抜く、などの方法が考えられます。

計算上の単価はさほど高くないですが、例えば今回買った330個入りセットに同サイズは10個しか含まれてないので、ちょっと使い捨てるには惜しいですね。

2024.03.27追記

ネジをきつく締めすぎたか、少しナットが浮いてくるというか抜けてくることがありました。なるべく強度を上げるためにはウォールを厚くしたりした方がようさそう。あとはフランジのついたネジで圧入した面に密着するような形で締め付けるのも重要かなと思いました。

2024.04.07追記

部品を交換する機会があったので上記の状態を写真で撮ってみました。

手で抜けるところまではいってなかったですが半分ほど抜けてしまっていました。ナット自体の再利用がよくなかったのか、PLAという素材がダメか、はたまた自分の腕が悪いのか。ピタっとツライチになったらすぐに小手を抜いてますが、もう少し長く保持して熱でPLAがしっかり溶けて馴染むのを待った方がいいとかあるのかも?

交換後のパーツは外壁を6層で再施工(上記写真のは設定覚えてない)。またしばらく様子をみようと思います。いずれにせよ屋外で使うものなので次の機会にはPLAではなくASAとかPC(ポリカーボネート)フィラメントを使ってみたいところです。

■まとめ

3Dプリント造形物にガッチリしたネジ穴を設置するインサートナットと埋め込み用のコテ先を試しました。簡単でなおかつ埋め込み作業が気持ち良いw。3Dプリント造形物の活用の幅が広がるので活用していきたいです。

配信中を家族に知らせるランプを作る~OBS Studio、IFTTT、SwitchBot連携

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世の中、テレワークが増えて、会議中に家族が部屋に入ってこないように知らせるいわゆるON AIRライトが欲しいとずっと思っていました。しかも廊下まで行って手動でON/OFFする必要があると面倒だし絶対忘れまる。実際には会議終わってるのにライトは点きっぱなし、とかいうことに絶対なる。

自分はZoomとかTeams、Meetとクライアントによって色々使うので、汎用的に使用中を検知する方法はまだ思いついてないんですが、とりあえず家族がたまにやるOBS Studioを使った配信ならいけそうな方法を見つけました。(別記事にまとめました)

自分はライブ配信はしないですが、収録には使うので、同様に録画開始/停止をトリガにすれば、「収録中入室禁止」のランプにはなりそうですね。ただ自室の廊下付近に電源を取れる場所がないので、それは別途解決せねばなりません。

ということで、今回は家族の配信部屋前に設置する「配信中」ランプを作ってみます。

座組としては、

  • SwitchBotのLEDテープで光るランプを作る
  • IFTTTのWebHooks(所定のURLにアクセスしてトリガ)からSwitchBot製品を制御
  • OBS StudioのLUAスクリプト配信開始/終了時に上記WebHookのURLを叩く

という流れ。これで完全自動になりますが、場合によっては家族が使っているStream Deckから手動でON/OFFできるようにすることも考えます(IFTTTを経由してもいいし、直接SwitchBotのAPIを叩くとレスポンス上がりそう)。

■ランプの製作

家族はちいかわ(のモモンガ)が好きなので、こちらのランプを魔改造することにします。

バッテリー充電式なので外部の電源入力のON/OFFでは直接点灯制御はできなそう。最悪分解してバッテリー線を切断とかしたらいけるかなくらいで特攻。案の定、充電とは別で電源スイッチを押さないと点灯しません。さらに色が電球色と昼白色か昼光色の色温度の高い色の2色切り替え式で、最初は必ず電球色になります。モモンガの毛色としては違和感ありまくりなので解釈不一致のクレームになってしまいます。これは改造無理なんじゃ…とバラしてみるとこんなランプユニットが出てきました。

カバーの接着も固く、想像にこのユニットを使うのは放棄。上部のモモンガ型のシリコンカバーだけを流用することにします。

発光体としてSwitchBotのLEDテープを使うことにしました。電球タイプでは入ったとしても発熱がスゴそうなので。

IFTTT連携ができればいいのでもっと安いものもありますが、我が家ではSwitchBotを元々使っており、新たにアプリを入れなくてもいいというのでこれにしました。

