オモチャと侮るなかれ Switch リングフィットアドベンチャー

Nintendo Switch向けに新しいフィットネスソフト&周辺機器「リングフィットアドベンチャー」が発売されました。体重増加が止まらない私も早速購入。

リングフィット アドベンチャー -Switch

リングフィット アドベンチャー -Switch

7,573円(11/13 20:25時点)
Amazonの情報を掲載しています

本タイトルはSwitchに付属する2つのJoy-Conを

  1. 手に持って扱うウェスト大のリング
  2. 太ももに装着するベルト

にセットして、運動を測定します。リングは弾性のある樹脂でできており、これを押したり引っ張ったりして腕や肩、お腹の筋肉を使ったエクササイズを行います。Joy-Conのセンサーでその向きやリングの歪みを検出しているようです(歪みはどうやって検出してるんでしょうね)。行ってしまえばただの樹脂の輪っかなワケで、大の大人が両手でギュっとすれば簡単に歪む程度の強度です。ただしその持ち方でそれなりに力を必要とします。例えば前方や頭上に腕を伸ばした状態でではより力を入れないとつぶれません。ゲーム内ではこうした姿勢をとらされる為、思ったよりも筋力を使うエクササイズになります。またガード動作としてお腹にあてて腹筋の力でつぶすモーションもあります。なるほど、ただの樹脂リングですが使い方で色々な箇所を鍛えられるというわけです。

太ももの方はおそらく傾きを検出して歩行動作やもも上げなどを検知しているのでしょう。よって、先日発売さればばかりのJoy-Conが分離しないNintendo Switch Liteでは利用できないので注意が必要です。こちらは計測用でプレイ中は基本的に意識することはありません。

また少し驚いたのはリングにセットしたJoy-Conの赤外線センサー(モーションIRカメラ)に指の腹を当てて心拍数を計測できる点です。なるほどApple Watchでも赤外線や緑色LEDを肌に当ててその反射を読み取って心拍を測っているので理屈でいえば同じようなことをしてるんでしょうけど、なんかちょっと得した気分ですね。Apple Watchのように常時計測できるわけではなく、ステージの区切り区切りで参考的に記録するだけではありますが、自分にとっての運動負荷を把握する目安にはなります。

こうしたシンプルなハードウェアの組み合わせで全身動作に近いモーションセンシングを行い、全身ジェスチャー入力にしつつ運動負荷を与えるというわけです。さすが任天堂。安い部材を目新しい体験に仕立て上げるのが上手い!任天堂流のヘッドセットを使わないVRといったところでしょうか。

■ゲームの進み方

最初にリングを力一杯つぶす動作をさせられ個人個人のマックス筋力を計測します。これに加えて希望する運動強度を選ぶことで、全体を通しての運動負荷が調整されます。軽度のエクササイズからガチで汗だくになるトレーニングまで自在というわけです。

ゲームとしては自意識をもったリングに封じられていた魔王をうっかり解放してしまったので、リングと共にその魔王を追って再封印をするというストーリー。魔王がムッキムキで追いつくと腕立てとか筋トレをしていて笑います。これ全般を通して魔王を追ううちにプレーヤーもムッキムキになって「今日からオマエが新しい魔王だ」みたいなまどマギっぽい展開になるんじゃないだろうかw。

進行としては移動パートと戦闘パートがあります。移動パートでは一本道のマップの中を足踏み歩行動作で進みます。時々階段や泥沼などがあって腿を高く上げる動作を要求されます。ここは集合住宅では階下への振動が少し気になるところです。なるべく跳ねるような動きはせず、ゆっくり交互に腿上げだけする感じでしのいでいます。また途中で金貨や宝箱、HP回復のハートが落ちており、それに向けてリングを絞ると空気泡みたいなものが打てたり、広げるとバキュームで吸い取りができたりします。またリングを下に向けて絞ると上昇気流が吹き出て大きくジャンプすることができ、障害物や谷間を乗り越えることができます。1つのパートが数分というところでしょうか。

