GUIはアレだがリモコンは意欲的! Panasonic DMR-BXT970

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2012年に購入したSONYのBDZ-AX1000、当時のフラッグシップだけあって画質には満足していたんですが、さすがに機能的に見劣りがしてきたのと、全録環境をまとめたいなど欲求が盛り上がって来て、家電レコはHDD交換も効かないし、動いてるうちに買い換えた方が得策かと自分を納得させ、買い換えを断行しました。今はAnime LockerとAX1000でDR録画しつつ、REGZA Z7で見て消し番組とすぐ見る番組を録りつつタイムシフトマシンで主要チャンネルを夜間のみ録っていました。さらに言えば同居人もタイムシフトマシンのREGZAサーバーをもっていて、かなり低画質で全チャンネル録画。さすがに無駄やろと、、、

選んだ機種はPanasonicのDMR-BXT970。Panaは全録のことを「チャンネル録画」と呼んでいて、現時点ではチャンネル数とHDD容量の違いでBXT970とBXT870の二機種。当初、AX1000をDR録画に残しつつ全録機をリプレースするつもりでBXT870を睨んでいたんですが、置き場所やらなんやら考えてるうちに、上位機種をメイン機として使おうということに。

AX1000にはCREAS Proという高画質化機能とHDMI出力が二系統あるのがポイントで、チューナー数2、HDD 1TB。外付けは非対応。画質が落ちることを論外なのと、HDMIが2系統ないと我が家のAVアンプ3200ESが3Dパススルー非対応なので、プロジェクターで3D BDを再生できない(もしくは音声を光で我慢)。これがAX1000を残したい理由だったんですが、BXT970のアニメモードに賭けてみて、次に3DでみたいBD作品が出るのをきっかけにAVアンプも買い換えたれ、ってことで。発売が去年の春ということで、価格は11万強でゲット。

■BXT970/870の特徴というか期待ポイント

  1. アニメモード(原画解像度変換
  2. DLNAクライアント
  3. 音声認識やジャイロリモコンによる新機軸UI
  4. 外出先視聴、持ち出し
  5. 全録のカバー範囲拡大

辺り。

1は結構前のモデルから搭載されてる機能ですが、例えば720p製作のアニメを再生するとき、手動でそう指定してやることで、TV局のビミョーなアプコンを一旦取り消してより高品位に1080iにして出力する機能。(だがREGZA Z7にも同様の機能ついてた…

2はレコーダーとしては珍しい。Panaではこれも結構以前のモデルから対応してるみたいですが。ANIME LOCKERなど他の録画機で録ったものも最新の画質補正機能を通じて再生できるってのがいいなと。(だが後述の欠点で意味なかった…

3は新しもの好き、音声認識好きとしては見過ごせない。

4はもはや今時のモデルでは当然の機能。ANIME LOCKERの自動MP4変換を使ってiPhoneでコピーすりゃいいんですが、まぁ組み込み機でそれなりの画質でエンコしてくれるなら見て消し用としてはいいかなと。こっちのが安定するし省電力そう。(だが後述の欠点で意味なかった…

5はREGZAでも使ってますが、DR録画しかできないので2TB HDDつけてあってもあまり長くは録れてない。バックアップとしては物足りないなと。BXT970ではチャンネル録画用に3TB、しかもAVC録画できるので劇的に録画可能日数が伸びると期待。またBSチャンネルが指定できるのもナイス。足りなければ増設もできる。とりあえずデフォルトの5倍画質で全局一週間程度に指定。BS11を録ろうとも思ったけど、とりあえずNHK BS1を指定。たまに後で面白いのやってたと知ることがあるので。BS11のアニメは必要なのは通常録画してるし。

■買ってわかった残念ポイント

・持ち出し再生時、外部モニタ、Bluetoothなどの出力制限が…

持ち出した番組って移動中に消化することが前提だと思うんですが、外部モニタはもとよりBluetooth出力すら制限がかかってて、車のみならず電車での視聴にも制約が課せられることに。これ使いたい人はアナログのコード付きイヤホンしか選択肢がないってこと?それなナイんじゃないのPanaさん…。好きでやってるワケでもないんだろうけど、カタログでもっと大きく書いておいて欲しかった。

