メインWindows PCのグラボをRTX3070から4090に大幅刷新!~MSI RTX4090 Suprim Liquid X 24G

突然ですがグラボ買えました。清水の舞台からダイブしてRTX4090です。RTX3070から一気に二階級特進(?)です。理由はいくつかありまして、

  • 仕事で動画編集、エンコードの案件が定期的に発生し続けている
    • エンコード解像度はさして高くはないが、トラッキングなどの画像解析処理を多用
  • クルマ写真を撮る機会が増えた
    • LightroomやPhotoshopでAI(Adobe Sensei)機能を多用
  • Meta Quest Pro + Virtual DesktopでワイヤレスPCVRがかなり実用的に動くことがわかり、もっと活用してみたくなった
  • GTX1060でValorantを戦っている姪っ子のPCを強化してやりたかった
    • なかなか値が落ちないRTX4060や3060Tiを新品で買ってやるよりは自分の環境をアップグレードしつつならコスパも良いのではと

などでしょうか。リビングのテレビとかドローンとかを買い換えようと長いこと迷ってたんですが、期待してた新型の展示をみてあまり感動がなかったり、飛行できる場所にいく機会があまりとれなそうだったりを鑑みて、優先順位をつけたらこっちかなとなりました。

■機種選定

今がRTX3070なので、4070、4080、4090辺りが選択肢になります。まずストリーミングエンジンが2機あるということで4080以上がいいんじゃないかというのは早々に思いました。あとVRChatにハマりかかった時にVRAM容量が重要と学んでいたので、今(8GB)の3倍にもなる24GB搭載の4090はかなり魅力に感じました。レンダリング、エンコーディング、メモリとどれをとっても最上級で隙が無い。お値段もかなりしますが、4080との価格差で考えるともう誤差というか勢いのレベルかなと。

お値段は覚悟次第ですが、あと問題になるのは消費電力、サイズ、排熱です。

今の電源は1050Wで一応足りそうではありますが、今の上位RTXは12VHPWRというPCIe 5世代の新しい規格のコネクタが必要です。4090で焼損したと話題のアレです。購入時時期的に12VHPWRネイティブ端子はついていない電源でした。その場合、PCIe Gen4の端子x4つから12VHPWRの変換ケーブルがグラボに付属しているので、それを使います。電源毎買い換えることも検討しましたが、幸いGen4端子とケーブルは足りそうだったので、まずは様子見で変換で使うことに。

ケースもMicroATXだったのであまり巨大なものは入りません。入ったとしてもエアフローが確保できるか不安があります。

そんなことを考えつつ物色して見つけた瞬間に「これだ!」と思ったのがMSIから出ている簡易水冷モデルのMSI GeForce RTX4090 SUPRIM LIQUID X 24Gです。

MSI GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G グラフィックスボード VD8261

MSI GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G グラフィックスボード VD8261

382,307円(12/18 21:06時点)
Amazonの情報を掲載しています

2ファンの簡易水冷ラジエーターがセットになっており、通常4090のグラボ本体は3スロット、4スロットが占有が当たり前なところ、本製品なら2スロットと3070と同じです。全長も短いくらい。また3ファンが多い(気がする)簡易水冷タイプの中で本品は2ファン、かわりにGPU本体側に基板冷却用のファンがついているハイブリッド冷却タイプで、双方のサイズバランスがいい感じにとれている構成です。

こちらのレビューが大変参考になりました。

これまで使っていたASUSの3070との比較がこちら。

購入した4090(上)とこれまで使っていた3070(下)

全長が短いことと占有スロットが少ないことは今回のケースでは非常に重要でした。何故なら、GPUの下に10GbEカードが刺さっており、これ以上厚くすると両立できなくなるからです。MicroATXの辛いところです。

GPUの下に10GbEカード

言い換えれば事実上、簡易水冷しか選択肢がなかったということにもなります。価格的にもそんなに大きくは違わず(元が高いのでそう感じるだけw?)、デザインも好みだったので他の簡易水冷モデルを比較もせずに注文してしまいました。国内知名度的にもMSIならまぁ大丈夫でしょうよ、と。

■組み付けとエアフロー設計(仮)

組み付け前の状態がこんな感じ。

RTX3070の状態

組み替え後はこんな感じになりました。

RTX4090 Suprim Liquid X 24G換装後(パネル開)