また途中で雑魚モンスターと会敵したりステージ最後のボスモンスターまでいくと戦闘パートに移行します。モンスターのライフを示すバーをゼロにするまで攻撃を続けるわけですが、攻撃手段がエクササイズになっていていくつかから選んで行います。最初は3,4種類でステージを追って増えていくようです。例えばリングを両手で抱え真正面から真上に上下させながらスクワットをし、1回毎に攻撃が発生します。呼吸のタイミングなども指示されます。これを所定回数繰り返すと1セット終了で、防御ターンになります。防御は上述のようにリングの片側をお腹にあて、反対側を手でもって押さえます。手よりはお腹側に力をいれて一定時間こらえることで防御になります。それをしのぐとまた攻撃ターン。さきほどのエクササイズは一定サイクル選べなくなるので、異なるエクササイズを選択することになります。そんな感じで、防御ターンをはさみつつ、3,4種類ほどの異なるエクササイズをこなすと勝利できます。時間にすると数分か10分程度で運動強度設定次第で結構汗をかけます。また体のあちこちの筋力を使っている感じがします。これを始める前にOculus QuestでBeat Saberをやって汗をかいていた時期がありますが、あちらは上半身、というか両腕がメイン、下手すると手首のみに負荷が集中することになりがち(まぁエクササイズソフトではないので仕方ないですが)。それに比べるとこちらはしっかりと体系立てて身体の各所を使える感じです。

ストーリーとしてどこまで面白さが広がっていくのかはまだクリアできていないので不明ですが、とりあえずただボケっと走る、泳ぐといった運動が苦手な人間にとっては多少のモチベーション維持にはなりそうです。

またまだ試してないですが、他のテレビや動画をみながら「ながら」で運動するモードも備わっているようです。Switch本体をドックから出して、テレビ側では好きなコンテンツを流してプレイできるんじゃないかなと予想されます。ゲームとしてハマれない人でも計測機能付きのエクササイズ用具として使えるわけです。

心拍計測精度はApple Watch並?

ステージボスを倒すと心拍計測するか聞かれます。Apple Watchでもエクササイズモードにして常時計測しつつその値を比べてみるとかなり近い値が出ます。プラスマイナス1というところです。ただあくまでステージ間のこの時しか測れないですし、十数秒くらい指を当て続けないと測れないので、インターバルを挟まずリズムよく進めたいのであればApple Watchなどの他のデバイスで記録をした方がよさそうな気がします。ただ計測した心拍情報が結果分析にどう使われるかわからないので今のところ一応ステージ毎に計測してもらうようにしています。

再起動不要のマルチユーザ対応

もちろんマルチユーザに対応していますので家族で別々に進行管理やロギングすることが可能です。しかもSplatoon2などのようにいちいちホーム画面に戻ってソフト自体を再起動しなくても、ゲーム内でユーザ切り替えができます。これはとても良い。SwitchのOS的に前からできたのか、これにあわせて密かにアップデートされたのか不明ですが、他のソフトも是非この方式のユーザ切り替えに対応してほしいものです。

床振動対策

前述のように移動パートでの歩行モーション、特に腿上げの時の振動が気になります。追々他のエクササイズでもそうした激しい振動を発生させがちなものが出てくるかも知れません。それを考えると集合住宅住みとしてはなんらかの対策を考えたいです。

試しに先日オフィスチェア用に買ったゲルマットを敷いてみました。卵を落としても割れないというアレです。

ちょっとマシになる気がします。その場で足踏みするだけならこれで足りなくもないですが、理想をいえばもっと大きなのがあればヨサゲです。ただ単価的にちょっと高くなりそうですね。エクササイズの中には寝転がって行うものもあるので、ヨガマットくらいの広さがあれば理想ですが、椅子用マットで2,000円すると考えると、、、

あと激しく足踏みするとなるとやはり素足だとちょっとやりづらさを感じます。室内用シューズを履いてやりたいところです。いっそソールはしっかりありつつ靴底にこのゲルのような振動/騒音吸収素材を備えたようなものがあるといいのかも知れません。

昨冬に買ったルームシューズは底に滑り止めもついているので、こいつになにかしっかりしたインソールを入れてやるといいかも?なんて考えています。ただちょっと暑いかなぁ…

 

Xperia Ear Duo (XEA20)のイヤーピースが自由回転するようになったので交換

SONYのXperia Ear Duo (XEA20)、テレカン(オンライン会議)などで重宝してたんですが、ある日左側のイヤーピースが装着と同時にクルっと回ってしまい耳にフィットしなくなってしまいました。装着前に突起のある向きを合わせておいても、耳との摩擦でクルクル回ってしまうのです。

 

右側が正常な向き。左側はその向きに固定されなくなってしまった。

なんでだろう?と思ってイヤーピースを外してみたところ、中で踏ん張り役っぽい硬質な樹脂製パーツが外れて出てきました。おそらく本来こいつとシリコン部分が固定されており、本体側とこいつもまたガチっと噛み合うことでイヤーピースの回転を防いでいたのでしょう。

