HHKB StudioのOS行き来の面倒くささをKarabiner Elementsで解決する

HHKB Stuioをゲットした皆さん、便利に使えてますかっ!

私はイマイチです。初HHKBなのもあって、

  1. いまいち配列に馴染めない
  2. 墨字印刷が見えづらくて見えづらくて辛い
  3. Bluetoothとプロファイル周りがわかりづらく、使いづらい
  4. 省電力モードに入ってからのモタつきが辛い
  5. 足がガタつく

などでなかなかHHKBの良さというものを実感できていません。このうち、1.は慣れるしかない、2.は交換用キートップの登場待ち、4.はファームウェアアップデート後、DIPスイッチで省電力モードに入らない設定が追加されたようです。5.は窓ガラスではガタつかないのでデスク側の問題な気もしますが、今まで使って来た他のフルサイズキーボードでは気にならなかったので、全幅が短いテンキーレス故の現象なのかも知れません。ガタ付かない位置探しがストレスなので、なにか下に板を敷くなどしないとダメそうです。せっかくのコンパクトキーボードなのにめちゃくちゃ位置決めに気を遣います。

2024.1.25追記:ガタツキは裏返してみたら電池ブタがハンパにはまってたのが原因でした。逆にこれで安定する場所もあったのが不思議。お詫びして訂正しつつ、同じ問題にあたる人がいるかもなので残しておきます。

それでもせっかく高いお金出して買ったので、なんとか使いこなしたいと日々奮闘しております。

プロファイルとは?

さて、今日のテーマは3.の問題。HHKB Studioはプロファイルという設定枠が4スロット用意されており切り替えて使用することができます。例えば普段はプロファイル1だけど、ある特定のアプリケーションではプロファイル2のキーマップで使いたい、といったことができます。

切り替えはFn + Cを押した後、1〜4キーで選択します。本体右上の4つのLEDの該当箇所が光って切り替わったことを確認できます。

レイヤーとは?

またそれぞれのプロファイルにはレイヤーという概念があり、Fnキーを押しながら打つことで違うキーやショートカットを入力できます。標準では、FnキーがFn1、マウスボタンの真ん中がFn2に割り当てられていて、Fn3は自分で任意のキーに割り当てられ、1つのプロファイルに対し3レイヤーをもつことができます。プロファイルのように切り替えて使うというよりは、Fn1〜3を押しながら使う一時的なリマップです。Shiftキーが増えたような感覚に近いです。

正直そんなに使いどころはない気がします。せいぜい(物理のファンクションキー列がないので)Fn + 数字でファンクションキーにする、とかくらいかなと。もしくはジェスチャーパッド用くらい?

Bluetoothペアリング先とリンクしない問題

私の使い方で問題なのは、このプロファイルが接続先のPCに連動して切り替わってくれない点です。

デフォルトではプロファイル1にはWindows/Android用キーマップ、プロファイル2にはmacOS/iOS/iPadOS用プロファイルがプリセットされています。つまりOSにあわせてプロファイルを使ってね、ということです。

一方本機のBluetoothは4つのデバイス(PCやスマホ、タブレット)とペアリングでき、Fn + Ctrl + 1〜4で接続先を切り替えることができます。更にUSBケーブルでつないだ場合は、Fn + Ctrl + 0で切り替えます(USBケーブルを挿しただけではBluetoothから切り替わってくれません)。

そういう機能があると知った時、自分はその挙動について以下の可能性を期待しました。

  1. 各Bluetooth接続先毎にプロファイルが4つ持てて、自動で切り替わる
  2. 各Bluetooth接続先毎に最後に使ったプロファイルを記憶して、自動で切り替わる

プログラミング作業キーマップ、Premiere用キーマップ、などアプリケーション毎に何パターンか使い分けたいとすると、1.が理想です。仮に計16もプロファイルを記憶できないよとなっても、せめて2.のように、Bluetooth 1のWindowsと接続したらプロファイルは1に、Bluetooth 2のMacにつないだらプロファイルが2になってくれることを期待しました。自動でOSを認識しないまでも、そのBluetoothスロット毎に最後に使ったプロファイルに復帰してくれるだけでも有り難い。