結果、ANIME LOCKERのMP4エンコを止められるかもと思ったけど、そちらは継続するしかなさそう。どのみち放送番組の持ち出し画質はVGA止まりみたいだし。

・DLNAで生TSが再生できない…

これも大きな誤算。そういえば以前買ってすぐに手放したPanasonicの高級BDプレーヤーDMP-BDT900もダメだったことをAX1000の記事を読んで思い出す。あくまで同社のレコーダーが出すフォーマットしか対応しません、ってことなんですかね。tsどころかmp4もダメで、我が家ではほとんど使い道がない状態。

これらのカタログでは気付きづらい仕様のおかげで、機能面ではかなり期待外れな結果に。これからPanasonic機を買われる方はご注意下さい。特に後者は2012年のプレーヤーから引きずる仕様なので根が深そう。

・BD再生やHuluなどのネット機能を使うと録画に制限が…

Huluにも対応してるんですが、どうもこれらのネット機能を起動すると、チャンネル録画(全録)の実行に齟齬を来すらしく、毎回警告画面が出ます。一定のチャンネルの録画が中断されるっぽいのです。たぶん通常録画スロットまでチャンネル録画に指定した時のものだしく、具体的に録れないと出る番組名はいつも空な謎メッセージなんですが、これもしHulu起動時には問題なくても、そのまま何時間も見続けたらいつか録りたかった番組に影響するかも、と思うと恐くて使えないです。

 

全体的に「カタログに騙された」感が強いです。「機能がある」という意味ではウソは書いてないんですが実効的な制約が多すぎて実用にらない、みたいな。

■画質評価

もはや期待できるのは容量、画質、使い勝手のみ。

まずは最近見返してる洋SFドラマの「STARGATE ATLANTIS」のDVD。アップの人物なんかはDVDとは信じがたい解像度感が出てると思います。ただ背景とか小さめの人物とかOP中のテロップなんかは「DVDだなぁ」とガッカリすることも多い。AX1000の方が全体的に違和感なくHD感が出てた気がします。Panaは上手く行くところとそうでないところの落差が激しい感じ。そのうち気にしなくなれば違和感も消えるかもですが。4K対応クラスの実力はウチではまだ発揮できないしなぁ。

あと最初リンギングノイズが目立ってどうしようもなかったんですが、REGZA側の補正を切ったら気にならなくなりました。レコーダーとモニタの二重補正には要注意ですね。

アニメは地/BSデジタル放送番組を47インチのREGZAで見る分にはあまり違いを感じないです。何本かの劇場アニメBDソフトをプロジェクターで見るとイイカンジの発色&クッキリを見せてくれました。とりあえずAX1000から画質が落ちた印象はないです。一安心。原画解像度変換が効いてるかどうかはよくわからないw。というかGUIが邪魔すぎて視聴中に開いていじる気があんまし起きない…

■ユーザビリティ

これも少しコンテンツが溜まってこないと評価は難しいですが、とりあえずメインメニューのボタン配置をカスタマイズできる点はナイス。一方でEPGや録画番組一覧画面はやはり「らくらくホン」的というか無駄に文字がデカくて情報量が少なめ。レスポンスは劇的に改善されてるのは救いですが、例えば録画一覧で予約して録ったものとオススメ自動録画が混在してリストされる点とかはイライラします。後者のみのタブはあるのに前者のみがない。個人的にはオススメで録るのはあくまで「その他」であってみるものがないヒマな時にのぞく程度。通常は予約して録ったものだけのリストが欲しいです。リストについてるチャンネル情報もch番号表示でどこのものかわからない。せめてチャンネルロゴは併記してほしい。BS/CSとか数字みてもわかりゃしない。EPGも放送波切換が煩雑(物理ボタンはフタの中…)。文字サイズ(同時表示ch数)は増減できるものの、なんだかしらの理由で見辛い。また「最新録画一覧」から見終わったコンテンツは消して欲しいですね。見終わったけど消さずに保存、というコンテンツが「最新録画一覧」に居続けると日々の消化タイムの検索性が落ちて仕方ない。もう少し録画->視聴->保存->書き出しみたいな番組のライフサイクルの観点でUI設計を根本からやり直して欲しいです。