重宝しているといってもそんなに毎日ヘビーに使っているわけでもなく、通算でも50回未満だと思うので強度的にやや不満ではありますが、仕方ないので交換パーツを手配することに。XEA20は独自のイヤーピースなので汎用品は使えないので補修部品扱いで取り寄せしかないぽい。

XEA20には左右それぞれにS/M/Lの3サイズのイヤーピースが付属していますが、メーカー都合なのか、なんと2サイズが左右別パックで補修パーツ販売されていました。ユーザ目線でいえば自分の使っているサイズの左右セットで入手できた方が嬉しいんですが、、、

  • 9-913-601-52 [XEA20 イヤーピース R 黒]
  • 9-913-601-53 [XEA20 イヤーピース L 黒]
  • 9-913-601-54 [XEA20 イヤーピース R ゴールド]
  • 9-913-601-55 [XEA20 イヤーピース L ゴールド]

品番はこんな感じでした。今回欲しかったのは4つめなわけですが、なぜかヨドバシ.comには上3つはあるのに肝心の4つ目がない。eイヤホン(楽天店含む)にはあるけど送料が高い。ということでヨドバシに問い合わせると数日待たされましたが10日間限定の注文URLを案内され、そこから注文したらさくっと1、2日で届きました。価格は税込み1,100円(10%還元)でした。

これでまた後日また右が壊れたて取り寄せたら、いらないSサイズとLサイズが3セットも手元に溜まることになりますね…

小型コードレスなバーコードリーダー Tera

最近、同居人がネットショップの出荷管理のためにバーコードを扱い始め、σ(^^)が大昔に買ったUSBバーコードリーダーを引っ張り出してきて活用していたました。こちらの製品です。

当ブログ経由でも地味に売れ続けた製品ですが、ケーブルのコネクタがUSB Aなので最近のUSB CなMacBookやPCに直接刺さらず、アダプタを介すると折れそうで不安を感じていました。

もはやアダプタ、コネクタ、ケーブルの自重でしなってきてる気配すらあります。これはいつかひっかけてボキっとやるなり、PC本体側に壊滅的なダメージを与えるんじゃないかと。

ということでなんかもっと負担のかからなそうなUSBアダプタなりハブなりを物色していたんですが、ふと「いっそワイヤレスのリーダーならそもそも負担ないし、使い勝手も大幅に向上するんじゃね?」と思い検索方針を切り替え。

以前は高かったBluetoothタイプのバーコードリーダーも随分安くなっていました。またQRコードにも対応しています。形状も従来のグリップ型に加え、指輪型など色々ありましたが、今回選んだのはこちら。

例えるならクルマのスマートキーのような形状、サイズ感です。

操作部はとてもシンプル。青色LEDで光る真ん中のボタン1つです(充電中は赤く光ります)。ロゴが少し傾いているのが惜しい…

接続&充電インターフェイスは今時のUSB-C。

PCとの接続は、

  • USB有線
  • 2.4GHz USBドングル
  • Bluetooth

の3パターンに対応しています。ドングルとはワイヤレスキーボードなんかについてるアレです。サイズ的にもLogicoolのUnifiedアダプタくらいの小さいものです。Bluetoothよりも電波到達距離が長いようです。Bluetooth対応ということはiPhone、Androidといったスマホにも使えるということですね。バーコードリーダーは信号的には単なるキーボードなので、Bluetoothキーボードが認識できるOSであれば基本なんでも使えると思って良いでしょう。

またUSBコネクターの下にはストラップホールがあり、ハンドストラップも付属しています。今回の使い方だと段ボール箱をさばきながらそれに貼った伝票のバーコードを読む、という流れになるので、ストラップを手首にかけておけば一時的に両手がフリーになるのでとても使い勝手がよくなりそう。

その他の便利機能としては、

  • 蓄積&一括送信
  • サイレント(振動)モード

などがあります。蓄積モードは、1つのバーコードを読み取る度に送信するのではなく、一旦メモリ内に溜めておいて、送信用QRコードを読み取った瞬間にドバドバっと本体に送信するモードです。コード毎に改行コードが入ってダダダっとキー入力される感じです。PCから少し離れた場所で連続で読み取り作業をして、PCの画面を見ながら一括入力、という作業スタイルに向いています。サイレントは文字通り「ピッ!」という音を消して振動でフィードバックするモードで、図書館などの音が出せない環境を想定したもののようです(音と振動は独立でON/OFFできるので両方ONや両方OFFも可能です)。

