Orbiでイーサネットバックホールが有効にならない時の覚え書き

我が家のWi-FiはNETGEARのメッシュシステムのOrbi RBK50を使用しています。


このモデルはトライバンドでバックホール(親機、子機同士の)通信用と通常の対クライアント通信をそれぞれ独立したチャンネルの5GHz帯(と2.4GHz帯)で使え、速度低下しにくいのが特徴です。しかもバックホールに使う5GHzは1,733Mbpsなので理論値では有線の1Gbpsを上回るスペックです。サテライトを置く仕事部屋まで有線ケーブルをはわせられない我が家ではうってつけだったわけです。

しかし最近、久しぶりにみたらバックホールが2.4GHzにフォールバックしており、あまり速度が出なくなっていました。メッシュシステムの良い所は自動的に最適経路が組まれるところですが、逆にいうと手動でバックホールを5GHzに戻すこともできません。仕方ないので家族に内緒で頑張って有線ケーブルを引き回しました(まだバレてないと思う…)。

しかしなぜかバックホールが有線に切り替わってくれませんでした。マニュアルをみるとこれすらも設定不要で勝手に切り替わるとされているのですが、、、サテライトを初期化してもダメ。

結論を先に書いてしまうと、「アクセスポイント(AP)モードでは、ルーター側のWANポートはLANポートとして働くけれど、イーサネットバックホールはLANポート同士をつながないと認識されない」ということっぽいです。

Orbiのルーター側はWANポート(黄色)が1つとLANポートが3つついています。通常ルーターではWANとLANは明確に役割が違います。しかしOrbiではルーター機能をOFFにするAPモードではWANポートもLANポートとして機能します。それどころかWANポートにつながないと不都合さえあります。機器上部にあるステータスランプ(正常なら消灯)が点きっぱなしになってしまいます。どうもルーター機能がONかOFFかに関わらずWANポートが未接続状態だとエラーステータスとして点灯してしまうようです。ちょっとアホな設計です。Orbiのステータスランプはアンビエントな光り方をしてオシャレなんですが普段から光られるとデカくて邪魔なデザインなのです。これを防ぐ為か、マニュアルでもAPモードの時はWANポートに接続するよう指示されています。実際我が家でもそうなっていました。

そして当初我が家では配線経路の関係で、Orbiの手前のハブで分岐して両Orbi端末につないでいたのです。これがダメだったぽい。確かにイーサネットバックホールの説明図ではLANポート同士とつないでいるのでこれも間違ってはいない。

単に、「APモードでかつイーサネットバックホール」の場合の図がなく、「APモードではWANポートを使え」「イーサネットバックホールではLANポートを使え」と記載してあったというだけ。前者について「ANDの時はLANポートでもいいよ」ってことが抜けてたという感じでしょうか。

結果として、

ルーター <->  [WANポート] Orbi親機 [LANポート]  <-> [LANポート] Orbiサテライト

という状態になっています。Orbi親機のWANポートとLANポートがAPモードだと単純にスイッチと化すのであれば、これだとループになってしまいそうです。ただしそこが自動制御されてるらしく、今のところ目に見えた問題はなさげ。逆にいうと単純なスイッチではないからこそ使うポートを選ぶんでしょうけど…

ともあれ、こんな感じ↓で「有線」表示が出ました!

設定画面で有線に切り替わったことを確認

P.S.Wi-Fi6モデル欲しいっす…

それにしてもWi-Fi6モデル高いですね。iPhone11Pro Maxが対応なので欲しいんですが、、

ただまぁ現在nuroを申し込んで開通待ちで、2.5Gbps有線&Wi-Fi6ルーターになる有償オプションもつけたので、それで足りるかなと。それで家中くまなく電波が届いてくれればそもそもメッシュ不要に。ダメだったらせっかくのWi-Fi6を無効にして、コイツを買うべきか悩ましいです。2.5Gbpsポートのついたアクセスポイントというのも希少種なので、スペックを遺憾なく発揮するにはこれしかないかなぁ。でも高いなぁ、、

