ゲーム用ハイエンドマウスで開発作業のイライラを軽減できるか?~Logicool G903

2年ほど前に買ったRazorのゲーミングマウス、NAGA EPIC CHROMA(以下CHROMA)が最近不調でよくカーソルがワープします。また移動量や加速度をあれこれいじってみてもどうも思った箇所が気持ち良くポイントできません。有線でも無線でも発生。むしろ有線の方がよく起きるかもって感じで開発中に意図しないところをクリックしたりとかしてさすがに恐いので買い換えを決意。

プログラミング中に1バイト英数文字レベルでピタっと思ったところをポイントして文字カーソルを移動できることを狙い、結局チョイスしたのはまたゲーミングマウスでした。

 

あんまり詳しくないのと、キーボードもLogicool CRAFTなので、競合が起きにくいかなという期待でLogicool製にしようとは早めに決めました。ただ一般用(非ゲーミング)モデルの最上位機種であるMX Master 2SやMX Anyware 2Sは複数台のPC/Macを1マウスで制御するFLOWに関心ありつつも、どうも形状が手に馴染めず、重さが気になりました。複数台使ってはいますが1モニタ体制なので、リアルタイムに行き来できてもしょうがないということでFLOWは忘れることにし、結局ゲーミンググレードへ。

追加ボタンの配置は正直下位モデルの方が良いなと感じるものはあったんですが、

  • ホイールがノッチ有無を切り替えられるものがいい
  • とにかくポインタ精度が高いもの(LogicoolでいえばDarkField以上)
  • なるべく軽いもの
  • できればワイヤレス

ということで少し高いけど特攻しました。

G903の特徴として、

  • 追加のウェイトで重くできるくらい軽い
  • さまざまな持ち方に対応
  • 左右の追加ボタンをマグネット式のパネル付け替えでつけたりなくしたりできる(左右それぞれ2ボタン)
  • ワイヤレスでも有線並(Logicool曰く有線以上)のレスポンス
  • ホイールはもちろんノッチ有無切り替え

などがあります。様々な持ち方という点に関していうと、左右ボタンが大きめでどこの位置を押してもしっかりクリックが入る作りになっている点が効いてるんだと思います。結果、かぶせ持ちやつまみ持ちなど人差し指先端がどこに来ても確実に押せるということではないかと。クリック感は高めのカチカチ音こそしますが上々です。

左右ボタンは誤クリックしてしまう人が無効化できる選択肢があるわけですが、σ(^^)は付いてるものは活用したい派なので、左右とも2ボタン状態にしています。ユーティリティの紹介ついでに今のアサインを公開。

ホイール真下のボタンはノッチ有無切り替えで他の用途には使えません。その下の小さい2つのボタンはデフォルトではDPI(解像度)のUpとDown。そこまでDPIを頻繁に切り替えたりはしないので右をサイクルにして左はまだ思案中。どのみち押しづらい場所なのであまり活用はできないかも。

左右のボタンは上側(先端側)をCtrlとEsc、手前側をブラウザの進む/戻るにアサイン。最初は「戻る」を一番使うと思って上下逆だったんですが、親指で無意識に手前を押してしまうことが多いので入れ替えてみました。Ctrlは紙芝居ゲーのスキップ用ですね。最近あんまりやる機会ないけど。Escはちょっとしたダイアログから抜けたり割と便利です。人差し指と中指は左右ボタンに置いたまま、左は親指、右は薬指の第二関節辺りで押す感じで割としっくり来てます。

ホイールの左右チルトはカーソルキーの左右にアサイン。あと1文字動かしたいなんて時に便利かなと思ってのことですが活用しきれるかどうかは未知数。

CHROMAはMMO用でやたらボタンがあったのでVisual Studioでデバッグビルド(F5)に割り当てたり色々してみたんですが、まぁ結局使わないことが多かったので、これくらいのボタン数が手頃で間違いもないかなと。

ワイヤレスでも使えるのですがアダプタはLogicool製品で幅広く使われているUnifyingアダプタではなく専用品。USBメモリくらいの大きさで、延長ケーブルと充電ケーブルを兼ねたmicroUSBケーブルがセットになっています。つまり充電時はアダプタを抜いてmicroUSBケーブルをマウスに刺し替える、というわけです。ただやはり面倒くさいしどのみち卓上にはガジェット充電用のmicroUSBケーブルがたくさん生えてるので充電はそれでいいかなと考えています。ちなみに同社製のワイヤレス充電マウスパッドにも対応していますが、コスパ的に微妙すぎて手を出していません。バッテリーの保ち次第では検討するかもですが。

