TMPGEnc 4.6.3.267で追試

TMPGEnc 4.0 Expressの新バージョンが出たので、CUDA周りのベンチをやり直してみました。1分ジャストの1440x1080iのMPEG2-TSを720×200のDivXにした場合で測定(こないだとターゲットプロファイルが違う)。

フィルタ無し(インタレ解除のみ)の場合、

  • ALL ON: 62秒
  • フィルタのみ: 57秒
  • デコーダーのみ: 98秒
  • ALL OFF: 82秒

と、デコーダーをCUDA任せにすると若干速度低下するという結果になりました。

スマートシャープをかけた場合、

  • ALL ON: 90秒
  • フィルタのみ: 86秒

とこれまた僅差ながらフィルタのみの勝利(ちなみにフィルタをオフにすると10分程度)。ノイズ除去でも同傾向です。

つまり、(少なくともウチの環境の場合)デコーダーはCPU側でやった方が有利っぽいという単純明快な結果に落ち着いたようです。これなら、フィルタを使うかどうかで設定を切り替えなくて良いので助かります。

まぁ、最速で終わるかっていうのとCPU負荷を減らしてフォアグラウンドタスクを軽くするかっていうのでも違うんでしょうけど、基本はエンコ中放置で、最短エンコ時間を目指す前提で。

GeForce GTX260でCUDAに挑戦

GeForceのCUDA2.0という、GPUパワーを汎用的な計算に使ってしまおうという機能に対応したTMPGEnc 4.0 Expressがリリースされました。

まだフィルタ処理とMPEG1/2のデコード処理だけの対応ですが、我慢しきれずに対応ビデオカードに特攻してしまいました。フィルタあんまり使ってないので恩恵少ないことが予想されるんですが、つい…

■ハード

とりあえずせっかく買うのだからGTX260にしてみました(さすがにGTX280は除外)。横浜の店頭在庫ではさして選択肢もなく、例によって玄人志向のものに。

とりあえずデカいです。3Dゲーマーではないので、2段占有のグラボを買うのも初めて。写真上は今まで使っていたRadeonHD3450。DSCN0265

全面ケースに覆われていて基板むき出しなのはスロット端子のみという感じなので、扱いはなんとなく楽です。が、これ奥行きありすぎて、3.5インチベイのマウンタと干渉してつきませんでしたorz。しかたなくマウンタをとりはらって、カードリーダーはガムテ止めに…

検索エンジンで見に来る人もいるでしょうから改めてその他の環境を晒しておきましょう。

  • CPU: Q6600@定格
  • RAID 0
  • 4GBメモリ

■TMPGEnc

設定としては、フィルタとデコードを個別にON/OFFできます。

元々、デジタル放送ソースやDVDソースが多いので、フィルタはほとんど使っていませんでした。アニメは24fps化をする位。あとインタレ解除ですね。1分30秒のMPEG2-TS、1,440×1,080iソースを1,280x720pなDivXにしてみた感じ、

  • 両方オフ:3分
  • フィルタのみ:17分
  • デコーダーのみ:3分
  • 両方オン:4-5分

同じ設定で何度か繰り返しても結構ばらつくので、数値は概算で出してあります。オフの方が早いですねorz。オンの場合のCPU:GPU使用比率は、概ね3:7というところです。せめて損はしないよう自動でバランスとってくれれば、常にオンで放置できるんですが…(デコーダーのON/OFFはTMPGEncの再起動が必要)。

特にフィルタのみ使った場合の遅さは異常ですね。

 2008.11.06追記こちらのエントリでTMPGEncの新バージョンによる追試をしました。

次にせっかくなのでフィルタを活用してみることにしました。ほとんど使ったことがないので、あらためて解説本でお勉強。

その結果、見かけの解像感をあげる(輪郭線が細くなる)のにスマートシャープというフィルタが有効そうだったので使ってみました。あと、リサイズのアルゴリズムで、デフォルトのLanczos-3はリンギングが出て、主に拡大用、ということだったので、BiCubicに変更してみました。シャープになるが重い、ということだったのでうってつけです。

1分17秒のDVDソースで720×400なDivXを作る際の比較が以下。

  新設定 旧設定
CUDA ON 54秒 41秒
CUDA OFF 2分53秒 31秒

 

これは明らかに差がでますね。フィルタを使った場合、1/3になっています。この差はCPUのクロックで出すのは途方もないことです。一方、フィルタを使わない場合、やはりCUDAをオフにしないと遅くなってしまうようです。

まとめとしては、

  • フィルタを使わない時はマメにオフにするべし (新バージョンでは必要ナサゲ)
  • スマートシャープ(゚∀゚)イイ!