その他、特定のバーコード規格毎にON/OFFしたり、改行コードや文字コードを変更したりも付属マニュアルのQRコードをスキャンして行うことができます。今回使用するCODEBAR(NW7)規格はデフォルトでは無効化されていて手動でONにする必要がありました。あとマニュアルの設定用QRコードは読んでも「ピッ!」と言わないことがあり、反映されたかどうかちょっとわかりづらかったです。

2019.10.23追記:サポートとやりとししたところ、バーコード規格別ON/OFFコードは呼んでもピッと言わないがライトが1回点滅するのが仕様だそうです。ただこのわかりづらさは先方も認めてくれて、技術部とかけあってみるとのことで、もしかすると次期ファームや次期モデルチェンジでは変わるかも知れませんね。

読み取りモードも一般的なリーダーと同じく、都度センターボタンを押す方式、常時読み取りなどが選べます。総じて形状が違うだけで使用感や機能は従来のリーダーと変わらない感じです。

いよいよスキャンしてみる

では早速スキャンしてみます。スキャン用の赤色LEDと照明用の白色LEDが同時に光り、写真のような赤いラインが高速に明滅するので、読み取りたいバーコードに近づけます(1次元バーコードの場合)。すると「ピッ!」と鳴り、数値がPCに転送されます。これも通常のリーダーと全く変わらない使用感です。タッチ式と違いピタッとあてなくてもいいので速いです。ワイヤレスなこともあいまって非常に取り回しが良いです。

実のところ、この作業のために簡単なスマホアプリも作成して背面カメラでバーコードを読み取れるようにもしてみたのですが、やはり「液晶画面でみながら背面カメラを向ける」よりも「デバイスを向けて赤い光で指す」方が直観的で手早い印象です。反応速度自体はさほど変わらない気もするんですが、連続で読んでいくと差が開いていく感じ。買って良かったなと思います。

勿論QRコードにも対応しているので、よくあるURL入りのコードを読ませることもできます。

あとは耐久性次第ですかね。そういう意味ではシリコンカバーとかあるといいかもと思いました。それこそカー用品店で適当なキーケース探したらあうのがあったりして?

あとなくしてしまったらアウトなマニュアルですが探した限りに付属の日本語マニュアルに相当するPDFデータは見つかりませんでした。ただここが製造元らしく、英語マニュアルはたぶんここの「(EVHK0012-1)Tera Mini Wireless Barcode Scanner」かなぁという感じ。型番などでピッタリ整合するものはないんですが、中のQRコードを見比べた感じでは同じっぽい。まぁこのメーカーのものであればQRコードはほぼ互換性があるんじゃないかと。できれば日本語マニュアルをPDFで保存しておきたいですが、まぁ並行輸入版に対して国内代理店版のアドバンテージとして電子配布はしないのかも知れないですね。ステープル中綴じなのでバラしてスキャンしてもページ番号を揃えるのが大変そうなので英語マニュアルで我慢しますw。

2019.10.22追記:QRコードを無効化する

ヤマトのB2で出力される伝票上で暗号化QRコードと1次元が隣接しており、1次元コードが読みたいのにはずみでQRコードを読んでしまう、ということがたまにありました。そこでQRコード読み取りを無効化しようとしたところ、マニュアルの規格別ON/OFFのところにQRコードの無効化、有効化コードが載っていませんでした。「その他のコードは問い合わせろ」的なことが書いてあったので早速メールで問い合わせ。下記のコードを教えてもらい、ブログ掲載も快諾いただきました。同じようなことで困ってらっしゃいましたら是非ご活用ください。

QRコードを有効化

QRコードを無効化

なお、上の方の追記にも書きましたが、規格毎のON/OFFをする設定コードは読み取り成功してもフィードバックの「ピッ!」が鳴らないので注意が必要です。ライトが1回明滅するそうです。確認できなかったけどまぁ実際にQRコードを無視するようになってくれたので良しです。

ただの通知ビューワーじゃなくなってきたApple Watch Series5

Apple Watch買い換えました。初代->Series 3->Series 5と三代目。去年は病気で倒れがちな同居人にSeries 4をプレゼントしつつ自分は我慢したので、44mmサイズと専用フェイスを羨ましく横目で見ていましたが、ようやく自分の腕にも44mがやってきました。