が、実際に使ってみたところ、Bluetooth/USBの接続先と、プロファイルは全く連動しないらしいということがわかってきました。つまり、Windowsで使った後、Macでも使いたかったら、

  • Fn + Ctrl + 2でMacにつなぎなおす
  • Fn + C + 2でmacOS用プロファイルに切り替える

という2手間が必要になります。はい、クソ面倒くさいですね。エンジニアの皆さんが絶賛するHHKBがこんなもんかと。ただでさえLogicoolとかのマルチペアリング対応キーボードみたいにデバイス切り替えキーがない分、不便なのに、さらにプロファイルまで切り替えないとアカンのかい!と。

もうMac側で対処した方が楽じゃん

ということで、もうプロファイルは1(Windows向け)で固定してしまってFn + Ctrl + 1〜4のBluetooth接続先の切り替えだけでサクっと使えるようにしようということに。

この場合、MacからみるとPC(DOS/V)向けキーボードがつながっているように認識されます。これで問題になるのは、スペースバー左右のかな/英数キーが認識されない問題です。これをMac向けの定番キー李マッパーのKarabiner Elementsを使って対策します。

写真の通り、「Simple Modification」(単純な置き換え)ルールで、HHKB Studioのみを対象に、2つのリマップ設定を作ります。

  • 「PCキーボードの変換キー」→「かなキー」
  • 「PCキーボードの無変換キー」→「英数キー」

すべて「Japanese」という項目の下部で見つけることができます。もしかしたら他にもリマップが必要なキーがあるかも知れませんが、とりあえず現状は問題なく使えています。

とりあえずこれで、HHKB Stuido側は単一のプロファイルのまま、Bluetooth切り替えで行き来ができるようになりました。またOS毎にプロファイル枠を消費しなくてよくなり、将来的に個別アプリケーション向けのプロファイルを作るかとなった時に余裕を持たせることもできます。

正直、OS判別して一部非互換キーのマップを切り替えるくらいはプロファイル以前のところで自動でやってほしい気もしますが、USBのスレーブ側でホストのOSを取得するのって難しいですかね。

ともあれ、はやいとこ白印刷キートップセットを発売するか、キートップのモデルデータの公開を心待ちにしております。

オマケ:ナンチャッテCopilotキーを設定する

今年はWindows PCでAI機能Copilotを呼び出す専用キーが追加されることが話題になっています。Windows PCにキーが追加されるのは30年ぶりなんだとか。
【山田祥平のRe:config.sys】新キーの追加でアクセル全開のCopilot in Windows – PC Watch (impress.co.jp)

せっかく独自のキーリマップが行えるHHKB Studioで先取りしてみたいと思います。

現状Copilotキーのキーコードは不明ですが、既にショートカットキーは割り当てられていて、Win + Cとなっています。HHKBのツールはキーコンビネーションを割り付けることもできるので、これをアサインすれば1キーでCopilot画面を開くことができます。

位置は各PCメーカーに委ねられていますが、Microsoftとしては(英語キー基準だと思いますが)スペースキーの右の並びを推奨しているようです。確かに変換キーやひら/カタキーを除けば、右モディファイヤー系(右Ctrl、右Alt、右Fnなど)ってあまりというか全然使っていません。この辺りをCopilotキーとして活用するのはアリな気がします。

ということで、一番端っこで押しやすそうな右FnにWin + Cを割り当ててみました。Windows 11でCopilotのウインドウは画面右から生えてくるので、右寄りのキーを使うのも自然な対応付けだと言えます。