ホイールは中空になっていて軽量化に貢献しているらしいですが、ホイールの操作感自体には影響は感じません。まぁノッチOFFだとスルスル回りますが。個人的にはもう少し重くてノッチのONとOFFの中間くらいのトルクで回せるようなものがあればいいんじゃないかなとイメージしています。スクロール量自体はソフトで設定できますが、物理量としてユルユル過ぎずかつノッチでもないみたいな?やはりスクロールはMacの2本指スライドが最強ですね。

肝心のポインターの動きですが、こちらも上々です。加速度設定はゲームではOFFが基本のようですが、このツールでも潔く非対応としているようです。CHROMAはほんの1mm、「i」1文字分だけ動かしたいって時に反応しないことがあってむしろ低速域に大袈裟に動くよう加速度を効かせてたりしましたが、G903ではそもそもその必要を感じません。逆に(おそらく一般的に加速度が必要となるであろう)広い画面での移動ですがマウス自体が軽くて置き直しの負担が小さいせいか、あんまり苦に感じてないです。マウスパッド最適化機能なんてのもあります。測定モードにしてマウスをしばらく8の字に動かし続けるとチューニングされるぽいです。うーん、デフォルトより気持ちしっくり来るようになった気がする、、かな?いずれにせよ、狙ったところをピタっと指せる安定感はあると思います。

面白いのは設定をドライバーソフトだけでなくマウス側のメモリにも保持できる点でしょうか。複数のPCで使い回す場合に設定が同期できるわけですね。Razorではクラウドを通じて同期する機能がありましたが、あれちょいちょいログインセッションが切れてID/PW聞かれて鬱陶しさの方が大きかったんですが、これならそういう手間とも無縁かも。XPSが届いたら活用する機会が出てくるかも知れません。

 

もともとデスクトップではトラックボールを好んで使ってましたが、生産完了して久しいLogicoolのCodeless Trackmanの代替品が見付からず。MacではMagic TrackPad2が完璧すぎて、最近のマウスにあまり関心がなかったのですが、久しぶりに満足感の高いものを買ったなという感じ。

ついでに、マウスパッドもこちらに買い換え。NAGA EPIC CHROMAと一緒にゲーミング用のものを買ったんですが、少し前にない方がマシという気付いて処分。ただ机の固い面の上で直接マウスをカツカツさせるのはどうしても気になって、とにかく動きがスムーズでかつそれなりにクッション性があるというやや矛盾した要望をイメージしつつ、まぁ一応ゲーム用だしそこらの十把一絡げのマウスパッドよりはいいかなと思いチョイス。800円くらいだった割に満足。A4サイズと広めなのも一旦場所を確保してしまえば快適です。Macを使う時にもMagic TrackPad2を楽に置けます。

 

久々Windowsノート DELL XPS 15 2-in-1 (9570/2018)

タブレットやスティックPC、ミニPCなど特殊用途なものを除けば、数年ぶりとなるWindows搭載ノートPCを注文しました(未着っす)。最近Windows(.NET Framework)アプリの開発仕事が増え、モバイル開発環境を充実させたかったのが狙いです。MacBook Pro 15 2016+VMWare FusionでWindows10環境を構築していたんですが、バッテリーがみるみる減って2,3時間の会議も保たないレベルだったので踏み切りました。そのうちVMWareのアップデートでサクっと治ってしまうかなっ、、て言うか、さっきガチでアップデート来ました

The MacBook Pro might experience high battery consumption when you run a Windows 8 or Windows 10 virtual machine

  • When a MacBook Pro machine has both an integrated GPU and a discrete GPU and you power on a Windows 8.1 or above virtual machine configured to Use High Performance Graphics for 3D Applications Only, the machine switches to the high performance discrete GPU. This switch leads to more battery consumption.This issue is resolved.
https://docs.vmware.com/en/VMware-Fusion/10/rn/fusion-1013-release-notes.html