ケーブル&ホースマネジメント

懸念だったグラボから出ているホースの突出量でケースのパネルが閉まるか、ですが、多少ホースを押さえ付ける形にはなるものの、つぶれる手前くらいで一応閉じることができました。

ガラスパネルをはめところ

むしろ大変だったのは12VHPWRコネクタ側。短いケーブルで4股分岐していて非常に嵩張ります。thermaltakeの電源に付属するケーブルは2口分岐で2本ひいてくれば4コネクタを埋められるんですが、4090の大電流を安全に流すために二股使用は絶対にヤメロ、と添付紙にも警告してあったので、4本使います。すると8コネクタが手元に来ちゃいます(てかPCIeケーブルって逆向きでもいいのかな?)。まぁいずれにせようちのケースにはL字コネクタ必須だったので延長することにしました。結果的にマザボ背面側なかなりのケーブルぎちぎち状態です。

12VHJPWR延長ケーブルを使わない場合の引き込み量

さらにグラボ付属の変換ケーブルはコネクタの根元がギチギチでほぼ曲げられないので、むしろこちらのせいでガラスパネルが閉じられない状態。ということで、L字にする兼ゴチャつくところを背面側に押しやる目的でこちらのL字延長ケーブルを追加購入。

12VHPWRのL字コネクタで真下にケーブル出し

エアフロー

当初何も考えずラジエーターはトップ設置と考えてましたが、実際にはCPUファンと干渉して入りませんでした。MicroATXの(以下同文)。

そこで、写真右のフロントファンをトップに移設し、フロントにラジエーターをつける作戦に。もともとトップ設置が基本だからか、風の向きはプッシュで外向きになっています(バラせば逆にもできるでしょうけど)。なのでフロントに設置すると前面に排熱される形になります。さて、残りのリアx1、トップx2の12cmファンはどうしようという話です。

  • 後ろから前へ一直線に風が抜けると良さそう
  • 一番熱くなるだろうラジエーターには冷えた空気を送りたい。
    • グラボ本体には(たぶん)そんなに風が当たらなくて良い
  • CPUにもそれなりに冷えた空気を送りたい
  • 全体を正圧にしてホコリを抑えたい(=外向きファンを多め)

辺りが目標。

一旦ラジエーター組み替えには手を出さない(排気固定)で考えます。

案1.

セオリー通りに奥から手前をストレートに流すのを基本とする案。

案2.

エアフローを極力交差させない案。

一旦2案にしました。何故ならこのケースは上面と前面、底面に出すとフィルターがついてますが、背面にはついていない為、リアファンを吸気にするとホコリが貯まりやすいんじゃないかと。

両方試して比較するほどマメではないので、とりあえず不都合がない限りこれでいこうと思っています。

■ベンチ、温度

換装前後で3DMarkのTime Spyスコアを採ってみました。

スコアは倍以上に跳ね上がってますね。フレームレートも40~99くらいだったのが、160~250くらいで推移するようになりました。瞬間で300いったり。なんかグラフィックつよつよなゲームタイトルやりたくなりますね。

まだこの時点では12VHPWR延長ケーブルが届いておらずケースを閉じてない状態での計測です。温度が3070の時の80℃から58℃へと激下がりしました。消費ワットは増えたものの、プロセスルールの違いで発熱は減ったのかも?もしくはMSIご自慢の冷却システムが優秀?

ただフロントに簡易水冷ラジエーターをつけたせいか、手前側への温風の吹き出しがスゴいです。足元に下駄履かせて設置してるので、ちょうど右足の膝下がセラミックファンヒーターのような温風に晒されます。冬は楽しみだけど、とりあえず夏をどう乗り切ろう。

ケース閉じ後

ケーブルを綺麗にしてケースを閉じた状態での再ベンチ。

さすがに温度は58℃から65℃に上がり、各スコアも少し落ちました。それでも空冷の3070よりは遙かに冷えています。フロントのラジエーター直だった温風も手前にガラスパネルを装着したことで分散して感じにくくなりました。これくらいなら「ほんのり温かい風が来る」レベル。最後のガラスパネルはさすがに触るとほっかほかです。

こちらはTime Spy Extremeを実行中の温度推移。テストの切り替わりで落ち込んでるのはサーマルスロットリングではなく単に処理の合間かな?