こういう高度なリマップが常駐ツールなしでキーボード側のメモリに書き込んで行える点はHHKB Studioの(個人的に感じている)数少ない長所かなと思います。

Pioneer NP1がSDカードを認識しない問題

先日クラウンに取り付けたPioneerのオールインワン車載器NP1ですが、SDXCカードがなかなか認識しないでハマりました。

前提として本機はClass10で最大512GBまで対応を謳っています。32GBのカードが付属してきますが、どうせならもうちょっと長時間録画を残したいなと思い、大容量なカードを買い足すことに。

当初差し込んだのはSAMSUNGのこちらの512GBモデル。

もともとドローン用に使っていたもので、試しに取り付けて問題なく認識しました。

で、512GBはもったいないので256GBでいいかなーと注文したのがこちら。

これがまったく認識しない。エラーすら出ない。物理的に入っていることを検知していないレベルの挙動。My NP1アプリでフォーマットをかけても「SDカードをいれてください」的なエラーが出ます。PCでexFATフォーマットから入れてみても同様。

仕方ないので、上の512GBと容量違いのこちらを注文しました。

ところがこれもKIOXIAと全く同じ挙動で認識しません。

ちなみにどちらも「アマゾンジャパン合同会社」販売のものです。

仕方ないので、手持ちでかわりになる256GBのSDXCを漁って2022年購入のこちらを発見。ちょっとAmazon発送品は品切れててリンク貼れないので、同一型番SDSQXA1-256Gのものを貼って起きます。書き込み速度が90MB/sの世代のものです。

今からAmazon販売品を買うなら130MB/s書き込みのこちらの方がいいかも知れません。

ただドンピシャで使えたのはSDSQXA1-256Gの方なのであしからず。

挿入するとフォーマットが必要と言われましたが、そうしたところ常時録画開始のメッセージが。

うーん、なんなんでしょ。新品で買った2品が全滅で、もともと他で使っていたものならOK。

新しいのはパーティション名を「NP1」としたのが内部パーティションとかぶってダメ?などと思って、使えてるSanDiskの方もNP1という名前にしてみたが問題なし。

他で使い道もありそうなので返品まではしませんが、ダメだった256GB 2枚の値段で最初の512GBが買えたやん、っていう…

うーむ、参考までに記事にしておきますが、じゃぁSAMSUNG 512GBやSandisk Extreme 256GBも確実にOKだよとはいいづらいです。あくまで参考程度で。

確実なのはPioneer純正の高耐久モデルでしょうか。

でも128GB止まりな上にこの値段は出したくないですよねぇ…

コストコオンラインでログインも新規登録もできなくて詰んだ話

コストコオンラインが使いたくてログインしようとしても新規登録しようとしてもエラーになってどうにもならなくなりました。

元々スマホにアプリは入れてあって、久しぶりに使おうとしたらログインできない。あれ?そもそも登録はしたんだっけ?くらいの曖昧な記憶。店頭で入会したので会員カードは手元にある状態。なお同居人が主会員で自分は家族会員です。

新規登録しようとすると、苗字と会員番号と生年月日をまず入力させられチェックボタンを押すんですが、ここで、「既にアカウントを作成済みの可能性があります。ログインページよりお試しください。」と言われます。

んん?そうだっけ?以前アプリを入れたんだから作ってあったかも?と思ってログインページへ。しかし思いつくメールアドレスやパスワードを試してもログインできない。仕方ないので、「パスワードをお忘れの方はこちら」でパスワードリセットを試みます。

パスワードリセット画面ではまずメールアドレスまたは会員番号のどちらかを尋ねられます。メールアドレスは複数あってどれか定かではないので完全ユニークなはずの会員番号が無難でしょう(一応メールアドレスもいくつも試したんですが同じでした)。次のページで認証コードをメールアドレスか電話番号のどちらに送るかを聞かれます。しかしこのどちらを選択しても一向に認証コードが届きません。時間をおいて何度か試してもダメ。

