「DiXiM Digital TV」でnasneがiOSの強力なパートナーに

他プラットフォームでDLNAクライアントとして実績のあったDiXiMがiOS向けにアプリをリリースしました。その名もDiXiM Digital TV。サーバー側の動作確認済み機種はSONYやPanasonicの最近のレコーダーや録画機能付きテレビ、そしてnasneです。ウチのレコーダーAX1000は対応外だったので、nasneでテストしてみましたが、かなりいい感じです。

iOSで使えるDTCP-IP対応のDLNAクライアントとしてはTwonkeyBeamがありました(DTCP-IPプラグインは700円)。SONYとしても正式対応を謳うアプリだったわけですが、使い勝手に難がありました。

  • 無駄なトップページが1クッションあって面倒でわかりづらい
  • 指定秒数ジャンプがなくCMスキップなどでスライダーを使う必要があり面倒
  • シークが遅い
  • いまいち不安定

など。ぶっちゃけ、実家に対応レコーダーもiPadもあるけど、家族では使い切れない気がして存在を隠していましたw。また自分でも結局別途Arrow Tab WiFiを購入し、お風呂ではそちらでnasneの録画番組を視聴、iPadでネットという2モニタ入浴環境を構築していました。

そこへ登場したのがこのDiXiM。他プラットフォームで培った経験か、かなりこなれている印象です。FF/REWボタンを長押しすると指定秒数のジャンプができるので、30秒や90秒にしておけばCMスキップやOPスキップが楽々できます。ちなみに同ボタンを短押しすると次の番組に映ってしまい、どう考えてもアサイン逆やろ、とつっこみたい気は山々。是非拙作「おやゆびでお」のようなスワイプジェスチャーによるショートカットなどを実装してほしいものです。

IMG_0042それでも単に録画した番組を視聴するという観点ではかなり快適になりました。Twonkeyより扱い易いしレスポンス、安定度も優れていると思います。これなら実家に「iPadで録画や生番組が見られる」と教えてやっても大丈夫なんじゃないかと思える位。

また秀逸なのは写真のように、縦持ちで下半分にブラウザを出せる点。iPad一台でネットサーフィンしながら視聴ができまず。ブックマークはSafariとは同期されてなかったりと最低限の機能しかないですが、シングルタスクのiOSでこうしてながら作業ができるのは便利。実は最近、友人達と動画を同期視聴しながらチャットをする為に、似たような試作アプリを作ったところだったんですが、互いに自宅レコーダーに録った番組であればこれを使えばいいじゃん、って感じ(チャットにはWebチャットサービスを利用)。

画質はTwonkeyでもかわらないかもですが、nasneからの配信だと480p(DVD程度の解像度)。画質厨のσ(^^)でも実用上は充分な印象です。特にiPad miniやiPhoneなら無問題。ビットレートも落ちる文レスポンスが良い(専用レコーダー機からだと720pになるらしい)。

iPadやiPhoneでテレビを観る為に、SoftbankやIO-DATAなどから専用ハードが発売されていますが、このアプリの登場でnasneが一気にイチオシハードに躍り出た気がします(競合を実際に使ったことないですが…)。なんといっても汎用性が高い。PS3/Vita/PC等からでも視聴可能。HDD増設可能。簡易ファイルサーバーにもなる。

ただ予約やコンテンツ管理はこのアプリからはできず、(SONY PSSONY製レコーダーの場合)予約はWebサービスであるCHAN-TORU経由、コンテンツ管理はiPad専用アプリのRECOPLAを使い分けなければいけません(RECOPLAはiPhone非対応)。我が家では予約も削除もPS3やVitaからtorneアプリ経由で行うのであまり気になりませんが、iPadやiPhoneだけで使うとなると少し不便かも。また現状では持ち出しにも非対応(Twonkeyは対応)。このあたりはSONYレコーダー専用ではないので将来的にも対応は期待薄ですね。せめて予約と動画管理は一本のアプリでサクサクできるようむしろSONYさんに期待したいところです。

