車用に新レンズSIGMA 85mm F1.4 DC DNを購入

昨年末、掛川花鳥園に行く機会があり、明るい(ボケる)望遠レンズとしてSIGMAの135mm F1.8を購入しました。

とてもいいレンズでクラウン納車後もよくこれで撮っていました。広角と違って歪みが少ないのでクルマの本来の綺麗なラインが出せるし、F1.8で背景が綺麗にボケて印象的な写真が撮れました。

が、欠点として、デカい、重いに加えてかなり遠ざからないと車体前部がフレームに収まらないという点が次第に気になり、さすがに135mmでクルマは厳しい、という結論に至りました。レンズだけで1kgをゆうに越えるので普通に振り回すどころか持ち歩いてるだけでもツラい。

ということで、同じ中望遠カテゴリながらもポートレートなどでよく使われる85mm帯域で明るいレンズを物色。SONYのGMレンズ(20万超)は論外だしということでSIGMAの85mm F1.4 DC DN Artをチョイス。

SIGMA 85mm F1.4 DGDN Art Eマウント用

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先代というかミラーレス専用設計になる前の85mm F1.4 DG HSMに比べて大幅にコンパクトになり、重量も630gと135mmの半分です。映りはさすがのArtラインで135mm F1.8と比べて遜色ないと感じますし、F1.4なので理論上は更にボケることになります。お手頃なSAMYANG MFとも悩みつつもやっぱAF欲しい、SAMYANGのAFモデルならSIGMAとそんなに値段もかわらん、ってことでパス。

基本止まってるクルマ撮るだけならMFでもいいかと思ったんですが、135mmより振り回せるなら家の中でぬっこも撮るかもなとか。MFで割り切れるならSAMYANGも評判悪くないのでありかも知れません。

■作例(クラウンクロスオーバー)

空はかなり白くなったので現像でいじってます。後日、後述のNDフィルターでもっと青い空にして撮ってみたいです。
背景は綺麗にボケてるかなと思います。
デイライト周りの細かい質感もきっちり写っててて良き
夜間。コンビニの照明下。かなり明るく写ってたので現像でいじってます。ボディの複雑なサイドラインが映り込みでエロチック、マッスル感を出しています。

■フィルター周り

主にクルマを撮る想定だったので、C-PLフィルターとNDフィルターも買うことにしたんですが、今回は脱着の簡単さや薄さを重視して、始めてマグネット脱着式を買って見ました。キャップも含め色々セットもありますが、NDは可変式がいいなということで、これらの3つを組み合わせて買って見ました。

ベースリングとC-PLフィルター

ガラスの映り込みをコントロールできます。またレンズ側に切ってあるネジ溝に取り付けるベースのリングもセットになっています。

可変NDフィルター(ND2~32)

日差しが強すぎる日に光量を落として、開放でも光が飽和しないようにします。濃さとして2~32が妥当かわかりませんが、とりあえず何枚も持つよりは可変タイプで済ませようかと。不足を感じたらもっと濃いものを買い足すかも知れません。

キャップ

ベースはただのリングで保護能力はないのでキャップもゲット。脱着が楽なのはもとより、普通のキャップよりも薄いので外した時にポケットなどで嵩張らないのもいいなと思います。

ベースのリングをレンズ先端にねじ込みで固定すると、後はマグネットでカチっとつきます。外すのもひっぱるだけ。超簡単。もちろん重ねてつけることもできます(もちろん重量やケラレが問題にならない範囲ですが)。これは良い。なんなら他のレンズのフィルターも全部コレにしたい。

レンズに付属のフードとの相性は微妙。フードをつけたまま奥まったフィルターの脱着はもちろん無理ですが、フードを逆向きに取り付けた状態でもキャップの脱着はかなり厳しいです。