結局、有人チャットでサポートを依頼しました。

調べてもらった結果、「アカウントは未作成のようです。」とのこと。オイ!じゃぁ上記のメッセージはなんやねん、と。「でも新規作成しようとすると、これこれのメッセージが出るんですけど?」と伝えると、「こちらで代理で作成してみることができますが?」というのでオナシャスと。作成フォームにある項目の情報をすべてコピペして伝えるのかなーと思いきや、チャットの最初に入力した情報(会員番号とメアド?)を使って作成できたっぽく、仮パスワードを教えてくれました。

メールアドレスと仮パスワードで無事ログインでき、マイページをみてみると、

  • 名前の漢字が間違っていた
  • 生年月日の年が間違っていた(1年ズレてた)
  • 電話番号は主会員のものになっていた

ということが判明。しかも電話番号以外は自分では編集できません。そのまま伝えて修正してもらいました。店頭で申し込みした際、家族会員である自分は自分で申し込み用紙を手書きしたんだったか覚えてないですが、代表して同居人が書いた場合でも生年くらいは間違えそうでも、さすがに名前の漢字は間違えないだろうと。これって、手書きで申し込み者が書いた情報を店頭受付スタッフがPC画面に転記、またはOCRで読み取って雑な目視チェックだけしてるんじゃないでしょうか。そういえば同居人のの会社名が愉快な誤字の状態で会員カードに印刷されてしまったということもありました。また、「コストコ 認証コードが届かない」でググってみた際も登録の生年月日が間違っていた、というケースがヒットしました。どうもこの辺の処理がかなり雑というか難ありっぽいですねー。チャットの開始時点で本人確認情報を入力したので、ワンチャンそこで名前や生年月日を間違えていた可能性もあります。生年はプルダウンメニューなので1行だけズレて選択してしまった可能性も。ただ雑談がてらチャットで聞いてみたところ「店頭でスタッフが入力ミスをした可能性はあります」とのことなので、やはりオンラインアカウントを開設してなくても入会登録時の情報がデータベースにはあるので、それとマッチしないと新規登録したりパスワードリセットの認証コードを送信したりができないのかも知れません。

そもそもパスワードリセットのコード送信画面で成否がわからず「情報が正しかった場合にはコードが届きます」って仕組みのはクソですね。セキュリティ上の理由でそうしたい気持ちもわかるんですが…

店頭入会時に登録されたデータを画面で見せられたり紙で控えとかもらったかどうか定かではないですが(そもそも自分で記入手続きしてないかも。写真撮影はしたけど)、これだけ誤字率が高いならきちんと確認ステップは設けてほしい気がします(あったらごめんなさい)。会社名は会員カード裏面に記載されるので気付きますが、名前はローマ字にか印刷されないので、今回みたいに漢字表記が違っていることはカード券面では気付けません。生年月日も記載されていません。

そしてデジタル会員証は次回までお預け…

さて、オンライン会員登録そしてアプリでログインするとデジタル会員証となり、会員カードを持参しなくて良くなる、というメリットがあります。さっそくその手続きをしたのですが、改めてスマホのインカメラで写真撮影をした後、「カウンターへお越し下さい」とorz。有効化するには店頭手続きが必要、つまり次の時にカードを持っていって忘れずに手続きをしないとダメっぽいです。何ヶ月に一度くらいしかいかないので、デジタル会員証だけで入店できるようになるのは早くても半年以上先のことになりそうです。

劣化した自動車用バッテリーを復活させる充電器OptiMATE 6 Ampmatic

我が家の車は歴代バッテリーあがりをよく起こします。色々電装品をつけているので乗っていなくても暗電流が増えているのか、数日乗らないだけでサクっとあがります。過去車はだいたいバッテリーを容量の大きなものに換装したり、バッテリーあがり時の劣化が少ないと言われるドライバッテリーのOptimaイエロートップを奢ったりしてきました。

クラウンもご多分に漏れず上がりまくりで、納車1年経っていないのにもう数回はあがっています。その度に、スーパーキャパシター型のジャンプスターターを使って復活させていますが、まぁバッテリーの劣化も極まってるだろうなと。