 

ペットケアモニター SHARP HN-PC001 二ヶ月使用レビュー

IoT猫トイレ、SHARP ペットケアモニターHN-PC001を仔猫のお迎えと同時に利用開始して二ヶ月ほど経ちました。当時からあまりレビューがない製品なので、改めて長期間使ってみての気付きをしておきたいと思います。

シャープ 猫用システムトイレ型ペットケアモニター HN-PC001-W

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前記事でも書いてますが、改めてこの製品の特徴は、

  • トイレに入った時刻、滞在時間
  • 猫の体重
  • おしっこの量

をクラウドに記録してくれて、異常な変化があった場合にお知らせしてくれる、というものです。猫は尿路系の疾患にかかりやすいのですがなかなか飼い主は気付けません。トイレに頻繁に出入りしているのに排尿していない、みたいな症状は危険サインなのですが「おしっこした」ことは事実としてペットシーツを見れば観察できるものの、「(入ったけど)していない」ということはかなり気をつけていないと見逃しがちです。それをIT技術で気付かせてくれるというわけです。また体重の変化についても病気のサインなことがあるので、それも見逃すのを不正でくれます。仔猫の場合、単純にグイグイ成長しているのが毎日の計測で見て判るのもいいですね(もっとゆっくり仔猫でいてー、とも思いますが)。

お陰様で、お迎え時少し建康に不安のあった子でしたが、50日ほどで500gから1.5kgにデカくなっています。

■トイレとして順調に使われている

最初の数日はすんなり使ってくれていませんでした。布団の上にされたり。高さが高いので仔猫には上りづらいのかな?とも思い、仔猫専用のシステムトイレを別に買って二箇所にトイレがある状態をしばらく続けました。まぁとはいってもオモチャで釣るとさくっと乗れる高さではあったんですが。しばらく2つのトイレを気まぐれに(あるいは本人にしかわからない基準で)使い分けた後、一ヶ月くらいでジョジョに本製品の使用率が上がっていきました。場所が良かったのか猫砂が気に入ったのかは不明。つい先日仔猫用一般システムトイレは撤去しました。他所でもトイレをしているこのシステムの特徴である計測が正確に出来ませんので一安心です。

■オープン型であることについて

カバー型は猫が比較的物陰のようなところを好むとか匂いが部屋に広がらないとかいうメリットがあるということで、前猫ではカバー型でした。が、それで実際にウンチしたのが匂いでわかるのは同じかなーという気がします。まぁタイムラグとかはあったのかも知れませんが。むしろトイレの上でじっとしてたり砂をいじってたりするのがよく見えるので、「あ、トイレしてるな。回収準備しなくちゃ!」という心づもりができます。回収後はニオフをさっと吹きかけています。

猫的にオープンなおところで排泄することに不満があるのかはわかりませんが、とりあえずきちんと使ってくれています。

■猫砂について

付属のサンプルは使い切ったので、同時に買ったこちらに切り替えました。一応公式で操作確認された製品です(この製品ではおしっこは猫砂に吸収されず下に流れ落ちなければ原理上計測できませんので猫砂を選びます)。8kg入りで割安感あります。

なぜか側面ギリギリで用をたし、ウンチがちょっぴり壁面についちゃうことも多々あります。仕方ないのでウェットシートで随時拭き取ったり。猫砂自体がおしっこを吸わずに流れ落とすタイプなせいか、猫砂自体は確かに水分を吸って重くなったり崩れたりはほぼしないようです。たまにウンチがくっついたヤツが残ってたりはしますが、これも結果的に匂いを押さえ込めてる気がします。前に使っていた水分でボロボロにしてシステムトイレのメッシュから下に落とすタイプは、どうしてもオシッコを吸って細々になった木くずがトレイ上に残ってアンモニア臭が漂っていました。一方、本製品はおしっこはすべて下に流れ落ち、猫砂はほぼ吸わないので、密閉状態に近い下部トレイのペットシーツにおしっこが吸い込まれた後はあまりおしっこも匂いも残ってない感じ。ペットシーツがしっかい消臭してくれるタイプだったり、頻繁にシート自体を交換していれば問題なさそう。ちなみにシートは専用品ではないものを使っています。