ちょっとまだこれを使った作例は撮れてないので、そのうち追加します。

■まとめ

同じSIGMAのArtラインの焦点距離違いなので、写りや使い勝手は違和感なく、手頃で使いやすい環境となりました。135mmはもったいないけど、また花鳥園や動物園にでも行かない限り活躍の場は減るかなと思います(でも手放すのももったいないので思案中)。狭いところで撮ったり、特段狙って迫力重視の写真を撮る時でもなければ、この85mmをつけっぱなしにしておいても、取り回し的には充分かなと思います。最短撮影距離が長いのでさすがにテーブルフォトなどは厳しいですが。135mmだとサービスエリアでクルマを撮って、撮れ高チェックのために施設内のレストランに行こうと思ったら一旦小さいレンズに付け替えないと無駄に重くて嵩張る、みたいなことが気になりましたが、この85mmならそのままでも気にならないです。

これでも撮影距離としては結構離れています。周りからみたら「あの人なににカメラ向けてんの??」ってなるレベル。それでもこれ以上近づいて35mmや50mmとなると歪みも気になりだしそうで、クルマの本来のボディを正確に、かつフレームにまるごと収めるくらいの構図でとるなら85mmくらいって最適なのかなと思います。もちろん標準域や広角ならではの表現というのもあると思うので、上手く使い分けて行きたいと思います。

なお、クラウン写真専用のInstagramアカウントを解説したので、ゴタクはいいから写真だけ見たいという方はそちらもどうぞ。

https://www.instagram.com/hornet_crown/

車に積みっぱなし用のコンパクトなツールWeraから2品

近所に輸入工具屋さんを発見して眺めている中で気に入った工具を2点ほど購入。奇しくも両方Weraというグリーンのグリップが目印のドイツのブランドになりました。ここの製品はグリップにビットを多数収納できるドライバーなどギミックが凝ったものが多いイメージ。自分では初めて買いましたがどちらも精度感があって使いやすそうです。

■Wera Tool-Check PLUS

6角ビットの超小型ツールセットです。ドライバー状のグリップと、超小型のラチェットに加え、各種ビット、1/4ソケットアダプタ経由で使う6角ソケットなどが1つのホルダーに収まります。ソケットは13まで。車用として自分が使うのは10か12がメイン。希に14という感じ。それ以上大きなものはエンジンとか足回り系になるので自分は基本使いません。強いて言えば日本車であまり使われない13の代わりに14があると理想でしたが、とりあえずセットとしてコンパクトにまとまっているので、いざという時のためにトランクのツールボックスに入れておくと役立つ機会があるかもという感じで購入。

先日ドアスタビライザーを取り付けた時に必要だったトルクス30と40が入っており、網羅性は高い印象。先日探した限り、自転車用だと30までしかないものが多かったんですよね。

欲を言えば奥まったところのボルトを外せるエクステンションが含まれてるとなお良かったかな。ナビ周りとか。

ソケットが剥き出しだったりとこのまま持ち歩くにはやや不安(傷がつくのも、傷をつけちゃうのも)ですが、ツールボックスに入れておく分にはコンパクトでいいと思います。ガジェット感もそそりますね。

Wera Joker 6004

自動調整モンキーラチェットレンチというカテゴリの商品で、こいつは10~13に適応できます(他のサイズも売られています)。複数サイズに適用できるというだけでなく、順向きだとガッチリホールドし、逆向きにすると緩んで空回りするという作りになっているので、ラチェットなスパナとしても使えるのがポイント。ネジの頭方向に隙間がなく普通のレンチを入れられないような場所でもラチェットで使えるのは便利そうと思いゲット。

こちらも10~14だったら安心感が高まったと思いますが、まぁ物理サイズのコンパクトさも重要なので、これはこれでアリかなとも。またこれもナビを外す時なんかは奥まったボルトには使えないので、バッテリーの付け外し用かなとか。それでもこれ一本で10と12が回せると思えば、車載のツールボックスに1本入れとくと使いそうということで。

買って良かった洗車ツール

最近導入して良かった洗車ツールを紹介してみます。

■ホースガードローダー

まずこちら。見ただけでなんなのかわかる人は少ないかも知れません。

手洗い洗車をする人ならこれでピンと来ますでしょうか?

