仕事用マシンをRyzen9 3900で再構築(組立編)

仕事用マシンのリニューアル計画、最後のSSD、SAMSUNG 980PROが届いたので早速組み替えを実行しました。

パーツ選定の経緯はこちら。

今回導入したパーツはRyzen 9-3900とここら辺になります。


G.Skill Trident Z Neo F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600 16GB×2)

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継続使用のコンポーネントとしては、

  • グラボ:Nvidia GTX1080
  • SSD: SAMSUNG 970EVO他
  • 電源700W
  • ケース:iiyama Miyabi
  • キーボード: Logicool CRAFT
  • マウス:Logicool G903

など。

■組立

ご本尊様が載ったところ

いつも、マザーをケースにセットしてからCPUやメモリを載せるか、先にマザーに拡張カード以外をセットしたからケースに入れるか悩んでた気がしますが、今回はマニュアルにあった通り、CPU、クーラー、メモリをセットしてからケースに装着しました。クーラーがマザー裏のバックパネルで固定する方式だと当然ケース設置が後になりますが、今回の組み合わせはそれが不要で、マザーのCPUスロット両脇にある固定具にクーラーの金具を止めるのみのシンプルな作りでした。

クーラーとメモリを装着

ただクーラーを14cmの巨大なものにした為、microATXケースへの組み込みは難儀しました。ドライブトレイやケースファンを取り外したりして地味に一番苦労しました。下が実際に組み込んだ状態ですが、かなりギリギリ。ぶら下げ方のドライブベイには3.5インチHDDがついていましたが干渉するので断念。この機会にHDDを全廃することにしました。SSDが1TB/1TB/500GBと3機あるのでワーク領域も含めすべて半導体化で足りるでしょうと。

どうにか収まった…

こちらはもう一度組み付け前の戻ってM.2 SSDです。メインスロットがGen4 x4対応の980EVO。公称7,000MB/sというベンチが楽しみ。下側の黒いヒートシンクに覆われたのが継続使用する970EVOです。既存のWindowsシステムドライブです。さらに上にもうひとつM.2スロットがありますがこちらはWi-Fi/Bluetooth専用となりストレージデバイスはつきません。有線LANで使うのでWi-Fiはいらないんですが、BuetoothはUSBドングルよりスッキリするかと思ってそれだけのために装着するか思案中。電波状況的にはよろしくなさげ。感度は落ちるかな?

M.2 SSDを二機セット

メインのM.2スロットはチップセットのヒートシンクがセットで上にかぶって上の写真右端のファンで冷却されます。あぶなかったので、ヒートシンク裏のM.2の位置にサーマルパッドがついているんですが、それに保護シートがついていました。たまたまひっくり返して気付いたんですが、危うくこのまま取り付けるところでした。

【罠】マザーのチップセット~M.2スロットのヒートシンクのサーマルパッドに保護シール

てことで久しぶりのフルに近い自作PC組立は写真とったりSNS更新しながらでなんやかんや2時間近くかかった気がしますが無事完了。

■OSセットアップ~ライセンス認証

最初の課題は980PRO側にWindows 10のクリーンインストールをしつつ、970EVO上の既存OSからライセンスを上手いこと引き継いでほしいなーという点。Windows 10ではMSアカウントに紐付いてライセンス管理をすると聞きますが、はてさて。古い方のOS環境はXPかVista位からアップグレードを重ねてきた秘伝の(?)環境でもはや元となるライセンスキーも定かではないレベル。電話認証とかも面倒なのでなんかいい感じに引き継いでほしいものです。

で、余計なストレージは接続せず、980PRO(新品)、970EVO(旧環境入り)、そしてメディアクリエーションツールで作成したWindows10 2004版インストーラー入りのUSBフラッシュメモリの3ドライブだけのして電源ON!