テープ状のLEDを巻き付けるコアパーツを3Dプリンターで作ります。なんとなく体型に沿うようにしたら結局電球みたいなフォルムに、、まぁ大きさが違うんですが。

ボディのシリコンカバーを固定する底の円盤部分を元のランプユニットのサイズで正確に設計。これでシリコンカバーがカポっとはまります。いかにも配信中であるというプレートも手でもってるように取り付けてみました。実際には3つのパーツで別々に造形しています。プレートは半透明PETG素材で光が透けるようにしてみたんですが、透明度が低いのイマイチでした。

LEDテープを巻き付けた写真を撮るのを忘れてたんですが、このパネルの下に伸びるステーが非常に折れやすく2回折れては補強を増して造形したりして、もう分解したくないので割愛。

■SwitchBot設定

LEDテープはRGBで色も明るさも自由にできますが、当面はON/OFFでいいので、SwitchBotのスマホアプリで解釈一致な毛色を再現してお気に入りに入れておきます。普段はIFTTT経由でON/OFFだけすれば色や明るさは固定されます。

必要があればIFTTTから色や明るさ指定もできるはずなので、録画中は赤とか動作を変えることもできるはず。

■IFTTT設定

配信開始(点灯)と配信終了(消灯)のそれぞれのアプレットを作ります。IF(トリガ)がWebHooksで、THENがSwitchBot制御です。

動作確認も兼ねてスマホアプリへの通知も挟んでいます。

WebHooksの中身はこんだけ。配信開始用アプレットではイベント名を「stream_started」、終了用は「stream_stopped」とします。

SwitchBot側は「LED Strip Light On/Off」モジュールを使います。

WebHooksとして使うURLは、ユーザーアカウントを示すキーと、そのユーザが作った中でどの動作を叩くかを示すイベント名を含みます。そのうちイベント名は上記で指定したものになります。キーはユーザ毎に固定なので、「My Services」→「WebHooks」の画面にいって調べます。

この画面にあるURLの/use/の後の文字列がキーになります。

これを使って、

みたいな形式がトリガ用のURLとなります。これをブラウザなどで開くとアプレットが実行されるわけです。これをstream_startedとstream_stoppedで2つ作っておきます。

■OBS Studio設定

で、OBS Studioの配信開始や終了時に上記URLを(ウインドウを開かず裏でひっそり)開けばいいわけですが、そこら辺は汎用的な情報なので別記事として切り出しました。

■完成!

これが完成したライトです。RGBテープライトなので色味を調整でき、いい感じの白さを出せてると思います(原作知らんからイメージですが)。さすがに耳の中までは光が届いてない感じ。

プレートはX1-Carbonで始めて多色造形したんですが内部サポートが黒になってしまい格子模様がでちゃってます。どうも外枠を黒にすると吊られて内部構造も黒になってしまうぽいので、別パーツにして組み合わせるとかしないとかも。

右の半球のが元から入っていたライトユニット

ライトの熱でシリコンカバーが焦げたり燃えたりしないか不安でしたが、輝度設定としては15%くらいで充分綺麗に光るし、一晩点けたままにしても平気でした。万一参考になさる時は自己責任でお願いします。

別にちいかわでなく、電源供給で(スイッチ無しで)ON/OFFできるランプならもっと簡単にできると思います。

この場合は、こういうスマートコンセント型のデバイスでON/OFFすればいいでしょう。

電源だけは必要にせよ、PCからの線が届かない位置でも、なんなら地球の裏側でも配信の状態を知ることができるので、ニーズがある人の参考になれば幸いです。

3Dプリンターのために3Dプリンターで部品を作る ~Bambu Lab Mods(随時追加)