これは、水道ホースを車の周りで引き摺って扱う際、タイヤと地面の間に噛み込んで動かなくなってしまうのを防ぐツールです。Youtube動画で見かけて「オレが本当に欲しかったのものだ!」と即ポチしました。

これがあるとホースがスムーズに動いてめっちゃ捗ります。ホースが途中で止まってしまって、いちいち引っかかった部分を外しに戻らなくてすむので時短になります。この手間にピンと来る方は是非試してほしいです。2つセットでしたが、本当は3つほしい。でも4つはいらない。

■ワイド型の踏み台

背に低いカロスポでギリ届いていたルーフの中心線でしたが、幅と高さが増したクラウンでは厳しく、濡れたボディに身体が増えてしまったり、最悪ベルトなど金属パーツが車体に傷をつけてしまうリスクを避けるために踏み台を導入。

よくある折りたたみのものですが、載ったままある程度左右に動けるようワイドタイプを探して選んでみました。

本当はこの2,3倍広いと更に捗りますが、普段の置き場所なども考えると妥当なところかなと。

■両手洗車ミットとホイールブラシ

シャンプー洗車をより時短効率化するための2アイテム。

ひとつは両手型の洗車ミットです。

文字通り両手を使って洗い上げていけるので手早く進められます。ボンネットやドア、バンパーなど大きいパネルが倍速で洗えます。裏面というかグレーの方はガラス面用ということらしいです。

内側は特に防水処理とかはされておらず、普通に手もびしょ濡れになります。

事後に洗うものが増えるという点は若干負担ですが、特にこれから夏場になって水道水やシャンプーが乾く前に手早く作業しなければならないという場面では有用なグッズだと思います。

もうひとつはホイールブラシ。最近増えて来たこういうタイプ。

SPARCO-CORSA ホイールブラシ (ロングタイプ) SPC121_J

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某有名ブランドのコピー品みたいな感じでしょうか。最近こういう形状のものが増えて来て試してみたかった。自由に折り曲げられるのでホイールの裏側というか奥側も洗いやすいというウリです。

まだ1回しか使ってないですが期待ほどではなかったかなという感じ。まずいくら根元側に丸い跳ね防止プレートがついていたとて、めっちゃ自分に飛沫が飛びます。水ならまだいいんですが実際にはシャンプーの泡や汚れなども混じってるので目とかに入っちゃうリスクを考えると微妙。

またそもそもクラウンスポーツのアルミホイールの形状に対してあまり有効ではないのかなという気も。特にホイール手前面を綺麗にするには、もう少ししっかり面で擦れるような形か、(飛沫を無視すれば)より太くした形状の方がこの車種には合ってる気がしました。細すぎて1つのリム間を磨くのに、右側と左側を個別に擦る必要があって手間。これだけはそのうち別のものでヨサゲなのがあれば買い換えるかも知れません。

まとめ

微妙な評価のものも混じってしまいましたが、全体としてはさらなる時短洗車の助けになったかなと思います。これから夏場に抜けてより短時間で手洗い洗車を極めるべく探求を続けて行きたいと思います。

クラウンクロスオーバーにTRDドアスタビライザーを装着

■ドアスタビライザーとは?

車のボディってだいたいこんな感じです。

クラウンクロスオーバーの骨格(引用元:トヨタ自動車)

これに奥側のようにドアがついていますが、二箇所のヒンジとドアストライカーで浮く様にしてついています。もちろん隙間はゴムパッキンでシールされているので雨などは侵入してきませんが、ボディ構剛性のための部材としてはさしたる補強になっていません。これに対し、ドアストライカーの部分に厚みを持たせてドアを前後方向にグっと詰めた状態にすることで、下図のようにつっかえ棒をしたような降下を得ようというパーツがドアスタビライザー(ドア安定化器)です。

これをすることで、曲がったり段差を越えたりする際の目に見えないボディのよじれが抑えられハンドリング・レスポンスが向上する、という理屈です。詳しくはこちらなど。

■購入リスト

購入したのはこちら。

商品番号がMS304-00005 x2となっているので、Amazonが良い方はこちらのGR86用を2セット買えば良さそうです。

TRD GRドアスタビライザー トヨタGR86[ZN8]用 MS304-00005

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実際、楽天のショップからも同じもの2箱で届きました。

取り付け時のネジの締め付けの強さ(トルク)がしっかりと指定されています。緩すぎると部品が滑落する恐れがあるし、キツく締めすぎるとドア側のネジ穴をなめてしまって最悪ドアごと交換となるかも知れません。DIYで取り付ける方はトルクレンチを用意する必要があります。指定は5N・mと23N・mのの箇所があるので、その範囲の締め付けができるものを用意する必要があります。残念ながら先日ロックボルト交換に使ったものだと範囲外だったので、わざわざもうひとつ買い足しました。