ケースは初代でステンレススチールを奢り、でもなんか陳腐化が早いので、安いケースで頻繁に買い換える方がいいなと3はシルバーのアルミに。今回も同じくアルミで色だけスペースグレーにしてみました。緊急通報系にも期待して3に引き続きCellularモデル。
バンド(ベルト)はレザーループ。初代の時に単品購入。MacBookのようなパームレストが金属のノートPCを使う時、バンド側の金属パーツがカチカチいうのがイヤでこれが唯一の選択肢なんですよね。ただ引越しのどさくさで紛失してしまい、3は結局Nikeバンドで通していました(ノートPC使う時は外す)。今回、ケースとベルトの組み合わせ自由に組み合わせて注文できるようになっていたので、ケースの黒にあわせてバンドも黒レザーループにしてみました(おかげで発売日にゲットならず)。黒+黒で引き締まってて間違えて40mmが届いてないか?と箱や注文履歴を確認しました(マジで)。まだちょっと汗ばむ季節なので丸洗いできないのは気になりますが、今冬はこれでいけるかな?そのうちスポーツ系のバンドを買い足すかも知れません。

Apple Watchをしているとよく「それって便利?」って聞かれます。正直なところ用途としては、

  • 通知がくると震えてスマホを出さなくても簡単な内容なチェックできる
  • iPhoneで鳴り続けるアラームをリモート止められる
  • iPhoneが見つからない時に簡単に鳴らせる
  • 同居人の買い物で広い店内でトランシーバーで連絡がとれる(実際はつながらないことも多かったり)
  • ウォーキングやBeat Saberの時にアクティビティとして記録する

くらいで、返答としては1番目を答えるくらいでした。

しかしWatchKitとしてアプリのサブモニタくらいの扱いからスタートしたApple WatchもwatchOS6まで来てできることが充実してきて、かなり用途が広がってきたなと感じます。特に画面が広くなったSeries 4から搭載された「インフォグラフ」「インフォグラフモジュラー」といったフェイス(文字盤)は多数のコンプリケーション(表示パーツ)を配置できるようになり、いつでも見られるカスタマイズ可能な情報表示装置として使い道が広がって来た印象があります。

そのひとつとしてタイマーやストップウォッチなどの時間管理。特に仕事でユーザテストのモデレーターをする時のカウントダウンタイマーとしての使い道についてレビューを以下に書きました。

「駅すぱあと」で乗り換え情報を素早くチェック

また使い始めたのがちょうど出張が重なる週だったので、移動中何度もスマホを取り出して確認しがちな公共交通機関の乗り継ぎ情報をウォッチ上で簡単にチェックでいるよう設定を煮詰めてみました。

今までは検索にはバスにも強いイメージで無料でも広告が出ない「Yahoo!乗換案内」を使っていました。また目的の駅で乗り過ごさないようGPSベースでアラームを鳴らしてくれるツクツクを併用していました。残念ながら「Yahoo!乗換案内」のApple Watch対応はさほど充実しておらず退役。いくつか比較したところ「駅すぱあと」がヨサゲということになりました。

Apple Watchのアプリを評価する際の観点として、

  • アプリを起動した時にできることと、その使いやすさ、見やすさ
  • コンプリケーション(文字盤に埋め込める表示パーツ)の充実と見やすさ

の双方があります。特に常に文字盤上で情報をチェックするにはコンプリケーションの充実が欠かせません。コンプリケーションにはいくつかの形があって、文字盤にどんな形のスロットがいくつあるかも違います。より多くのコンプリケーションに対応した方が、自分の好みの文字盤に配置できる可能性が高いわけです。「駅すぱあと」はその点の充実度でも文句なし。以下にサンプルを示します。汚くて恐縮ですが赤線囲いの部分が「駅すぱあと」です。例示のために1つの文字盤の複数箇所に「駅すぱあと」コンプリケーションを配置していますが、実際にはどちらかで大丈夫です。

こちらは「インフォグラフモジュラー」で左上と中段に配置した例。iPhone側で2つの路線(赤と青)を乗り継ぐ経路を検索した状態です。左上のアイコン+円グラフではそれぞれの比率、現在位置、そして到着時間が示されています。正直そんなに見やすくもないですがw、これはwatchOSのコンプリケーションがもつグラフ部品で、どのコンプリケーションも色とアイコン、ラベルをかえるくらいしかできないので仕方有りません。タップするとアプリが起動します。

中段の方は画面幅一杯に文字を3行表示できるコンプリケーションで、乗り換える駅やホームの番号などもでるので情報量は豊富です。

次は「インフォグラフ」文字盤の右上と中心部上に置いた例。中心部上は「インフォグラフモジュラー」の左上で使った丸型ですが、この位置に出した場合だけ上に文字を出すことができ、ちょっとだけ情報量が増えます。上下左右の4つのスロットの中でも文字情報を出したいもので上スロットが取り合いになるわけです。

