脱臭もできるトイレ暖房(セラミックヒーター)SHARP HX-JS1

大昔に買った足元用の小さなセラミックファンヒーターをここ何年かはトイレで使ってたんですが、強弱設定もなく形状的、我が家のトイレ配置の都合的に足元直近に置かざるをえなくて、熱風がダイレクトに足の甲にあたって熱い、という問題を抱えていました。先日突然動かなくなってついに故障か?と思い代替製品を物色。結局安全装置の誤動作らしく1日したら復活したんですが、どうせならと買い換え断行しました。同居人はいらん派ですがσ(^^)はiPad ProやKindle Oasisが持ち込んであって読書で籠もることが多いので、トイレの快適化には投資価値があると思っています。

最近のトレンドとしては、

  • 脱臭、消臭、空気清浄機能
  • 人感センサー
  • 首振りなど風向制御

などがあるようです。脱臭系の機能はプラズマクラスターやナノイーなどイオン系から、単なる活性炭フィルターまで色々。ウチは備え付けのシャワートイレで脱臭機能がついていなく、別途検討したプラズマクラスター放出機能付き電球もソケットの関係でつかなかったので、なにかしらつけてもいいかなとか。人感センサーは同居人が自分の時はつかなくていいからと頑なに拒むのであっても使用許可がとれない可能性大。首振りは(足の固定箇所に風が当たりすぎて熱いというのが元々の問題なので)あるとよさげ。

その他、転倒時に自動オフする安全装置などは当たり前というところでしょうか。

で結局買ったのはこちら。

なんとなく消臭性能が高そうだったのと、スリムタワー型で収まりが良さそうだった点。海外メーカーの3千円クラスのとかはやや不安だった点など。ただし首振りや風向制御はなくて手動ルーバーで上下に調節ができるのみ。リモコンもないので例えば赤外線コントローラーでスマートスピーカーやIFTTTなどによる制御も不可。

縦に高いので操作パネルが便座に座った状態でちょうど手元の高さに来て操作しやすいです。ちなみに前のは横長でしたがスイッチが大きくワンボタンだったので足でON/OFFしてましたw。

設置してみたところ我が家の変則的な開き方をするドアとギリギリ干渉しないでピッタリ設置でき、自分の着座位置からも少し距離が置けたので熱風がダイレクトに当たるという問題は見事避けられました。強弱2段階の弱でいい感じに温かいです。ただ残念なのは前使っていたものはスイッチONで即温風が出たのに対し、こちらは最初に30秒くらい冷風が出ます。短時間だと返って寒い。せっかくの人感センサーですが同居人からクレームが出るヤツです。どうもブレーカー対策で電力を徐々に上げていく仕組みらしいんですが、それなら温まるまで風も止めておいて欲しかったです。

また人感センサーも反応範囲を選べないので、例えばトイレのドアが開いた状態でトイレの前を通っただけでONになります。センサー部分に可動式のシャッターをつけてエリアを絞れるといいなと思いました(廊下照明用の人感センサーとかであるやつ)。

またプラズマクラスター消臭ですが、温風と一緒に稼働させるか単独稼働が可能。でもこれってそんなに即効性はないような気がするのでせっかくトイレという閉空間に設置するんだから、温風とは独立で常時稼働や定期稼働ができたら良かったんじゃないでしょうか。同社のプラズマクラスター製品って、空気清浄機やエアコン、冷蔵庫のように常時放出する系と、ドライヤーみたいにピンポイント&近距離で使うものがあるイメージですが、コイツはそのどちらでもなさそうで、どういう使い方すると効果があるかということもマニュアルには書かれていません。効果があるなら常時稼働させてもいいんですが、だとしたら「人感センサーで温風は出るけど、それに関わらずプラズマクラスターは常時放出する」という動作モードがないのはモヤります。賛否あるプラズマクラスター、個人的には盲信もしないし頭から否定もしないですが、もう少しこの製品における位置づけ、スタンスを明確にしてあるといいかなと思いました。現状だと「マークティング上、つけてあると付加価値になるからつけてみました」みたいなとってつけた感があります。「人が入って温風を出した瞬間に放出すれば即時効果があるんです!」というならまぁそれはそれで断言してくれればいいかと。まぁそもそもトイレ(アンモニア)臭がとれるとはいってないので、あんまり気にしてもしょうがないかもです。