差し込み角が1/4インチや3/8インチ、1/2インチなどありますが自分は先日買ったレンチとの互換性を考えて3/8をチョイス。これにあわせてトルクスの30と40のヘッドも購入。

レンチを1/4インチにした人はこれらも1/4用を選ぶようご注意ください。セット品も探したんですが、このサイズ(トルク)のレンチは自転車メンテ用が多く、そこではあまりトルクス40はニーズがないようで、30がセットになったものはありましたが40まで込みのもので在庫があるものは発見できませんでした。たぶんあまり他のサイズを使う機会もないと思い、必要最小限のレンチ単品+ソケット2つを購入。ドアスタビライザーはトヨタ(TRD)のパーツなのでディーラーでも扱ってるはずで、工賃払って取付けまでやってもらうか、道具を買い揃えてまで自分でやるかは悩ましいところかも知れません。自分は道具を揃えるのが好きなのでDIYでやりました。

■取り付け

マニュアルを読み込めばとくに難しいことはありません。ストライカー(ボディ)側とドア側にそれぞれ樹脂の段差スロープ的なパーツを取り付けます。複数のツールサイズを使い分けるので、4ドアまとめてやった方が楽だと思いますが、一応なにかあっても目立たない後席で練習してから残り3枚を施工しました。

まずはボディ側。樹脂カバーを内装剥がしなどで取り外し、トルクスレンチでネジを緩めてストライカーを外します。外したストライカーとネジは使用しません。

樹脂カバーを外した状態。上下の2本のトルクス40ネジで外す

交換するストライカーパーツは樹脂部分がスライドして動くようになっており、これで色々な車種の隙間にピタっと接合させる仕組みのようです。

新規購入したトルクレンチ。安物ですがしっかり使えました。マステは奥側だけで良さそう。

これが取り付けできた状態。

こちらがドア側。3つあるうちの2つだけを外し、ベースパネルを共締めし、そのに樹脂のスロープパーツを上下2つはめ込んで完了です。

内装側の2つのみ外す
受け金具を元のネジで共締めした状態
スロープパーツをはめこんで完成

ひとつ注意喚起しておくならば、このトルクレンチの特性なのか、そもそも5N・mという小さいトルク設定ならどんなレンチでもそうなのかわかりませんが、規定トルクまで締めたぞという反応のカチっというショックがとても小さいという点。最初はこれを見逃してかなりキツく(オーバートルク)で締めてしまいました。私がつい先日人生で初めて使ったトルクレンチでは140N・mという値だったので、かなり力を入れて回して「ガチン!」って感じのフィードバックがありましたが、5N・mだと見逃してしまうくらいささやかな「カチ」でした。

■インプレッション

よく言われるデメリットとして、ドアを締める時により強い力が必要になる、という点があります。キツく締めるのだから当然でしょう。これが力の弱い同居人に嫌がられるかなと不安だったんですが、実際には自分で意識してもわからないレベル。同居人からも「特にかわらない」と言われました。逆に言うと本当に効いてるのか心配になりました。ネジを締めすぎて両パーツ間に隙間が空いて意味を為してない状態だったら…

しかし試しに自宅周りをグルっと数百m走ってみただけで違いは顕著でした。AVSをSPORT S+にしたような硬さを体感できます。そしてカーブや交差点の回頭性が向上したのもわかります。いままでハンドルを回すとタイヤが動いて結果として車が曲がっていたとすると、取り付け後はまるで直接車の頭をグイっと回頭させているような感覚。ハンドルとノーズが直結したかのようです。カロスポから車格の大きなクラウンに乗り方鈍重さが解消されたようで、端的にいって楽しくなりました。またマンホールなどのコツコツの収束も早くなったような気がします。楽しくなって意味もなく東名を少し走ってきましたが、道がよくて直進メインの高速道路では相対的に恩恵は少ないかも知れません。強いて言えばやや乱暴に車線変更しようと思えば違いは出ますが、基本そんなことしないですしw。ということで一般道の方が如実に違いがわかると思います。