■アプリについて

アプリ&オンラインサービスもこれといって不具合なく稼働しています。

外出中でもネコがトイレを使うとこんな感じで通知が来ます。前にも書きましたが通知では排尿があったかどうかまでわからないのがやや残念(大の方はそもそも本製品は検知しませんが、「小でないなら大かな?」という推測はできます)。まぁそこまで排尿で一喜一憂するのはまだだいぶ先の話ですが。

 

下がネコ毎のメイン画面(複数のネコを識別にするには別売りのペンダントを首輪につける必要あり)。生後年数やお迎え日数が出るのはちょっと嬉しいですね。

 

これが通知一覧。トイレを利用したログ以外に、それらの統計から「尿量が多いようです。」的なアラート、「成長して体重が増えています。」などのメッセージが出ます。

 

■まとめ

当初使ってくれずにやきもきしましたが、今は毎日しっかり使ってくれてログも順当に貯まっています。将来、尿路疾患を心配する日なんて来ない方が良いに決まっていますが、もしその時に早期発見/治療ができるなら使ってて安心な製品/サービスだと思います。ブログでもYoutubeでもレビューがあまりなくて心配でしたが導入して良かったです。

 

ATEM Mini Proのお供にSandisk Extreme Pro ポータブルSSD

2021.2.18追記:

ここ最近のファームウェアで何故か本SSDで録画ができない状態が続いています。少し前のアップデートでもSSDの互換性に関する問題が修正されてりしてて、そのうちこのモデルに関する問題も解決するかもなと様子を見ていたのですが、本日リリースされていた8.3でも相変わらず。そろそろ見限ることにします。

現象としては、接続するとATEM MINI Pro上のランプはグリーンに点灯するのですが、RECボタンをおしても録画が開始されないという状態。他のディスクなら問題なく録画できています。SSDのフォーマットはexFATにしています。

やはりあちこちの動画で刺さっているSAMSUNGが良さそうです。このSanDiskはPS5の外付け用にしようかなと思っています。

以下、元記事です。

—-

ヨドバシで予約中、納期まったく不明のATEM Mini Proですが、USB経由で外部ストレージに録画が可能になっています。USB Webカメラ出力と排他ような気がしなくもないですが、まぁ使う機会があるだろうと専用のストレージを用意しておくことに。ちょいと気が早いけれど、au Pay祭りのポイントを期間限定のau WOWMAポイント化(1.5倍)して有効期限が迫ってたので、、

動画なのでランダムアクセス性能はあまり発揮されないけど、業務用なのでデータ消失リスクを減らしたかったのと、そのままPCにマウントして簡単な編集作業が快適にできれば便利かなと思いSSDで物色。ATEM Mini ProのUSB-C端子はGen1(5Gbps)止まりですが、PCにマウントした時により快適になればとGen2(10Gbps)対応のこちらの製品にしました。

読み出し最大1050MB/秒を謳っています。1秒1ギガバイト!もはやコピー先の書き込み速度の方が問題になるレベルです。OS入れてネットカフェ持ち込み用システムを組んでみたい速度ですが、最近そういう機会もないしなー。

ATEM Mini Proの録画時のビットレートは仕様表に書いてなかったですが、所詮フルHDなので仮に50MB/sで1時間録っても2GB程度、UTを1案件録っても足りなくなることはないだろうということでお値段手頃な500GBモデルをチョイス。

手持ちの現役PCでは、MacBook Pro 15′ 2016、DELL XPS9575、Surface Pro XともにUSB 3.1 Gen2対応なのでインターフェイスとしてはフルに活用できそう。現場でクライアントにそのままコピーを渡す時にも少しでも速いに越したことはないでしょう。