初回はUEFI画面に入り損ねて970EVOのWindowsが起動してしまいました。IntelからAMDに環境がかわってるのにあっさり起動するのはそれはそれでスゴいですが今回はそれがゴールではないのでもう一度再起動して今度こそUSBメモリからブート。普通にクリーンインストールを980PRO上に実行。ハマったのはUEFIのブート指定でUSBメモリに固定してたので再起動後にもまたUSBになってしまった点と、さらにそれを抜いて980PROを第一位に指定したものの起動しなかった点。今は単にシステムドライブを指定するのではなく「Windows Boot Manager」を指定しないとなんですね。ただメニュー上で「Windows Boot Manager (SAMSUNG 970 EVO)」という表記になっていてあきらかに970EVOで起動する気満々でしばらく悩みました。結論をいうとそれを選んだ後、普通に水色の画面でどちらのシステムを選ぶか選択肢がでます。どちらのといってもどちらも「Windows」と書いてあり「ドライブ2」と「ドライブ4」だけ違ってどっちがどっちかわからない。エイヤでドライブ2を指定したら980PRO側のクリーンなWindows10が起動しました。

次に初期ユーザの設定でMSアカウントでログインすればヨサゲですが、経験上、MSアカウントでログインするとユーザフォルダのフォルダ名が勝手に生成されることがわかっていて、それは避けたいと。私はLinuxも含め長いことユーザフォルダをfurutaとしてきました。しかしここでMSアカウントログインをするとfurutにされてしまうのです。これを後から変えるのは地味に面倒くさい。そこで一旦ローカルアカウントを作ってから後でMSアカウントを紐付けます。ちなみに従来のWindows10ではどんだけMSアカウント推しなんだってくらい、ローカルアカウントの導線が隠蔽されてましたが、2004からなのか随分あっさりローカルアカウントが選べるようになりましたね。まぁ詳細な手順は省略しますが、ここでポイントなのはいきなり自分のMSアカウントをいれなかった点。user1とかってローカルアカウントを作成しました。しかしこの時点でライセンス認証が完了していたのです。MSアカウントを全く入れてないのでそちらかの同期ではなさげ。970EVOを挿してあったのが功を奏したのでしょうか?あるいはPCIeスロットの2.5Gbps NICのMACアドレスとかグラボなどのハードウェアIDがなんらか証明手段になってくれたのか。

ともあれこれで980PROにクリーンインストールをしつつ、ライセンスは引き継ぐことができました。ただ毎回水色の選択画面は出ます。GUIからでは最短で5秒までしか待ちを縮められません。CUIからなら0秒もできそうですが、まぁ一応5秒にしてなにかあれば970EVOの旧環境も呼びだせるように当面はしておこうと思います。

■ストレージ・ベンチマーク

とりあえず各種オンボードデバイスやグラボ、2.5Gbps NICも問題なく認識。一応付属DVDからドライバ類も導入。そんなところでいきなりCrystalDiskMark(Windowsストア版)でSSDの速度を計測。

まずは970EVO。NVMeのGen3接続(M.2スロットはGen4だがSSD側がGen3)。同じSSDをGen2の古いマザーで使っていた頃はシーケンシャルリードが800MB/s台でした。

【参考】以前のGen2止まりのマザーでの970EVOのスコア

それが新マザーでGen3のフル性能が出せるようになったことで3500MB/sと4倍以上の伸び!シーケンシャルライトも3倍。

Gen3の旧SSDもマザーがGen4対応したことでフル性能が出るように

そして本命のGen4スロット+Gen4 SSDの組み合わせです。しかも一般的なGen4 SSDが5,000MB/sくらいを公称にしているのに対し、このSAMSUNG 980PROは7,000MB/sと謳っています。さてさて、、

そしてGen4スロットにGen4 SSDの最強ペアだとこんな!