■まとめ

存在自体はカロスポに乗ってた頃から知っていましたが、オカルトパーツとまでは言わないまでも値段なりの変化が感じられるか疑問で手を出しあぐねていました。クラウンに乗り換えて一か月、気に入ってるだけにもっと良くしたい、投資したいと思って思い切って特攻してみましたが予想以上に効果を実感でき、クラウンに乗り換えて失われたコンパクトカーの軽快さが少し取り戻せた気がしてニヤニヤが止まりません。言うてまだ一か月なのでずっと乗っていればこれが”クラウンの普通”になって印象としては薄れていくかも知れません。それでもこの状態がずっと続くのであればコスパは悪くないかなと思います。半年後くらいにパフォーマンスダンパーをつけてみようと思ってましたが、必要かな?という気持ちすらしてきました。

硬く引き締まった足が好みの方は是非検討してみるとよいのではないかと思います。

2023.5.20追記:調子乗って30プリウスにも…

クラウンが良くなるほどセカンドカーの30プリウスに物足りなさを感じ、ちょうどAmazonアウトレットでプリウスにも対応する汎用品の出物があったのでそちらも買ってしまいました。ただし1セット、フロントドアのみ。30プリウスに適合するのはMS304-00001という型番ぽい。

TRD ドアスタビライザー 汎用 2個セット MS304-00001

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作業要領はまったく同じ。締め付けトルクの指定値も同じでした。

結果はうーん、クラウンほどはっきりとは違いが感じないかな。2ドアしかつけてないせいかも知れませんが。もともとこのプリウスはインチアップとサスを交換していて純正状態よりは少し固めになっててその影響で体感できる効果が薄まっているような気もします。少しだけハンドルが重くなった気もします。

クラウンクロスオーバー、納車1ヶ月インプレッション(ほぼIGLA2の話)

納車から1ヶ月経ちましたので、改めて。とはいえ、既にセカンドインプレという記事も出してますので、重複しないようなところで社外セキュリティのIGLA2+の使い心地や、実家まで3時間位ドライブした時の感想など。

■社外セキュリティAUTHOR ALARM社IGLA2+の使い心地

クラウンはトヨタのフラッグシップ車種ということで、ランクルほどではないにせよ盗難率ランキング上位勢です。保険があるとはいえ再注文して納車までに何ヶ月もかかるようでは困るので最低限の守りは固めておきたいと思います。ウチは賃貸で駐車場に勝手にゲートやポールを設置したりもできないので、車両単体で完結できる方法を採りました。現在の車両盗難はCANインベーダーでものの数分で乗り去られるのが常套なので、外部の駐車場に駐車している時も守れるに越したことはありません。

追加イモビライザーとは

従来のカーセキュリティ、あるいは現在でも狭義のセキュリティというと、正規の手続きを経ずにドアやボンネットが開けられたり、ガラスが割られたり、振動を検知したり、人の接近を検知した時にけたたましいアラーム音(クラクションだったり別系統のサイレンだったり)を鳴って警告するというものです。風の強い日とかにそこらの駐車場でプープーと鳴っているアレです。きちんと技術のあるインストーラーが設置すればあぁいう誤動作は起きないと言われますが、ウチのような住宅街だと万に一つも誤発報してほしくはありません。我が家では協議の結果、これ系はやめとこうという結果になりました。

上記カーセキュリティは車上荒らし防止の観点も含め、物理的に車内への侵入を抑制するアプローチです。対してイモビライザーは不正なエンジン(以下、電動車も含め便宜的にエンジンと記述)始動をブロックして乗り去りを防ぐものです。今時の車両なら純正で搭載されており、ペアリングしたスマートキーがないと始動できないはずではあるのですが、人気車種というか盗難転売的に旨味の大きい車種ではその解除方法が研究されていて、例えばCANインベーダーのようなツールを使うと数分で始動されてしまいます。そこでサードパーティ製の追加イモビライザーを設置して、二重に防御しようというのがトレンドになっています。