ってことですね。バッチエンコードで色々まとめてエンコする時なんかは不便なので、簡単に切り替えられたりできるようにしてほしいものです。

またスマートシャープの効果はスゴいです。従来であれば6倍の時間がかかったので知ってても使おうと思わなかったかも知れないですが、倍弱で済むならコンテンツによっては使ってみるかも知れません。

■Badaboom Media Encoder

CUDA2.0をH.264エンコードにも活用してくれるおそらく現状唯一のソフトです。体験版を試してみました。

爆速です!

DVDソースの24分アニメがiPhoneプロファイル(1.2Mbps)でわずか4分でした…

ただ、VIDEO_TSを読み込み、トラック範囲指定でエンコードもできるものの、現行バージョンはまだいくつかの理由で実用になりません。

  • 音ズレする(たまたま?)
  • MPEG4系をソースに使えない
  • 日本語ファイル名が化ける
  • バッチエンコードができない
  • 字幕入れに対応していない
  • 2passもできない
  • 24fps化ができない (できました)
  • 音質もいまいち?

など。iPhone/PSP用動画は、DivXを元に作ることが多いので、それができないのは痛手です。iPhone/iPod touch/AppleTV/PSPといったデバイスを選び、画質スライダーを動かすだけ、という簡単操作は初心者には良いですが、フロントエンドはやはりTMPGEncが自由度高くて使いやすいなぁ、という印象。現状ではお金払ってまで使い道がなさそうです。

はやくTMPGEncのエンコード処理にも対応してほしいなぁ。

Microsoft Office Live と Shared View

とある仕事で役に立ちそうな気配があったので、Microsoft Office Live Betaを試してみました。

■Office Live

Google Docsに近いサービスで、Office文書をMicrosoftのサーバー上に置いて共有することができます。Google Docs同様、ブラウザ上でWordやExcel、PowerPointファイルを閲覧、編集できますが、やはりGoogle Docs同様、デスクトップアプリの代替とはなり得ません。が、Office Liveが大きく違うのは、Officeのファイルメニューから直接アクセスできる点です(2007/2003/XP。これのインストールが必要)。ローカルドライブ感覚でオンラインストレージ上のファイルを開いたり編集したりでいるわけです。Google Docsと違ってアップロード、ダウンロードの手間がいらないのは大きいです。

相手が開いているファイルは読み取り専用で開きますが、その確認ダイアログで「通知」ボタンを押して予約しておくと、相手が閉じた時に通知が来るみたいです(Excel上とメール)。

また、読み取り専用で開きつつも変更をしてしまった場合、相手が閉じた時点で、それを読み込み直すか、こっちの変更で上書きするか尋ねてくれます。この通知、こちらで待ってた時には相手が閉じた途端に届いたんですが、逆で試した時はさっぱり届きませんでした。どういうタイミングで通知されるんでしょうね。

image

↑3文目の「変更内容」がどっちを指してるのかわかりにくい文章ですね。

ちなみに例によってOperaで入ろうとするとはじかれますorz。FireFoxはOK。

■SharedView

ついでに、Office Live使用中にバナーが出てたMicrosoft Shared Viewも実験。

Windows Messengerの頃にはできてた、ウインドウ単位の画面共有ができ、また3人以上でのセッションができるのがリモートアシスタンスに比べたアドバンテージでしょうか。ちなみに、XPSP2以降対応。

画面共有はしたいけど、散らかったデスクトップとかまで見られちゃうのはどうもなー、って事もあるので、やはりウインドウ単位は必要でしょう。あるウインドウから開いた子ウインドウもちゃんと見えたようです。ただ、見せてる側で当該ウインドウが別ウインドウで隠れると、相手の方もその部分がグレーになっちゃうらしく、常に前面に維持しなくてはならないのが不便です。内職とかしづらいw。

3人以上で操作することを考慮してなのかも知れませんが、操作権が完全排他で、リモートアシスタンスみたいに二人ともがなんとなく操作できるってのに比べると不便ですね。

音声通話機能はないので、別にSkypeなりを組み合わせる必要もあります。

遠隔の打ち合わせなどには、テレビ電話よりも便利なんですが、せめてVistaには標準で搭載しておいて欲しかったですね。相手にこれをインストールしてもらうまでが大変です。

σ(^^)の場合、3人以上で使うことはあまりなさそうなので、ウインドウ単位の共有さえできればMessengerの方が便利なんだけどなぁ。なんでなくしちゃったんだろ?

