同人ハード、小型マクロパッド(キーボード)AZ-Macro

同人ハードの小型マクロパッド、AZ-Macroを購入、作成してみました。

マクロパッドとは、ショートカットキーやマクロの実行を行うダイレクトキーを並べた小型の専用キーボードのことです。有名なものでは、ElgatoのStream Deckシリーズなのがあります。

クリエーターやYoutuber、ゲーマーな人達が作業効率を挙げるためによく使う機能を一発で呼びだせるようにカスタマイズして使うものです。中でもSteam Deckはキー1つ1つの中に小型ディスプレイがあり、キートップにどんなキーが割り当てられているか文字や色、アイコンを駆使して一目でわかるようにできるスグレモノです(静的にレーザー刻印やテプラなどで表示してしまうと、アプリケーションによってキーの内容を変えたりするのに追従できません)。

これはこれで使ってみたい製品ですが、今回はもう少しお手軽かつユニークな特徴を備えた同人ハードを見つけたのでそちらを使ってみることにしました。

■AZ-Macroとは

AZ-Macroは個人レベルの作家さんが設計開発をして頒布しているいわゆる同人ハードです。BOOTHや自作キーボード専門店の遊舎工房で購入できます(執筆時点で後者は品切れ)。

本製品は一見すると4×2の8ボタンのマクロパッドですが、オンリーワンの特徴として、

  • バッテリーを内蔵したBluetoothキーボードである
  • Wi-Fiにも対応し、設定をWebブラウザから行えたり、スタンドアローンでWebHookを叩いたりできる

といったものがあります。BluetoothキーボードであるということはiOS、iPadOS、Android、Chromebookなどのデバイスでも使いやすいです。また設定モード(左上のキーを押しながら電源ON)で起動するとWi-Fiアクセスポイントとして電波を出し、PCやスマホからつないでブラウザでキーの割当設定などを行うことができます。PCからファームウェアを焼いたり設定ツールを使ったりする必要がないので、原則PCレスで使うことができます(バイナリファイルをフォームでアップロードするファームウェアアップグレードだけはPCでした方が無難かも知れません)。

また単体で既存Wi-Fiにぶらさがることで、WebHook(Webアクセスをスイッチにしてなんらかの機能をは発動させる仕組み)を起動できるスタンドアローン機器として使うこともできます。例えばTwitterに1ボタンで定型文をつぶやかせたり、Nature Remoの任意のリモコン操作を割り当てて8ボタンリモコンとして使うとか。IFTTTのようなワービスを組み合わせればより多くのWebサービスに対して動作を与えることができます。

個人的にはPremiere ProやLighroomなどAdobe系ツールでツールパレットを使わずにツールを持ち替えたりするのを効率化したいのと、タブレット端末で動画を観る時のリモコンにできればというのが導入の狙いです。あとハンダ付け工作がしたかった(笑)。

本当はダイヤルデバイスものっているTONEのような製品の方がPremiere Proで各種数値パラメーターを入力するには良いかなと思うんですが、品切れで買えなくなってましたり、上記Blueooth/Wi-Fi機能というユニークな特徴も捨てがたかったのでまずはAZ-Macroから買ってみました。もしTONEが手に入ればそちらをPC用にして、AZ-Macroはスマートデバイス用と使い分けができるでしょう。同じ4×2ボタン配列というのも良いです。ちなみに配列にこだわらなければ、Quick7という製品もツマミを搭載することができます。

■組立て

今回はハンダ付け工作をたいかったこともあり敢えてキットを購入しました。作者さんのBOOTHでは完成品も購入することができます。差額は1,200円。ただしキットにはキースイッチをキーキャップが含まれていないので、それを別途買い揃えることを思えば、組立工賃としてはタダみたいなものです。電子工作に自信と興味がない人やキースイッチ/キャップを自分で選びたいというこだわりがなければ、完成品を注文しても損はないかと思います。またバッテリーも有り/無し選べますが、もっていなければわざわざ別で買うメリットもないかなと思います。

てことで私は今回キット+バッテリーを購入。

最初にGitHubから最新版のファームウェアをダウンロードしてきて焼き込むのと、ピンセットなどで各キーのスルーホールをショートさせて、Buetoothキーボードとしてabcdefghが入力されることをチェックします。ハンダ付けとかする前に初期不良でないかチェックするためです。この辺りの手順は公式マニュアルが非常にこなれていて迷うことはないでしょう。

・キースイッチ選択

キットに含まれていないキースイッチとキーキャップは遊舎工房で購入しました。キースイッチは定番のCherry MX互換スイッチに加え、低背のKailhロープロファイルスイッチというシリーズに対応しています。Cherry MX互換スイッチの方が圧倒的に選択肢がありますが、本機に限っていえばより低背なスイッチ、キャップの方がマッチするのでKalihロープロファイルスイッチから選ぶことに。リンク先の遊舎工房のページにくと、白軸、茶軸、赤軸、Red Proの4種類がラインナップされています。白軸がもっともカチカチいうメカニカルなタイプ。続いて茶軸がクリック感があるタクタイル型。赤軸が最初から最後まで同じ力で押し超えるリニアタイプの押下圧が約45gで、Red Proは同じリニアでさらに軽い30gタイプとなります。ストロークは共通で3mm。