とりあえずトイレのような狭い空間用の暖房器具としては今のところ満足しています。

 

2019年ガジェット総括

年末恒例の「今年買ったガジェット」総括です。

■金額:カローラスポーツ

今年はなんといってもクルマ買い換えです。5月に納車されたカローラスポーツ。発売から1年経ってもほとんど街で見かけないマイナー車ですが、秋に兄弟車としてカローラ/ツーリングが出たことで関連パーツが増えてくれるといいなと思います。

満足度は5段階でいったら4くらいでしょうか。車両自体はとても満足度が高いです。ただ暖房シーズンになってちょっと燃費が落ちてきたのと、カーナビとコネクテッド周り(含スマホアプリ)が総じて残念。現行モデルではカーナビがディスプレイオーディオにリプレイスされてどうなんだろうというところですが、HDMIモニタとしてVGA画素数はあり得ないのでマイナーチェンジ前に買えて良かったと思っています。

■インパクト:Oculus Quest

目新しさ、感動度合いでいえばスタンドアローンVRヘッドセットのOculus Questでしょうか。インサイドアウト型で外部センサー不要、コードレスでどこでも使えるというところでとても気軽に使えるようになりました。とはいえBeat Saberにハマるも一瞬。やはり部屋にスペースがないと活躍の場は多くはないですね。はやくSAOのように身体の動きも仮想化してリアルの身体は寝転がったまま、せめて同じ場所に立ち止まったままで広い仮想空間を楽しめる時代になってほしいものです。

年末にアップデートでハンドリコグニションが先行搭載されました。来年はこれを活かしたアプリやゲームが増えるといいなと。

■活用度:SHARP 4B-C40AT3 & iPhone 11 Pro Max &

Apple Watch Series 5

毎日ゴリゴリ使っているという意味では4Kレコーダーの4B-C40AT3とiPhone 11 Pro MaxそしてApple Watch Series5。4K番組はさほど増えてませんが、たまにとれる懐かしい映画(これを書いている日にはバック・トゥ・ザ・フューチャーやってました)や、科学系ドキュメンタリー、ドローンを使った紀行番組などで感激します。またドラ丸によるアニメの録画管理はかなり理想に近い楽さを備えています。ただ動作はクソモッサリでリモコンのレスポンス(認識範囲)もクソで操作はフラストレーションたまりまくりです。

iPhone 11 Pro Maxは正常進化すぎて取り立ててレビューすらしてませんでした。3眼カメラのインパクトもさほど感じてないですw。ミッドナイトグリーンという新色は気に入ってます。

Apple Watch Series 5は3からの買い換えで画面の情報量が増え、常時表示になったことで活用度がググっと上がりました。特にリサーチ仕事で時間計測が便利になっり、乗り換え案内情報を見ながら移動できるようになったのが大きい。後述のAirPods Proの音楽ボリュームを(iPhoneから再生しているのに)デジタルクラウンで調節できることを先日発見してさらに感激。

■技術度:DSC-RX100M7

動物瞳AFをどうしても使ってみたくてRX100M6から1年で買い換えてしまいました。とはいえネコがいなくなってしまったので正直あまり活用し切れてないです。そのうち動物園にでも行こう。

SleepBuds vs WF-1000XM3 vs AirPods Pro

意外とこれまで手を出してなかった完全ワイヤレスデバイスを3つ立て続けに買いました。SleepBudsはヘッドフォンとは違いますが環境音でノイズをマスクして安眠を促すデバイス。なんとBoseが不出来を理由に回収全額返金を告知。でもオンリーワンなので手放さずに残すことにしました。AirPods Proして寝ることが多いですが、ノイキャンは朝までもたないし耳から出っ張るし、朝起きたらたいがい外れています。ここ一番でガッチリ安眠したい時はSleepBudsかな。

WF-1000XM3は悩んでたら発売日を過ぎてしまいしばらく品薄で入手までやきもきしました。ハイレゾ非対応な分、前に使っていたWH-1000XM3より音質面ではグレードダウンですが手軽さは上です。夏はどうしてもヘッドフォンは蒸れるしバッグに収まりが悪かったりで打ち合わせには持って行きづらく。AirPods Pro入手後は大幅に利用頻度が減っていて手放すかは思案中ですが、音楽を楽しむデバイスとしてはとても完成度は高いと思います。