破格のWUXGAモニタ BenQ V2400W

最近、共同でWebの評価作業や制作作業をすることが多いのですが、ウチには二人で作業できる部屋がないので、ファミレスとかカラオケボックスで仕事することになります。その場合、手持ちのノートPCが1280×800液晶なので、作業効率が上がらずイライラします。

そこでWUXGA(1920×1200)液晶のノートPCを買うことも検討したんですが、この手合いはバッテリ消費も激しくあまり作業時間が取れないものばかりでした(DELLのE6500辺りはヨサゲですが)。

そんな折り、ふと物置になってる4.5畳間が目に留まりました。ここを片付ければ二人で作業できる位のスペースは確保できるんじゃないか、と。ファミレスやカラオケのようにネットや電源の心配をする必要もありませんし。

早速片付けに取りかかりつつ、そこでノートPC使ってたら意味ないよなぁと液晶モニタを物色していたところ、WUXGAモニタが実質4万を切る値段になってきているのを発見しました。DELLでも通常は\5万台なので驚きです。

結局BenQのV2400Wをヨドバシ.comで期間限定で\38,600になっていたのを、表示が\5万以上だった店頭で伝えて同価にしてもらい、8%還元の実質\35,512で購入しました。アクリル世代のApple Cinema Displayを買った時のことを思うと隔世の感があります。

■仕様

主な仕様は、

  • 24型WUXGA (1920×1200)
  • DVI-D / D-Sub / HDMI
  • スピーカーは無し。ただしHDMIで受けた音声信号を変換出力するLINE出力はある。
  • バックライト制御によるダイナミックコントラスト4000:1
  • 応答速度2ms(Gray to Gray)
  • 薄型デザイン
  • 消費電力が最大55Wと低め(例えば三菱のMDT242WGは110Wと倍)

といったところです。消費電力の違いは、液晶の方式の違いで、V2400WはノートPC等に使われるTN型、MDT242WGを初めとする10万クラスの動画性能重視のものはVA型(ないしIPS型)なので、単純に比較してもしょうがないんですが、PCモニタとしての用途をメインにするならこの差は大きいと思います。実際店頭で並んでいるところを見ると明らかに明るさに違いを感じました。

またD/コンポーネント端子はないので、初期型XBox360などHDMIを持たない機器は使えないので要注意です。

あと付属ケーブルは電源とD-Subのみ。ケーブルが意外に高いDVI-DやHDMIでの利用を考えている場合は、その辺りも込みで競合製品と比較した方が良さそうです。ウチはその手のケーブルが余り気味なので結果オーライ。

■ファーストインプレ

肝心の作業部屋予定地がまだ片付け途中なので、とりあえず寝室のBDZ-V9用モニタとしてつないでみました。

気になったのはデフォルトでは全画面表示になっていて、HDMIからの1080映像も黒帯なしに表示された点。実際は1200ピクセルのパネルなので、16:9が16:10に縦に引き延ばされた状態ですね。ちょっと冷や汗かきましたが、設定をいじったら直せました。知らない人はずっと間延びさせたままで観てそう。まぁ、知らない人は気にも留めないんでしょうけど。むしろ上下に黒帯が出てる方が問い合わせの対象になるという判断でしょうね。

気になったのは、HDMIモードでレコーダーの電源を切った時に、モニタが省電力モードになってくれず、青画面になってしまう点。モニタにはリモコンがないので、わざわざパネルのスイッチでオフにしなければならず、テレビ用としては致命的に不便です。DVIだとそんなことはないらしいので、レコーダーもHDMI->DVI変換コネクタでつないでみれば切れるのかな?

視野角は値段からすれば上々な気がします。下方向から見上げると真っ黒になりがちですが、まぁ実際そんな向きで観ることはないし。

パネル左下のスイッチは押し込まずとも軽く触れるだけで反応するタイプ。デザインのためかスタンドが右にオフセットした作りになっていて不安定なので、これは有り難いです。

まだセッテイングをいじりまくったワケではないですが、店頭での印象通り、色は淡め、輝度は低めな印象。ただ室内で観る分にはあまり不満はないです。考えてみると我が家初のHDMI付きのフルHD表示デバイスなんですが、やはり720pのテレビやプロジェクターより綺麗は反面、今まで気にならなかったノイズも気になります。例えばマクロスFRONTIERなども最近は随分綺麗になったと思ってたんですが、やっぱりノイズのってるのね、とか。こりゃプロジェクタも下手にフルHD化しない方が幸せでいられる気が…

PCつないでのレビューはまた後日。

DS LiteをIO-DATA WN-APG/Aとつなぐ覚え書き

ウチの無線LANアクセスポイントIO-DATA WN-APG/Aはどうも以前からDS Liteと相性が悪くつながりが悪いです。一時はつながってたんですが、久しぶりにQMA買って試したらダメ。

で、ググると、こんなページを発見。マルチSSIDでサブにWPAなESSIDを作ってやるといいらしい。ウチはもともとPC用はWPAで、DS専用にWEPという感じだったので、単純にWEPをプライマリに切り替えてやり、ついでにファームも最新版にすることでどうにかつながりました。

最新ファームの1.02e09Jだと、「”ノーマルモード”ではなく”QoSモード”にしないと不安定」という記述もありますが、今んとこ大丈夫そうなので様子見中。他のデバイスに影響が出るようならここをいじってみようと思います。