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3Dプリンターの面白いところは、3Dプリンター自身で部品を作れるところです。将来的に月面とか火星みたいな極地で現地の素材で材料で現地で部品をプリントすればイイジャナイみたいな研究もあるみたいです。それは極端な話としても、実際3Dプリンターが好きな人はDIYが好きなのか世界中のユーザが数多くの部品や改良パーツ(Modification = Mod)をリリースしています。3Dプリンターに食わせられるモデルデータの交換に特化した交換サイトもPrintablesとかYegiとか色々あります。特に今回購入したBambu LabはMakerWorldというサイト(自社運営?)と密接に連携しており、サイト上のダウンロードボタンのかわりに直接純正スライサーソフトであるBambu Studioに読み込んだり、スマホアプリのBambu Handyからプリンターに出力指示したりできるようになっています。またアップロードされたモデルデータが高評価(DL数?良いね数?)だとその貢献の報酬としてポイントがついて同社の公式ストアのギフト券と交換できるぽいです。

そんなこともあってかBambu Lab社のプリンター用のMODデータもとてつもない数がアップロードされています。本記事ではそんな中で「これは要る!」と思ったものを記録も兼ねて挙げておきます。いつか自分が「これ壊れたまた造形したいけどどのデータだっけ?」ってならないようにと、どなたかの参考になれば幸いです。

庫内を掃除しやすくするスロープ

X1Cは基本フィラメントくずは背面のダクトから放出されるのですが、少量はやはりエンクロージャー内に落下して次第に溜まっていきます。それを掃除するのを楽にするため、扉を開けた床面の段差をスロープ化するパーツがありました。

出力素材はPLAのマットシルバーで、いい感じに色が馴染んでくれました。他の方の2分割設計を1つにまとめたのが採用理由ですが、それ故か微妙に左右幅がピッチリで真ん中が浮いてきますので両面テープ接着必須です。

スロープの始まり(向かって奥側)が少し鋭さが足りず1mm弱の段差になってるのは、指定の0.1mm指定を見落としていたかも知れません。今度出し直してみようかな?

まだ掃除するほどくずが溜まってないですが間違いなくあった方がよいと感じます。

ゴミ箱(poop chout)

Bambu LabのX1シリーズ、P1シリーズはフィラメントの自動交換システムがあり、フィラメント交換時にノズル内のフィラメントを輩出して背面の放出口から捨ててくれます。なので、その下にゴミ受けを設置しておくのが鉄板になっています。このゴミをp〇〇p(ウ〇チ)と呼ぶそうで、poop choutやpurge bucketという名前で非常に多くのモデルが共有されています。主流は背面の放出口から左側面にスロープで転がり落ちてくるタイプのようですが、個人的にあまりサイドに張り出させたくなかったのと、多色整形をしない限りそこまで大量にp〇〇pが発生しないだろうという目算で、背面に隠れる小型のボックスを選びました。採用理由はボトムフレームが本体底部に連結する形になっており、背面が見えてない状態でボックスを再設置する時にパコっとはまるので位置決めがしやすいかなと思ったという点です。マグネットでくっつけるタイプもあったんですが、まぁ調達の手間もかからない方がいいかなと。

底フレームと本体底面との連結は一瞬持ち上げて差し込むだけで、ねじ止めなどはないので簡単ですし非破壊です。

Y字スプリッターサイドスプールホルダー

Y字スプリッターはこれまたBambu Lab製品の定番MODで、AMSからのフィラメントとそれ以外のフィラメントを入れ替えるのを楽にするパーツです。文字通りフィラメントの差込口をY字に分岐して入口を2個に増やすといったものです。もちろん同時使用はできませんが、差込口をサイドに飛び出させることで背面をゴソゴソしなくてよくなりますし、AMS側のチューブはつないだままで済みます。

なお差込部分は造形物直ではなく、継手コネクターというエアチューブをワンタッチ接続する部品を取り付けるのが習わし(?)のようです。日本のAmazonで指定サイズかつあまり入数が多くないものを見つけました。この銀色の方しか必要ないんですが、探した時点ではこれが一番安いからいっかと。

スプールホルダーはそのAMSの4つ以外のフィラメントを使う時にスプールをひっかけておくバーです。標準では背面に生える形のものが付属していますが、やはり使いづらそうなので、サイドにおけるものを選びました。これがあるのでゴミ箱は再度に出ないものにしたという経緯も。このモデルはスプールを受ける軸部分に市販のベアリングを入れるバージョンもあり、その方がスムーズに静かに回転してくれるかなと思って投資することにしました。これも海外Amazonリンクしかないので自分で日本Amazonで探しました。ちょうど二個セットで発見。