LiveShell Proを買ってみた

単体でHDMI入力を720pでUstreamやニコニコ生放送などRTMPサーバーに映像送信ができるLiveShell ProがファームウェアアップデートでRTSPサーバー機能を追加されたので買ってみました。RTSPはDarwin Streaming Server等と同じストリーミング用プロトコルで、PCではVLCやQuickTime Playerで見ることができる形式です。無印のLiveShellの倍ほどしますが無印が480pまでなのに対しProでは720pのHD送信が可能な上、出力形式がH.264になるので、iOS等とも親和性が高いのがポイントです。またRTMPに関してもUstreamなどの外部サーバーだけでなく、Wowzaなどのプライベートなサーバーを使うこともできるので、業務でユーザテストの中継など守秘性の高い用途にも使えるだろうということで購入してみました。

さてビデオカメラをつないでUT中継などに活用する話は別途お仕事ブログの方で近いうちに。まずはプライベートで動画ファイルを数人で同期視聴する用です(ここではベランダの植木の観察記録映像とでも思っておいて下さいw)。現在は、1280pで保存してあるファイルを事前に480p、600pあたりに再エンコして、HTTP Live Streaming形式で配信しています。低画質とはいえそれなりに時間がかかるし、480pと600pを動的に切り替えられるようにインデックスを用意するとそこそこ手間です。またチャットしてて「ちょっとアレも見ようぜ」とかなった時に急に準備ができないのも残念。その点、HDMI入力を直接変換して送出できるLiveShellならPCのモニタ出力を直結して、各種プレーヤーで再生するだけです。ソースがAVIだろうがtsだろうがwmvだろうが即配信可能です。VLCでリアルタイムエンコードする手は、HDMI映像を仮想WebカメラにみせかけるMonsterX Live+Ustream系配信ツールでゴリゴリリアルタイムエンコードしながら、という手も考えはしたんですが、 色々考えてシンプルな機材構成にできた方がいいかなということで。

ちなみに2013年4月中旬現在、わりと品薄な感じでしたが、こちらのショップで在庫があり、しかも限定セットで+3,000円程度で4.3インチ液晶モニターがついてくるというので決めました。4.3インチというとiPhone5より若干大きいくらいで、比率は16:9です。どうも元々は車載用のようで、赤黒のコネクタの何もついてない裸配線が入ってました。もちろんショップ側で別途ACアダプタをつけてくれています。アナログビデオカメラでよく使われていたミニ->赤白黄ケーブルもついてきますが、このうち黄色ではなく赤色をつなぐという辺り、色々と間に合わせ感がw。まぁ安いから良し。

さてではLiveShell Proの話。とりあえず、MacBook AirからThunderbolt->HDMI経由で入力した映像は余裕で認識しました。Windows機のGeForceのHDMI出力もOKです(著作権保護のかかったBD/HDレコーダーの映像とかはダメかも知れませんね)。入力は最高1080iまでのようです。初回電源投入ですぐに(RTSP対応の)ファームウェア更新があり、実行した最初の動作はかなり不安定でした。特に操作パネルが全く操作を受け付けなくなり電源すら落とせない状態に。内蔵バッテリーを外そうにも爪がひっかかってなかなか外せず。ドライバーでこじろうとしたら火花が散ってあわは開封30分で逝ったか?!と冷や汗まで。その後も操作を受け付けなくなる現象は発生し、結局初日は電源ケーブルを抜いてバッテリーがなくなるまで放置して寝ました。明けて今日はそれなりにまともに動いているようです。