おー、6,700MB/sなのでまずまず公称値に近い数字ですな。1秒に6GBも読み込めてもコピーする相手がない!まぁメモリ展開が速くなれば色々捗るでしょう。

実際、あれこれしていてもレスポンスが良いです。SSDのせいかCPUやチップセット、メモリのせいかはたまたクリーンインストールのお陰かわからないですが。OSの起動も速いです。再起動してもサクっと上がって来ますね。ログイン後のスタートアップアイテムを次々読みに行くことで重くなるような感じもない。Photoshop CC 2020の起動はホーム画面までで8秒12でした。地味に起動が長いTMPGEnc Video Mastering Works 7で11秒53。さすがに一瞬とはいかないですがだいぶ速くなった気がします。

まぁ4K動画を編集するような作業をしてないですが、このストレージ高速化だけでもひとまずアップグレードした甲斐があったと感じます。

■冷却面

UEFIの読みCPU温度が50度くらい。Windows起動後のアイドル状態で47-55度くらいを行ったり来たりしてる感じ。Lightroomで現像とかしてると67度くらいまでいき、1回電源が落ちましたorz(その時の温度はノーチェック)。Ryzenは落ちるより前にサーマルスロットリングでクロックダウンとかすると思うので、どちらかという前々から不調だった電源の問題かも知れません。そもそもタコ足配線だし。700Wで理屈的には足りてそうですが、そろそろ買い換えた方がいいのかなぁ…

記録によると今の電源は2016年に買ったものぽい。

■オマケ:USB 3.2 Gen2対応USB機器考

前PCでは(既にPCIeスロットが空いておらず、GTX1080をRTX系のUSB-C付きグラボに換装するくらいしか手がなく断念していたUSB 3.2のGen2(10Gbps)もマザーをリフレッシュしたことで適いました。X570 Pro4には背面にGen2対応USBポートがAとCのひとつずつ装備されています。せっかくなので活用したいところです。しかしよくよく調べてみると、まずハブはケーブル直付けのものが多く、デスクトップ機の背面から使いやすい手元にUSBポートを引き出す手段がなさそう。

次に、USB経由でファイルをコピーする機会がもっとも多いSDカードですが、現在最速のUHS-IIとかでもせいぜい312MB/s。5GbpsのGen1で全然足りちゃうレベルなんですね。ということでGen2のカードリーダーというものもほとんどない。α6600で撮った写真などをLightroomに読み込むのが高速化するといいなと思ってましたが、少なくともストレージ面では期待できなそう。ただRAWのデコードが速くなったのか、サムネイル一覧が出るまでのレスポンスは上がった気がします。

当面、Gen2が活躍するのは高速なSSDを使う時くらい。以前ATEM Mini Pro用に買ったSAMSUNGのGen2ドライブの読み出しくらいかな。

1歩戻ったが3歩進んだOculus Quest2ファーストインプレッション

Oculus Quest2買いました。初代からの買い換えです。

初代からの主な違いは

  1. 処理能力向上
  2. ディスプレイの高解像度化
  3. しかし有機ELから液晶に退化
  4. Wi-Fi6対応
  5. 10%軽量化
  6. IPD調整が無段階から3段階に簡素化、かけたまま調整が不可に
  7. ヘッドバンドがゴムバンドに退化(?)
  8. オプションパーツの充実
  9. ボディカラーがブラックからホワイトに変更
  10. ちょっと安くなった
  11. 最大ストレージが128GBから256GBへ倍増

などがあげられると思います。

ゲームするには1.が非常に重要。スタンドアローンVRはスマホ用プロセッサを使っていて性能は限定的なのでそこで少しでも高速化すればより高度な体験が期待できます。ただし現状ではQuest2に特化、最適化したゲームがどれくらいあるのか不明です。

またディスプレイが片側1,440✕1,600から1,832×1,920に高解像度したのも大きなトピックです。動画などは(ソースの解像度さえ足りていれば)より鮮明になると期待されます。またリフレッシュレートが将来のアップデートで72Hzから90Hzに向上します(1秒間に画面を90回書き換えると言う意味です)。この数字は一般にVR酔いを起こしにくくなる境界値とされています。初代はそれを下回っていたわけですね(あんまり気になりませんでしたが)。