やはりグラボはそこまで爆上がりしてなくて、むしろ90℃台が出ているCPUの冷却を改善した方がいいかもですね。なにか良いファンを探してみようかな。今サイズのトップフローだけどトレンドはサイドフロー?今回のエアフロー設計に沿った、90°直角に風が抜けるようなファンってないよなぁ。

■用途別の感想、期待、メモ(随時更新)

Photoshop

AIベースの削除ツールのレスポンスが上がりました。ナンバプレートから数字を塗りつぶして消すみたいな動作がサクサク進みます。

Lightroom

現像書き出し処理が速くなった気がする。複数枚一括処理する時、左上のプログレスバーが速い。

あと最近のアップデートで追加されたAIベースのノイズ除去も結構1枚1枚待たされがちだけど、多少速い気がする。瞬時ではないけど。

Premiere Pro

まだエンコードはしてないですが、トラッキングは期待ほど変わらなかったかな。目線の追従ボカシとかをよくするんですが、そこの処理が結構待たされるがち。プレビューしながらだと便利だけどかなり遅い。プレビュー切ってると割と速いけど途中で失敗してズレってったことに気付かないというジレンマ。プレビューした状態でもリアルタイムくらいの速さになると良かったんだけど、今んとこそこまで違わなそう。あとシークもヌルヌルになった気がしてます。

NVENCのハードウェアエンコーダーが2基になったことで、バックグラウンドでMedia Encoderでエンコしながらフロントで次の動画を編集とかしても平気だったりするのかも検証していきたいです。

TMPGEnc Video Mastering Works 7

最近すっかりなんでもPremiereでこなすようになってあんまり使ってないので保留。だいたいこれ使う時は画質優先で縮めたい時なのでx246エンコが多いし。試す機会があれば追記します。

OBS StudioなどAV1関連

40×0シリーズだとAV1のハードウェアエンコードに対応しました(AVアイではなくAVワンです)。アプリやサービス提供者側に高いライセンス料がかかるH.265の代替と期待される新コーデック。Youtubeとかによりビットレート辺りの画質を上げて配信できます。モバイル機器の再生環境が整ってきたら録画コーデックとしても有望かなと思いつつ、いまんとこ様子見。

Parsecなどのリモートデスクトップ系にも活用できると限られた帯域で高解像度、高画質の遠隔デスクトップ操作ができそうなので期待。こちらは自分の環境で整えれば済む話ですし。

Zoomなんかもこの7月に各プラットフォームでAV1対応したらしいですがユーザが任意で指定できないし何を使ってるかもわからないので、いまいち有り難みがないかも。

PCVR(主にBeat Saber)

VRChat

24GBのビデオメモリが一番活きそう。オブジェクトが多いワールドやアバターがヌルヌル動くと期待。どこを見に行けばいいかな。

■まとめ

今年トップレベルのやんちゃ買いをしてしまいましたが、しっかり多方面で活用していこうと思います。コスパの評価は難しいですが、もうこの価格帯になるとクルマやレンズと一緒で、ある程度残価値があるうちに後継モデルに買い換えていった方がお得な気がしています。今年50×0が出るかわかりませんが、60×0くらいまでひっぱれるといいなぁと。

とりあえずケースと電源はそのままで動かすことには成功しましたが、CPUファンくらいはアップグレードしてもいいかなと思います。

Windows11機のファイル共有やリモートデスクトップ接続でどうしてもパスワード認証が通らない時の覚え書き

我が家も同居人用PC以外のほとんどがWindows11になっていますが、1つ問題を抱えていました。ファイル共有機能でWindows11機にアクセスしようとするとパスワードが通らない問題。各PCは共通のMicrosoftアカウント(以下MSアカウント)でログインした状態ですが、MSアカウント(メールアドレス)、ローカルアカウント名、MSアカウントのパスワード、ローカルアカウントパスパード、パスコードなどあらゆるIDとパスワードを入れても弾かれます。MSアカウントをいれる際にいわゆるUNCという\\(PC名)\IDみたいな形式を試したり、MSアカウントの時はMicrosoftAccount\(MSアカウントのメアド)とかもダメ。これらの組み合わせも様々試しました。ググっても解説せず。

NASやMac、ポータブルSSDなどがあるのでそこまで困っておらずずっと放置してきましたが、先日リモートデスクトップ接続も同じ様につながらないことに気付きました。せっかく自宅のWANもLANも10Gbps化したので、出張中も快適に自宅PCで動画編集作業などができればと、あらためてリサーチ。