■ハード周り

幅がちょうど4インチのiPhone(SE/5系)と同じくらい。高さはやや高いので、今手元にないけど3.5インチのiPhone4あたりに近いかな。一般的な2.5インチHDDをケースに入れた製品よりはだいぶコンパクトで荷物を少しでも減らしたい出張現場に良さげ。カラビナとかつけられそうなループ穴がついていてヘビーデューティな雰囲気ですが、まぁ使うことはないかな(笑)。防塵防滴仕様でアルミボディ。クルマに轢かれたらどうなんだろ。薄い一度くらいならなんとか耐えてくれないかな。背面は肌触りの良いゴムっぽい触感。数年後に加水分解でベタっとしてこないか不安なヤツです。製品写真ではブラックぽいですが実際は写真のように紺色ですね。真っ黒の方がオレンジが映えた気がしますが、まぁ悪くない。

■付属品

端子はUSB-C。ケーブルとしていい感じに短いのがType-C用と-A用が付属。この手の製品にありがちなキャリングポーチみたいなものは付属せず。もちろんカラビナも(笑)。

■ソフト面

フォーマットは最初からexFATでWindowsでもMacでもATEM Mini Proでも使える感じ。

暗号化ソフトはWin/Mac両方あり、Windows用は中に入っており、Mac版はダウンロードという感じぽいです。ATEM Mini Pro用なので暗号化はしないで利用予定。

 

ATEM Mini Proでたまの実務で使うだけにはもったいないスペックですが、SSDとしても目ん玉飛び出るほど高額というわけでもないので、通常の持ち歩き&データ交換用ストレージとしても充分実用的じゃないかと思います(暗号化ツールもあるし)。ちょっと仕事相手に大きなデータ渡す時にもキラリと光るデザイン性も(最近USBデバイス使えない企業さんも多いですが…)。

P.S. コスパ重視の代替候補を探すなら…

これとかいいかもですね。同じGen2で2.5inchドライブより小さい仲間で容量もほぼ同じでナント半額以下で買えます。Gen2でもカタログ性能では530Mbpsなので、中身がSATA接続のM.2ドライブなのかも知れません。

新Kyashカード到着

申し込み開始をウォッチしていたつもりが出遅れて初日夜になってしまい、初回発送組から遅れること数日。ようやくKyashの新カードが届きました。

ポイント還元率が下がって価値がなくなっただの言われるKyashですが、個人的にはまだ以下の強みがあると思っています。

  • 1%還元がある(自動引き落としに指定したクレジットカードの還元に上乗せ)
  • エンボスレスカード
  • 番号裏面記載
  • まずまずのフェイスデザイン
  • Visaタッチ決済
  • ApplePay/GooglePay対応(還元対象外でしたが復活!)
  • アプリで引き落としカードを切り替えられる
  • 利用するとアプリに即通知(不正使用に気付きやすい)
  • アプリ設定で、海外実店舗使用とオンライン決済を個別にロックできる
  • 紛失時などには利用自体をロックできる

など。個別には他のカードでも実現しているものがありますが、これだけを同時に満たすものは少ないんじゃ無いかと思います。エンボスレス&裏面記載、Visaタッチ、アプリロック等は最近の三井住友VISAカードなんかも近いスペックになります。あちらは今なら年会費永年無料になるので通常のクレジットカードがお好みならそちらもいいかも知れません(そっちも作りました)。一方、自動即時チャージができるプリペイドカードとしてKyashが便利なのは、

  • 複数カードの使い分けを1枚からできるプロキシ的な用途
  • メインカードのカード情報をオンラインサイトに明かさずに決済するエイリアスとしての用途(万一ショップに漏らされても本カードをロックするなりメインカードを切り離せば良い)
  • ユーザ間送金

などかなと思います。個人事業主なので、経費、家計、個人と複数のカードを使い分けていますが、やろうと思えばこれ1枚だけの持ち歩きで済ますこともできます。エンボスレスなので財布の厚みも出にくい。