サブメニューの操作ガイドがしつこいのも相変わらず。サブメニューボタンを押すと最初はガイド、もういちどおしてやっとサブメニュー。抜ける時もガイドが残るのでもう一度「戻る」を押さないとならないとか相変わらずの趣旨不明な煩雑ルールです。

どうもDVDのレジュームが効かないっぽい点も減点。毎回スタジオや配給会社のアイキャッチを延々見るところから始めないとならず、続き物をちょこちょこみるのにウンザリ。

この辺りは現行のPanasonic機の共通仕様だろうと思いますが、かなり残念。30点てとこです。

が、BXT970/870には音声認識マイクとジャイロを搭載した新機軸な操作UIの為の特徴的なリモコンがあります。ウワサではそのお陰で1,2ヶ月で電池切れになるらしいですが、はたしてそれだけの価値があるのか!?

まず音声認識の精度は上々です。Xbox Oneのようにテレビ上のアレイマイクではなく手元のリモコン上でしかもしゃべる間だけ押しているトリガボタンもあるので、無駄なノイズを拾わないで済むのでしょう。またクラウドで認識してるようで、GoogleやAppleのものと遜色ない精度で番組名を認識します。ただ音声コマンド体系はいまいちこなれてないかな。例えば番組名を指定して呼び出す時はその番組名をまず話、正常に認識された後、それを録画一覧、チャンネル録画一覧、番組表、家中のどこから探すかを再度話さなければなりません。1コマンドで再生までもっていこうとすると、「昨日のワールドビジネスサテライトをチャンネル録画一覧から再生」と一息で言わなければなりません。もしくは、「ワールドビジネスサテライト」といった後でどこから探すか聞き返されるので「チャンネル録画一覧」と追加指示するか。これかかなり面倒な上に、いつもパッとコマンドが思い浮かびません。直観的ではないんですね。録画一覧とチャンネル録画(=全録)一覧くらい横串で探してくれよと。また番組表から探すのは予約したい時なので、例えばEPG開いてる時とか予約フローにいる時だけに絞れば、2コマンド目不要にできるんじゃないかと。なんでもモーダレス認識にすればいいってもんじゃないだろうと。音声UIってな使っててカッコよくないとダメなんですよ。毎回同じコマンドをバカみたいに繰り返す作業ゲーみたいになってちゃ誰も使わない。でもまぁ膨大なコンテンツから目的の番組に到達する手段としてはなかなか悪くないアプローチかなと。機械オンチ集団の実家勢に使わせてみたいです。

ジャイロはWiiのAボタンに近い位置にあるボタンを押しながら画面を押すとカーソルが現れ、画面の四辺に各種コマンドが出現し、それをさしてボタンを放すことで選択します。REGZAで便利だった「今すぐニュース」に近い機能がコレにもあるんですが、これが二階層目というかページをめくらないといけないところにあってやや不満。というかこれは必須なのでホーム画面にボタン置きたいくらいなんだけど、どうもここからしか辿れない??音声コマンドに比べると「電池無駄に食わせてまで欲しいものじゃないかなぁ」というのが第一印象。

全体に良くも悪くもPanasonicらしい、というか、デバイス系の優秀な人材がいる一方で、グラフィックデザインやUI設計などソフト面は過去の負の遺産を引きずりまくりで改善が見られないなぁと。レスポンスが良いのが唯一の救いで、煩雑ながら諦観の境地で人間バッチ操作すればついてきてはくれます。