「リモートデスクトップ」を入れて検索したのが良かったのか今度はあっさり情報が見つかりました。どうも、Windows11のアカウントセットアップの過程で一度もMSアカウントのパスワードでサインインしていないと、マシン上にパスワード(を元にしたハッシュキー?)が生成されないのでダメという信じがたい仕様のようです。なるほど、真っ新なPC、スマホアプリ認証のMSアカウントでWindows11の初期セットアップをすると、スマホ側で「承認」ボタンを押し、PC側でそのままパスコードを作成できてしまうから、一度もパスワードログインしないままの状態になってしまうようです。その後そのPC自体にパスコードでログインすること自体はなんの不便もないので気付かないと。いや、それならそれで認証弾いた時にクライアント側にそれらしいエラーメッセージ出してくれよ…

詳細は参考にさせていただいた以下の2URLをご覧いただくと良いと思います。

参考リンク1

Microsoftアカウントでのリモートデスクトップ接続に苦労した話

https://qiita.com/sfjwr/items/037aabef2c5637fe0e51

参考リンク2

https://phoenixknight.jp/microsoft-account-has-a-habit/

■我が家の場合の具体的な解決手順

二段階認証の設定有無などで違うかも知れませんが、ウチではこんな感じで進めました。

  • サインアウトする
  • Windows Hello認証(指紋や顔認証)をせず待つ(顔認証の場合カメラを隠すなど)
  • 「PINを忘れた場合」が出たら選択
  • スマホの認証アプリ(ウチではMicrosoft Authenticator)に認証要求が出るので「承認」
  • PC側でパスコードを再設定

精密機器輸送スペックのキャリーPROTEX FPZ-09

最近、現場近くで4,5泊のホテル泊まりが増えて来ました。快適な滞在空間を構築する為、着替えやPC装備に加え、FireTV Stickや自前のWi-Fiルーター、時にはMetaQuest Proを持っていったりします。また自分は睡眠時無呼吸症候群(SAS)なのでCPAPという呼吸補助治療機器も持っていかねばなりません。結果、結構な大荷物になります。

これまではLOJELのCuboシリーズのSサイズ(3泊4日用)を使用していました(現場に持ち込む機材類は別で、あくまで宿泊荷物を入れてホテルに持ち込む用です)。

中心線のファスナーを開くことでマチが広がって厚みが増し、容量は37~42Lの二段階となっています。一般的な荷物量ならこれで充分3,4泊可能なんでしょうが、ガジェットの多い自分ではもうワンサイズがほしくなり、一般に5~7泊用とされる60Lクラスで物色することに。

■精密機器も安全に運べるPROTEX FPZ-09

速い段階で目についたのがPROTEXのFPZ-09です。(写真ではちょっと青味がかってしまいましたが)カッチョいいブラックで、ヘビーデューティーな雰囲気がたまりません。実際PROTEXというブランドはカメラ等の撮影機材や各種業務用専門機材を安全に運ぶキャリーケースの国産ブランドで、どのモデルかは不明ですが、シンゴジラやシン仮面ライダーにも登場しているそうです。その性能を一般スーツケース化したのがこのFPZシリーズということのようです。

公式製品ページ: https://www.protex-web.jp/c/suitcase/FPZ-09

公式紹介動画

普段はホテル用ですが場合によっては機材を入れて使うこともあるでしょうし、この堅牢性、防塵防滴性は魅力です。ポリカーボネートなのでそこそこ軽いです。かなり気になりましたが、お値段が7万円近くするのと、納期待ちで直近の出張に間に合わなそうということで一旦見送って、その後もヨドバシAkibaなどでソフトキャリーも含めあれこで検討しました。

■要求仕様

色々見比べて理想スペックとして上がったのは、

・60L程度

先にも書いた通り、今使っているMax42Lよりも大きくするのが目的で、60Lクラスが理想的だと感じたのでこれを目安に選定しました。

・フレーム型

参考:ファスナータイプとフレームタイプの違い

安いものは全周をグルっとファスナーで開け閉めするタイプが多いですが、地味に開け閉めが大変です。実は機材キャリーがこのタイプで、ちょっと必要なケーブルがあるなんて時にも面倒です。今回はフレーム型と呼ばれる、ラッチ式のロックを2,3箇所外したらバカっと開くタイプにしようと決めました。文字通りフレームが芯になって全体の形状保持力が高まり歪みづらいのもメリットです。