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公式サイトでHandyCamの上にマウントしてる写真が出ていてカッチョいいですが、ウチのCX520にはさすがにデカいかも。HandyCamのアクセサリシューは独自形状なので単なる三脚ネジをつけたい場合でも、HandyCam用となっているものである必要があり、あまり選択肢がないようです。今のところ見つけたのは右のFV-HCAC2(の下の部品)と、UN UNX-8232の2つ。ただ前者はさすがに低すぎて、たぶんCX520だと本体上部のズームレバーがつかえなくなりそう(その場合でもタッチ画面でズームは可能ですが)。UNX-8232は逆にバウンスシューアダプタなので関節があって重心高すぎ&不安定そう&高い。どちらも若干問題ありなので保留中。今のところ室内利用がメインなので無理に一体化せず長いminiHDMI-HDMIケーブルでどこかに置いて使うのがいいかなと。

■Ustream

さすがに売りの機能だけあって比較的安定してつかえます。エンコードパラメーターは割と細かく調整できます。設定はWeb画面から行えます。本体がWebサーバーになっているのではなく、公式サイトからDashboardというページにアクセスして操作すると、自動的に本体と通信して反映される仕組みです。遠隔地からでも色々設定ができるので便利です(最新ファームだとDashbordを使わないでクローズドなネットワークでもつかえるようになったみたいです)。設定画面はこんな感じ。

liveshell_setting

音ズレ補正があるのは有り難いです。実際ちょこっとズレたりするのでこれで再生しながら補正ができます。個々のパラメーターについてはマニュアルには説明がなく、いくつかよくわからないものもありますが…。「配信キューの長さ」ってなんですかね?最大GOP長?

■RTSP

初日はやたら不安定でまだファームが熟成されてないかなとも思ったんですが、いちどバッテリー空になるまで使ってからはまぁわりと普通に動いています。今までDarwin配信のRTSPはiOSアプリでまともに視聴できたことがなかったんですが、LiveShell Pro公式サイトで検証されているGood PlayerならiPhoneでは割と安定して見られてます。さすがに途中で配信パラメーターをいじるとクラッシュしがちですが。一方iPadだと同アプリを使ってもなぜか視聴できずクラッシュします。PC/MacからのVLCでの視聴はほぼ問題ないかな。

ちなみにインターネットに配信する時はルーターでTCP/554番ポートをあけて本機に差し向ける必要があります。またVLCでは設定で「RTP over RTSP」をオンにする必要があります。Good Playerでは設定項目はないですが見えてるので対応しているのでしょう。

さすがに720pだとLAN内でも少し詰まる感じがします。インターネット配信なら480p以下が実用的かなと。パラメーターを追い込めばどうにかなるかもですが。また同時配信数も3までが推奨値とされていますので、同時接続数が増える時は画質も落とす必要が出てくるでしょう。これをソースにDarwinなどのストリーミングサーバーに渡し、配信自体はそっちまかせにできるといいんですが、いまのところDarwin(UDP)ともAppleのHLS変換ツール(UDPでMPEG2-PSコンテナが必要)とも互換性がないようです。VLCのパイプ機能を駆使すればいけそうかなーという気もしてるんですが未検証。

Wowza Media Server

まだ実際に試したわけではないですが、Ustreamなどと同じRTMP形式の最新サーバーをプライベートに立てられるサーバーソフトです。買い切りだと10万円ほどしますが、1日$5の利用権を買って使うことができます。また更に$2のアドオンを使うと、適応ビットレート配信用の複数レートの変換もやってくれるようです。そしてそのエンコにはCUDAやIntel QuickSyncも利用できるそうで(Windows版のみ)。またFLASH向けもHLS向けも同時に配信できるので開いてがPC/MacでもiOSでもいけます。

月に何度かビューイング会を開催するだけならこれもアリかなと思ってます。そのうち試しに入れてみようかと。

家族用に無駄(危険)ボタンがないSONY TVリモコン

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家族が実家和室のWEGAのリモコン(写真左端)を石油ストーブの上に置いたままにし、背面をぐにゃぐにゃに溶かしてしまったので代用品を調達。もうWEGA時代のリモコンなんてメーカーに保守パーツあるかどうかもあやしいし、あっても無駄に高いだろうということで、リビングのBRAVIAのもの(写真左から2番目)に近いものを物色。このWEGAにはPS3がつないであって専用のBDリモコン(写真右端)もあるにはあるんですが、