右上においた場合はグラフが棒状になり、到着時刻も併記されます。

このようにどの形状のコンプリケーションを使うかで情報量も少しずつ違うので、

  • たくさんスロットがある文字盤
  • 大きなコンプリケーションがおける文字盤

などを用途にあわせて選択し、どこになんのコンプリケーションを置くかでカスタマイズします。アプリ側としてはどの形状のコンプリケーションに対応し、グラフや文字列になにを出すかが思案どころというわけです。

そしていずれのコンプリケーションであってもタップした時は元アプリに遷移します。「駅すぱあと」では3種類の画面が横スワイプで選択できます。

これが真ん中の乗り継ぎ情報画面。駅、到着、出発時刻、ホーム番号、方面など必要な情報は一通り載っており、デジタルクラウン(竜頭)を回せばスクロールできます)。

 

こちらが左の「イマココ」画面。途中の通過駅一覧と、今の位置が表示されます。これは「Yahoo!乗換案内」でも重宝していた表示で、次の乗り換えまであとどれくらいか、うっかり乗り過ごしていないかなどを直観的に確認できて重宝します。ただしあくまで時刻表と現在時刻を照らした「イマココ(のはず)」なので運行に遅延が生じると正確ではなくなります。今のApple WatchにはGPSもついているのでそちらも使ってほしいなというところですがそれはそれでバッテリー消費が無視できないのかも知れません。

ちなみにSeries 5の大きな進化点として常時表示がありますが、これらのアプリ画面は常時表示されません。画面全体にボカシがはいりその上にデジタルの時刻表示だけが出た状態になります。基本的に常時表示できるのは文字盤画面のみです。それも1分おきの更新になるので秒針などリアルタイム情報は消されます。アプリ開発者はコンプリケーション毎のデザインに加えて、通常表示と1分毎更新時の表示まで設計しなければならず大変ですねw。

あとツクツクでやっていたような乗り換え駅でのアラームですが、上記の時刻ベースながらiPhoneアプリ側でセットすることは可能です。これが実用上どれくらいツクツクのかわりになるかはもう少し使って評価したいと思います。

 

とまぁ単にアプリが「Apple Watch対応」を謳っているだけでなく、コンプリケーションでどんな情報を表示できるか、どの形状のコンプリケーションに対応しているかがキモになってきますが、それを並べて常時表示できるガジェットとしてApple Watchの実用性は増してきた気がします。文字盤は複数用意しておけて横スワイプで簡単に切り替えできます。同じ文字盤のコンプリケーション違いも作り放題です。なので、

  • 天候が気になる日用
  • 電車で移動中用
  • 宅配便のステータスが気になってしかたない日用(Deliveriesのコンプリケーションを使用)
  • タイマーでなにかをカウントダウンしている時用

などなど状況に応じた文字盤を仮面ライダーのガジェットのように使い分けることで、より場面にフィットした情報ツールになるわけです。

いままでは漂うクラゲを見て満足していたApple Watchですが、今後は各アプリのコンプリケーションを活用できる「インフォグラフ」系文字盤でガンガン活用していきたいと思います。(自分でもなにかアプリ作りたくなってきた…)

カッティングプリンタ CraftRobo C330-20を2019年のPC環境で利用する

■無駄に長い前段

同居人がネットショップを開くにあたり、商品に貼るラベルを印刷したいと。そこでCanonのカラーレーザーLBP612cとあらかじめ丸などの形にカットされたラベル用紙を買ってきてチャレンジしたんですが位置あわせが上手くいかず。ラベル印刷ソフトやプリンタードライバーには上下左右に指定㍉オフセットさせる補正機能がついているのですが、実際にやってみると毎回ズレ幅が違うので補正しきれてない様子。今時のプリンタでここまで毎回の紙送り精度が低いとかもはや紙送り精度を疑うレベルですが、ローラーのメンテナンス情報もないしお手上げ。このレーザーはカセットも手差しも前面給紙で中で一度紙がターンする方式なのでラベル印刷には向かないという結論。特に円形ラベルは少しのズレがデザイン的に気付きやすいのでシビアです。外径と同心円的な意匠は中心がちょっとでもズレると丸わかりです。四角のラベルに文字を入れるだけならそこそこです。ただやはり技術的な理由でデザインが制約されるのは望ましくありません。

次に買ったのはEPSONのPX-M885F。

  • 背面給紙トレイ
  • 増設カセット
  • 通常インクカートリッジとエコタンクの中間的位置づけ(?)なインクパック方式
  • ネットワーク周りは必要充分に充実