パンテーラとかクリフォードとかが有名ですがこれらは物理検知的な意味でもセキュリティも統合したソリューションで比較的高価だったり、操作のためのリモコンキーがデカかったりするのが難点。我が家ではコスパや”携行品が極力増えたりサイズアップしない”という観点でAUTHOR ALARM社のIGLA2+を選定しました。対物理侵入セキュリティが別オプションになっていてIGLA2+だけなら比較的施工が短時間で済み(実際3時間切るほどでした)、工賃含め7万円台というのも魅力でした。基本的にきちんと認定を受けた施工店でのみ取り付けでき、Amazonで買ってDIYで取り付け、みたいなことはできないようです。

同車のラインナップ的には、

  • 追加イモビライザー(エンジン始動ブロック)のIGLA2
  • 不正キーレスエントリ抑止(リレーアタック対策)のKEYLESS BLOCK
  • 物理セキュリティのIGLA ALARM

という構成になっており、警戒したい攻撃手段毎に対策製品が用意されていて組み合わせて取り付けできるようになっています。今回はサイレンが鳴るIGLA ALARMは除外。KEYLESS BLOCKはIGLA2とほぼ同額で、倍の予算になってしまうので保留中です。後述のキーフォブが2つになってしまうのも躊躇理由です。まずは最悪の乗り逃げ盗難を防ぐということを優先してIGLA2を取り付けました。

なお取り付けたIGLA2+の「+」の違いは後述のキーフォブが2つ付属しているという点のみです。

IGLA2の実際

セキュリティのためとはいえ、日常の運用の手間が増えるのは最小限にしたいところです。IGLA2では、純正スマートキーに加えて以下のいずれかの要件が満たされた時のみエンジンが始動できるようになります。

  • 専用のキーフォブ(キーホルダーにぶら下げられるmamorio位のBluetoothタグ)
  • 車内のボタン類を一定パターンで操作
  • 予めペアリング設定をしたスマホアプリで操作

仮に純正スマートキー認証をCANインベーダーなどでバイパスされても、さらに上記のいずれかの手段を解析しないと車両盗難ができないというワケです。

なお、ガソリン車とハイブリッド車で多少挙動が違うようで、エンジンがかからないパターン、エンジンはかかるがDレンジに入れると落ちるパターンなど。また設定によっては一見順調にエンジンかかって走る出せるが、一定距離でクラクション慣らしハザードを点滅させつつ強制的にエンジンを切るというパターンもあるようです(その場で犯人に逆ギレされ危害を加えられることの防止?)。きちんと認証できているかどうかは、メーター内のあるランプが点滅と音が一定回数光る/鳴ることで区別できます。これを見て/聞いてから発車すればOKです。クラウンの場合、認証が通ってないと「ブレーキを踏んでから始動ボタンを押せ」というメッセージが出て始動状態に進めない感じです。

キーフォブ

大きさ的にはmamorioより少し小さい程度。中にコイン電池が入っています。純正の革ケースも販売されており、鍵束が元からじゃらじゃらしてる人ならほぼ誤差の範囲くらいの大きさ/軽さです。スマートキーと一緒にしておけば、普段の使い勝手はほぼ変わらずですが、逆にいうとスマートキー自体を誰かに盗まれたり拾われてしまうとそのまま始動されてしまうので、理想を言えばスマートキーは鍵束、キーフォブがバッグ、など別々にしておくのが良いでしょう。

スマホアプリからBluetoothの感度(有効範囲)設定を調節できるので、自分は念のため最弱にしています。うっかり自宅内のキーフォブの電波が駐車場まで届いてしまうと自動認証されてしまう恐れがあるからです。ただこのせいか、キーフォブを持って車内に乗り込み、ブレーキを踏んで始動ボタンを押しても認証されていないことがあります。感覚的に10回に1,2回でしょうか。その時だけ、次節のキー操作で認証を要します。Bluetooth感度設定を上げるか悩ましいところですが、キー操作自体も覚えてしまえばどうということはない手間なので、トータルとしては日々の運用にさほど手間としてのしかかってる感じはないです。