ちなみに作者さんが完成品として売ってるものは、

  • 白軸 – カチカチ音がするスイッチ
  • 茶軸 – 音が鳴らないスイッチ

の二択になっています。あれ?茶軸より赤軸の方が静かなのかと思ったけどそうでもないの???と混乱。もう触ってみるしかないわということで、それぞれ10個入りを全種類注文しました(笑)。とりあえずカチカチいう白軸はいらないと思ったんですが、まぁ大した価格差でもないし、今後また他の用途で作る時の参考資料にもなるかなと思い。

4種類のスイッチを並べて押し比べ

結果としては、

  • 白軸はかなりカチカチ言うのでメカニカルが好き!っていう人向け
  • 茶軸のクリック感は予想してたほどは無く、赤軸を多少重くした感じ
  • 赤軸、Red Proはクリック感なく、重さの違い

という順当な感じ。茶軸がイメージより赤軸との差がなかったかなという感じですが、目をつぶってシャッフルしても違いがわかる程度には重さに違いがちゃんとあります。高速でヘコヘコ連打した時の音は、茶軸がカシャカシャという感じ。赤軸とRed Proはほぼ無音。もちろんターン!と叩けばどれも音はします。

フルキーボードとして文字入力を行う場合は白軸や茶軸で明確はフィードバックを得た方がよいかもですが、AZ-Macroのような用途であれば静音性を重視したいなと思い、赤系にすることにしました。軽ければ軽い方がいいかなとRed Proにしようと思ったんですが、1点だけ気になったのはスイッチの色です。赤軸は軸だけ赤いのでキーキャップつけてしまえば赤は見えません。一方Red Proはベース部分が赤いという違いがあります。AZ-Macroはデザイン上スイッチがサイドから丸見えになり、Red Proの赤が浮いてしまわないか?と。で、実際に基板に載せてキーキャップもつけてみたのがこちら。

Red Pro(右)は赤ベースが目立つ?

キーキャップも黒でまとめたので、スイッチも赤軸の方がオールブラックでカッコイイかなぁと。でもまぁ使用感を優先したかったので、差し色としてありっちゃありかなと自分を言い聞かせて、今回はRed Proで行くことにしました。

キーキャップも低背のもので黒です。

・一番手間だったのはキースイッチの足のカット

ハンダ付け自体は数も少ないのですんなり終わりましたが、ちと苦戦したのはカット。AZ-Macroでは基板裏側に(耐熱フィルムをはさんで)リチウムイオンバッテリーが直にあたります。リチウムイオンバッテリーは穴があくと発火や爆発の危険性があるので、尖ってる部分は切っておけよ、という指示になっています。フタをすればバッテリーを押さえつける力はほぼかからない構造ですが、バッテリー自体は固定されないので確かに尖ってる箇所があると不安です。最初はよくても、知らず知らずのうちにバッテリーが膨張したら、、とか。

ハンダが終わった足をいざニッパーで切ろうとするもこれがなかなか上手く切れない。ニッパーが一般的な両刃ではなく、模型用などの片刃のものなら簡単だったかも知れませんが、手持ちが両刃しかなく、どう切っても先端が尖ってしまいます。仕方ないので金属ヤスリで削って平らにしました。

スイッチの足を切りそろえたところ

とりあえずスイッチの樹脂の足(赤色)よりも低くなるようにしました。いっそ厚手の両面テープでバッテリーを固定するのも手かも知れません。

完成!

そんなこんなで完成。コントロール基板の部分はスモークのアクリル板で保護されています。ちなみに充電ポートはmicroUSBです。

充電ポート、電源スイッチ部分

■使ってみる

・まずはVLCの再生操作リモコンとして

電源スイッチを左にした状態で、奥側左から0,1,2,3番、手前側も左から4,5,6,7番キーと呼ばれています。0番キーを押しながら電源を入れると設定モードになり「AZMacro-xxxxx」的なWi-Fi電波を出します。PCなどから暗号鍵無しで接続すると自動的に設定画面がブラウザで表示されます、、、というはウチではなぜかmsnのポータルにリダイレクトされてしまいました(Windows10/Chromium Edge)。そういう時は手動で「192.168.4.1」をアドレスバーに入れてアクセスします。

とりあえずこんな感じに設定してバッチリ機能しました。

0: Fキー(フルスクリーン表示ON/OFF)

1:Pキー(前のファイル)

2:Nキー(次のファイル)

3:スペースキー(再生/一時停止)

4:Ctrl + ←(戻る)

5:←(少し戻る)

6:→(少し進む)

7:Ctrl + →(進む)

(進む/戻ると少し進む/戻るの具体的な秒数はVLC側の「ジャンプする長さ」で自由に変更することができます。)

単純なキー押下だけでなく複数キーの組み合わせも指定できます。オートリピート間隔も指定可。

所定の文字列の入力も可能ですが日本語(マルチバイト)文字を直接貼り込むことはできません。あくまでキータイプを再現する装置なので、「t,o,u,k,y,o,u,スペース,リターン」などと指定することはできますが、PC側でIME ON/OFFがどうなっているか、とうきょうを変換して最初に出る候補がなにか、というところまでは制御不可能ということです(IME ONの(トグルではない)キーアサインがあればIME ON固定はできるかもです)。

また前述のWebHook機能で所定のURLにアクセスしたり、その結果をキー入力として貼り付けることもできます。例えばアクセスすると今の日時を返すAPIがあったとすれば、1キーでそこへアクセスして結果である日時タイムスタンプを文字列として貼り付けるといった動作ができます。

