「おやゆびでお」でも使えるWi-Fiカードリーダー AirStash

SDIM0091

AirStash MAS-A02Aを買って見ました。たぶん多くの方はこれがなんなのかご存じないと思うのでざっと説明。

  • SD/SDHCカードリーダーである
  • バッテリー内蔵でWi-Fiアクセスポイントとして動作する(ルーター、ブリッジとしては機能しない)
  • ブラウザやiOSアプリからSDカードの中身にアクセスできる

という感じ。つまり、デジカメで写真を撮ったSDカードを本製品に差し替えて電源を入れると、無線LAN経由でその写真や動画、その他のファイルが取り出せる、というものです。Eye-fiやFlashAirと違ってカメラの電池を無闇に消費しないのと、写真以外の用途にも使えるのがポイントでしょうか。例えば公式サイトに利用例だと会議に使うドキュメントを入れておいて、参加者が各自コレにアクセスしてファイルを取り出す、なんてのもアリです。ビットレートにもよりますが複数人が同時に動画のストリーミング再生もできるようです。

もう少しテックバブルが好きな人に横文字を並べておくと、電源を投入するとAirStash_xxxxみたいなESSIDで電波が飛びます。初期設定では暗号化無し。ブラウザ、iOSアプリから64bitのWEPのみ設定できます。DHCPサーバーを搭載していて、192.168.0.xxxなIPアドレスが降ってきます。AirStash自体は192.168.0.1でアクセス認証は無し。WEPだけがアクセス制限手段ということです。ブラウザからアクセスすると普通にフォルダ一覧が見え、必要なものをローカルにダウンロードできます。iOSアプリの場合、写真をプレビューしたりダウンロード時にリサイズしたり、SDカードから削除したりできます。ただリスト画面でサムネイルは出ないし、全画面表示もスワイプめくりはできるもののピンチズームはできません。ピントがあってるものだけを選んで転送したいなー、って時に不便です(そもそもEYE-Fiと違って「選んで転送したい」ってのが主目的な製品だけに)。まぁ、拡大可能にするには一旦全部転送しないとならないのでデジイチ級の写真とかだと時間やバッテリー消費の問題で実用的ではないのでしょうけど。

量販店で買ったその足で飲食店に入りその場で開封して使ってみましたが、超簡単につながりました。初期設定で暗号化されていないので、iPhoneの設定アプリでAirStash_xxxxというWi-Fi電波を探してタップするだけ。次に専用iOSアプリを開けばもうフォルダ一覧が見えます。ad-hocネットワークでの設定がややこしいEye-Fiに比べると、カードの差し替えがあるとは言え大きなアドバンテージですね。

欲を言えば既存のアクセスポイントにぶらさがるモードもあると同時にインターネット接続も使えて便利なんですが。例えば、カメラで撮る->iPhoneにコピーする->iPhoneからSNSなどにアップする、というサイクルを回す時に、iPhoneのWi-Fi接続先も都度変えなければなりません。まぁ、本機の起動は比較的速いので、都度電源をON/OFFすればiPhoneが勝手に他のネットワーク使ってくれるかもですが。

以下にiPhoneの画面写真をば。

IMG_2029 IMG_2030
iOS用アプリトップ画面。普通にいきなりフォルダ一覧が見える。 フォルダを掘り進んで写真を開いたところ。左右矢印ボタンやスワイプで前後の写真に移動可能。
IMG_2031 IMG_2032
右上の写真で「+」ボタンを押したところ。 Safariで「http://192.168.0.1」にアクセスしたところ。

 

充電はUSB端子で行います。「5V/最大500mA」らしいので比較的古めの充電器や携帯用バッテリーでも余裕でしょう。USB A端子なので直接挿せるので楽チンですね。というかminiUSBやmicroUSBの充電端子に慣れすぎて最初「あれ?充電ポートがなくね?」と探してしまったのは内緒w。

■「おやゆびでお」からでも使えた!