逆に残念な点は有機ELだったディスプレイデバイスが液晶に先祖返りしてしまった点(Oculus Goと同じ)。高解像度化しやすい反面、発色や黒の沈みに違いが出るので映像デバイスとしてみると残念なところです。解像度をとるか発色をとるかで今回は前者を優先したということなのでしょう。次は是非同じ解像度で有機ELに返り咲いて欲しいものです。

また頭に固定するバンドもOculus Goを思い出させるゴムのバンドになりました。これは退化というかどうかは微妙なところで、本体の軽量化と寝転がって視聴できるという点ではメリットでもあります。また別売りのELITEストラップと交換することでPSVRのようなダイヤル締め付け式のバンドにすることもできます。単純にユーザの選択肢が増えた、と捉えるのが正しいかも知れません(値下げ分が相殺される感じですが)。

Quest 2 Eliteストラップ

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個人的には、たまたま仕事の昼休みにネットみたら新型が発表されていてAmazonで予約開始していたのでとりあえず注文した、くらいのノリでした。まぁ解像度が上がるなら試してみるか、と。結局発売ににAmazonから発送されず、キャンセルしてビックカメラ店頭で入手しました。すごく動画やアプリをローカルに貯め込む使い方はしてないですが、それでもこの二択だと64GBは最低限でストリーミング専用に割りきる感じになりそうだったので256GBにしておきました。

■レビュー

・装着感

メガネ的なスペースはほぼ変わらない模様。初代用のシリコンカバーも一応つきました(少しフィット感がないような気も)。今のメインメガネだとQculusを外した時にメガネもひっかかって一緒にもってかれるのも同じ。メガネスペーサーも付属してますがこれはレンズからの距離をとる為のものなので意味無し。しかしQuest2には別売りの広い顔用のフェイスパーツが含まれるフィットパックが用意されています。今は品薄で買えませんが、入手可能になったら試してみようかと。

Quest 2フィットパック

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10%軽くなった実感はさほどないです。それよりも標準のゴムバンドによる締め付け感が馴染めず。Oculus Goと違って縦向きのバンドもあり、また横バンドも長さ調節機能があるんですが、トータルなフィット感、ホールド感は初代に及ばない感じ。そこで即日ELITEストラップを追加発注。バッテリー付きは品切れでした。

ELITEストラップならからい装着感が改善されます。初代以上でしょう。ただし後頭部にハードパーツがつくのでゴロ寝動画視聴とかには向かないという一長一短です。また使ってない時の場所取り具合はELITEストラップの方が大きくなります。

付け替えは簡単で慣れれば1分かからないでしょう。なので自宅でじっくり使うにはELITEストラップ、ちょっと持ち出して使う時は標準バンドという使い分けもできるかも。

・画質

スペック通りの印象です。解像度向上と液晶化による黒浮きの一長一短。どちらも初代を知ってると確実に違いを感じます。進歩としてはドットの格子がかなり目立たなくなっていて、白のベタ面などが純粋な白に近い見え方になりました。逆に退化としては黒が明らかにグレーです。どちらもはっきり感じられるのは電源を入れた直後の真っ黒の場面にOculusのロゴ(横長の楕円)が浮かび上がるところです。初代だと電源を入れても真っ黒なところはほぼ変化せず、真っ白なロゴだけがふわーっと浮かび上がります。しかしQuest2では視界全体がグレーに点灯します。それだけっちゃそれだけなんですが、実際に映像をみる時に常にダイナミックレンジがそれだけ削られてるんだなぁと思うと残念な気持ちになります。まぁQuest2から使い始めた人やGoからの乗り換えならそんなに気にならないのかも知れません。動画などを観る時は少しだけ輝度を落とすと良さそう。これからQuestを処分してQuest2に乗り換えようという人は、先にQuestを初期化し梱包してからQuest2の電源を入れましょうw。私はQuest2の初期設定が一通り終わった直後にQuestの初期化作業をしたのでこの違いをより強く感じてしまいました…