ちなみにWebHookを設定したキーが1つでもあると常時Wi-Fiが接続されるためバッテリー消費は増えるようです。

・レイヤーを使う

単純なキーアサインでは8キーあるので8機能しか指定できません。それを回避するために2つの方法があります。共通な点としては「レイヤー」と呼ばれる設定セットを複数もたせておき、随時切り替えて使う方法。その切り替え方法が2つあるのです。

1つ目はあるキーをレイヤー切り替えキーとして使う方法。例えば0番キーを押している間はレイヤーを2にする、みたいなことにすれば、0番キーが使えなくなるので7 x 2で14の機能をアサインできます。レイヤーを3つにして、2つのキーをレイヤー切り替えに割り当てた場合、6 + 6 + 6で18機能ということだろうと(試してない)。レイヤーを増やすほど使えるキーが減っていってしまうし、同時押しも面倒なので個人的には使わないかなと思います。

もう一つの方法は、下段の4~7キーを押しながら電源を入れるとそれぞれ1~4番目のレイヤーが固定されるという方法。これならば常に8キーをフルに使うことも可能です(逆に1つ目の方法を併用も可能でしょうけど)。VLCを使う時は単に電源ON、Premiere Proを使う時は4番キーを押しながらON、といった具合です。面倒っちゃ面倒ですけど、まぁここら辺はPC側に専用ツールを常駐させるStream Deckなどとの違いですね。あちらはフォアグラウンドアプリに応じて自動的にレイヤーを切り替えることができるはずです(多分)。一方こちらは常駐アプリを使用しない分、スマホやタブレットなどの幅広いデバイスに対応するという利点でもあります。WindowsやMacのみでゴリゴリ使うのであればStream Deckの方が利点は大きいでしょう。できれば本機もWindowsやMacオンリーでもいいのでアプリでレイヤーを自動切り替えるしてくれるような常駐ツールが登場してくれたら有り難いですね。将来のバージョンアップに期待。

■まとめ

右手にマウス、左手にキャット、、ではなくマクロパッド

Premiere Pro編集作業に使える左手キーボードが欲しいと思いつつ、Stream Deckやゲーム用左手キーボードではサイズ的にもコスト的にも大仰すぎるなと思っていた中、同人ハードという世界の中でよりフィットした選択肢を色々見つけることができたのは幸いでした。

今後もこの界隈は注視していきたいと思います。

[オマケ] ガシャーン!

6年目の正直。スマートロック、SESAME 3を導入

IoT好きな私はスマートロックもAkerunQrioQrio2と買ってきましたが、どれも今ひとつでした。あとRemoLOCKなんてのも販売元にご提供いただいたことがありますが、ドアに改造が必要で賃貸住まいの我が家には導入できず知人に譲ってしましました。これはドア改造が必要な点とクラウドサービスが有料なことを除けば悪くない製品でした。

一番最近買ったQrio2は初代の不満点をきっちり改善して仕上がってきてはいましたが、残念ながら昨年引っ越した我が家のドアにはあわずに結局半年ともたずに撤去してしまいました。

動作も軽くなったQrio2ですが、我が家のドアにあわなかった理由として、

  1. サムターン形状があわなかった
  2. サムターンの回転角度が90°超え
  3. リモコンキーホルダーQrio Keyがイケてなかった
  4. ドア面からの張り出し量が大きく、身体が当たったりしてもげ落ちまくった

と言った点があります。1に関しては自作のサムターンアダプタでどうにか工夫したんですが、それ以降はどうしようもありませんでした。

ウチのドア鍵はサムターンがフリーで360°以上回せるタイプで、そのうちのある角度でロック/アンロックがかかる仕組みです。他方Qrio2は90°、つまりサムターンのツマミ位置が垂直か水平かでガチャ、ガチャっと切り替わるタイプを想定した設計になっています。Qrio2側のツマミもフリー回転する作りですが、スマホアプリで施錠位置と解錠位置を記憶させ、その範囲でモーターが動きます。一見すると鍵がかかる位置と開く位置の角度差が90°以下であれば設定できそうなんですが、実際にやってみると上手くいきません。何故ならば手動で開閉した時にそれ以上の角度を回してしまうこともあるから。Qrio2の回転量の記憶方式は現在位置からの相対角度のみなので、現在の角度から一定角度を回すのみ。人力で想定外の位置まで回されていると、回転が足りなくて鍵が開閉しないということになります。じゃぁもう一切人力では操作しないことにしてスマホでしか開け閉めしないことにすれば?とも思ったんですが、現実的にはそういうわけにもいきません。宅配便とか来て慌てて開く時にスマホが手元になければ手であけますし、自分だけならともかく家族もいるとやっぱりそういうルールを押しつけるのは現実的ではありません。

次にQrio2のした大きな理由のQrio Keyという専用解錠施錠リモコンの使い勝手が良くなかった。スマホ不要でボタンを押すだけなので、スムーズに開け閉めできると期待したんですが、実際はQrio2自身がBleutoothで接続可能な相手端末が1台のみなため、先に他のスマホやAppleWatchと接続が確立してしまうとリモコンは効かなくなります。二人で複数の端末を持ち歩いているため、どれが最初に接続するかは予測不能でイライラが募ります。

そして仮にそれらが解決したとしても残る難点として3.のドア面から高さがあります。例えばドアを狭めに空けてできた隙間にサッと身を滑らすような入り方をすると、通過中の背中腰にQrioがガツンと当たって痛い思いをしたり、時に固定が外れてQrioが落下することもありました(賃貸なのでネジ止めはできず両面テープ固定なので)。そんな日々に嫌気がさして、ある時落下したのを境に再取り付けせず玄関に放置することに、、