SDカードの中身をHTMLで一覧表示してくれるということは、拙作「おやゆびでお」でもイケるんじゃね?ってことで実験。バッチリです。「Web」タブを開きアドレス欄に「http://192.168.0.1/」と入れるだけ。日本語ファイル名ももちろん大丈夫。極端にビットレートが高いとどうなるかわかりませんが、とりあえず1280×720の24分で300MB程度のアニメならスライダーで移動してもバッファリング待ち無しでスパスパ再生されます。8GBモデルなど内蔵メモリが少ない機種で重宝しそうです。ちなみにSDHCの32GBまでのカードが使えるようです。

わざわざサーバー立てて「おやゆびでお」のWebストリーミング機能って実は使ってるの世界で自分だけなんじゃないかという気がしてなくもなかったんですが(笑)、これで少し利用シーンが広がるかも知れません。

 

Facebookで「モバイルルーターにこういう機能があればいいのに」ってコメントもらいましたが、まったく同意ですね。それなら同時にインターネット接続もできますし。軽薄短小化と長時間駆動の勝負になってるのでなかなか難しいのかも知れませんが、その辺の競争が一段落したら是非検討していただきたいものです。

実売が下がってきてるPLCも悪くないかも

実家(二階建ての木造戸建て)でDLNAやHuluによるビデオ配信が活用されるにつれ、2.4GHzの11ngbの無線LANでは色々と厳しくなってきました。5GHzのルーター&アクセスポイントにリプレイスすることも検討したんですが、一式揃えると結構なお値段になります。そんな折り、半ば忘れ去られている印象があるPLCアダプタが結構値下がりしてきているという情報をキャッチ。確かに以前はペアで1万数千円はしていたのが、今は数千円に落ちてきています。実際にはネットワークを新たに行き届けさせたい部屋が2つあり、3台必要だったんですが、ほとんど変わらないのでとりあえず2ペア買ってしまうことに。SHARP製で1ポートモデルx2台セットのHN-VA10Sと、片方が4ポートハブ付きのVA40Sです。

■1Fリビング<->和室間

実家は1Fリビングに光回線が引き込んであり、メインの無線LANルーターもここに設置されています。同じ階にある和室には古いWEGAにつながったPS3があり、DLNA及びHuluを使いたいというニーズです。まずPS3内蔵の無線LANは11gだったので論外。実際ほとんど電波を拾いませんでした。次にPlanexの安い11bgnメディアコンバーターをつけて使っていたんですが、やはり時々映像が止まってしまうとのこと。どうも天気が悪い日はてきめんにスループットが落ちるっぽい。Playstation Networkにサインインすらできない(=Huluが使えない)ことすらありました。

そこでPLCにリプレイス。和室はいずれ姪っ子達がWiiを使ったりすることも視野にいれて4ポートハブのものを設置。実測は測ってませんが家族曰く止まらなくなったとのことです。

■2F私室<->おとん寝室間

次におとんの寝室。2011年モデルのBRAVIAがあり、今回私室に設置したBDZ-SKP75で録った番組をDLNAで視聴したいというニーズ。位置的には1Fリビングからもっとも離れた場所になり、PCでメールやWebくらいなら無線LANでもかろうじて使えてたんですが、さすがにDLNAは無理。まずここに残った1ポートタイプセットの片方を設置し、ペアリングを書き換えてみたんですが、どうも1Fと2Fで配電盤が違うらしくかなり厳しい通信状態でした。そこでもう1台をσ(^^)の私室に設定。σ(^^)の私室はネット利用が激しいので、1Fリビングから壁の配管を通して直接Ethernetでつながってます。そこからつながっているハブにアダプターを設置。1Fのペアとは独立のリンク設定です。これも上々。SR画質の録画しか試してませんが、途切れることなく再生することができました。

 

最近あまり新型のニュースなどを聞かず、無線LANに駆逐され気味に思えるPLCですが、こうして古い機種がお買い得な値段で入手できるのであれば悪くない選択肢なんではないでしょうか。ちょっと危うかったのは、本製品のファームウェア更新ユーティリティがWindows7に対応しておらず(保証外というだけでなく実際に動かなかった)、ほとんど使っていないXPマシンを引っ張り出して来て作業する必要がありました。最近のパソコンしかない家庭だと更新できないこともあり得ます。

P.S.