まだ届いてもないのに…

まぁ他にも色々モチベーションはあったので良しとします…

で購入したのは表題のDELL XPS 15インチの2-in-1モデルで日本では7月に発売になったばかりの9570というモデル。特徴として、

  • ノート用省電力バージョン(U系統)ではないガチのCore i7
  • しかもAMDコラボでRadeon Vega MというGTX1050Ti相当と言われるdGPUが一体化
  • 狭額縁で14インチ相当幅に15.6インチ液晶(4K選択可)
  • タッチ、電磁誘導ペン(4096段階/傾き検知)
  • 新開発の磁力浮遊式キートップMagLev初搭載
  • USB Type-C充電
  • 2kg

等。Radeon Vega Mと一体化した第8世代Core iシリーズであるG系統はまだIntelのNUCとノートではコレとhpくらいしか出ていないレアモデル。Vega Mの実力は不明ですがベンチ的にGTX1050Ti相当ということはOculus Rift CV1もドライブできる可能性を秘めているだろうと。液晶もゲーミングPCではないのでさすがに60Hz止まりですが4Kで色再現性もかなりよさげ。Apple Pencil並のペンもタブレッターとしては期待。というところで性能的には申し分なさげ。

そしてキーボードにこだわる自分としてはMagLevの存在に興味ありまくりでした。MagLevはMagnetic Levitationの略でリニアモーターカーなどの磁力浮上式鉄道の英名のようですね。たぶん世界初の機構なのでめっちゃ気になります。MacBook Proのバタフライキーボードもすぐに慣れてむしろデスクトップも統一したいと思うくらいに超ショートストロークにハマってるのでたぶんイケるだろうと。できれば実機を触ってから判断したかったんですが、量販店にもショールームにも一向にデモ機が入る気配がなく、注文してからの納期が長いので待ちきれず特攻してしまいました。先行して発売されている海外でのレビューは「不思議な感覚だけど慣れる」というのが大勢で、スペースキーだけほぼストローク感がないという指摘が気になってます。

USB-C充電になったのもメリット。130WとMacBook Pro 15の87Wも軽く超える出力ですが、たぶんPowerDeliverly規格としては互換性があるので、帰省などでMBPやMB12とまとめて持ち帰る際はACアダプタは1つで済みそう(さすがに出張くらいでは2台もってく機会はそうないだろうけど)。Ethernetアダプターやディスプレイアダプタ(HDMI/D-Sub)も共用できるといいんですがこれはいちかばちか。MacのUSB-Cアダプタはサードパーティ品との相性問題が出やすく純正で揃えてしまったので、それが使えるといいんだけどなぁ。無理かなぁ。

重量はさすがに2kgとMBP15と同等。でも2-in-1でない9570ともかわらないので2-in-1にしとけば色々な使い道/使い方があるかなと思って決断しました。

開発用に仮想環境もザクザク入れたり、せっかくのdGPUなのでビッグタイトルのゲームを入れたりできるようSSDも1TBに盛ってみました。人生初のテラ級SSDです。

現在、工場から出荷はされて船の上かな?国内に入って佐川に引き渡されないとステータスが更新されないのでやきもきします。bモノが届いてから記事にしようと思ってたんですが、WordPressの新しいエディタを試してみたくて練習がてら先行記事にしてみました。

USB-Cでお手軽HDMIキャプチャー AverMedia BU110

先日、とある小規模なシンポジウムのお手伝いをしていて、ちょうど当日が豪雨にぶちあたり来られなくなった人のためにライブ配信することになり、手持ちのLiveShell Proで720p配信をしました。カメラには春に導入しておいたHXR-NX80。配信が720pなので4Kカメラを使う意味はないですが、XLRマイク入力でバウンダリーマイクを演台まで通してクリアな声を収録できたので意義はあったと思います。

しかし今後もちょいちょいこういう機会があるならもう少し機材を充実させたいなと。今回は会場のWi-FiがWeb認証型でLiveShell Proを直接つなぐことができず、WiMAXルーターを経由したので上り帯域に不安がありました。また質疑応答でフロアの話者を追いきれず、マイクやカメラを複数切り替えたかったなとか。

で後継機種のLiveShellXの買い換え欲がムクムクと。1080pがいけるとか、H.265エンコードが使えてネットワーク帯域半分でアップロードできるとか。

しかしどうも現状H.265で受信してくれるライブ配信サービスは皆無っぽい。うーん、それだとあんまし意味ないな。またマイク入力が廃止され、ライン入力だけになるのも若干不安。

また複数のHDMI入力をiPadでミキシングしながら配信できるLiveWedgeも検討しましたが、今のProと同じ720p止まりな割に割高感ある。またどちらかというと音声チャンネルを増やしたい気がするも、コイツはHDMIが5系統+ライン1という校正。