■スマフォ連携周り

スマフォからの視聴は、

  1. DLNA
  2. 宅外ストリーミング
  3. 持ち出し

があります。どちらもiOS/Android対応。1はまぁ普通に前からできます。DTCP-IP対応のDLNAクライアントが使えます。また内部的にDLNAかどうか不明ですが、Panasonic Media Access(以下PMA)という純正アプリでの視聴もできます。同一ネットワーク(宅内)の場合2Mbpsと6Mbps、宅外の場合は400kbps、1.5Mbps、3.5Mbps(最新機種の650Kbpsがないみたいです)。宅内の場合、間隔的にはDLNAの方が安定している気がします。ちなみに親機が1,300Mbps世代のAirMac Extremeで、BXT970内蔵の無線LAN機能で5GHzでつないでいます。PMAで6Mbpsだとたまに音が跳んだり絵が止まったり。特にAndroidの方が微妙。そしてPMAは前述のように外部モニタ、Bluetoothなどが著作権保護の為使えず。本体画面でアナログイヤホンで見るくらいしかできず使い勝手はかなり悪いです。個人的にはほぼ役立たずです。Bluetoothにだって著作権保護対応のプロトコルはあるはずなのに…

また上述の通り、持ち出しについては放送画質はVGA止まりなのでそもそもあまり価値を感じないです。ビデオカメラなどから取り込んだ動画はHD画質に設定できるので、性能的な問題ではなく著作権絡みの制約なんでしょうね。うんざりですな。素早く持ち出すには予め内部で持ち出し用ファイルの作成が必要ですが無駄なので全部オフにしました。

利用するとしたらお風呂から防水タブレットでDLNA再生するのと、どうしても必要になった時だけ宅外ストリーミングって感じですかね。

ちなみに、PMAの宅外ストリーミングはアプリの紐付けが必要、しかも定期的に更新が必須みたいなので、例えばある番組を録り逃した知り合いにインターネット経由で見せてあげる、みたいな使い方もNGです。

■理想の全録システムについて考える

Panasonicに限った話ではないですが、「全録機を使っているのになぜか録画のバッティングが起きたり、容量がすぐなくなったりする」という感覚は、使ってみると誰もが持つんじゃないかと思います。これは現行の全録の仕組みが結構原始的というか融通の利かないやり方になっているっぽいことに由来します。基本的に、通常録画と違って番組毎に区切ってファイル管理されているのではなく、一日通してのストリームとして、下手するとチャンネルもまとめてマルチストリーム的な扱いになってるっぽいのです。例えば、チャンネル録画は対象チャンネルや時間の設定をいじると、一旦全ての録画が削除されます。いままでの録画を保持しつつ途中でチャンネルを足したり減らしたりすらできないのです。またある番組を長期的に残しておこうとした場合、ダビング扱いになって実ファイルコピー程度かそれ以上の時間がかかります(これはREGZAでも同じでした)。最初から残す目的の番組は通常録画として予約をしておくことになり、録画時のチューナーもHDDも独立に消費してしまうのです。

できないのにはなにか理由があるのかも知れないですが、「基本的に全録して、残したい番組を後からでいいのでダビングしておく」みたいな仕組みにならないんですかね。そうすれば同じ番組録るのに複数チューナーを消費するみたいなことしなくて済むんじゃないでしょうか。さらにいうと、残さなくてもいいけど毎週見て消ししている番組みたいなのに関しては、全録データへのブックマークとしての一覧画面を作りたいです。今は全録部分へのアクセスは番組表や検索からが基本です。そうでなくて、毎週基本的にその週内に見て消すことにしてるなら、その呼び出しだけサクっとできれば良くて、チューナーやストレージを別個に消費まではしなくていい。もし全録ストレージから押し出されそうな段になってもまだ視聴済みフラグがつかないようならその時にダビングしたり警告してくれたりすると親切でしょうけど。今の仕様で手動でできてることを自動バッチでやるだけなので、ストレージの帯域的には問題なさげな気がするんですがどうなんでしょ?

本当はストリームではなくてちゃんとEPGに沿った番組単位のファイルで記録ができるんなら、UNIXのハードリンクみたいな参照数ベースの管理ができて理想なんですけどね。全録で録画すると参照カウント+1をつける。一定期間が過ぎたものは1減らす。通常録画で指定した番組にもやはり+1する。削除したら-1。全録からみて残したいと思ったものにも手動で+1できる。そうして参照カウントが0になったらストレージから抹消する、みたいな。これなら(本体内の)ダビングにかかる時間もゼロです。番組ファイル単位ではなくHDDのブロックレベルでならストリーム記録のままでもできたりしないですかね。

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