ただしこれらの長所を打ち消してしまう欠点もあります。

  • 発行手数料が900円かかる。しかも100万円使うと再発行
  • 3Dセキュア認証非対応のため、オンライン決済で使えないところが少なくない
  • 不正仕様された時に補償がない
  • プリペイドカードなのでガソリンスタンドや月額課金サービスなどで使えない

など。なのでオンラインサービス、特にサブスク系には向きません。結局のところ、店頭決済専用にして、オンライン決済は基本ロックにしておく使い方が無難かなと思っています。でメインカードを持ち歩かなくて済めばお財布も薄くなるし、そちらの安全性も向上するかなと。基本はApplePay/GooglePay、それが使えないお店ではこの1枚、という感じにできれば別に900円くらいは惜しくありません。そこまで1%還元をしつこく狙うほどでもないですし。ただ以前のカードからですが地味に困るのはクレカ側の明細に「Kyash」とだけ書かれて、どこのお店で使ったのかわからない点。なので確定申告で困るので経費用としては基本使えないです。

■デザインを見る

各利用者に着弾しだして、「Webサイトの写真と色味が違う!」と言われている今回のデザイン、私はシルバーにしましたがまぁおおむねイメージ通りかなと思います。若干シャンパンゴールドが入った感じですかね。Kyashロゴは鏡面、VISA、コンタクトレスのロゴは白、ICチップは金です。まぁ悪くないんじゃないでしょうか。ネイビーの人を中心に騒がれていた裏面CVVコードの打刻が表面側へ浮き上がってしまっている件も全然問題ないと思います。

確かに色々視認性の意味では微妙なのは確かで、番号や有効期限などは裏面記載なので、店頭でパッと見VISAカードだと気付いてもらえないんじゃないか?という指摘も出ていますが、これから実際使ってみて検証ですね。チップが銀色の方がスッキリした見た目だったかも知れませんが、金色で目立っていた方がそういう取り違えは防げそうな気もします。まぁ口頭でちゃんと言えば大丈夫かなと思っています。またICチップや背面のマグネットストライプが通常のカードと反対のレイアウトになっていて、逆指し、逆スリット通しをされがちなリスクも。それで無駄にすり傷ついたらイヤかもとは思います。Visaタッチ対応店が増えるといいなと思います(まぁそうであればたいていiD/QUICPayも使えるので、そもそもこのカードを出す意味はあんまりないかもですが)。

外食や買い物をする機会が極端に減ってるご時世ですが上手く活用していきたいと思います。

ディスプレイ付きで蓄積送信がやりやすいTera製バーコードリーダー 6200

昨年、同居人のネットショップ業務用にハンディタイプのバーコードリーダーを購入しました。

当初は満足して使っていたのですが、より高速、連続的なスキャンを行うのに不満が募ってきました。この製品はバーコードに対してかなり真正面から当てる必要があり、また読み取れる距離のレンジもかなり狭いというのが難点だったのです。正しい角度と距離を可視化する為に、段ボールと針金でこんなフレームを作って貼り付けて使っていました(笑)。

これはこれで意外と好評だったのですが、まぁ業務で使うものだし更に楽になるならと買い換えすることに。

メーカーは引き続きコスパの良いTeraにしました。以前わざわざサポートに問い合わせしたQRコードの無効化も同じ方法でできるだろうという期待も。で、選んだのはこちらの液晶(?)ディスプレイがついたモデル。マニュアルの表紙によると「Model: HW0006」とあるので、以下そう呼称します。

2020.4.15追記:サポートの方とやりとりしたら、そいつはHW0006じゃなくて6200というモデルだとご指摘いただいたのでタイトル修正しました。ここの製品、Amazonの商品タイトルに型番らしきものがないんですよねw。