そういえばつい先日、DLNAの下位レイヤーとして有線/無線LANに加えHD-PLCが認定されたというニュースもありました。確かに、コンセントに挿したレコーダーやテレビが自動的にネットワークを形成できれば、これ以上簡単な話はないでしょう。最近落ち目、とか書いちゃいましたが、意外とこれからブレイクしたりして?

平成23年度分確定申告メモ

結構ギリギリになってしまいましたが、なんとか確定申告を終わらせました。今年はちょっと手順がかわったので覚え書き。

いつもは「やよいの青色申告」(以下「やよい」)に付属のNTTデータ提供サービス「電子申告の達人」を利用してe-Taxで申告していました。このサービスは手順がウィザード形式で案内されてて安心して手続きを進められるものでしたが、なんと昨年でサービス自体が終了していました。今年の「やよいの青色申告12」には当然ながらバンドルされていません。「だったら去年買った11を使って、e-Taxサイトの作成コーナーで数値をちまちま転記して申告しようかなぁ」と思ったんですが、ふとみると今年は「バリューパック」というのがあって、見積もり、納品、請求書を作成する為のツールがセットになっているのを発見。これはこれで日々の作業が楽になる(もしかしてこちらの入力が帳簿に自動転記されるとか期待)かも知れないってことで、買って見ることに。

「電子申告の達人」抜きの「やよいの青色申告」で電子申告をする

手はちゃんとあります。「やよい」の「決算・申告」メニューの中に「e-Taxデータの書き出し」というメニューがあり、これを実行すると、拡張子が.xtxのファイルが書き出されます。これを、e-Taxサイトからダウンロードできる「e-Taxソフト」に読み込ませることができます。あとは同ソフト上で電子署名をして送信すればOKです。前年までにICカードリーダーや電子証明書の準備が済んでいればさほど混乱はないでしょう。σ(^^)は一応、JPKI利用者ツールを最新版に上書きインストールしてからやりました。このツール、インストール時にICカードリーダーがつながってないと途中で止まってしまうようです。つないだ状態(カードも挿した状態?)でやる方がよさげです。

σ(^^)は今までの積み重ねがあったからかも知れないですが、基本的に悪くない。相変わらず独特のUIですが、これなら「電子申告の達人」がお役御免になるのも納得って感じです。

やめたいけどやめられない「やよい」

基本的に毎年最新版を買わないと簡単に申告ができない(気にさせられる)「やよい」を使い続けるのは悩ましいと思いつつもう10年近く使っています。実質アップグレードパスがない(あっても新規に買い足した方がお得)のもなんだか愛用者としては納得いきません。そしてできればこうした税務処理も順次Macに移行したいなぁと。ただMacの青色申告ソフトはなんだか評価が微妙そうなものばかり。結局いつもギリギリに着手するので、最短の手間で終わらせられるよう、最新版の「やよい」買って来てすませちゃえ~、ってなるんですよねw(自業自得)。実際、使いやすいと思います。もう体が覚えてるし、入力伝票やショートカットをカスタマイズしまくってるからってのもありますが。せめて、

  • もう少しリーズナブルな更新料で最新版が使い続けられる(理想は3,000円。せめて5,000円位で!)
  • Mac版を出す

位してくれたら、知人にも自信をもって薦められるんですけどねぇ。

Thunderbird上からGmailの迷惑メール判定を制御する

実家おとんのメール環境は、会社ドメイン宛のメールをGmailに転送し、Gmailの強力な迷惑メールフィルタを活用しつつ、IMAPでThunderbirdで受信して読み書きしています。そんな折り、ある知り合いからのメールが毎度迷惑判定されると相談されました。