  • モード切替が必要
  • 「ホーム」ボタンの位置に「P」ボタンがありPS3の電源が入ってしまいがち
  • 特殊ボタンが英語表記

などまぁ家族には無理だろう、と。よくある電源、テンキー、チャンネル&音量Up/Downだけの超シンプルなのも考えたんですが、XMBは使ってるようなので、四方向+その下にホームボタンというのはあってもいいかなと。

で探してみたらバッチリなのがSONY自身から発売されていました。>RM-PZ110D(写真赤矢印)

録画再生系を省いて、テレビ視聴に絞ったボタンセットで、ほぼBRAVIAと同じレイアウト(厳密には「番組表」ボタンの位置とか違う)。LED3灯で到達力もありそげ。また特定のボタンを誤って押しても反応しないよう無効化する機能もあるっぽい(まぁ、このボタン数なら不要そうですが)。お値段2,000円前後。やや厚めなのが気になりましたが、元のWEGAのリモコンが畳んだ状態で結構厚みあったのでそう違和感もないかと。当然SONY製テレビなら設定不要で電池入れるだけで使える(設定すれば他社TVにも使えます)。

テンキーも大きくて押しやすいので、ぶっちゃけ付属リモコンが正常なBRAVIAの方もこれに代えてやった方が混乱しなくていいんじゃないかって思っちゃいます。

 

ちなみに、SONY互換の十字キー周りという意味では、下記の2製品も悩みました。SONYと同じ四方向キーの下にホームボタンがレイアウトされてるタイプ。それぞれテンキー有りと無し。SONY製よりお安いです。

寝タブレット環境構築

σ(^^)はダラダラする為には努力を惜しまないタイプ。ARROWS Tab WiFiを使った快適な寝モバライフを実現する為の環境整備に着手しました。

σ(^^)は近眼でメガネerですが、ベッドで寝モバする時は(横を向いた時など)メガネをしているとやりづらさを感じます。メガネを外した場合、画面を顔から15cm位に近づけないとピントが合いません。iPhoneやiPadならそれでも良かったんですが、ARROWS Tab WiFiの画面サイズだと左右に広いのでその視距離では画面が視界に収まらず、メガネをかけ、一定の距離をおいた位置に保持する必要があります。これが結構しんどい。

そこで、サンコーの仰向けくねくねタブレットスタンドの登場です!写真の通り、ベッドに取り付けて頭上に固定するスタンドです。しかしこれはこれでまた別の問題が生じます。操作の為に手を伸ばすのがしんどいのです。どんだけグータラだよ!とつっこまれるかも知れませんが、動画視聴くらいならいざしらず、Web閲覧、果ては(常時メッセージ送り連打する)ゲームなんかになると常時写真のように腕を持ち上げていなければならずかなりの負担なわけです。

てことで合わせてワイヤレスマウスも用意することに。ARROWS Tab WiFiは通常のUSB端子がついておらず、付属の変換ケーブルが必要、なおかつその端子も防水キャップの中にあるのでなるべくなら使いたくありません。ということで久々にBluetoothマウス。そしてベッド(布地)の上で使うのである程度光学認識性能が良いこと、またカスタマイズ可能な予備ボタンがあることが理想です。

■Microsoft Sculpt Touch Mouse

そこでチョイスしたのはMicrosoft Sculpt Touch Mouse。LogicoolのDARK-FIELDと並ぶ光学マウスエンジンであるBlue Trackを搭載しつつBluetooth。このいわばWブルーなマウスって少し前まで無かったんですよね。いつのまにか時代は進歩しましたね。