特徴として、

  • 頭部にディスプレイを搭載
  • 時計内蔵をしておりタイムスタンプを付与できる
  • 充電スタンド付きで固定スキャナとしても使える

など。USB有線、ワイヤレスドングル、Bluetoothと3wayなのは前機種と同じ。

ディスプレイがあると何がいいんだろう?と考えて浮かんだのが、蓄積モードの状況がわかりやすい、とう点でした。蓄積モードとは、複数のバーコード読み取りデータをメモリに蓄積し、あとで一括してPCに送信する機能です。例えばPCから離れたところで複数の伝票のコードを連続して読み込んで、PCの側に戻って一括送信、という使い方ができます。機能自体はディスプレイのないバーコードリーダーでも普通に搭載されているのですが、ディプレイがあることで読み込んだコードの履歴や件数がわかるので「あれコイツは読んだっけ?」みたいなのが確認できるかなと。思いつくメリットはほぼそれだけです(笑)。

あとは基本性能として、

Scanning angle:Roll±360°,Skew± 65°,Pitch± 65

ということが明記されています。つまりバーコードに対して真っ直ぐの状態から65°まで傾いていてもOKということです。距離は最低が2cm以上、最高はバーコードのサイズ次第ですが6〜14cmそのこと。前機種はこれらの情報自体が記載されておらず、さほどイケてないのも実感済みです。デコードレートも200回/秒から300回/秒に向上しており、かなり雑に当てても素早く読み取ってくれることが期待されるためチョイスしました。

■ハードウェア周り

一番残念だったのはUSBポートが今時Type-Aだった点。前機種がType-Cだっただけに残念。特に充電用としてだけ考えると、なんやかんやでそこらにあるmicroAやType-Cで使いたいものです。

グリップ底のUSB Type-Aポート
付属クレイドル
クレイドル背面もType-A

その他、グリップがほぼ正円筒なのは他のグリップ側の製品がよりエルゴノミックというか握りやすい形状をしているのに比べるとちょっとスッポ抜けそうで気になります。まぁめちゃくちゃ不満というほどではないですが。

■蓄積モードの使い勝手

さて注目の蓄積モードとディスプレイの関係はどうでしょう。

こんな感じで左下に蓄積数、右下に読取数カウンターが出ています。読取数はリセットしてからの総数であまり役に立ちそうな場面は思いつきません。よりヘビーな倉庫業務とかで定期的にリセットして使うとかですかね。

予想外というかがっかりだったのが上の緑字の読み取りバーコードです。なんと最新の一件しか表示されませんでした…。複数行のデータをもつバーコードも存在するので仕方ないっちゃ仕方ないのかもですが、写真のような1行のコードがこの画面上に縦に並んでスクロールでもしていくものだと予想していました。もちろん手動でスクロールして戻すようなことも一切できません。つまり「最新のスキャン結果と蓄積数」だけが画面で確認できる情報となります。

また蓄積したデータの一括送信のトリガーはハードウェアボタンなどがなく、それ用のQRコードを読むということで行います。同様にクリアも専用QRコードがあります。単に送信するだけではメモリはクリアされず、明示的にクリアQRコードを読ませる必要があるのです。途中送信に失敗することも考えると無難な仕様ですが、設定で即時クリアも選べると良かったなと思います。しかもこのクリアがスキャン後即時に行われず、2,3秒フリーズしたような動作になるのも微妙。また音もスキャン成功と同じ「ピッ」だけなので、結局画面をみて蓄積数が0になっていることを目で見て確認しなければなりません。

2020.4.15追記:この点、サポートの方に教えてもらいました。マニュアルのP.10にある「モジュール読み取り音設定 ON」のコードを読んでおくと、削除コードを読み取った瞬間に「ピッ」と鳴るようになりました。計2回鳴ることになりますが、読み取って削除処理に入ったことが確認できるようになり、格段に使いやすくなりました。デフォルトではOFFのようなので気になる方はお試しください。まとめるとこういうことでしょうか。

通常のコード読取り削除コード
(モジュール読取音OFF)
削除コード
(モジュール読取音ON)
読取り時ライト消灯ライト消灯ピッ&ライト消灯
内部処理待ち0秒3秒3秒
処理完了(&送信)ピッピッピッ