この2つを組み合わせることができれば相当良いスペックで配信可能ですが、さすがに使用頻度を考えると両方買い揃えるのはちと過剰投資すぎる。

結論として、常設、無人、連続運用をするわけではないので、配信の自由度を優先してノートPCでOBS Studio(無償で使える配信コンソールソフト)とかを使った方がいいんじゃないかと発想転換。

てことで、探したらUSB-Cで小さくて電源いらずでAndroidですら使えるHDMIキャプチャボックスAverMedia BU110を発見。

AVerMedia UVCキャプチャーデバイス BU110 DV456

AVerMedia UVCキャプチャーデバイス BU110 DV456

16,500円(11/11 10:49時点)
Amazonの情報を掲載しています

こいつのスゴイところは、

  1. 小さい
  2. 電源がいらない(USB給電で稼働)
  3. WebカメラのUVCドライバーで動く
  4. Androidでも使える

という点。多くのキャプチャーユニットはHDMIパスルルーといって映像出力デバイス(ゲーム機など)と表示デバイス(テレビ)の間にはさんで利用する為、HDMIポートが2つあったりして筐体も大きくなりがち。本機はパススルーがない代わりにHDMIポートが1つとUSB-Cポートが1つどいう最低限のインターフェイスしかない為、写真のようにキャラメル箱大に収まっています。電源アダプタも不要なので、これとケーブルだけで済んでしまうのです(もちろんカメラとPCは必要ですが)。

同じサイズ感のものを探した結果…

3) のUVCドライバーというのはWebカメラの汎用規格で、Macなどでも標準で入っていて専用ドライバーが不要とで使えるということを意味します。専用ドライバーがいらないということは、導入の手間が少ないというだけでなく、macOSアップグレード後にドライバーが非対応で動かずメーカー対応待ちになったり、最悪そのまま対応が終息して使えなくなるという可能性がほぼないという点でも大きなメリットです。AV関係の機材はこれがとても多いので、UVCカメラ互換にしてくれるということはとても有意義な判断だと思います。OBS Studioのような配信ツールはもちろん、SkypeやHangoutといったテレビ会議ソフトのソースとしてHDMIデバイスを使えるわけです。ナリの割には少し高い気もしますが利便性を考えるとアリかなということで特攻しました。

MacBook Pro + OBS Studioで映像も音声もあっさり認識。ただし解像度とfpsを手動で指定してやる必要がありました。今回はNX80にあわせて1920×1080/60fpsで。使うカメラ(HDMIデバイス)やその設定次第だと思います。ともあれ一旦OBSのソースとして使えてしまえば、あとは他のカメラ映像とPinP合成したりもできますし、音声は音声でソースの1つとして扱えるので、他のマイクとバランスとってミキシングすることができます。

Mac版のSkypeでもHangout(Chrome)でも映りました。Hangoutではプレビュー画が胸像になってましたが、おそらく相手方にはちゃんと正像で届くと思われます(試してはない)。

Androdiではまだ試してないですが、USB経由のカメラ入力を使える配信ソフトなどがあるようです。USBポートをふさぐので同時充電ができず長時間の配信には向かないかも知れませんが、機材セットをコンパクトにできるかも知れないですね。

MacのHDMIキャプチャーというとThunderboltでMac専用で割高なものを買わなくちゃ!という強迫観念がありましたが、USB-C(3.0ぽい)でようやくそこそこの性能で汎用性も高いものが使えるようになってきて嬉しいです。

しいて不満をあげるならアルミケースの角が立っていて少し痛いという点でしょうか。肌に強く当ててひいたらケガするレベルです。他の機材と一緒に持ち運ぶにもやや不安ですね。なにかで包むと放熱の不安があるので少なくとも使用時は裸で使う方が良いでしょう。となるとヤスリで削って角を丸めるとかしたいところですが、保証が受けられなくなるかなぁ…

Windowsデスクトップ機にM.2 SSDを追加。SATAと比較ベンチなど。

最近、開発関係のツールでCドライブが圧迫されてきたのでSSDを増設。せっかくなのでM.2スロットを活かしてNVMeタイプのものをチョイス。割と最近出たばかりのSAMSUNG 970EVO。キャンペーンでヒートシンク付属(自分で貼り付ける)のもの。