また固定には本体裏のM3ネジを外して少し長いネジに交換して共締めするので、この機会にいろいろな長さのM3ネジが入っているセットを買っておきました。

これら同士を接続するPTFEチューブも必要でした。外形が4mm、内径が2.5mmという純正使用は公式ストアに売ってますがなんと品切れ。Amazonで同じ仕様のものをゲット。純正品と比べると透明度が高い一方、固さはちょっと固い感じ。その分、少しフィラメントの通りが悪い気もします。公式サイトで再入荷したら買い直すかも。

チューブを切る際に変形してしまうとフィラメントがスムーズに通らなくなるようなので、専用カッターも購入。

新潟精機 BeHAUS 日本製 チューブカッタ TC-21

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ひとつひとつはたいした値段じゃないですが、こまごまと買い物が発生しますね(楽しい)。この手の工業部品はAliExpressで探したらさらに安いんでしょうが、今回ははやく環境を構築したかったので納期優先で国内調達したというところです。安く抑えたい人はアリエクで探してみると良いでしょう。

Y字スプリッターは数あるなかからフラットなものをチョイスしてスプールホルダーに両面テープで接着。

完成状態がこちら。下の白いチューブが純正品でAMSから来るもの、上の緑のフィラメントが通っているのが今回買った社外品のチューブで、外部スプールから入れる方です。

最近お気に入りのOVERTUREのマットオレンジで造形しました。左がスプールホルダー(+Y字スプリッター)、右側は次項のプレートスタンドです。だいぶフルアーマー仕様になってきました。

2024.3.31追記: A1用ホルダーを使った引き戻し機能付ホルダー

良さげなモデルデータを見つけたので外部スプールホルダーをアップグレードしました。同じくBambu Lab製モデルのA1シリーズ用AMS(AMS Lite)のホルダーパーツを流用するというもの。

このホルダーはスプリングが入っていてフィラメントを送った後少しだけ引き戻す動作が入るっぽいのです。通常スプールホルダーをフリーでぶらさげているだけでは、勢い余って余分に送り出して最悪フィラメントが絡むことがあります。それが防止/軽減できるならいいんじゃないかと。このスプリング機構入りのホルダーをX1/P1シリーズに取り付けて使おうというもの。パーツはBambu Labの公式ストアで保守部品として購入可能です(執筆時点1,980円+送料)。取り付け方向別に緑色と黄色という選択肢がありますが、このモデルに使うには緑色を注文する必要があります。

最初に作った方のスプールホルダーと部品構成は似ていて、ねじ込みで本体に固定します。なので大きな本体側は共通でAMS Spindle Holderという棒パーツだけ出し直せばいいかなと思ってたんですが、ねじが微妙にあわずにそのままは無理でした。元の方はネジ部分だけ独立していてそこに角柱を差し込む構造だったのでこの角柱部分を切り取ってAMS Spindle Holderのネジ部分とリプレース。これで本体側は流用することができました。

とりつけた状態がこちら。スプールの固定自体にもスプリングで押し開いて固定する機構があるので、かなりしっかりと固定できます。見た目もかっこいいw

装着後まだ外部スプールを使う機会がなく評価は追々。

ビルドプレートスタンド

これもBambu LabプリンターMODとしては一大ジャンルな気がします。複数種類を使い分けることになりがちなビルドプレートの保管用スタンドです。卓上に置くもの、本体サイドに取り付けるもの、AMSや本体の下にはさむ形、ウォールマウントなどあらゆるソリューションが提示されていますが、今回は当面は最大でも3枚程度で常に1枚は本体にセットしているので、2枚保持できればいいかなと思い、スリムなこれにしました。これもゴミ箱と同じで本体底面の凸凹にあわせてはめ込む方式です。写真は左側についているのですが作者が写真を流用してあるだけのようです。きちんと右側用です。