AirPods Proはリンク先のレビューにも書きましたが、音楽を聴くというより生活ノイズを軽減してQoLがあがったり音声UIによる利便性を向上させるのが主な用途になるウェアラブルデバイスだと思っています。また上に書いたように就寝時のノイキャンとしても活用しています。もうちょっとだけ外れにくくなるといいなと。あと最近、どのイヤーピースにしても密閉テストをパスできなくなってしまいました。ググると結構いるみたいなのでバグかもと思って放置していますがややモヤモヤ。

Kindle Oasis 第10世代

第9世代を紛失してしまった為に仕方なく買い直し。背面のカバーがマグネット脱着式でなくなったのはとても残念ですが、色温度調節もできるフロントライトは良好。レスポンスも更に良くなった印象でとても快適に読書ができています。クーポンで安く買えた分初めてLTEモデルにしてみました。外でテザリングしなくても栞が同期されるのが地味に便利(とはいえたまに失敗する)。

■年末駆け込み1:Surface Go

ややもっさりは否めませんがPCいるかどうか微妙な外出で、一応バッグにいれとく、ということができるWindows機としてはLTE搭載も含め重宝しています。ただLTEがつながるのはちょっと待たされるかな。昔のWiMAX内蔵PCほどじゃない。確実に圏外表示を毎回ログオン直後に目にして、じーっとつながるのを眺めて待つ感じ。

見送るはずのSurface Pro Xがやっぱり気になってきています。年明けの1月には出るぽいので値段次第では気絶してみたい気も。ATOKが完全対応してくれたらなー。

■年末駆け込み2:サーキュレーター付きLED照明

昨年導入したデロンギのマルチダイナミックヒーターをより効率的に運用するため、部屋の空気を撹拌するサーキュレーターが欲しかったんですが、ドウシシャからLED照明を一体化したものがあると知り即気絶。ファン部分が首振りする新型の記事をみたんですが、6畳の寝室にそこまではいらん(高い)と思い、旧モデルをゲット。調色もできてLED照明としては文句なし。

ただサーキュレーターが12時間程度で自動でオフになるという仕様でデロンギと一緒に24時間動かすということができません。さらに悪いことにリモコンの赤外線信号がON/OFFのトグル共通信号になっているため、例えばNature Remoなどを使って定期的にON信号を送って回しっぱなしにするということが難しいです。試しに0時と12時に信号を送ってみると、ONだったのがOFFになってしまいます。さりとて12時01分に遅らせたら翌午前0時の時点では動いている可能性が高まるためどうにもならず…

結局のところ気付くと止まっている、ということになりいまひとつ活用しきれてる感が薄い買い物です。

■年末駆け込み3:スイトル

シリウス スイトル 水洗い 掃除機 クリーナー ヘッド

シリウス スイトル 水洗い 掃除機 クリーナー ヘッド

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掃除機の先端にとりつけて、カーペットなどを水洗いできるアタッチメントです。同じシリウスのハンディクリーナーSC-ST100Kとセットで購入。同居人が仕事部屋用のサブの掃除機が欲しかったのと、リビングのカーペットを敷いたまま洗えるといいなと。まだ買ったばかりで1回しか使ってないですが秋に買ったカーペットでも水が多少汚れたので効果はあるかなと。マイクロファイバーのクッション性のあるカーペットですが、さすがに吸引力だけですぐ乾くというレベルではなくわりと濡れたままです。ただ2,3時間後には気にならないほどになってたと思います。ノズルの先端はさほど広くないので、広い面積を掃除するにはそれなりに根性が必要です。スポットの汚れに使う分にはまずまずかな。

クリーナーの方は2万強としてはまずまずの吸引力、付属パーツの豊富さかなと。付属パーツ含め全体的な構造は清々しいまでにDysonのパクリ感があります。よく本家から怒られないなというレベルですがコスパは高いかも。スイトルは結構掃除機の相性があるみたいなので、純正の組み合わせで固めるという意味でも合わせ買いするのが良いかも知れません。