UEFI(BIOS)などはなにもいじらずともあっさり認識。ただしボリュームが作られず手動で作成する必要がありました(Explorerから見えない状態)。

とはいえ残念ながらせっかくのNVMe M.2 SSDとはいえ、マザーの方がH97M-Eという少し古いタイプでM.2ポートが10Gb/s止まり(最新規格は32Gb/s)。シーケンシャルReadで2,000MB/sだの3,000MB/sだのいう異次元の速さは期待できません。でもまぁSATAの5~600MB/sボトルネックがもともとSATAの850PROを使ってて出ているので、それよりはマシになるかなと期待してM.2に。将来的に買い換えても使えるでしょうし。

てことでベンチ。

システムドライブにしているSAMSUNG 850PRO

今回導入した970EVO M.2バージョン

ついでにDドライブのHDD、WD BLACK

うーん、1000Mb/sには届かず!でもまぁSATAの850PROよりは1.5倍近くは高速か。850PRO->970EVOの進化なのかSATA->M.2のせいなのか、はたまた250GB->500GBなせいか(SSDは容量大きいと書き込み速度が向上したりすることがある)わかりませんが、まぁきっとSATAのままだと500MB/sを大きく越えることは難しかったでしょうからよしとしましょう。単価高かったけど…

余裕をみて倍の容量にしたのでCドライブごとクローンしてしまえばいいのかもですが、まぁ面倒くさいので当面このままで行こうかなと。開発環境やStreamフォルダを970EVOに置き直して使ってこうと思います。

Nokai Sleepで睡眠ログをとる

私はSAS(睡眠時無呼吸症候群、重度のいびきで呼吸が停止し熟睡できない)でCPAPという気道に空気を送り込んでいびきを防ぐ治療装置を使用しています。まぁ肥満が主な原因なので治療というより対症療法的なものでダイエットしない限りは症状もかわらないものなんですが、それにしても毎月通院を義務づけてる割には主治医はCPAPの使用時間をログをみて「毎日4時間は使うようにしてくださいねー」「今月はちょっと減ってますね。」「引き続き頑張ってください」しか言わずに一分で終了。最初にSASかどうか別の装置を使った検査も、それ以来しておらず、なんか病院といってもCPAPのレンタル会社の代理店にすぎない感じ。日本ではCPAPは医師の診断付きでレンタルでしか認可されていないのをいいことに、ハードウェアメーカーはとにかく医師免許をもっててSAS認定してくれて毎月診断したことにしてくれる医師を代理店として見繕って、医師もそれにのっかってるだけちゃうんか?という印象です。マスクなど消耗品の管理も機器レンタル会社側がすべて受け持ってますし(年1で新品が送られてくる)。まぁ私が通ってる医師がたまたまそういうやる気の無いところなのか、やはりSASの治療というものがそういう経過観察しても基本的にあまり意味がないものなのかはよくわかりません。肥満の分際で言えた義理でもありませんが、そんな変化があるものでもないというのなら一ヶ月毎の通院を義務づけること自体医療費の無駄遣いではないかとも思います。

とまぁそんな愚痴から始めましたが、そもそもCPAP効果出てるのかどうかが気になる。毎月5千円くらいの診療費(機器レンタル料込み)を払ってきちんと眠気対策になっているのか。ちなみに私はマスクがどうしても気になってむしろ寝付きは悪くなって睡眠導入剤を処方してもらっています。夜中に目が覚めた時にもほぼ無意識に外してしまっているということもしばしば。毎日4時間使わないと効果が出にくいと言われて目標にはしてますが、まず4時間寝れてないぞという日も。

そんなこんなで流行のIoTスリープトラッカー的なもので睡眠時間や質の定量化を計測したいと思ってたんですが、

  • 以前とびついたomronの枕元に置いておく振動検知タイプはおそらくダブルベッドで同衾することを前提にしてないからあまり精度が出ないだろう
  • またAppleWatch含め、腕時計型はこれ以上寝づらくなる要素を増やしたくないから敬遠
  • そしていずれのタイプも知っている限り、入眠時にスタート操作が必要で、ベッドインしてからすぐに寝付けるとは限らない私的には面倒だしいつのまにか寝落ちしてこれまた精度が期待できない