しかしこれがどうやってもはまらない。どうもBambu Lab製品は時々サイレントに仕様やサイズがかわるらしく、今回もそれかもしれません。仕方なく固定箇所を物理で切断して、写真とは少し違う位置ですがとりつけできました。結果的に手前にきてオーライかなと。本当はFusion 360に取り込んでデータからいじればいいんですが、フィラメントがもったいないので力づくで解決。配布されてる.stlデータなどはメッシュデータといて面データにコンバートした後の状態なので、Fusion360で再編集するには変換が必要でちと面倒だったり重くなりがちだったりなので、あんまり凝った再編集はしたくないというのも。このあたり、もう少しノウハウを集めたいところ。

本体ビタ付けなので多少出し入れはしづらい面もありますが、フットプリントが小さく、倒れる心配はないのでいいかなと思います。

といっても既にプレートは2枚。あと1枚まではおけますが、それ以上増えたらまた物色ですね。

AMS用湿度計ホルダー

AMS内は乾燥剤をいれてフィラメントの防湿もできる仕組みになっていますが、きちんと湿度を保てているかをモニタリングするための湿度計をいい感じの場所に固定するホルダーです。Youtubeで3Dプリンター関連の動画を出しているかける氏の作品。

ちょうどこれ用の湿度計は以前に買ってもっていたので流用できました。4つセットなのでAMSの外側にも置いて対比してみようと思ってんですが1つしか見付からず。でも室内で30%くらいだったのが撮影時に20%、その後でみたら18%になっていたので頻繁に開け閉めしている割にはきちんと除湿できてるっぽいです。今は付属の除湿剤を入れてますが継続的に純正のを買うと高いので、後述のシリカゲルトレイを使っていく予定。

注意書きにあるように側面の壁がかなり薄く、サポート材を剥がす時に一部折れてしまいました…実害がないので放置。

トップガラスリフター

高温プレートを使う時にトップ面のガラスを開けるよう指定がありますが、上にAMSを積んでいる人はなかなかそうもいきません。そこでいくつかガラスを(AMSがズリ落ちない程度に)斜めにあけて、間にはさんで固定するパーツが提案されています。その中で、持ち手と一体化して普段は折り返しておけるタイプのものを導入。オリジナル版よりも角を丸めてあって良いのと、オリジナル版は最初から組み上がった状態で造形され外れなかったのに対し、こちらは別々に並べて造形するようになっていて良かったです。当初、下に挙げている換気用中間台をイメージしてましたが、こうして少し持ち上げるだけで済むならこれでいいかなとか。

■その他、気になっているMod

換気用中間台

X1/P1Sは素材によっては上面のガラス蓋を開けるてエンクロージャー内の温度を一定以下に保つことが推奨されています。しかしAMSが上に積んであるとそれが難しいので、このような間にはさむスタンドが考案されています(他にもAMSがズリ落ちない程度にちょこっとだけガラスを斜めに持ち上げるスペーサーなどもあります)。

かなりヨサゲですが、まだガラス開けないとなんともならない状況になっていないのと、大物で目立つので使うフィラメントや色をしっかり検討しようかなと思って保留にしています。消費フィラメントが1kgを超えているので2巻購入しなければならなかったり。すでに作ってしまったサイドパーツとあわせてオレンジはちょっと派手すぎるかなーとか、OVERTUREの段ボールスプールのフィラメントはできれば今後は避けたいなー、とかいろいろ思案してます。

シリカゲルトレイ

AMS内部には乾燥剤としてシリカゲルのバッグを入れておくスペースが2つあります。ただ使い捨てのバッグは再使用もできずコスト高いので、電子レンジ加熱で何度でも使える粒々タイプにしようと思っています。それを直接ザラザラっとくぼみに入れてしまうと取り出しが大変なので、こういうトレイが提案されています。(別途本体側の蓋があるにも関わらず)蓋付きが多い中、これは蓋無しなのと、つまんで持ち上げるための突起がついてるのがいいかなと思っています。

■まとめ

結構な部分が「なんで最初からこうなってないねん!」って気もしますが、まぁこれはこれで物色してプリントして試してってできるのも楽しいかなと。MakerWorldなんかはスマホで物色してそのままプリンターの送れるのでちょっとした隙間時間や布団の中で眺めるのもまた良しです。

今後もよさげなModを見つけたら追記していきます。