このスターター、とても重宝してるんですが、内蔵キャパシターが100%になるまで車載バッテリーから電力吸い上げるので、最終的にはチャージ電圧が5V切るくらいまで落ち、バッテリーの負担も大きかろうと。

でまぁ、年末にもまたあがったのでやっぱりバッテリーを大型化しようかと物色してみたんですが、最近のトヨタHV車はLN1(カロスポ)とか2(クラウン)とか海外規格のバッテリーが採用されており、選択肢がさほど多くありません。PanasonicのCAOSとかもないっぽいし、一応イエロートップはあるんですが高さがあわずアダプターをかます必要があったり。

そこで最近Youtubeでみかけた充電器を買ってみることに。バッテリーを交換しても結局暗電流が多い問題を解決しないとまたいずれあがって劣化してしまいます。それなら劣化したバッテリーを復活させられると謳う回復充電器に投資しておけばいいんじゃね?と。我が家は短距離しか乗らない30プリウス(イエロートップ交換済み)もあるし、何年間のうちに納車されるであろうランクル300もおそらく乗車頻度は高くはないので、回復機能付き充電器が1つあると後々利用機会もあるかなと。実際、何度もあげてしまったクラウンのバッテリーがどこまで復活させられるかも興味がありました。

購入したのはこちらの充電器。それなりに良いバッテリーを1つ買うのと変わらないくらいの値段です。より小型安価なモデルもありますが、自動車用だと6辺りが適切っぽいです。

バッテリーの劣化はサルフェーションという電極板に電気を通さない硫酸塩が固着してしまう現象が原因で起きます。通常これは充電と放電をする度に発生したり電解液に溶けて消えたりを繰り返してるのですが、使い方が悪いと固着して溶け出さなくなります。これが進むことで電極板が電気を通さなくなっていってしまうということのようです。本製品は少し高めの電圧やパルス充電で活入れすることでサルフェーション除去をいい感じに自動制御で行ってくれるというのがウリとなります。特にバッテリーを車両から外した状態で回復にかけると22Vで充電をしてくれるのが特長のようです(車両接続時は機器保護のため16Vまで)。また普段乗らない車両につなぎっぱにしておくことでコンディションを維持してくれるメンテナンス機能も搭載しています。

全自動がウリのため、スイッチ類が一切ないのも特長。車両バッテリー+/-とAC100Vコンセントにつなぐだけ、あとは自動でいい感じに処理してくれます。極性を間違えても検知して動作を停止してくれます。インジゲーターはT字を描くような並びになっており、左側は通電などを示す系。バッテリーの診断ステータス表示としては、下側の赤点灯からはじまり、徐々に上に上がっていきます。写真はある程度充電ができている青ランプ点灯(50%)時のものです(一度バッテリーが上がりジャンプスタートした後一時間ほど走って来た状態で帰宅。その後でこれをつないで10時間くらい放置した状態)。

この後一度外して買い物に出かけた後、帰宅したら一番下に下がりました…走行したらかえって下がるんかい!まぁ再測定の過程の表示かもですが。

ここから更に一日近く充電し続けた状態がこちら。一応充電が終わり赤黄緑の診断表示が出るとこまで進みました。

赤と黄色の同時点灯状態です。説明書によると「バッテリー内部で重大な問題が発生している可能性があります。バッテリーが充分な電圧を維持できないか、接続された回路・アクセサリーの影響で急速に充電が失われている可能性があります。」とのこと。ようは充電してもしても電圧が上がらないのでおかしいよ、ってことですかね。やはり車両につないだままだと暗電流が大きくて充電しきれないようです。

なにも操作要素がないシンプル設計なのは本製品の美点ですが、ステータスの読取りも素っ気なさ過ぎて、マニュアルを読んで解釈する必要があったり、そもそも電圧値が見られないのも不便だなと思いました。せめて7セグの表示デバイスをもたせて、エラーコードや電圧値くらいは見られるとよいなと。