などの点で導入の決め手に欠けていました。

そんな中でたまたま見つけたのがNokiaのSleep。

Nokiaといえば携帯電話の老舗ですが、Wi-Fi体組成計の勇であるWithingを買収しヘルス機器事業にも力を入れています。買収/リネーム直後は同一ハードなのにアップデートで置き換えられたNokia産アプリのクソっぷりでレビュー炎上していたので体組成計の買い換え候補から外した記憶も新しいですが、最近はそこそこ評価も上がってきたし、色々とオンリーワンなポイントをもっていたので特攻しました(ちなみに体組成計とアプリは共通です)。

でこのSleepの特徴ですが、

  • ベッドのマットレスの下に敷くパッドタイプ(といってもタオルくらいのサイズを胸の下に当たる部分に敷くだけ)
  • ダブルベッドでもOK、とは明示してないけど宣材写真なので普通に二人で寝てる写真があるのでまぁいけそう?
  • 体動から睡眠の深さを記録。いびきや心拍のログもとれ、スマホアプリにBluetoothで転送、閲覧できる
  • 入眠時にも起床時にも一切操作不要(これ大切!)
  • IFTTTにも対応(ベッドインとアウトのみ)

など。詳しい原理はわかりませんが、パッドが多少空気で膨らむようで、マットレスをはさんで振動を検知して体動や心拍をとってるんでしょうかね。あとは音でいびき?いやこれも振動かも。いずれにせよUSB 5Vで常時給電してることもあってか、常時待ち受けしていて基本的に本体もスマホも一切いじることなく毎日の睡眠を記録できます。飽きずに、というか飽きても使えるにはこの点はとても重要です。

こちらが実際のログの例。

1) デイリー画面

一番上のグラフで濃い青の部分が一番深い眠りを示していて、体が休まっている時間帯。この比率がしっかりと出ていることが大事です。凡例の順番がおかしいのでわかりにくいですが一番薄い水色が「とても浅い眠り」でいわゆるREM睡眠に相当するようです。夢を見ている可能性が高いということですね。これはこれで記憶整理とかに重要とか言われていますが実際のところはわかりません。こうした状態遷移が90分サイクルくらいで繰り返されると昔から言われています。この日の例だと睡眠時間自体があまり長くないのであまりそのサイクルは見てとれないですね。「規則性」も「不明」となっています。「眠るまでの時間」や「起きるまでの時間」は実際にベッドに入ってから眠ったと判断されるまで、起きたと判断されてからベッドを出るまでの時間を意味していて、この時はトイレだか宅急便だかで起きたので即時にベッドを出ていてグラフにも右側にグレー領域がない状態です。基本的にはどちらも短い方が健康的ということでしょう。

というようなことが毎晩、あるいは週間や月間サマリーとして読み取ることができます。

2) ↑「持続時間」をタップしたところ

 

3) ↑心拍ログ

 

4) ↑いびきログ

心拍といびきはこんな感じ。ちなみにこの日はCPAPをつけていびきを抑制していました。してない日はもっと波形が振れるのできちんと録れていると思います。心拍は60ppm以下が良いと画面に書かれていますが、平均値でみるとCPAPの有無(いびき有無)であまり違いはないように思います。本当ならSASで呼吸が止まることで心拍にも影響が出そうなものなのですが。ただこれは平均ではなく瞬間風速で見るべきなのかも知れません。2つのグラフを並べて比較できるSASビューみたいなのがあるといいんですけどね。

また歩数についてはNokia製の歩数計を利用していなくても、Apple WatchやiPhone内蔵センサーの値をHealth Kitでもってきてグラフにしてくれるので、歩数量と睡眠を見比べるようなことは可能です。ただしSleepの睡眠データをHealth Kitへは送出しないようです。ベンダーロックインですかね。

 

ともあれ1万円台半ばというお手頃価格で、日常操作皆無でここまでできるのはとてもコスパが高いと思います。というかオンリーワンでプライスレスです。アプリが落ちるような様子もなく品質には満足しています。

ちなみにIFTTT連携ですが前述の通り、「寝た」ではなく「ベッドインした」、「目が覚めた」ではなく「ベッドから出た」がトリガにできるのみです。なので、例えば目覚めと共に照明を点けて自然な寝覚めをサポートする、とかはできないですし、逆に夜中にトイレに起きただけでも強制的に部屋が明るくなってしまい目が覚めてしまうということにもなるので、今のところ面白い使い道を見いだせていません。特に家族がいると勝手に照明を点けたり消したりしづらいですね。仕事部屋のエアコンや照明を消し忘れていた時のために、ベッドインをトリガーにOFF信号を送る、とかくらいかなぁ。