自作車載GPSロガーが一応動くようになってきた

以前書いた車載GPSロガーの動作の様子です。

装着後しばらくは位置更新が上手くいかずに色々試行錯誤してたんですが、結局よくわからないうちにいい感じに動くようになってきましたw。まだ天候とかでも左右されるかもですが。

下の動画は車内のスマホで表示をした例です。水色の丸が自分(スマホ)の位置。クルマのイラストが入った吹き出しが車両のRaspberry Pi Zero Wからサーバーに送信され、Webアプリで読み込まれた位置です。多少の誤差はあれどほぼ同期して動いています。これくらいの頻度でリアルタイムに位置がとれる市販品がなかなかたなかったわけです。

想定した使い方は、自分は駅などで迎えを待つ側。家族がクルマに乗って近づいてくる状況をモニタリングして、「そろそろ着くな」というところで道路脇に移動したり、どちら側からアプローチしてくるかを見分けて道路のどっち側で待つべきか判断したりといったことに使います。運転者はそうした状況を逐一報告しなくても運転に集中できる。こちらも雨や寒空の下、無駄に早くから立ちんぼしなくても済むというワケです。

地図の下にはいくらかのステータス情報と更新間隔指定メニューがあります。地図はあえて自動スクロールはせず、下の「自己位置」「車両位置」ボックスをタップするとセンタリングします。どちらかというと自己位置で接近を待つ利用シーンが多いためです。がまぁ待っててヒマな時はやっぱり車両位置を追尾して見たくもなるので、そのうち任意でON/OFFできるようにししてもいいかも知れません。

「更新間隔」はこのWebアプリ上での更新頻度ではなく、RasPiがサーバーに送信する頻度です。こちらで眺めている間だけ1秒とか3秒とか高頻度のアップデートをしてほしいですが、通常はそこまでの頻度は必要ありません。そこで、この画面を開くとこのメニューの設定をサーバーに保存しますが、それには有効期限が設定されており、ページを閉じてしばらくすると指定は無効になり60秒毎の更新に落ちるようにしています。RasPi側もサーバーに現在位置を送信した戻り値としてこの設定値を受け取り、次回の送信までのインターバルとする仕組みです。

■GPS更新精度に関する考察

記録にはMySQL(MariaDB)のgeometry型を使っていますが、なぜか何回かの即位が連続して同じ数値になることが続き、もしかして精度(桁数)が足りてない?と思ったりもしましたが色々調べた感じ充分そうということがわかりました。RasPi側のPythonスクリプトの型も調べたりしましたが問題なさそう。

となるとやはりGPS自体の精度の問題かなということで、ダッシュボード上のアンテナの下に鉄板シートを敷いてみたりもしたんですが、直後にはさほど効果を感じられず。

またGPSにはAlmanacという衛星の位置情報があります。通常これは定期的に更新されるのをGPSクライアントが受信しキャッシュして使います。これがないと電波を受信しても正確な位置を算出できません。購入したGPSモジュールではコイン電池でバックアップすることで最後に受信したAlmanac情報を保持して、次回電源ON時に高速に測位を可能にしている”はず”なんですが、もしかしたらこれが上手く機能してないのかもなぁ、などと考えていました。システム自体はROM化してあって毎回リセットされるわけだし…

などと考えていたものの、なんだか最近は調子よくなってきた、という現状です。またダメになるかもですが、まぁその時また検証します。

今更ながらSurface Goを衝動買い

今年最後のPCにMicrosoftのSurface Goを買ってみました。

発売からだいぶ立ってるのに新しいモノ好きのσ(^^)が何故かというと、まず簡単な打ち合わせなどにもっていくメモ機が欲しかったから。MacBook 12’はあるものの、たまにWindowsがいいなとかペンやタッチが使えるといいなと思うこともあり。iPad Pro 12.9′ 2018でLTEが内蔵なのでこれにキーボードを足すということも考えましたが、やはりiOS/iPad OSのIMEではストレスなくがしがしメモを取るには厳しいかなと。エディタとしても慣れたVisual Studio Codeが使いたかった。ということで「LTE搭載機」というのも優先度の高い要件でした。で、それで考えるとあんまり選択肢がない。Let’s Noteやトラックパッドが狭くてイヤ。VAIOも悪くなかったけど13インチとかになるとMacBookとそんなにかわらず。現行機種では実質Surface Go一択という感じでした。UMPC系もガジェット的にはそそりましたがやはりサイズだったり英語キーボードだったり高速で無心にメモをとるには不足かなと。