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本機の特徴はホイールのかわりにタッチプレーとがついている点。ここをスリスリすることでホイール動作になります(水平スクロールも可能)。またクリッカブルにもなっていて、先端、中、手前と3ボタン扱いでもあります。先端側と手前側はPageUpとPageDownで固定。中ボタンのみカスタマイズ可能(Widows8ではIntelliPointにかわりMicrosoft Mouse and Keyboard Centerというユーティリティをインストールする必要があります)。

タッチプレートはホイール操作した時にベベベベっと軽い振動フィードバックがあり、往年のクリック感付きホイールのような感触を疑似表現しています。強度も多段階に調節でき、全く無しにもできますが両方試した感じ、軽く振動した方がいいかなという印象。また慣性ホイール的な動作もします。ホイール動作だけみるとなかなか良いカンジです。ただ通常のホイールより幅広な分、左右クリックボタンに置く指をくぱぁっと開き気味にしていなくてはならず、人差し指にやや不自然な力が入る感じがします。慣れるかどうかはしばらく使ってみないとなんともです。

中ボタンはCtrlに割り当てて、テキスト送りが捗りまくりです。また、動画プレーヤーはMPCHCですが、PageUp/Downにn秒送り/戻しを割り当ててこれまた快適になりました。Windowsストアアプリ版おやゆびでおを作ろうと思ってましたが、もうこれで良くね?って気すらしてきましたw。もう開発者登録料払っちゃったんだけどな…

なお、このSculpt Touch Mouse、通常パッケージの品番は6PL-00007ですが、右上のリンクは6QL-00007になっており、「for Business」がついています。これは機能面では差がなく法人向けに簡易包装になってるだけのようです。執筆時点で600円ほど安いので、パッケージなんて気にしないって人は6QL-00007の方をオススメします。

■寝タブレット環境はどうか?

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一言で言うと、アームの長さがちょっと足りない。最初に書いたようにσ(^^)は近眼でかつメガネerなので、この近距離のピント条件がとても厳しい。裸眼だと10cm位に寄らないと見えないけどそれだと画面全体を見渡せない。さりとてメガネをすると遠視点に最適化されているので、近くにピントを合わせるには眼筋の負担が高い。なのでなるべくタブレットを離したいわけですが、本スタンドのベースプレートをベッドのマットレスの下に挟むと、マットレス+枕の厚みがアーム長から差し引かれる事になるので、結構顔の近くに来てしまう。ではとプレートをマットレスの上、枕とシーツの直下に置いてみるとタブレット位置はまずまずなんだけど、やや不安定で少し姿勢を変えるだけでタブレットがゆらーんと揺れてちと不安。ベッド全幅に渡るような板でも買って来てプレートの上に渡してみるとかかなぁ。究極的にはこの30cm位の視距離に最適化したメガネでも作ればいいんだろうけどw。いっそ度調節ができる液体レンズのメガネでも買ってみるとか…

SoftEther VPNブリッジ接続検証 AVアプリケーション編

横浜の自宅と愛知の実家間を光回線(フレッツ光ネクスト、双方IPoEでIPv6接続)+SoftEther VPN ブリッジ接続した状態でどんなことができてるかアプリケーション面を追加検証しました。

SoftEther VPN[公式]は、以前はUT-VPNと呼ばれていた無償版PacketiXの後継ソフトで、近日正式版がリリースされるPacketiX VPN 4.0の無償バージョンに当たるもののようです。同シリーズは通常のVPNでは遮断されるようなローカルネットワーク専用のプロトコルを通すことができるのが特徴です。難しい書き方をすると、EthernetフレームをTCPパケットで包んで伝送し、相手方でまたEthernetフレームとして復元します。速度的なことを別にすれば、あたかも普通のハブで接続しているかのように振る舞えるVPNということです。なので、通常な家庭内LANでしか使えないDLNAや、iTunesホームシェアリング、TimeMachineバックアップ等がVPN越しで使えてしまいます。