現在、90Hz化はβサポート段階でSideQuest経由で有効化できるようです。試しに有効にしてみたところスルー画がヌルヌルになった気がします。Beat Saberはかわったようなそうでもないような。

・レスポンス

厳密に比べたわけでないですが、ホーム画面のレスポンスやアプリの起動などが体感的に速くなってる気がします。またWi-Fi6に対応したおかげか、ストリーミング動画でシークした時のレスポンスがかなり実用レベルになった気がします。ただこれは最近ウチが引っ越して回線速度が大幅に向上したことも効いてるかもしれず。

速度的なことでいえば、本体内に録画をした時やスクリーンシェアをした時などに遅延や音ズレがあってあまり積極的に使って来なかったんですが、それも改善するといいなと思います。というか以前はテレビに出そうと思うと、一旦スマホアプリ上にミラーリングして、それをAirPlayやChromeCastでテレビに映していた気がします。いつのまにか直接Chromecastにミラーできるようになっていました(初代でもアップデートでなってるかも)。そのせいか性能があがったせいか、遅延はかなり少なくなってます。まだそれでも0.5秒くらいは差があってプレイしてる側からするとエコーがかって気持ち悪いですね。オーディエンス側からなら例えば身振り手振りと映像はそれなりにシンクロして楽しめるくらいにはなってるかも。録画はまた追って試してみようと思います。

・コントローラーの電波切れ?

初代でBeat Saberをやってコントローラーを振り回していると、時折通信途絶でゲームが止まってしまう現象がよく取り沙汰されていました。ウチでもよく起きて萎えてしまったのを憶えています。最新の改善状況は追ってないですが、当時言われていたのは遠心力で乾電池が動いてしまい接点から瞬間的に離れてしまうことで再起動が起きているのでは、ということでした。電池に輪ゴムを巻いてコントローラー内で動かないようにするというハックも流行りました。それを踏まえて新型のコントローラーの電池スロットを眺めてみるとかなりしっかりと固定されてる印象があります。少しゲームをやりこんでみないと確かなことは言えませんが、もしかしたら改善されているのかなと期待が持てます。

■まとめ

ゴムバンドがイマイチですが、それは値下げ分でELITEストラップを買うことで相殺できて良しと考えましょう。なので唯一最大のネガは有機ELではなくなってしまったことかなと思います。それ以外は解像度向上(格子の目立たなさ=没入感の向上)、処理性能&通信速度アップによってより快適な正常進化を遂げたなという印象です。

仕事用マシンをRyzen9 3900で再構築(パーツ購入編)

9月にがっつり働いたのと、最近はどの案件もなにかしら動画をエンコードして納品ということが伴うので、2015年に買い換えたメインWindowsデスクトップ機を刷新することにしました。

現行マシンはiiyamaブランドの組立済み機でHaswell Refresh世代のCore i7-4790(4コア8スレッド/3.6-4.0GHz)です。色々不調があってマザーや電源、メモリなどは交換してきましたが、チップセットの限界でUSB Gen3.2なども追加できないし、M.2やPCIeなども最新製品を付けても全力が出ない状態でした。まるごと買い換えも検討しましたが、このケースはそこそこ気に入ってるし、手頃なBTOモデルでこのみのケースのものも見付からず、マザーボードとCPUを交換することに。結果的にメモリもDDR3からDDR4になるので買い換え。グラボはGTX1080でもう少しだけ頑張ってみようかなと。そんなにPCでゲームしないし、動画エンコードはメニーコアのCPUでソフトウェアエンコードでしょってことで。

■CPU

動画エンコード性能とコスパを考えて10年ぶりくらいのAMD CPUとなるRyzen 9にすることに。ちょうどZen3世代のラインナップが発表されて一ヶ月後位に発売と報じられたところでしたが、最上位の59xx系が105Wばかりで冷却に気を遣ったり追加コストがかかりそうだったので、静音性を重視したくて現行のZen2シリーズから発売直後の3900(TDp 65W)をチョイス。5950Xに特攻してもいいかなぁとも思案しましたが当初争奪戦だろうし、価格差で他へ投資しようと。現行チップセットならZen3世代も使えるので、不満を感じたら後々乗り換えてもいいかなと。