ちなみに1月に発売予定のSurface Pro Xはデザイン的にはツボですしLTE対応で薄くてヨサゲだと思ったんですが、プロセッサがARMベースで64bitアプリが使えなかったり32bitアプリもエミュレーションで、フルなWindows機としては互換性やパフォーマンス的に不安が拭えませんでした。まぁ待ちきれなかったというところもありますが。これは出てみて評判次第ではもしかすると、と今でも思っています。

でまぁSurface Goです。10インチでキーボード(タイプカバー)つけても700g台とかなり軽い。ペンも使える。メモリ8GB/SSD 128GBモデルなら悪くなさそう(4GZB/64GBモデルはeMMC)。タイプカバーはキーボードとしては理想的とはいえないですがまぁ底をテーブルにペタっと下げればそこそこ打てそうかなという評価(店頭では!)。ちょうど店頭でタイプカバー無料キャンペーンをやっていたので半ば衝動買いしてしまいました。

■日本でのSKU構成がクソ

散々語り尽くされてたことですが、日本での店頭モデルはOffice 2019 Home & Business(永年ライセンス)がバンドルされてLTEモデルだと10万くらいします。一方でOSはWindows10 Home S。わかってる人にはダメすぎる仕様です。Office 365を契約していて5台分くらいラインセンスもってる人には、2019止まりの永年ライセンスなんて無用の長物です(実際速攻でアンインストールして365版を入れました)。法人モデルにはOffice無し、Windows 10 Proのラインナップもあり若干お安めで、Amazonなどで1台からでも買えたことは買えたんですが、まぁタイプカバー無料キャンペーンでだいぶ価格差は縮まったり、衝動買いしたかったので妥協したんですが。Proじゃないという差は残りなんとなく損した感は否めません(特に自宅でデスクトップ機からRDPしてセッティングしたい事とかある)。

■タイプカバーも結構厳しいかも

店頭ではそこそこ妥協範囲だと思ったキーボードですが実際に使い込んでみるとそこまで快適ではありませんでした。タッチ自体はiPad ProのFolioキーボードより幾分マシながら、どうもキー配列が微妙におかしいらしい。山口真弘さんの記事にわかりすい写真が出ています。なるほど、これはトラップ。地味に誤タイプが発生するわけです。なんだかなぁ。

5chとかみてるともうタイプカバー止めてELECOMやAnkerなどのBluetoothキーボードを使っとけ、みたいな空気ですね。キックスタンドで自立はするので、重ねてもってけるモバイルキーボードでえぇやんと。確かにそうかも知れません。

■性能面

Atom機よりは確実に良いですが、たまにもたつきは感じます。ストレージがボトルネックなのか、OSの起動直後などアクセスが集中する時に顕著な気がします。あとはデフォルトの電源プランではCPUクロックが非常に低いところで固定されてしまい固まったかのように重くなることがありました。今は最低クロックを上げて使っていますが、これだとバッテリーは保たない感じ。これはバグなんでしょうか。改善してくれるといいなと思います。外部給電していればクロックも上がるのでモバイルバッテリーを組み合わせるのもアリかも。まぁそれだと軽量PCにした意味がなくなるんですが…

■使い勝手

液晶を開くだけのノートPCと違って、1) キックスタンドを立てる、2) キーボードを開く、という2アクション必要になるのは「サッと開いて使う」とう面ではやや不利ではあります。また起動も若干待たされる感じ。顔認証(Hello)があるのでその後は早いんですが。LTEもログインして数秒から十数秒くらいしてつながる感じ。スマホやiPadのような常時接続感はなく、この辺りはやはりスマホ向けプラットフォームで作られるSurface Pro Xに期待、という感じでしょうか。

USB-Cポートがあり、こちらでも充電可能でした。専用コネクタのACアダプタや変換ケーブルを持ち歩かなくて良いのは有り難い。ただ1ポートしかないのでハブは必須かも知れません。とりあえず、USB-A/C、HDMI、Ethernetのついたこちらのハブを購入してみました。