とりあえず暗電流を発生してそうな機器を外してもう一晩くらい様子をみようと思います。それでダメなら車両からバッテリーを取り外してからの22V充電にかけるかですね。そのためにはなにかしらメモリー維持策を打ちたいところ。

付属ケーブルについて

面白いのは付属のバッテリー接続ケーブルが2タイプある点。片方は普通のワニ口クリップ。一時的な接続に便利。もうひとつはバッテリーのターミナルに共締めしておけるケーブルで、本体へとつながる側は防水キャップもついています。つまり車両側からそれを生やしておけば、OptiMATEとはコネクタ1つでつなぐことができます。上記のメンテナンス機能を使う時などにより簡単に接続でき、極性を間違えてしまうリスクも減らせるというわけです。単体でも買えるようなので、車両分だけ用意しておくのも手かも。

またこちらは簡易チェッカーを内蔵してるっぽいです。どうせ買いますならこれでもいいかも。

2024.1.23追記 車両から外してフル充電

なかなかフルまでいかないので一念発起してバッテリーを車体から取り外して充電しました。結果12時間でグリーン診断。隣のイエローも点いてますが、これは開放型バッテリーだとそういうもののようです。

ちなみに長時間バッテリーを外しておくあいだ、車両のメモリーを保持する方法を悩みました。よくある乾電池式のバックアップキットだと「30分以内に交換を終えてください」などと書いてあるので全然足りません。しかたないのでAC電源をひきまわして安定化電源装置で給電することに。

OBS2ポートから給電できるこれを買ってみたんですが、電流量の限界が低いのかルームランプが明滅を繰り返すような不安定な状況に。

結局バッテリーターミナルに直接ワニ口クリップつけてバッテリー取り外し作業をしました。これだと作業中にパチンとワニ口が外れてしまいがちで、実際一瞬外れたりもしたんですが、最終的に昔のクルマのように、窓が一番上まで閉まらなくなったり、アイドリングが不安定になったりみたいな、メモリーリセット効果らしきものは発生しませんでした。しいていえばメーターパネルの設定が一部リセットされてたような気もしますが、1,2,3の選択が戻ってただけかも知れません。こだわりの設定を煮詰めてる人は念のためメモをとっておくといいかも知れません。

■まとめ

充電するだけなら3千円くらいで売ってる充電器もありますが、基本的にバッテリーを車両から外して充電することが推奨されていたり、電圧やパルス充電でサルフェーションを解消してくれるような機能はなかったりします。また国産で業務用のような充電器ではそういう機能をもってたりしますが、筐体が大きかったりなにやら設定ボタンがたくさんついてたり。そんな中でOptiMateはいいとこ取りというか、操作は簡単でコンパクトで防水で、常時メンテナンス機能がついていたり、それに便利なコネクター式ケーブルを採用していたりと、色々気が利いている製品かなと思います。

数日乗らないくらいでバッテリーあがるのはどうみても正常じゃないので、本来はそちらの暗電流要因を突き止めることが先決なのですが、それには知識や道具が必要で簡単にはいきません。特にバッテリーを外さずに調べられるクランプメーターだと、微弱な電流を調べられる精度の高いものでないと意味がなく、↓これくらいの価格帯にはなってしまいそうでちょっと悩ましいです。いつかセールでお値打ちだったら特攻したいです。

定期的にこれで充電してやることで、あがりがちなバッテリーがどうなるかはもう少し観察が必要になりますが、まずは使ってみての使用感は上々です。ドライバッテリーにも対応しているようなので、どうにも劣化が激しかったり、暗電流によってすぐに上がってしまうようならイエロートップに替えるかもですが、その時でもこの充電器が使えるので安心です。

根本解決ではないですが、まずはバッテリーの劣化を抑える手段として常備しておくと良いツールかなとは思います。

新型クラウンでもカロナビを! Pioneer NP1

以前から気になっていたPioneerのドライビングパートナー/オールインワン車載器NP1が通常1年プラ員で6.5万円くらいのところ年末年始のキャンペーンで3万円台まで値下がりしていたので買ってみました。