 

■マザーボード

ということでZen3世代への換装も見越してX570かB550という選択肢になります。ケースがMicroATXなのでやや選択肢が限られます。最終候補はASRockのX570M Pro4とB550M Steel Legendの2つ。特にASRockにこだわったわけではないですがたまたまです。LANのマルチギガビットイーサ化を進めているので、オンボードが2.5GbpsのB550M Steel Legendに傾いたんですが、M.2スロットが2つともGen4に対応しているという点でX570M Proの決めました。将来的にサブのSSDも速くできた方がいいかなと。2.5GbpsのLANカードはすであるのでPCIeで増設すればいいし、将来的に5Gbps、10Gbpsにアップグレードしようとした時にも無駄がないなと。

■メモリ

Ryzenのメモリはややこしいというイメージがあったので無難にRyzen対応を明記していて評判も良いっぽいG.SKILL Trident NeoシリーズでCL16の中では安いCL 16-19-19-39をチョイス。現在のPCの32GBに揃えて16GB x2セットで。RGB LEDはあんまし興味なくてどうでもよかったですが、まぁマザーともども試してはみるかも。

G.Skill Trident Z Neo F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600 16GB×2)

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■ついでにSSDも

M.2 SSDは2018年に970EVOをとりつけましが、マザーのせいかシーケンシャルリードで800MB/sくらいしか出ていませんでした。やはりせっかく最新マザーになるのでNVMe Gen4世代の5000MB/sの世界を味わってみたいということでプチ贅沢というか追加投資。980PROを注文。公称7,000MB/sです。1秒に7GB転送てどういう世界なんでしょう?コピーする先も同じくらい速くないと余り意味がないので、OS/アプリの起動ドライブとしつつ、動画の作業スペースにもできるようCドライブ用で考えています。当面容量は足りそうなので、970EVOは旧マザー+CPUにセットして処分するかなというところです。

 

これに既存のGTX1080、BD-Rドライブ、HDDなどをつけて、700Wの電源で足りるかな?CPUのTDPとしてはむしろ下がっているのでなんとかなると期待。

品薄で入荷待ちの980PROが届き次第組立(組み替え)に入りたいと思います。

 

 

Windows10でCtrlとCapsの入れ替えができない ~Logicool製キーボードの場合

ふと気付くと、メインデスクトップ機のキーボードでCtrlとCapsの入れ替えが無効化されていました。あぁ、またWindows10のバージョン更新で設定がリセットされたんだなーくらいに思って、再度Ctrl2Capsやレジストリで設定しようとしても何故か反映されない。正確にいうと再起動、ログオン直後には一瞬機能してるんだけど、またしばらくするとダメになってる。なにか常駐モノが後から起動するとダメになる感じ。ツールバーにあるアイコンをひとつひとつ終了してみたり、タスクマネージャーから「スタートアップ」に登録されているものを逐一無効化していったりしてついに発見したのは、Logicoolの一部キーボード向けのユーティリティのLogicool Optionsでした。

ちなみに使っているキーボードはコレ。

MacBookのバタフライキーボードの感触をデスクトップPC/Windowsでも求めて辿り着いたものの、ウリのダイヤルコントローラはいまいち使い道がなく、コスパがあまりよろしくない感じ(バタフライキーボードに近い薄型、低ストロークですがまだ理想ではない)。最近はすっかり内蔵バッテリーが劣化してすぐに電池切れするようになり、充電ケーブル差しっぱなしになってます。