・静音ホイールであること

車と交通公共機関使用が半々くらい。電車やバスで現場に向かう際、アスファルトやコンクリート、駅構内のタイルブロックなど様々な地面/床面を移動する時に、ガラガラ音が気になります。特に自宅を出て最寄りバス停に向かう際、閑静な住宅街をけたたましい音で移動するのは憚られます(これがまたバスの時間にあわせて早足での移動になりがち)。

ということで極力タイヤが静かでまた衝撃吸収能力が高いことを条件にしました。

・ストッパー装備

これも電車等で気になるポイントです。(全方向に動ける4輪キャスタータイプは)車両の加減速やカーブにあわせて床面を滑っていってしまうと困るし危ないので、一部の製品はタイヤをロックしておくことができるようになっています。これは是非要件にしたいと常々思っていました。

■結局FPZ-09に戻って来た

家電量販店ながらスーツケースの展示在庫量も豊富なヨドバシAkibaで様々な現物を1時間くらいいじりタオして上記要件を挙げつつ選択したところ、いくつか「いいかも」というのがあったんですが、結局値段が5,6万になってしまい、だったら背伸びしてFPZ-09でいいやんけ、となりました。最大の弱点はストッパーを装備していないことでしたが、トータルのバランスを見て許容することに。

1ヶ月ほど待ちましたが今日佐川さんが届けてくれました。

まだ実際の現場に投入できてないのですが、とりあえず綺麗なうちにと写真を撮ってみました。

左ビュー。フレーム構造でバカっと開くタイプ。
右ビュー。ラッチ式ロック。ハンドルもかなりしっかりしたものがついています。

いい感じですね。フロントオープンとメインブロックが同じドアからアクセスする形だったLOGEL Cuboと違って、独立しているのでそれぞれのアクセスが容易な感じがします(フロントドアからメインにアクセスも可能)。60LクラスでフロントにノートPCなどを出し入れできるコンパートメントがあるのは以外とレアなようです。ドア面にハンドルがあると車などに寝かせて積み込む時に楽なんですが、残念ながらそれは無し。マットな質感なので傷がつきにくいまでは行かないまでも、多少傷付いても気になりづらいかなと思います。実際に傷付いたわけではなさそうですが、LOGELの方が傷付きにくそうな質感ではあります(なにか当たっても滑りそう?)。ホイールはざっと滑らせた感じでは静かそう。荷物をパンパンに入れた時に改めて評価します。ハンドルの使い勝手は至って普通かな。

内部に目を向けると、LOGELで気になっていたノートPCポケットの固定ベルトが金属ホックではなくプラ製のバックルになって、少し上めについているのがいい感じ。LOGELのもノートPC側に金属が剥き出しだったわけではないのですが、やはり固い金属パーツをノートPCの上から押しつけるような形なのはPCが凹みゃしないかと若干不安でした。本品は樹脂パーツな上に、ノートPCよりも上の部分に位置しているのでその当たりの不安はなさそう。メイン部には脱着可能な仕切り板があり、それ自体にもポケットがついています。場合によってはそこにタオルなどを詰めたらより安心かなとも。また初日にホテルにチェックインする前、最終日にチェックアウトした後には客先にも持ち込む場合がありますが、そこでちょっと荷物の出し入れをしたいとなった時に、着替えなどあまり見せたくない荷物を仕切っておくのにもヨサゲ。

中が広いだけに、垂直方向にももう少し仕切りのようなものがあると、各種ガジェットが中でガチャガチャせずに良いと思いますが、そこはない。あくまでスーツケースという感じ。先日ドリキンさんの動画で知って購入したラップで包むなどして中で機器同士が擦れて傷がつくのを防ぐようにしたいと思います。

これ、マイクロファイバーの風呂敷的なもので、表面と裏面をあわせた時だけくっつく特性があるので、中身を包んだ状態で簡単に固定ができるのが良い感じです。もうちょっと安いと数揃えられるんですが。他にもなにかしら良い仕切り、クッション材を物色してみようと思います。