という仕様。ランニングコストを抑えつつ専用用紙をセットしっぱなしにして伝票印刷などにも使いたいということでカセット2段に増設でき、なおかつラベル印刷に相性のよい背面給紙(中で紙がターンしない)も使えるとなるとエコタンク機には選択肢がなく、インクパックというレトルトパウチのようなものにインクを入れたもので補充する形式のものになりました。初めて使ってみましたがカートリッジよりも交換が簡単だし、エコタンクのように液体を移す手間(こっちも使ったことないので想像ですが)もなくバランスの良いシステムだなと思いました。一点気になったのは、EPSONインク伝統の「イルカ」とか「チューリップ」みたいな型番知らなくても憶えやすい識別ラベル&写真が割り振られていない点。業務用だからということでしょうか。

で、ラベル印刷の紙送り精度としては大幅に改善しましたが、まだピッタリにはなりませんでした。紙の上寄りと下寄りでズレ方が違います。つまりスケールがあっていないということ。試しにドライバーの拡大縮小設定で101%にしてみたところ今度はズレ幅が逆転。1%単位では大雑把すぎる誤差なわけです。結局、ラベル印刷ソフトからPDFに出力し、Adobe Ilustratorで読み込んで100.5%と0.5%だけ拡大するとほぼ一致することがわかりました。ラベル屋さんなどのラベル印刷ソフトには是非こういうレベルの微調整機能も実装してほしいものです。

さてなんとか位置は合わせられそうになってきましたが、やっぱりインクジェットということで普通紙ラベルに印刷した時の品質ではレーザーに劣ります。滲むし色もなんか薄くて沈んでいる。M885Fは顔料インクなのでもう少しマシかと思ったんですが慌ててスペックを確認するくらいにはインクジェットインクジェットした画質。やはり商品の顔となるラベルとしてはレーザーを使いたいなということになりました。

■もう印刷にあわせてカットしたらイイジャナイ!

連日の失敗ラベル量産にうんざりした同居人はついにコレで手でカットするとか言い出します。

へぇ、こんな道具あるんですね。コンパスみたいなのと違って中心に針穴も開かないらしい。しかしいくらなんでも非効率すぎます。

そこで候補に挙がるのがカッティングプロッター。製図などに使うX-Yプロッターのペンのかわりにカッターを使い、ベクターデータに従って紙をカットするデバイスです。家庭ユースのものはGraphtec、brother、Rolandなどが3~5万円で販売しています。

ScanNCut(スキャンカット) CM300 カッティングマシン

ScanNCut(スキャンカット) CM300 カッティングマシン

37,399円(11/13 10:20時点)
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それぞれできる事はほぼ同じなんですが、注力してる用途が微妙に違う感じ。CM110は専用の粘着台紙に素材を貼り付けて台紙側のマーカーを使って位置あわせをしているっぽい。クラフト向けという感じ。紙のラベルを大量にカットするにはちょっと面倒くさそう。粘着台紙の消耗品代も気になります。スティカはサイズが選べるのが特徴ですが、雰囲気的にはロール式のカッティングシートを切り抜いて文字通りステッカーを作るのがメインかな?位置あわせの方法はよくわかりませんでした。そしてブランド、メーカーの知名度は一番低いかもですがグラフテックは結構老舗で、粘着台紙もあるんですがその他に紙に印刷したトンボを光学センサーで読み取ってそれを基準にした相対位置でカットする位置あわせができます。どうしてもトンボの分だけラベル用紙の端っこはロスになりますが、トンボとラベルを一緒に印刷してあれば済むので作業の手間はヨサゲ。

あとはどうやってカットするパスのデータを作れるか。それぞれ独自ツールももっていますが、少し複雑な形状の切り抜きとなるとIllustratorなどのベクターツールで作りたくなります。各製品ごとに

  • 専用ツールにSVGやEPSなどの汎用ベクターデータを読み込む
  • IllustratorやCorelDRAWのプラグインとして直接出力

といった選択肢があります。カッティングプロッターは大雑把にいえばプリンターの一種で、OSからもプリンタードライバーを介してプリンターとして見えています。あとはカット圧などの制御情報だけ足して制御するだけなので、例えばIllustratorなどでカットしたいパスのレイヤーを作ってそれを”印刷”してやればパスをなぞるようにカッターの刃が動いて切ってくれるというわけですね。印刷する図柄のレイヤーとカットするパスのレイヤーを1つのファイルで管理できるという点ではドローツールのプラグイン式は管理が楽です。