最近ではダイヤルを省いてちょっと安くなったMX Keysなんてのもある様子。Mac専用モデルも。

で、これのユーティリティソフトの設定に問題があった模様。キーボード関係なんだから真っ先に思いつけよ、って話ですが…

ツールを起動し、「キーボード」タブが開いた状態で左下の「増加」をクリックします。(「増加」ってなんやねん!)。そこにある「無効になったキー」の中のCaps Lockのチェックボックスが入っていると入れ替えが無効化されてしまうっぽいので、これのチェックを外してやります。少し前にNum Lockなどと同様、Caps Lockも使わないので誤反応しないように無効にしたれ、と思ってチェックした気がしますが、そのあとしばらくは普通にCtrlとしては使えてた気がします。そもそも説明には「無効にしたいキーをチェック」と書いてあるものの、実際にチェック(無効化を有効化)しても、全然Caps Lockは無効化されてなくてむしろ本来のCaps Lockとして機能してウザいって話なんですが、まぁLogicoolのソフトがあやしいのは今に始まったことではないので深く気にしないことにします。ともあれ、チェックを外したらきちんとCaps LockキーをCtrlキーとして使えるようになりました(たぶん今はCaps2Ctrlではなくレジストリで入れ替わってる気がします)。

レアなケースかも知れませんが参考になれば幸いです。

 

新居ネットワーク(v6プラス+PPPoE)のスピード測定

以前speedtest-cli(コマンドラインでspeedtest.netの速度計測をするツール)を使って、時間帯別のネット速度を測るシステムを作ってあったのですが、新居ネットワークに対応させたので結果を見てみました。

speedtest-cliはLinux、macOS、Windowsなどでspeedtest.netを使った測定ができます。自宅の古いMac miniサーバー上でPHPスクリプトを定期実行して時間帯別の帯域変化の統計をとっています。ただしルーターやハブのマルチギガビットイーサ化を進めているもののこのMac mini 2011はUSBも2.0止まりでギガビット止まり。他の2.5Gbps/5Gbps/10Gbps環境のPCやWi-Fi6でつないだスマホなどだともう少し速い数値が出ており、この計測データの上限値は少し低めに出ている感じです。

■プロバイダ構成

ウチで利用しているメインプロバイダ&プランはオープンサーキットのv6Neoになります。契約後に速度が不満だった場合に、コラボ回線だとプロバイダを切り替えづらいので、あえて割高でも光ファイバーとプロバイダは別にしています。光ファイバー(ウチはドコモ光)料金は別で、プロバイダ代が1980円(税込)です。IPv4 over IPv6としてはv6プラスに対応しており、PPPoEのアカウントはありません。

v6プラスは実質固定でIPv4アドレスが割り振られるものの、共用の為使えるポートが限られます。特にVPN等ポート変更が難しいサーバー用途には事実上利用できません。オープンサーキットには専有固定IPv4アドレスがもらえるv6Directというプランもあるのですが、お値段がいっきに上がって5,170円となります。差額3,190円です。というわけで、PPPoE単独契約で固定IPがもらえるGMOとくとくBBの固定IPプランを追加契約しています。こちらだと1,210円で済みます。ただし家庭用ルーターの多くはIPv4 over IPv4(v6プラスやDS-Lite)とPPPoEを同時に扱えないことが多く、ルーターを2つ用意するか、複数のゲートウェイを使いこなせる業務用ルーターを使用する必要があります。

またPPPoEは一般に速度が落ちやすく、v6プラスでのIPv4通信に比べてどれだけ差が出るか、というのが懸念でした。

■ハードウェア構成

メインルーターはBUFFALOの現時点のフラッグシップモデルWXR-5950AX12です。こいつの唯一無二の特徴はWANとLANポートにそれぞれ10Gbpsポートをもっている点です。将来的にフレッツ光クロスがエリアインしても対応できます。Wi-Fiも6対応。先日これの2台目を入手して中継体制も組んでみました