■まとめ

スーツケースをワンサイズ大きくしたことで、ホテル滞在時により多くの機材を持ち込めたり、着替えを多めに入れていくことで、途中で洗濯をする手間やコストを省いたりできそうで、次の出張が楽しみです。少しお高い買い物でしたが、長く使えるでしょうし、カッコ良さで気分もアガるし、客先に持ち込んだ時に話のネタにでもなればいいなと思います。

フレッツ光クロス導入検討メモ

RTX1300を購入したので、いよいよ10Gbpsにしようか検討。工事の体験談も増えて来て、どうも光ファイバーを再利用してONUの交換だけで済むパターンもあるとわかってきたので、賃貸戸建ての我が家でもさくっとタイプ変更できるんじゃないかという希望が見えてきたのが大きいです。

てことで試算メモ。初期工事費が19,800円かかるのはOK。キャンペーン狙いで新規にするとかもせず、とにかくダウンタイムをミニマムで乗り換えられればよし。ちなみに光ファイバーを再利用するには前日に既存契約を解約しておく必要があるらしいという記事を見ました。1,2日既存通信が使えないかもしれないですが、まぁRTX1300のWAN側にSH-52Aを有線接続してドコモの5GデータプラスSIM(30GB/月)がつながるようにしておけばOKかな?ただ月間で普段使いでそれなりに消費していることを考えると厳しいかもしれない。ので、

  1. クラウンが納車されるのを待って車内Wi-Fiを契約し、データプラスSIMの使用を抑える
  2. サブカーのプリウスにのせてる使い放題の車載ルーターを活用する
  3. iPadに入れてたまに使うだけのpovo2.0契約eSIMをSIMに変更してL01に入れ、1日使い放題トッピングをつける

辺りを検討かな。どうせ工事に何ヶ月も待たされるのなんてザラなのでその時に考えよう。

■ランニングコスト試算

ウチはかなりマニアックな契約形態だと思います。プロバイダに縛られたくないけど、スマホ主回線はドコモなので、

ドコモ光の1ギガ単独タイプ(2年契約)5,500円/月
5Gギガホとのセット割-1,100円/月
オープンサーキットのv6Direct/固定IP1 5,170円/月
合計9,570円/月
現在(1Gbps)月額料金

という現況になります。

これが10Gbpsになると、

ドコモ光の10ギガ単独タイプ(定期契約あり)5,940円/月
5Gギガホとのセット割-1,100円/月
オープンサーキットのv6Direct-X/固定IP16,600円/月
合計11,440円/月
10Gbps化後月額料金

となり、差額が1,870円/月!年間で22,440円!

微妙ですねー。出して出せない額じゃないけどコスパがいいかといえばビミョー?スピード測定サイトで数倍出たとしても普段のアップ/ダウンがそのまま数倍になるわけではなく、相手方のサーバー次第なことも大きい。でもまぁ最近は動画編集の仕事とかもちょいちょいあって、1GBくらいの動画を数本まとめてダウンロードする時なんか、ちょっと待たされたり。あれが速くなるかなぁ。あとゲームも数十GBになったりしてますが、これはまぁ何ヶ月かに1回程度だしなぁ。pingはそう変わらないぽいので、オンゲーとかでなにかが数倍速くなるということもなし。

うーん、浪漫としては試したい気満々だけど同居人を説得するにや弱い。やるなら差額自分持ちかなw。まずは光ファイバーが引き込まれている仕事部屋の片付けからか…

メインWindows機、Ryzen9 3900→5900X換装

少し前に買ってあったRyzen9 5900Xを仕事用メインWindows機にインストールしました。元々は同じRyzen9の3900でした。同じ12コア24スレッドですが、世代がZen2からZen3になり、3.1GHzから3.7GHzにクロックアップし、TDPは65Wから105Wに増加しています。

もともとそこまで不足を感じていたわけではないですが、7×00世代が出たことで実売価格が下がったこと、今のマザーのチップセット(X570)で使えるCPUはZen3世代までということで、延命としてコスパの良い時に換装しておこうという狙いです。また3900を姪の3300X(4C8T@3.8GHz)のPCにスライドしてやれば無駄もないかなと。

また最近の用途としてはPremiere Proで編集した動画をTMPGEnc Movie Plug-in AVC for Premiere Proでエンコードすることが多いです。やはりGPUエンコードよりもx264のソフトウェアエンコードの方がサイズが縮むので、納品データの最終出力はTMPGEncでやりたい。同プラグインならPremiere Proの出力画面から直接x264出力が使えるので重宝しています。これのためにCPU性能を上げる価値があるかなと思ったとも言えます。