NP1はパイオニアがドライビングパートナーとかオールインワン車載器呼んでいる独自カテゴリの商品で、どんなことができるかというと、

  • 音声ナビ
  • 前後型クラウドドライブレコーダー
    • 駐車中衝撃検知型アラーム(常時電源配線時)
  • LTE車内Wi-Fiルーター(別契約が必要。docomo in-Car Connect)
  • Alexa Auto端末
  • ドライブコール(後述)
  • 固定オービスアラーム

などが主なところ。ハードどしては画面がないLTEでネットにつながったGPS搭載スマートスピーカーという感じ。

ナビは音声認識で行き先を選んで、音声ガイドで案内を受けるのが基本ですが、さすがにそれだけだと実用上難があるということで、アップデートを重ねて、

  • スマホアプリ上に地図や案内表示
  • CarPlay/Android Autoで車載ディスプレイオーディオに表示(スマホ経由)

なども可能になりました。スマホが結局いるやん、ということではありますが、カロッツェリアの見やすい地図、案内を使えるのは嬉しいところ。

ちなみにPioneerは単なるスマホアプリとして年末に「COCCHi(コッチ)」というナビアプリもリリースしています。基本機能無料、月350円でより高度な機能が利用可能となります(CarPlay/AndroidAuto対応含む)。今後どういう棲み分けをしていくのかわかりませんが、NP1も見捨てずにしっかりアップデートしていってほしいものです。

NP1の話に戻りますが、ドライブレコーダー面ではクラウド録画対応ということで、普段はSDカードに常時録画し、イベント時は月60回までクラウドに自動アップロードし、スマホから再生できる形になります。イベントは走行中の衝撃検知だけでなく、煽り運転を検知した時や、常時電源配線がしてあれば駐車中の衝撃も検知してくれます。駐車中の衝撃検知でスマホに通知がいき、その場でスマホから映像を確認することもできます。あとは音声コマンドで「写真撮って」などと言って保存することもできるようです。

ユニークなのはドライブコール機能で、カメラ映像を送りながら通話することができます。例えば誰かの家に遊びに行く時、その家主とドライブコールをすれば「あ、そこを右に曲がって」など行き方を教えてもらいながら向かうことができたりします。

個人的なニーズとしては、純正ナビ(DA)はOttcastなどが専有している場合でも、スマホでナビができる点、しかも昔から使い慣れた見やすいカロナビが使える点、また走行中常時録画や駐車中監視ができない標準装備のドライブレコーダーを補完できる点、そして相手に位置情報とカメラ映像を見せながら通話できるドライブコールを使ってみたかった、などです。

気になりつつも購入に至ってなかったのは、

  • 年間利用料がかかる
  • 筐体が一般的なドラレコより大きく、クラウンのようなフロントガラスが低めの車種だと目線にかぶって邪魔そう

といった辺りが気になっていたためです。今回4万円を切る値段で購入できたので、1つ障壁が下がり試しに買ってみるか、となった次第。

■ファーストインプレ

フロントガラスへの設置はやはり視界に入って邪魔といえば邪魔です。ワゴン、ミニバンとかフロントガラスが垂直に近く大きな車種であればどうということはないと思うんですが、天井が低くてミラーが目の高さに近いような車種だと結構視界が狭まる感はあります。助手席側につけることも一瞬考えましたが、操作ボタンやマイクの感度など原則としてドライバー側にあることを前提としたデザインっぽかったので断念。でもまぁ走っていればそこまで気にならないかなとも。次期モデルではより一層小型化を期待したいです。もしくはマイクとカメラ以外を別筐体にするなど。