もう一台はYAMAHAの業務用ルーターRTX1210です。

ヤマハ ギガアクセスVPNルーター RTX1210

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こちらの方が設定が柔軟で、2つのIPv4ルートを宛先(対象サイト)や発信元(端末)、ポートごとに自由に振り分けることができます。本当はこちらをメインルーターにしてWXRをWi-Fi6アクセスポイントとして使えれば良かったのですが、1Gbpsの光回線/ONUといえども10GbpsのWXRの方がかなり速い結果になったので、仕方なく、

  • WXR-5950AX12:オープンサーキットのv6プラス(IPv4 + IPv6)+ Wi-Fi担当
  • RTX1210:PPPoE固定IP契約のGMOとくとくBB担当

という分担にしました。当初、WXRのPPPoEパススルーを有効にしてRTX1210のLAN2をWXRのLANポートの1つに入れてたんですがどうにもネットワーク全体が不安定で、結局昔ながらのONUの下に3ポートの(GbE)ハブをいれて、二台のルーターを並列に並べる構成としました。LAN側は同一ネットワークとしてつながっています。

■計測結果

さてようやく本題の測定結果です。黄色が時で()内は海外にいる知人向けのヨーロッパ時間表記なので無視してください。まだ新設定にしてから24時間弱なので午前4時の分が抜けています。対象サーバーはIPA(Bunkyo)に固定しています。

基本、自宅からインターネットに出て行く分にはオープンサーキットの「v6プラス」側が使われるのですが、24時間、平日休日問わずほぼ不満はありません(Wi-Fiの不調には悩まされてますが)。一方、やはりというかPPPoEの方は混雑に巻き込まれやすいので、20時〜23時台が急激に速度が落ちています。その落差は10倍…というか10Mbps切るとさすがに体感でもイライラするレベルですが、まぁあくまで外向けサーバーやVPNで外から自宅にアクセスする時だけなのであまり不便を感じていません。GMOとくとくBBは光コラボのキャンペーンも手厚く「v6プラスならどこのプロバイダでも一緒か?」と思ってた頃は筆頭候補でしたが、5chとかみてると「PPPoEの方がマシ」という書き込みもあったりで避けた経緯があります。v6プラスで本当にこれより遅かったらたまったものではないですね。同じv6プラスでも最近は速度規制(転送量だったり時間帯だったり)かけてるところも増えて来ているらしく念入りにリサーチが必要です。この記事の速度もあくまで執筆時点のもので、今後オープンサーキットも人が増えたり規制を導入したりと事情がかわっていくと思うので、あくまで2020年10月の横浜市の平日の1ケースとしてご覧ください。データがたまったら7日平均値なども出してみたいと思います。

オープンサーキット側は充分な速度が出ることがわかったので、こちらをv6Neoからv6Directにプラン変更すればPPPoEを使わずにポート専有できる固定IPがもらえるわけですが、差し引きで+2,000円ほど払ってまでかえるべきかは思案中です。あまり出かけてノマド(外から自宅へアクセス)する時間帯でもないですしね。当面はこれでいって、光クロスが来た時にでもまた考えようかな。ちなみにオープンサーキットにもクロス対応プランがありますが少し値が上がります。。

v6Neov6Direct(専有固定IP)差額
1Gbpsプラン¥1,980¥5,120¥3,140
10Gbpsプラン(-X)¥3,300¥6,600¥3,300
差額¥1,320¥1,480

オープンサーキット v6プラス系プラン比較

光回線も値上がりするでしょうから、相当なネット廃人か業務ユーザ向けという感じですね。それでも昔はPPPoEの固定IPプラン(IIJmioのSF)にISP代だけで8千円以上払ってたので安くなったものなんですが…

ともあれ今回の引越検討まで実は名前も知らなかったプロバイダですが、現時点では概ね満足しています。v6Directがもう少し安ければ一本化できるのになぁというところです。

最後に、オープンサーキットでは現契約者向けに(2020年末まで)紹介キャンペーンをしています。こちらのリンクから申し込んでいただくとAmazonギフト券が3,000円分もらえるようなので、よろしければご活用ください(私にも紹介料が入ります!)。