Gmail上で分類されて「迷惑メール」マークがつけられたメールは、Thunderbird上では仮想の「迷惑メール」フォルダとして見えますが、あくまで名前が「迷惑メール(Junk)」なだけで、Thunderbird的には迷惑メール扱いではないので、迷惑メール判定を解除するボタンが表示されません。そもそもGmail側での判定なので、Thunderbird上でどうこうしたところで仕方ない訳です。

で、Gmailで迷惑メール判定を解除する一番簡単な方法はアドレス帳にそのアドレスを登録すること。そこで、Thunderbirdのアドオンで、Gmail<->Thunderbird間のアドレス帳同期してやればいいんじゃね?ってことでリサーチ。Thunderbirdはデフォルトで「個人用アドレス帳」と「記録用アドレス帳」が作成されています。前者は手動で管理する用。後者は送受信履歴から自動で登録されていく用です。後者が空の人は、「オプション」->「編集」タブを開き、「メール送信時に受信者を次のアドレス帳に自動で追加する」の設定をチェックしてみましょう。ということでこの2つをGmailのアドレス帳に自動アップロードしていけば、一度でもやりとりした人のアドレスが迷惑メール判定されることはなくなるんではないかと。

アドオンですぐに見付かったのは日本人の方が作って公開している「Google Contacts」。残念ながらこちらはThunderbird上に専用のアドレス帳を作成してそこと同期するというものでした。

次に見つけたのは、「gContactSync」。英語UIですが、複数のアドレス帳同士を好きに対応づけて同期することができました。ただしGmail側のアドレス帳(グループ)名に日本語が含まれると文字化けして同期数0になってしまったので、まずGmail上で「Thunderbird-Personal」、「Thunderbird-Record」などと英語名のグループを作成しておき、アドオン側で指定しました。自動同期の周期を設定したり、定期的にバックアップすることも可能です。

とりあえず初回起動でGmail側に同期されたことは確認しました。今度ちゃんと継続的に同期するのか、これで迷惑メール誤判定がなくなるのかは未検証ですが、とりあえずご紹介まで。

激安GbEハブ Planex FXG-08EP2

実家私室とメインルーターのある居間とをつなぐ8ポートのギガビットハブがお亡くなりになったので代替品を物色。折角買うなら省電力性能を重視ということで、

  • 使っていないポートの分は電力をカットする
  • ケーブル長を検出して、送出レベルを調整する

などの機能がついたものという条件。通常は、前面にランプ、背面にポートというレイアウトを条件にするところですが、今回のハブは設置場所の関係でどっちでもOK。電源内蔵でもACアダプタでもOK。また消費電力を考えれば発熱もたいしたことなさそうなので金属筐体にもこだわらない、という感じで。

で、一番安かったのがPlanexのFXG-08EP2。なんと2,000円台。GbE、8ポートですぜ?ループ検知機能もJumboFrameも対応して、通常のハブとしての基本は充分おさえてる感じです。

ということで到着したのでレビュー。まぁ、ハブなんで動いて当たり前。真の価値は何年保つかってとこなので、商品写真でわからない部分のフォローを中心に。

P1030423

本体とACアダプタ。ACアダプタは割と小さめ。これくらいなら電源内蔵じゃなくてもあまり困らないでしょう。

P1030426

ちょっと辺なアングルですが、実際はこの板の裏に隠してしまうので一時的にぶらさげてる状態。ランプは一番右が電源で緑。リンクランプはギガビットがオレンジ、10/100Mが緑。奥の3つは赤く光ってるようですが実際には消灯してます。

発熱はほんのり温かい程度なので別に金属筐体でなくても問題なさげ。

 

先に書いた通り、これが何年保つかで真価が問われるわけですが、まぁとりあえず動けばいいやという感じならこのお値段は魅力なんではないかと。