ナビはさすがのカロッツェリアベースで充分分かりやすいです。ただやはり音声のみは実用的ではないかなと思います。単純な十字路ばかりならまだしも、分岐が連続するような交差点や高速ジャンクションでは音声指示だけではわかりづらいし、あらかじめ心構えもできません。スマホアプリを起動しておけば、交差点案内図やレーン案内は充分見やすくわかりやすいです。また地図のカロナビが長年洗練指せ続けてきた視認性の高いカラーで、高速と一般道が描き分けられているなどトップクラスの見やすさだと思います。原理上、GPSのみで測位するので、ジャイロセンサーがない分、車載ナビには精度で劣るはずですが、いまのところトンネルも含めてそこまで不便を感じません。都心の首都高高架下などを走るとどうかなというところです。

CarPlayに映せばCyberNaviまでは言いませんが楽ナビに載せ替えた気分。ただしCarPlayのシステムの制約でピンチジェスチャーは使えないので、地図の拡大縮小は昔ながらの+/-ボタンになるのが惜しい。これはどこのCarPlayナビも同じなんですが、ボタンが左端にあるので、クラウンのような12.3インチワイドのDAだと押しづらいです。同様に「現在地に戻る」テキストボタンも左上隅で指が届きづらいのは残念。

いずれにせよ、DAをつぶすくらいなら純正ナビでも良いかなとは思います。使うならスマホナビモードが一番多くなる予感。

・ドライブコール

ユニークなドライブコールについて詳しく触れておこうと思います。通話方法はやや煩雑というか自由度が低いです。

まずアプリで相手の電話番号を5件まで登録できます。ヨミガナを入れて声で起動できると思います。起動すると相手に電話がかかるのではなく、まずSMSで通話のためのリンクが相手に送られます。「(ユーザ名)さんからドライブコールに登録されました(+URL)」という文面でめっちゃ説明不足です。事前にドライブコールとはなんぞや?と相手に教えておかないとこわくてタップできないでしょう。

相手がそのURLをタップするとWebページが開いて自分の電話番号の下4桁を聞かれます。SMSを送った番号と一致しなければ先へ進めません。暗証番号的な意味合いなんでしょうがやや面倒です。登録が5件までと制約が大きい上に電話番号が必須なのが縛りとしては大きいです。まぁ自分宛にSMSを送ってそのURLを自分の番号下4桁を添えて伝えれば、それ以外の人にも通話招待できそうではあります。個人的にはこの機能は家族など固定の相手に使うより、仕事で待ち合わせする時に1回だけの相手を呼び出すみたいな場面かなぁと思っているので、ちょっといらん制約がついてるなという印象が否めません。

ただ相手側は専用アプリは不要でブラウザ上で完結できるのは良き。電話番号は必要なものの実際には通話をするわけではなく、データ通信で完結するのも〇(でも相手がパケットを節約したい事情かどうかなどは配慮が必要でしょう)。

なおNP1側は月120分まで通話できるようです。なんなら内蔵LTEとは別のWi-Fiを使ってでもいいので無制限に使えるとまた違った使い方もできたかなと思います。

・マイカーウォッチ

もうひとつNP1ならではの機能としてはリアルタイムのカメラ映像をいつでもスマホでみられる「マイカーウォッチ」です。Google NestCamのようなクラウドカメラを車載するようなものです。これは衝撃通知などなくともスマホアプリからいつでも起動して見ることができます(1回5分で月60分までの制限あり)。セキュリティとしては安心感あります。

ただ実際に試してみると、通信不良でつながらないこともしばしば。ダメじゃん。

ちなみに実装としてはこれもブラウザベース。起動ボタンはMy NP1アプリの中ですがおすとブラウザに遷移するので、URLをブックマークしておけばブラウザ単体でも使えるのかも知れません。

■まとめ

実装面、特に通信周りがいまひとつこなれてない印象ですが、通信機能を搭載したことでドライブレコーダーとしてもユニークな商品になっていると思います。純正ナビがディスプレイオーディオ化して市販後付けナビは死の淵に立っている昨今、パイオニアとしても新しい活路を見出す想いでこのような製品を投入してきているのだと思われます。今後の展開が楽しみです。