ボタン操作(PINコード)認証

運転席にある各種ボタン(ステアリングスイッチ、窓周り、エアコン、オーディオ、パーキング関係等)の組み合わせを3~20ステップで定義できます。ただ使えるボタンは車種によって限りがあるようで、(他の車種はわかりませんが)正直クラウンではあまり多くのボタンは使えないんだなという印象。施工業者さんが、これとこれとこれが使えるよと教えてくれるので、後でそれらを使った組み合わせ、回数でPINコードを登録する感じです。

キーフォブのような追加の携行品を何一つ増やしたくないという人はこれが良い気がします。ただ操作する様子を信頼できない人に見られないなどは留意が必要でしょう。また点検や車検で他人に預ける時は別途メンテナンス用のモードに入れるとか、その時だけキーフォブを一緒に渡すかなどする必要もあるでしょう。

スマートフォン認証

文字通り専用アプリを起動してGUI操作で認証する方法。元々持ち歩いているスマホを使うという意味では携行品は増えませんが、操作の手間は一番大きく、エンジンをかける度にするのはちょっとな、ということで、あまり現実的ではない気がしています。感度設定などをするのにアプリは入れてますが、キーフォブとしての機能は無効にしてあります。最近のスマホの強力なBluetooth到達範囲で意図しないで認証をしてしまう方が恐いので。

IGLA2+まとめ

ということで、小さなキーホルダー1つ分の携行品が増えたり、たまにPINコードを入力する必要は生じているものの、総じて普段の運用形態を大きく変えることなく使うことができています。これで乗り去り盗難が防げるのなら納得の範疇かなと思います。

惜しいのはリレーアタックなどドアロックの不正解錠を防げるKEYLESS BLOCKのキーフォブと互換性がなく、両方取り付けたらキーフォブと2つ持ち歩かないとならない点です。KEYLESS BLOCK単体で他社のセキュリティ製品と組み合わせて使う想定もあるのでキーフォブが付属すること自体はわかるのですが、なんかこうIGLA2で使ってるキーフォブとKEYLESS BLOCK側にも登録して、1つで両方の認証ができたりすると、KEYLESS BLOCKもつけとこうかな?って思うんですけどね。

あと、見える所に設置するLED銘板というかステンレススキャナーというオプションがあります。動作中にピカピカ光って「この車はIGLA2で守られてんぞ」と威嚇するためのものです。これもつけようか迷ったんですが、ちょっと存在感ありすぎて、

  • 住宅街で悪目立ちしそう
  • 仮にIGLA2が解析された時に、カモだとアピールすることになる
  • 乗ってる側からしても視界に入って邪魔

ということで見送りました。配線の都合上フロントガラス部分にしかつけられなかったのもありますが。配線頑張って後席の三角窓とかにつけられればまだよかったかも知れません。個人的には目を付けた盗難車が近寄ってきた時に気がつく、くらいのアピール度で充分だと思うので、もっと控えめな動作ランプが欲しかったです。

あとこれは濡れ衣かも知れませんが、IGLA2施工後に、純正の「リモートパーク」アプリの接続性がすごく悪くなった気がします。どちらもBluetoothを使うので干渉してるんじゃないかな?とか。まぁクラウンが納車されて3日くらいで取り付けしてしまったので、IGLA2が無い期間にリモートパークしたのも1,2度なので確証はありません。ただ納車直後は一応つながって使うことができたiPhoneからのリモートパークが現在ではまったく実用にならないレベルで途切れるようになっていることは確かです。IGLA2本体は見つかりにくい場所に隠すように設置されていて、一時的に外してテストする、みたいなことも自分ではできないのでモヤモヤしたままです。これから施工を検討する方は、是非純正状態で色々動作確認をされてから取り付けられるのが良いかと思います。

それでいうとIGLA2+はクラウンのT-Connect各種機能とも適合は出ているようです。例えばリモートパークやエアコンONはエンジン始動ができないと使えなくなりそうな心配もありましたが、(iPhoneでとにかくつながらない問題を別にすれば)、どちらも使えていると思います。リモートパークは駐車時は既に車内にいてエンジンかかっているのでキーフォブで認証が済んでいる状態なので当たり前といえば当たり前。問題は外から近づいてきて駐車場から出す時。運転席ドアを開ける前でもキーフォブ認証ができているのか、一応Surface Duo2からならエンジンかかって車を動かすことができたことはあります。でもできたりできなかったり不安定で、これをやれば確実、みたいなのはわかっていません。IGLA2の影響かどうかもわかりませんのであくまで参考まで。