(ちなみにグラボのRTX3070も同じ様に40×0世代に乗り換えて3070をお下がりであげようと考えてるんですが、こっちはなかなか値段が下がらないですね…)

■RyzenのCPU換装は戦々恐々

Ryzenの換装は3つのリスクというか関門があると思います。これがあるので万全のリサーチと体制で臨もうとして放置期間ができてしまったという向きも。

・BIOS問題

マザー購入当時はZen3の5×00系CPUは出る直前だったのでBIOS未対応でした。古いままのBIOSでCPUを交換してしまうと当然ながら認識できません。もともと思い立った時にBIOS更新する派だったのでZen3対応BIOSにはなっていましたが、念のため最新の3.90に更新しておきました。

BIOSの更新画面で「fTPMは無効化することを推奨するよ」みたいな警告が出たのでいったんキャンセルして無効にしたんですが、うっかり再起動をせずにそのままメニュー移動して更新してしまいました。更新後にみたら有効のままになっており、(ノ∀`)アチャーとなりましたが、一応問題なく動いている様です。

BIOS更新後、fTPM設定をいじった影響かわかりませんが、Windowsのパスコードがリセットされており、ログイン時にMicrosoftアカウントの認証が必要でした。

・スッポン問題

スッポンとはCPUクーラーを外す時に意図せずCPUごとソケットから外れて持ち上がってしまい、落下などでピンが折れてしまう現象です。ピンがCPU側にあるRyzenで特に起きやすいと言われています。今回は、事前に下記ベンチをとって温め、CPUグリスを柔らかくしておいたのと、クーラーを持ち上げる前に左右にスライドして固着を緩めたおかげで無事回避することができました。

最近ではCPUとクーラーの間にはさむような形でCPUの持ち上がりを防止するブラケットなどもあるようです。

ProArtist IFE2 AM4専用CPU抜け止め予防ブラケット

ProArtist IFE2 AM4専用CPU抜け止め予防ブラケット

514円(12/18 19:25時点)
Amazonの情報を掲載しています

・TPM問題

TPMはWindows11で必須化されたハードウェアセキュリティデバイスです。Ryzenの場合はCPU内にfTPMという形で内蔵されているため、CPUを交換することがそのままセキュリティデバイスを交換することになり、例えばBitLockerでストレージを暗号化していた場合、CPU交換で読み出せなくなり結果としてWindowsがブートしなくなります。

このPCは少し前にWindows11をクリーンインストールした時に、BitLockerを有効化してなかったので大丈夫だろうということで敢行。でも不安で二回くらいチェックしました。

2回くらい自動でブートしてドキドキしましたが無事ログイン画面に到達。BIOS更新後と同じく認証情報がリセットされ、MSアカウントで再認証を求められました。ライセンス認証はパスしました。

■ベンチマーク

CPUグリスの温めにとった3D MARKベンチを折角なので晒しておきます。今回はCPU換装なので3D BENCHは向かないかもですが、クラウドでログを取っておけるので重宝しています。

GPUも含めた性能を測るTIME SPYで、過去の履歴と比較。

TIME SPY比較

一番右が3900で採ったベストの記録。たぶん組んだ直後くらいにメモリOCなども実験しつつ採ったものでWindows10だと思います。真ん中が今回の換装直前に採ったWindows11のもの。OSバージョンの違いなのかメモリクロックが微妙に違うせいなのか不明。X570M Pro4はメモリ設定がいつのまにかデフォルトに戻る現象があって(ブートに失敗してフェイルセーフが働いている?)、最近は面倒で放置しています。で、左が5900X換装後。さすがに換装直前よりは多少CPU値が上がってますが、誤差のレベルですかね。Windows10時代に採った3900のスコアに負けてる…

続いてCPUメインのベンチで比較。

換装前(Ryzen9 3900)
換装後(Ryzen9 5900X)

コア/スレッド数は同じなので、1~Maxまで直接比較ができます。3割くらいアップしてるかな?

TPUが増加したことで、同じCPUファンで冷却が追いつくか心配でしたが、Monitoringグラフを見る限りベンチ中にスロットリングらしきことは起きて無さそう。追々動画エンコードもなどをしてみて経過観察してみようと思います。