持ち運べるWindows環境としてはかなり軽量なのは満足ですが多少の我慢も必要かなというところですね。うーむ、やはりSurface Pro XもVisual Studio Code特化のPCとして有りなのかもなぁ。でも現状ATOKが動いていないという書き込みも見かけたのでARM版を待つしかないのかも。

Raspberry Pi Zero WでGPSビーコンを自作

TOYOTAのコネクテッドカーには「カーファインダー」という機能があります。車両の位置情報を常時サーバーに送信して、ユーザはスマホアプリから今車両がどこにあるかを確認できるというものです。

地図&GPS好きな私はこれにはかなり期待していました。例えば同居人と待ち合わせをする時に迎えに接近するクルマの位置がリアルタイムにわかれば迎えられる側もいい場所に移動したりできます。例えばどちらの方向から接近してくるかで道路のどっち側で待つべきか判断できます。雨が降っている時に無駄に早くから路肩で待たず、どこかで雨宿りをして待つこともできます。

従来、スマホアプリで「友達を探す(現「探す」)」だったりFacebook MessengerやGoogle Mapsなどあらゆる位置情報共有機能を試してきましたが、どれも更新頻度が低すぎてそういうリアルタイムなモニタリングには不足でした。調子がいい時悪い時のムラがあったり。特に金属の箱の中である車内ではスマホのGPSが充分な精度を出せないということも関係してるのでしょう。試した中ではGlympseががまずまずの更新頻度と精度ですがマイナーな上に共有開始までの手数がやや多く、めんどくさがりの同居人にはなかなか使ってもらえず。

そこでもう車両の搭載機能ならば、運転する側はなんの操作もいらずに少なくとも車両->迎えを待つ側の共有はできるだろう!と期待したわけです。ところがいざ納車されていてガッカリ。リアルタイムで動く様子が見えないどころか、目的地についてもまだ出発地にいることになっているとか、何十分というレベルで更新が途絶えることもしばし。また地図表示までの操作の手数も多い。トヨタのアプリは最初にTOYOTA/LEXUS IDというのでログインして使うのですが、さらにこのカーファインダーを使う際にはT-CONNECT IDというのでログインが必要です。しかも後者はセッションが数分しか保持されないので、基本毎回パスコードを入れなければなりません(IDは記憶してくれる)。そしてやっと表示が出たと思ったらスクロールもズームもできない地図画面だし、自分(アプリを起動してる人)の位置も出ません。「マップで開く」的なボタンで標準地図アプリに遷移してようやく自分の位置とあわせてスクロール/ズーム可能な地図閲覧ができる、という体たらくです。TOYOTAのコネクテッド周りのアプリは総じて残念なところが多すぎます。しかも事前に試せないので百万単位の買い物をしたあとで判明してもどうしようもありません。せっかく力を入れるのならもう少し本気で取り組んで欲しいものです。

■なら自分で作っちゃえと

代替品として最近何社かから発売されている子どもの見守り端末なんかも検討しましたが数百円とはいえ月額費用がかかる上、バッテリー優先で更新頻度が分単位なので上記のような用途には不足します。

そこで目に付いたのが以前別件で使用したRaspberry Pi Zero Wです。これにGPSモジュールを取り付ければ緯度経度時刻は取得できますし、車内なら電源もUSB 5Vならいくらでもとれるのでバッテリーの心配も不要。しかも我が車にはWi-Fiまでとんでますから、LTEモジュールも追加の維持費も不要。取得した緯度経度情報をWebサーバーに投げるスクリプトさえ作ってしまえば、あとはWebサーバー側でそれを保存して表示するこれまた簡単なページを作れば良いということになります。

ということで作って見たハードウェアがこちら。

SDカードはサイズ比較用です。いい感じのケースが見つかりました。フットプリントはZeroサイズで上に少し高くなっている造り。右に出ているのはGPSアンテナ。電波が遮断されやすい車内で使うので外付けアンテナにしました。奥に見えるのがmicroUSB端子の電源線です。このサイズなら車内のどこにでも設置できます。アンテナ側(SDカードスロット側)は少し大きく口があいているので、少しホコリなどが入りやすいかも知れません。テープかなにかで目張りしておこうかな。