モジュール読取り音がOFFだと突然LEDライトだけが消えて無反応になるのでちょっと不安になります。とりあえず読取りできて削除処理に入る前に1回ピッと鳴ってくれれば「あとは待てばいい」ということがわかるので無駄に何度も読み取ろうとしなくて済みます。まぁほんの数件程度でも何秒も待たされるのは残念ですが。

さらに問題が。前回同様、QRコードとバーコードが隣接するヤマトのB2伝票で使うので、意図せずQRコードを読み取ってしまわないよう無効化する必要があります。今回はマニュアルにQR無効化用QRコードが記載されていましてそこは迷わなかったんですが、当然というかなんというかQRコードを無効化してしまうと、この一括送信と削除もできないというということに!!幸いワークアラウンドは発見できました。要するにQRコードには無反応になるので、1次元バーコードで同じコードを送ってやればよいのではないか?と考えたのです。

まずiPhoneのカメラアプリで一括送信のQRコードを読み込んでみると「%%SpecCode16%0D%0A」とうい文字列を読み込んでいることが判明しました。削除は「%%SpecCode18%0D%0A」です。これを一次元バーコードで表現できればヨサゲ。ということで英数大文字小文字と%記号を扱えるバーコードを調べたところCODE128ならばイケるとわかり、こちらのサイトで作成してみたところバッチリ動作しました。超ニッチだと思いますが画像を貼っておきますのでご利用ください。これをPCの近く、今回はバーコード送信用フォームのHTMLに埋め込んでおき、作業中にすぐに読み込めるようにしました。

一括送信用バーコードクリア用バーコード

2020.4.15追記:こちらについても関係しそうなバーコードを1次元コードにして送ってくださいました。結果的には私が自作したものと同じっぽいのでアプローチは正解だったようです。前機種の時もそうでしたが、こちらのメールサポートは一晩で適切な返事を返してくれるし、現状できないことは積極的に開発に働きかけますと言ってくれてとても好感がもてます。

とまぁこんな感じで使い勝手に多少の不満と工夫が伴いましたが、スキャン性能自体はドングルタイプのものに比べて格段に手早く読み込めるようになりました。

2021.2.21追記:時刻合わせ方法

コメントで時刻合わせのツールについて質問があったので試してみました。ツールそのものの使い方よりダウンロードまでがややトリッキーですね。Dropboxにrarアーカイブで置いてあるようで…。追記日現在の情報なので変わっていたらごめんなさい。また現状ではWindowsオンリーのようです。

1) まず下記の公式ページに行きます。

2) 右下にある「Download」をクリックしてタブを切り替え、「Time plugin」をクリックすると、Dropboxの公開ページに遷移します。ここに「Time Update.docx」(Word形式のマニュアル)と「Update_time_V1.1.rar」が置かれています。

3) 右上にある「ダウンロード」メニューをクリックし、「直接ダウンロード」を選ぶと、「Timeupdate.zip」というファイルが落ちてくると思います。

4) このzipは見えている2つのファイルをzip圧縮したものなので展開すると、上記2つのファイルが出てくると思います。

5) そしてUpdate_time_v1.1.rarが時刻合わせツールをrar形式で圧縮したファイルです。rarは馴染みのない人も多いかも知れませんが、zipと同じような圧縮フォーマットの1つです。展開には色々なソフトが使えますが、私は7-zipを使っています。これ一本でzipもrarも7zも扱えて重宝します。7-zipがインストールされている環境で、エクスプローラーからこの.rarファイルを右クリックするとコンテクストメニューに「7-zip」->「ここの展開」が選べると思います。

6) これで同じフォルダ内に「Update_time_V1.1.exe」が展開されるので実行すればシンプルな1ボタンのアプリが起動します。

7) バーコードリーダーをUSBで接続します。充電台を経由ではなくケーブルを直結する必要があると思います。

8) 「UpdateTime」ボタンを押せば完了です。なんのダイアログも出ませんが、バーコードリーダー本体のディスプレイ左上の時計が更新されていると思います。

2024.12.27追記:

4年ほど使ってバッテリーがへたってきたのでDIYで交換してみました。

Teraのバーコードリーダー6200のバッテリー交換