■実家まで長距離ドライブした感触

連休に初めての帰省をしてきました。八王子で突発的に開かれたオフ会を経由して愛知まで。初めて新東名の120km区間も通ってきました。連休中とはいえ夜中だったので渋滞もなくスムーズな巡航でした。

セカンドインプレにも書きましたが、白線がキッチリ描かれている自動車専用道ならLTAが外れることはほぼなく、料金所やSA休憩、意図的に車線変更をするでもない限りはほぼおまかせで運転できる感じ。もちろん前をしっかり見てハンドルは保持していないとですが、ハンドル保持検出もRSはトルク検出ではなくタッチセンサー式になっているので、軽く触れているだけでOK。カーブの減速もPDAが補助してくれるので、すごく自然に車線中央を維持して巡航できます。ということで高速道路の長距離運転は本当に楽です。

シートもこれまで車歴の中ではCOLTが最高で休憩無しで帰省できてました。続くLEVORGとカロスポは普段はなんの問題もないですが帰省のような長距離だと腰の痛みや疲れを感じて休憩は必須という感じでした。単にCOLTに乗ってたのが10年位前で若さや体重差によるだった可能性もありますw。で、今回の帰省はというとトイレとか飲み物買いたいとかいう理由で休憩は入れましたが、まだまだ行けるという感じもしていました。これはもう少し回を重ねて検証したいと思いますが、今んとこ好印象です。電動でランバーサポート含め各所を(走行中でも)調節できるので、姿勢が固着しづらい点もいいのかも知れません。

■夏に気になりそうなこと

今後暑くなるに連れ、いくつか気になりそうな点として、ムーンルーフ周りがあります。まず単純に閉め忘れそう。ユーザーカスタマイズの設定項目の中に、スマートキーでロック時に一緒に閉まってくれるぽい設定があります。ただディーラーでしか変更出来ない項目なので1ヶ月点検の時に変更してもらう予定。でも連動できる選択肢が、「チルトのみ」か「スライドのみ」になってて、両方ダメなん??ってなってます。そこも含め適用待ち。まぁ真夏はむしろ開けないかもですが。

これが自動で閉まってくれたとして、内側のシェードは手動です。これも締め忘れたら中は灼熱になりそうで心配。電気的になにも連動しないので警告すら出ません。降車時には必ず締めておく習慣を身につけないとです。

駐車時のフロントガラスシェードも悩み中。一応IRカットガラスになっていますが、やはりシェードをした方がより車内の温度上昇を防げるのは間違いないでしょう。またクラウンは待望の遠隔エアコン起動ができるので、燃費を度外視すれば、出かける直前にスマホから冷房かけておくことでもマシにはできるでしょう。それでもシェードを買って毎晩駐車時にセットするかどうか。

一応専用品としてこちらを見つけてあります。

よくある屏風型よりコンパクトに畳めて、パっと設置はできる一方、乗る時に収納は面倒くさそう。シェード型でクラウン専用サイズは見当たりません。

また後席やリアウインドウについてはスモークフィルムを貼ろうかどうしようか思案中。ディーラーだとリアガラスは設定がないので社外のフィルム屋さんに頼むか、DIYで貼るかです。

クラウンはリアがハッチではなく空かないので後部座席からかなりしんどい姿勢で貼り付けが必要で、内装もしっかり養生しないと石けん水とかが染みこんだらイヤだなとか。でも頼んだら7,8万コースでしょうし。外観的にはバイトーンのブラック部分に揃えて黒くしたら映えるだろうなとは思います。後方視界はデジタルインナーミラーで確保できるので真っ黒でもほぼ問題ないなとか。

リアサイドガラス以外についてもフィルム貼るか、こういう簡単に付け外しできるサンシェードもありかなと思っています。

リアは普段誰も乗らないのでつけっぱでいいし、高速SAなどで仮眠する時に前席にもつけ、更にフロントシェードもつければ周りの視線を気にせず眠れそう。リアサイドはこれで済ますのもありかなぁとか。