■セサミなら万事解決!?3登場を機に購入

Qrio2購入前に比較検討していたセサミという新興ベンチャーの製品も知ってはいて、

  • 本体が小型
  • 回転角度360°まで対応
  • サムターンアダプタが合わない場合、3Dプリンターで作成してくれるらしい

という特徴で個人的には良さそうと思ってたですが、同居人がスマホ操作しなくていいQrio Keyが使いたいというのでQrio2になった経緯があります。

しかし結局イマイチなことがわかり使われなくなった頃、セサミから新型のセサミ3が発表になりました。少し長いですが発表時のライブ動画の録画がみられます。独特の味があるCEOのプレゼンテーションをご覧ください。

SESAME 3は上記のセサミシリーズの特徴を受け継ぎつつ、更に大きな進歩を遂げました。

  • 複数端末と同時にBluetooth接続できるMulti-Task機能
  • 別売りWi-Fiモジュールと組み合わせることでネットワーク常時接続。Bluetoothリンクを待つ必要無く瞬時に操作可能なAlways Connect
  • 先代セサミminiと同サイズでQrioやAkerunより圧倒的に小さい
  • 本体5,800円、Wi-Fiモジュール1,980円と、あわせて買っても1万円しない超コスパ

といった辺りが注目です。これらによって、スマートロックの操作レスポンス遅れの問題が完璧に解消できると期待されます。もうQrio2に絶望した後なので自腹でつけても文句出ないだろうということでこっそり注文、、、しようとしたらさすがに大人気の初回ロットの注文を逃し、2次3次受け付けも見逃し、結局初回ロットが2021年1月末に発送されましたが、我が家に届いたのは3ヶ月も後になってしまいました。

■SESAME 3の特長

改めてSESAME 3の特長をまとめると、

  • 小型(ただし予備バッテリーは非搭載)
  • 海外製も含め多くのサムターン形状に対応
  • 付属部品で対応できないサムターンは3Dプリンターでアダプタ作成(600円?)
  • 回転範囲360°まで対応
  • 超安い(他社の半額以下)
  • iOS/Android対応
  • Multi-Task機能+Always Connect(Wi-Fi経由接続)により爆速
  • AppleWatch対応
  • NFCチップ読取りによる解錠/施錠操作(iPhoneXS以降、SE2含む/Android)
  • iOSのSiriショートカット、ウィジェット対応
  • Androidの通知領域ウィジェット対応
  • Alexa対応
  • Google Homeは間もなく対応予定

(一部、前機種からの特長含む)

という感じで、後発でベンチャーながらハード的にもソフト的にもかなり幅広い対応が優位点だと言えます。

特に我が家では回転範囲が90°しかないQrio2では対応しきれないことがわかっていたので、360°は心強い。またサムターン形状も♦型なので、最悪アダプタの特注もできるというところは安心材料です(注文フォームをみるとタテヨコのサイズを入力するだけなので、このような菱形にピッタリあわせで作れるかは不明)。

ASSA製のサムターン

唯一Qrio Keyによるハードウェアキー端末が存在しない点が負けポイントですが、それを補えるだけのスマホの操作レスポンス、各種ショートカット手段の提供があります。Siriショートカットに対応していることで、iPhoneでは背面ノック2回で施錠操作することも可能です(誤動作が恐いので解錠には使いたくないかな…)。

そりゃ売れるワケです。逆に生産能力はSONYなどより少ないのか、ともかく品薄で手に入らない。現状Amazonにもまだでてないぽい(旧モデルはある)。ただ本記事執筆時点で次回発送5/15分の予約を受け付けているので、半月待ちで買えるようになったとも言えます。

■設置

結論からいうと付属パーツだけでバッチリ取り付けできました。高さを出す金属製土台アダプターは使わずに済み、最低高での設置に。

設置状態

白木の板は、万一にも借家のドアに両面テープ跡を残さないよう、サムターンをバラして土台の下に共締めしたものです。ちょと見た目がアレなので、これで安定運用できるようなら一度バラして塗装やカットも検討しようと思います。

Qrio2との高さ比較

Qrio2を並べてみると、高さ(ドア張り出し量)が圧倒的に小さいことがわかります。ドアハンドルよりも低い。Qrioは嵩上げの土台アダプタ(写真のドア側の分割線のところまでの厚み)が必要で、その分厚みが出ていましたが、Sesami 3はそれを使わなくて良かった点も差になりました。これならば腰や背を攻撃されることもなさそう。またQrioシリーズはCR123A電池x2本駆動で、予備電池をさらに1ペア、計4本のバッテリースペースがあるのに対し、Sesame 3は駆動は同じですが予備を搭載しないので2本となります。万一電池切れしても予備で賄うか、適切なタイミングで電池交換を促して済ますかという設計思想の違いですね。物理鍵を絶対に持ち歩きたくないし、置き鍵もできないという人はQrioの方が無難かもは知れません。

サムターンを掴むところは幅を左右二段階(左右同じでなくてもいいので3パターン)、高さを3パターンに組み替えられます。我が家ではどちらも最大に組み替えました。菱形のサムターンに対して、普通に直線の板で挟み込む形だし、ピッタリでもないですが、イイカンジに滑って左右どちら周りの時も充分なモータートルクがサムターンに伝わっているようです。