またブリッジ(拠点間)接続というのは、一台一台にSoftEtherクライアントソフトウェアをインストールし、都度コネクションを張らなくても、各拠点に1台ずつ稼働してつながっていれば、LAN内のパケットを自動的に中継してくれるという接続形式です。なので、SoftEtherをインストールできないiPhone/iPad/AppleTVなども含めて2拠点のネットワークを丸ごと直結した感じで使えます。いちいち事前に接続操作をしなくて良いのも楽チン。

■DLNAでレコーダーの番組を視聴

横浜のnasneで録画した番組を、実家からPSVita(torneアプリ)とArrow Tab WiFiの「MyCloudビデオ+」であっさり視聴できました。ただし三倍でしか試していません。またPSVitaでは予約操作やライブ試聴も問題なく使えてます。スキップした時にじゃっかんカクつきますが、少し見ていればすぐに落ち着きます。実用上全く問題ない気がします。

DLNA (DTCP-IP)って往復7ms以内の応答速度が使えないって制約があって、わざわざ遠隔視聴用のそれを緩和したDTCP+なんて規格が出始めているわけですが、実家からSoftether経由でnasneにpingを打つと片道28msとかかかってます。それでも見られちゃうもんなんですねぇ。

2013.04.05追記:

実家のBRAVIAからDS1511+のDLNAサーバーにアクセスして、生tsファイルの再生もできました。一方なぜかnasneからは3倍でも再生できず(一覧は見えるけど再生するとエラー)。またAX1000はアクセス制限設定があり試せず。

■iTunesホームシェアリング

PC/MacのiTunes同士の共有。これも問題ありません(AAC/256kbps)。ただ最初に遠隔マシンから曲リストを取得するのに結構待ち時間が長いので、遠隔側で共有するプレイリストを絞っておくとよりサクサク使えるんじゃないかと思います。感覚的には大きなXMLファイル1つを頑張って転送してる感じ。もっと細切れに少しずつでも反映されるようなプロトコルにすればいいのにとか。

■AppleTV

同様に、横浜機のiTunesライブラリ内の楽曲や720pのMP4動画を再生してみましたが全く問題なし。動画のチャプタースキップも割と一瞬。思わずファイルサーバーの全動画をiTunesにつっこみたくなります。

■TimeMachineバックアップ

これも長期実家滞在中に困っていたところですが、実家のMacBookから自宅のMac mini Serverに全く問題なく毎時間バックアップがとれているようです。

 

当初、「広域イーサネクスト使えばできちゃうんじゃね?」って思ってたことが全部できてます。ファイルコピーのスループットこそ当初の期待ほどは出てないですが、アプリケーション面ではとても便利になりました。拠点間VPNなので、リモートデスクトップやファイル共有なども事前接続操作なしにいつでも使うことができ、まるで自宅にいるかのような感覚で作業でできます。

PacketiXのブリッジ対応版(Small Business Edition)は買うと4,5万するんですが、その無償版が使えて本当に有り難いです。というか年間購読ライセンス1.5万円位なら出してもいい気がしてきました。

唯一の不満はMac版のクライアントがない点でしょうか。サーバー版はあるんですがブリッジ接続はできないみたいです。せめてクライアントがると、ノマドってる時に自宅のiTunesライブラリが聴けたり、TimeMachineからファイル取り出したりできて便利なんですが。VMWareでWindowsが動いてるので、そこにクライアントいれる手はあるんですがちと面倒かなと。しかも仮想WindowsをブリッジしてMacから通信できるようにする場合、うっかり仮想Windowsを(VMWare側の)ブリッジモードで起動してしまったら公衆ネットワークに自宅のブロードキャストパケットが流れるというそら恐ろしいことにw。Mac版クライアントの登場を切に願います(出たら有償版でも買う!)。