こちらが中身。使っているGPSモジュールは秋月のみちびき/1PPS対応のものです。

Raspberry Pi Zero Wはヘッダーピンが半田付けされてないWをもともともっていたので、それにハンマーヘッダーソケットを追加。GPSモジュールにヘッダーピンを半田付けすれば直接刺さるんじゃないかという思惑があったんですが、実際には接続する5ピンのうちシリアルのTxとRxが反転した並びになっていたので断念。結局直接半田付けしました。今買える(買いやすい)Zero Wは正確にはZero WHというヘッダーピン(オス)がついているものなので、また別の固定方法が必要かもです。ちなみにGPSモジュールの裏にはバックアップ用のコイン電池がついているのであまりZeroと密着はできないです。

こちらの六角ネジで高さをあわせてGPSモジュールを固定しまいた。自作PCケースにマザーボードを固定するのによく使うアレですね。アレの少し細いヤツ(M2)が長さも色々でセットになっており、複数継ぎ足して望みに近い長さにできるというものです。

ちなみにケースのネジ穴はあいてなかったので、別途ねじ切りタップも買って自分で開けました。ちょい斜めになってしまったのが残念…

というわけでハード的にはZero W、GPS、SDカード、ケースに細々とした配線部材で6~7千円くらいでしょうか。部材はかなりたっぷり買えてしまったので、仮に追加で作ろうとすれば5千円くらいで作れるのかも知れません。

■ソフト面の工夫

ソフト面はOSとしてはRaspberry Piの基本OSであるRaspbianの最新リリースBusterを使用。GUI環境などはいらないのでLite版です。GPSモジュールはシリアル接続で、1PPS信号という精度を上げるための信号はGPIO経由で入ってきますが、いずれにせよgpsdというデーモンを動かしておけばいい感じに管理してくれます。他のツールからはソケット通信でアクセスする感じ(なので複数のGPSクライアントからの同時接続も可能)。

Pythonでgpsdから取得してWebに投げるサンプルが落ちていたので、それを改良して使っています。当初、一旦ローカルにSQLiteなどで保存して送信なども考えてたんですが、そもそもリアルタイム測位データに用があるのと、システムをROM化することで電源管理を簡略化できると気付いたのでローカルには基本的にデータを保存しない仕様にしました。ROM化というのは起動時にSDカードからソフトを読み込んだ後は、その後のディスク書き換えをRAMディスクに行うように仕向けるというもので、SDカードをメインストレージにして劣化が懸念されるRaspberry Pi界隈ではよく使われる手法のようです。RAMディスク上のデータは電源をブチ切りした場合は当然失われます。図書館やネットカフェのPCのように、次回電源投入時はすべてが元通りに起動するというわけです。これも簡単な切り替えスクリプトで実現できました。諸々多くの先人の資産のお陰で、かなり短い期間で目論み通りの仕組みを実現することができました。この場を借りてお礼申し上げます。

逆にサーバー側のPHP+MySQLな部分はほぼゼロから自作中。Google Maps API v3を使って地図表示をしています。個人で使う分にはまず課金対象量には達しないだろうと。こちらはまだ調整中ですが、追々見られるものができたらスクショくらいは晒したいなと。

2023.04.26追記

クルマを乗り換えたので移設作業をしました。当初、時刻のみで緯度経度がn/aのままで測位ができずに悩みましたが、なんのことはない、GPS基板からアンテナのコネクタが外れてましたw。移設の際に引っ張られてしまったのかも知れません。気休めにホットボンドで固定をしておきました。

初号機は設置して3年半ほど経っているようですが、普段はROM化してあるせいかSDカードも普通に読み書きできて劣化の兆候はなさそうです。

ただ衛星位置情報(almanac)を保持するコイン電池の出力が2.7Vまで落ちていたので、新品に交換しておきました。ググるとクルマのスマートキーなどだと2.8Vを切ったら交換、ということだったので充分危険域。新品は3.3Vでした。これでまたしばらく大丈夫でしょう。実害を感じなかったので気にしてませんでしたが、弐号機の方もそろそろ替え時きてるかも知れません…