とりあえずハード面では大勝利を収めた気分です。

■使ってみた

続いてアプリ設定。Sesami 3(Sesami OS2)の特長としてユーザー登録不要で使えるというのがありますが、管理者くらいはIDもってた方がいいだろうし、iOSとAndroidの複数端末で使いたかったのでサクっとメアド登録しました。面白いのはこの会社のWebストアも含めてパスワードを一切廃している点。メールアドレスを入力するとそこに4桁のワンタイムパスコードが届き、それを入力すればログイン完了です。ログインか新規登録かの選択すらありません。未登録アドレスなら自動的にアカウントが作られるという感じ。毎回パスコードの受信をメーラーで確認して、というのがじれったいという人もいるかも知れませんが、基本はそんなに頻繁にログイン操作を要する製品ではないので、忘れたころに思い出せなくてパスワードリカバリー処理をするよりはいっそ潔い仕様かなと思います。

・回転位置のリアルタイム補足

アプリで鍵毎の表示部がこんな感じ(施錠されている状態)。

アプリのステータス兼操作部

注目すべきは鍵アイコンの周りを囲う衛星リングです。なんとリング上の●印がリアルのサムターン位置に応じて動くのです。単に解錠、施錠操作をした時に動作アニメーションとして回るのではなく、(リンクしている状態なら)手で本体側を回した分もリアルタイムで追従します。ということはつまり、Sesame 3は回転位置をQrioのような相対制御ではなく絶対位置制御で管理しているということです。手で余計に空回りさせた状態からでも常に正しい位置までモーターで回してくれます。これはウチのようなクルクル空回りするタイプのサムターンには決定的に重要な要素となります。普通の水平<->垂直で90°しか稼働範囲がないサムターンにはオーバースペックかも知れませんが、コスト的にも半額なので文句のつけようもありません。

ここでまたしても脳内で冬月先生が「勝ったな」とつぶやきました。

2021.07.10追記:

その後、ウチのサムターンは360度ですら足りていないということが判明。またSesamiアプリでは開錠位置と施錠位置をそれぞれ学習させることができますが、これが「モーターでここまで回したら開錠できる」という基準と、「手動でここまで回されたら開錠判定する」という位置を兼ねています。ですがウチのサムターン特有なのかわかりませんが、双方の位置が微妙に食い違う。なので、手動で回すと実際に施錠されていないのに施錠された判定される瞬間というのが発生してしまいます。これは鍵としては致命的ですね。AppStoreのレビューでも同じ指摘がされていましたが、ソフト的な改良でなんとかなってほしいものです。

現状は仕方ないので手動でも180度回転以内でしか動かさない、もしくはできるだけ手動で回さないという運用とし、サムターンが物理的にある位置以上に回らないようなストッパーをDIYであれこれ実装中です。回転するものなので右からも左からもつまみが来るので絶対に一か所でしか止められず下弦の位置に固いものをつけるイメージです。

・Wi-Fiモジュールの設定

これが宅内に存在すると、Sesame 3からのBluetooth信号を自宅のWi-Fiを経由してインターネットに常時中継できるようになり、宅外にいても鍵の状態を確認したり遠隔操作が可能になります。またAlways Connectと呼ばれる機能で、2,3秒かかるBluetoothリンクを待たずにより高速に操作できるのも利点です。

USB 5V駆動ですがUSB充電器は付属しません。わかってる人、余ってる人にはむしろ有り難いコスト削減策ですね。不安な人、デザイン/色をピッタリ揃えたい人向けに公式ストアで一緒に買えるようにしてくれてもいいんじゃないかとも思いましたが、まぁそれはそれで利幅も低いしコスト負担になるのかも知れません。

本製品は2.4GHz専用ですが、我が家が2.4GHzと5GHzを同一SSIDで運用しているせいか、(玄関に近い)リビングは中継機があるせいか不明ですが、リビングに設置した状態ではアプリからのSSID/暗号鍵設定が完了できませんでした。一旦2Fのメインアクセスポイントの直近で起動して設定、その後で再度リビングに移動させました。ドアのSesame 3から4m以内に設置する必要があります。ドアとWi-Fiアクセスポイント(ルーター)の距離が離れている場合、その中間点でどちらの電波も程良く届く場所、かつコンセントがあるところを吟味する必要があります。

・音声操作

iOSではSiriショートカットに対応しており、好きな音声コマンドで施錠/解錠ができます。基本は外では使わないし、誤動作すると危ないので施錠だけを「玄関をロック」という音声コマンドで設定しています。

Alexaでも「(鍵名)でロック」が固定コマンドのようです。

我が家ではGoogle Homeで「おやすみ」と言うと全ての照明が点灯するようにルーティンを組んでいます。Sesami 3がGoogle Homeに対応してくれれば、同時に玄関の鍵を施錠ということも可能になるので楽しみです。まぁAlexaでも定型アクションで同じ事ができるので、しばらくはそっちを使ってもいいんですが。

・AppleWatch

文字盤に配置できるコンプリケーションに対応しているので、モジュラー系の文字盤ならショートカットアイコンを配置して2タップで解錠/施錠操作ができます。Sesame 3が複数のBluetooth端末と同時接続できるMulti-Task機能に対応しているので、Sesame設定をしたスマホ、Apple Watchがその場に複数いても通信権を取り合ってもたつくようなこともなく、レスポンス、安定度も上々です。

2021.07.10追記:

やはり若干の遅延というかもたつきがあります。AppleWatchアプリの仕様でしょうが、前回の最後に表示した画面がまず起動します。つまり必ずしも赤(施錠)が緑(開錠)かの表示が正しいとは限らない。そもそも接続してないのに接続したかのように見せて状態を反転させるためにボタンをタッチ。それが無視されることもあれば、タッチする瞬間につながって、状態表示が反転して、結果タッチのせいでまた状態が判定され、希望とは逆の操作になってしまう、みたいなことがちょくちょくあります。昔初期のQrioでも同じようなことがあった気がしますが、開錠と施錠がワンボタンのトグル操作故の問題ですね。

きちんと動けば未通信の黄色という状態があるんですが、これが瞬時に出ないのが問題な気がします。なまじWi-Fiモジュールでインターネットを経由したパスがあるので通信タイムアウトを待っているんでしょうか。

・NFCタッチによる操作

NFCとはおサイフケータイなどで使う非接触通信規格です。機器同士の通信だけでなく、こういうシール状の”タグ”に固有IDが割り振られており、値札シール代わりに使われたりします。最近ではUNIQLOのセルフレジが有名ですね。

Sesame 3ではSesamiアプリの設定が済んだスマホをNFCタグにかざすことでスマホ内で解錠/施錠コマンドを起動することができます。製品にもセサミロゴ入りのNFCタグが1枚付属してきますが、なんとなくもったいないので予め購入してあった市販のNFCタグを使って設定しました。

NFCタグは電源もいらないただのシールのようなものなので、好きな場所に貼り付けられます。レスポンスの遅延を考えて、玄関のドア自体に貼るのではなく、その手前のポストとか、なんなら車の運転席に貼っておいて到着時にそこにスマホをかざすでもOKです。NFCタグ自体は固有IDをもっているだけで、Sesami 3に対してアクセスして認証するのはあくまでスマホ側です。万一見知らぬ人がそのNFCタグにスマホをかざしても鍵が開いてしまうことはありません。

iPhoneの場合とAndroidで設定方法、仕様が若干違うようです。

iPhoneでは「ショートカット」アプリで動作トリガに「特定IDのNFCをスキャンすること」を割り当てられるので、これを使って、アクションとしてセサミアプリでの解錠、施錠、解錠/施錠トグルのいずれかを割当てます。複数のNFCタグを割り当て放題なので、解錠専用のタグと施錠専用のタグを用意して使い分けることも可能です。ただし対応機種が「iOS13.1以上を搭載したiPhone XS以降の機種」となっています。おサイフケータイ対応機種ならOKということではないので注意が必要です。

一方AndroidはOSレベルでそうした仕組みがないため、セサミアプリ上で特定の鍵に対して特定のNFCタグを割り当てます。説明書きにも明記されておらず、試してもないですが設定手順的にみて、1つの鍵に1つのNFCタグしか割り当てられない気がします。施錠か解錠かトグルかを指定する場所もなく、1つのNFCタグでトグル動作させることのみじゃないかと思います。つまり、iOSのように解錠と施錠でタグをわけたり、玄関ドアと車など複数箇所にタグを設置したりといったことはできなそげ。

仕方ないので(同居人がメインで使っている)Androidにあわせて、解錠/施錠のトグル動作のNFCタグを自宅のポストに貼り付けてみました。

2021.07.10追記:

コメントで感想を求められてこの追記をしていますが、正直あまり使っていませんw。スマホをポケットから取り出して当てるよりは、AppleWatchでやっちゃいます。そして上記のように私はメインがiPhoneなので本来は複数の箇所にNFCをつけたり、開錠/施錠で独立させたりできるはずなんですが、Android事情にあわせてひとつのNFCに集約するのが使いづらくて、、

ただ私より普段常用している同居人によると、ちゃんと反応しているとのことです。

・手ぶら解錠

AppleWatchやNFC解錠の安定感を味わいたくて、現状はオフにしていますが、基本的にはGPSを使った「手ぶら解錠」機能で帰宅時の解錠は自動化できそうです。GPS測定誤差で意図しないタイミングで誤動作しないよう、自宅から一定距離をジオフェンスとして設定しておきます。この範囲を一旦出ることで「出かけた」と判定され、その後でまたエリアに入ることで「戻って来た」というフラグが立ちます。この状態でないとBluetoothが通信圏内に入っても手ぶら解錠は実行されないことになります。この辺のおおまかな仕組みはQrioと同じですね。Qrioはドアセンサーが付属していてドアの開閉を手ぶら解錠やオートロックのフラグに使っていましたが、Sesame 3にはそういう機構がありません。この違いが動作精度にどう影響するかは不明です。

いずれにせよ、手ぶら解除は常時GPSを使うのでアプリがバックグラウンドで起動している必要があり、その分バッテリー消費もある程度覚悟しなければなりません。しばらく使ってみて常用するだけの精度と価値があるか見極めていきたいと思います。

■まとめ

まだ使い始めて日は浅いですが、過去に試してきたどのスマートロックよりもスマートで安定してストレスなく動いてくれる気がします。それでいて価格も非常に安いので、品薄が解消されたらもりもりシェアを奪っていきそうですね。

2021.07.10追記:

購入から二ヶ月位経って、いくつか使い心地の面で追記をしました。細かい点で若干不満点も見えてきていますが、同居人も「Qrio/2とは段違いに快適」といってくれており、買い換えたことは正解だったのは間違いありません。あとは回転位置の施錠判定位置とモーター目標点を別々に設定できるようになってくれると完璧かなと思っています。

2022.08.22追記:

試用開始から1年と3ヶ月。電池残量表示が30%くらいになったところで不安定になりました。電池を抜き差しするなどして延命していたものの、

  • 第一段階:スマホから操作を受け付けなくなる(認識はする)
  • 第二段階:手動でもサムターンが回せなくなり、認識もしなくなる

という感じ。認識しないのはまだしも、サムターンがロックされるのはヤバい。たまたま在宅中に気付いたのでSesame本体を外すことができましたが、外からだったら物理キーでも解錠できなかったんじゃないかと。思い切り回したら一度だけ動きましたが、その後は更にガッチリロックされてしまった感じです。これが仕様なのかは不明ですが、電池を替えたらあっさりゆるゆる回るようになりました。

30%というか1年くらいで予防的に電池交換するのがいいかも知れません。

ちなみに純正はPanasonicのこちらの電池だったようで、公式サイトでも比較的安く売ってるようでしたが、発送が少し遅かったのでAmazonで並行輸入品というのを4本セットで買いました(Sesameに必要なのは2本)。

Panasonic CR123A リチウム電池 1550mAh (4本組) [並行輸入品]

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1,400円(11/20 09:47時点)
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AirTag到着!財布の中で収まりをよくするハック

AirTag到着しました。様子見でとりあえず1つだけ。使い道も定まっていないのでケース類も買っていません。

届いたパッケージ

最新 Apple AirTag 4個入り

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15,190円(11/19 15:34時点)
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小さなパッケージの割に、AppleStoreの茶箱は無駄にデカかったです。次はなるべく店頭で買おうかな…

パッと見の印象は想像よりちょっとだけ小さく、それでも財布に入れるのはやっぱり大きい(厚い)という感じですね。

硬貨とサイズ比較

鏡面はとても綺麗ですが、モバイルグッズとしては無駄に傷に気を遣うアレです。使用シーンなんて微塵も考えていない伝統のAppleデザインです。鏡面+白って初期のiPodの組み合わせですやん。あの頃からなんにも進歩してません。カッコいいんだけど気軽に使えない。

まぁAirTagは高価なものではないし、たぶん使わなくなってもオークションで売るとまではいかないので、割りきればいいんですが。Mamorioが最近のモデルでわざわざ目立たないようロゴまで消してきたのに対し、コイツは「Apple様のAirTagだぞ!」という存在感みせまくりです。携行品についていたら盗難者がまっさきにちぎって捨てるヤツです。

裏面(?)は大きな碁石というかホワイトボード用のマグネットそっくり。存在隠しとしてはむしろ両面これで良かったんじゃ、、とも思いますが、AirTagであることをアピールすることでNFCスマホあてて情報読み取らせる意図もあるので悩ましいところですね。初代モデルとしてはまずは世間の認知度を上げて(盗難追跡よりは)紛失追跡が上手くいくことを優先したというところでしょうか。

ホワイトボード用のマグネットと言われて疑うものはいまい

セットアップはあっけないほど簡単で、とりたてて語ることもなし。(iPhone11以降を使っていて)室内にあればかなりの精度で発見できます。MamorioのAR機能の苦労などウソのよう。そもそも音が鳴らせるだけでも全然違いますね。気になったのはNFCタッチした時の持ち主情報として表示されるメールアドレスがAppleID用のものであった点。できればこれはあまり外に出したくないんだけど、他のメールアドレスに変更は出来ないのかな?

あぁ、これでMamorioやTileくらい軽薄短小だったら、、と思わざるを得ません。せめてフラットでなにかに貼ったりしやすい形状だったら、、

とりあえず一番よく探す財布に入れてみましたが、やはりそこだけもっこりしてしまいます。女性がもってるような大きくて分厚いお財布なら誤差の範囲かも知れませんが、男性が尻ポケットに入れるような平べったい長財布とかだと厳しい。そんなとを思いながらふと目がいったのが梱包時の固定に使われていた紙の内ケース部分。AirTagの両側部分に高さがでて膨らむようになっていて、全体に末広がりになっていく構造です。

パッケージの一部を切り取って使うといいカンジ

実際にはこの両側に扉があって、AirPodsのイヤピースの梱包のように、左右にフタを開くと本体とご対面、という作りなんですが、その左右のフタを切り取っています。この状態で財布の背側のポケットにいれると、かなり違和感が無くなります。一箇所だけこんもりしてる感がなくなり、より自然なラインになります。全体的に厚くなるってことかもは知れませんが、手に持ったり尻ポケットに入れた時の違和感が激減するので良き。

最終的には財布に入れて使うのは無理なので、キーホルダーケースに入れて鍵束にでもぶら下げようかなーと思ってましたが、これなら財布常用でもいいかも。もう1,2個買い足そうかな?

iPhone6の故障したカメラを交換したらバッテリーの保ちが復活

以前オカンが使っていたiPhone6、バッテリーがダメになってサードパーティ修理業者で交換したんですが改善せず。結局私が使っていたiPhone7Plusを譲って、とりあえずその6は引き取ってありました。売っても二束三文なので、保持しておいてたまにUTセミナーでモバイルサイトの評価端末として受講生に貸し出したりしてたんですが、確かに減りがヒドい。満充電からスリープのまま一切使わずに一晩放置すると空になってる感じ(写真上)。一度念のため都内の別の業者に持ち込んで再交換してもらったものの治らずでした。

カメラ修理前

で、気付いたんですがこの端末、リアカメラがおかしい。映らない。もしかしたらバックグラウンドでカメラエラーが出続けてバッテリーを異常消費してたりするのかしら?、、、と思いつつまた2年くらい放置してました。

今回ちょっとジャンク修理熱の高まりでカメラユニットの交換にチャレンジしてみようかな?と思い立ち、AliExpressで415円くらいで交換パーツを購入。交換してみました。

カメラはばっちり映るようになり、同様に画面スリープで一晩放置したところ、こんな感じでほぼバッテリーが減らなくなりました。

カメラ修理後

SafariでWebサイトが見られれば良いのでカメラが死んでても困ってなかったんですが、バッテリーに影響を及ぼしているとは意外でした。

■修理メモ

分解行程はiFixItで確認

iPhone6sまでは防水ではなかったせいか、パネルが粘着テープで固定されておらず、Lightningポート両脇のネジ2つだけで、あとは吸盤などで持ち上げてやれば簡単にディスプレイアセンブリが開きます。ヒートガン(ドライヤー)などで熱して、スパッジャーねじこんで、、とかいう手間は一切なし。超楽チン。

またカメラ交換のみならバッテリーやメインボードを外す必要は無く、ディスプレイアセンブリからつながる4つのコネクタをカバーするシールドをネジ5本で外し、コネクタを外してディスプレイを取り外し、さらにその下のシールドを外せばカメラユニットはピンセットでつまんでひっぱれば外れます(これも粘着テープ固定なし)。

ここ最近の分解修理の中では楽な部類でした。ただしうっかりミスで最初に外したカメラを誤って再度取り違えて再装着してしまうというミスを犯し、「あれー、交換したのにカメラ映らないな?」とかやってたり、二度目にネジを紛失したりしてトータルでは小1時間くらいかかったかな?それがなければ20分くらい、道具があって慣れれば10分でできる作業ですね。

今回もシャオミの電動精密ドライバーは超活躍。iPhoneの超絶小型なネジ(外がトルクス、中はプラス)もきちんと対応ビットが含まれていました。あと一緒に買ったマグネットのネジホルダーもめっちゃ重宝。パネルをひらく吸盤ツールも便利でした。

全てAliExpressで買ってるので完全同一品ではないかもですが、同じっぽいののリンクを貼っておきます。

Kindle Oasisどうしてすぐ無くなってしまうん?追加購入&Mamorio装着

Kindle Oasisいいっスよね!9thを買ってなくし、半年くらい見付からないので諦めて10thを買い直し、9thが見付かって売却、また10thをなくして半年くらい経ったので、またしても諦めてセールで10th 2代目を購入しました…

前回は10th発売記念のクーポンがあったので差額でアップグレードして32GB + 4Gモデルにしまいたが、やはりラノベ中心だし(コミックや専門書はiPad)、基本読み終わったら端末から削除する派なので8GBで充分。あまり持ち出せないご時世なので4Gもいらないや、ということで、今回は8GB + Wi-Fiモデルにしました。ただし広告無しはこだわります。

容量と通信方式以外は同じなのでレビューはこちらをご参照ください。

いやぁ、ここしばらくKindle Voyageを我慢して使ってましたが、一回り画面も大きいし、10thのトーン調整で紙色も見やすく調整できて最高ですわ。しかもお風呂に持ち込める。こないだ防水タブレットのd-42aを買ったばかりですが、はやり重さが違いすぎるので小説読むだけの時はoasis、ネット徘徊やコミック読みたい時はd-42aと使い分けていきたいと思います。

■紛失対策を考える

9thを紛失した時もそうでしたが、基本自宅内使用なので家のどこかにはあると思うんですよね…でも薄っぺらいのでなにかの隙間みたいなところに落ちると探せない。スマホのように「探す」機能もない。

AirTagをつけてみたいけどストラップホールもないし、貼り付けるには向かない形状です。イイカンジのフラットな3rdパーティ製タグを期待したいところ。

で、選択肢としてMamorio FUDAが浮上します。これは裏面が粘着テープでノートPCなどに貼り付けて使う想定のMamorioです。

ただやはり電池交換不可のMamorioはコスパ悪いのでできるだけ使いたくない。てことで、以前に5つセットで買ってまだ残っていたMamorio REを貼り付けておくことにしました。

背面の指がかからない部分に貼り付け

こいつはボタン電池交換式なので長く使えます。

発売されたばかりの1.7mm厚のMamorio Cardを貼り付ける事も考えましたが、Mamorioシリーズは防水ではないので、お風呂に持ち込む気満々のoasisにつけるのは自己責任になります。そう考えると1枚5,000円超えるCardはちょっとリスキーだなと。てことで、REの周囲に気休めながらセロテープを巻いて簡易防水処理としました。未使用分だったのですが、すでにバッテリーが妊娠したかのように片側が少し膨らんでいましたが、反対側は比較的フラットだったので普通の両面テープでoasisの背面に貼り付けられました。oasisは厚みのある側をもって、内蔵ジャイロセンサーで自動回転しますので、薄い側は基本指がかかることはなく、あえて裏返して見ない限り貼ってあることは気になりません。

唯一の欠点としてはカバーがつけられなくなること。まぁ出かける機会も減ってるし、またなくしたらイヤすぎるので当分は自宅内使用に限定するということで割りきることにしました。これできちんと見つけられるか、次になくすのが楽しみです!(?)。

それはそうと、1機目の10th、新型が出て値下がりする前に発掘できるといいなぁ…

あと、Amazonさんには是非「Kindleを探す」機能の実装をお願いしたく。安いブザー内蔵してリモートで音が鳴らせるだけでもいいので、、、