またもうひとつの観点としてUSBメモリやSDカードにデータを格納してカットを実行できるか、というものがあります。業務などで定型のものを繰り返しで切り抜く場合、いちいちPCから行うよりも、本体上の画面でフォーマットを選んでカットを実行できた方が便利です。PCのない場所で作業できますし、例えばPCが使えない作業員でも最低限の手順を機械的に実行すればいいことになります。またOSの更新によって非対応になりがちなプリンタードライバーの互換性の問題も気にしなくてよくなります。ブラザーなんかはそこを突き詰めていて、もはや制作ツール自体がWebアプリになっているようです。ブラウザ上で専用サイトにログインしてデータを作成し、それをダウンロードしてプロッター本体にセットして実行します。クライアントのOSに依存しないやり方ですね。長期に使うデバイスとしてはアリです。サービス自体が消滅しなければですが(笑)。

もしこれからカッティングプロッターを選ばれるのであれば、その辺りの仕様に着目してみるといいんじゃないでしょうか。

■あれウチにグラフテックの製品あるんじゃね?

遡ること10年前、痛ガジェット作りに興味をもって買ったカッティングプロッターがまさにこのグラフテック社(当時と名前かわってた)の製品でした。XPとかVistaとかいう時代の遺物。当然サポートも終了していて、「もう使えないだろうなー」と思いつつ、投資額に対して活用した機会があまりに少なかったため、捨てる踏ん切りもつかずに2回の引越しでもそのまま持ち越していました。Windows10とかmacOS Mojaveなどでは動かないかもだけど、仮想化とか駆使すれば一応使えるんじゃね?ということでベランダのコンテナから引っ張り出してきました。

■CraftRobo CM330-20おさらい(ようやく本題)

私が買った製品は旧ブランドCraftRoboのCM330-20という製品でした。主な仕様は、

  • A4まで対応
  • 光学センサーによるトンボ読み取り対応
  • SDカードからの設定ファイル読み込みに対応

というまずますのスペック。さすがσ(^^)。

利用ソフトが多くてややこしいのでこちらのサポートページを参考にまとめてみます。すべて執筆時点のものですので将来変更になる可能性があります。

・ドライバー & ROBO Controller

いわゆるプリンタードライバーに相当するのがこの2つです。USBで接続したプロッタを直接制御します。ROBO Controllerでカット圧やトンボ読み取りの有無など細かい設定をしたり、テストカットなどを行います。幸いなことにWindows10は64bit版も含めてサポートされています。一方Macは双方とも存在しません。標準プリンタードライバーでOKなんでしょうかね?

そしてポイントなのは、SDカード経由でデータを渡すのであればこの2つは対応版が存在している必要がないということです。

・ROBO Master 5.30

専用エディターです。独自形式のGPDファイルを作成し、ROBO Controllerへ送信してカットを行います。またSDカードに書き出すGSP形式ファイルも出力できます。

編集機能としては基本的なドローツールのように基本形状を作成できます。サイズ指定も可能。ビットマップ画像を貼ったりスキャナから読み込んだしして、それにカット線を重ねていく感じ。そしてトンボを追加することができます。まず画像とトンボをプリンターで印刷し、同じ紙をプロッタにセットして今度はカットを実行すると、トンボで位置あわせをして適切に切り抜いてくれるというわけです。

Windows7までしか対応していないことになっていますが幸いWindows 10の1903でも動きました。ただ一点ROBO Controllerを起動するには管理者権限での実行が必要でした。また一応互換モードもWindows7にして使用しています。

ちなみにインストール途中でROBO MasterかROBO Master Liteかを選ばされますがC330 -20はLiteってついてない方でいいみたいです。

・Cutting Master 2 for CraftROBO

Adobe IllustratorやCorelDRAWなどから直接出力するためのプラグイン形式のツールです。対応バージョンが古くて動きそうになかったので今回は試していません。検索した感じではやはりCC2014はOKだけど2017ではダメだったっぽいです。

 

つまるところ、専用ツールでデータを作って、SDカード経由でカットするだけなら、このROBO Masterだけあればヨサゲってことです。そしてこいつが無事Windows10で動いたので、C330-20は現在でも一応使えた、ということになります。一方MacはCutting Master頼みですが現代のIllustratorでは使えなそう。古いCS6も一応もってますが試していません。どうしてもMacで使いたい人は古いIllustratorとそれが動くOSバージョンを用意する必要がありそうです。そろそろ32bitアプリが動かなくなるのでなかなか難しいと思います。

・サードパーティのツールを使う選択肢

今回のリサーチの途中で、CTグラフィティMという汎用ツールを発見しました。プロッタ-の仮想化ドライバを使って上記に挙がっているような複数社の製品に対応しており、我が古のC330-20もトンボ認識含め対応しているようです(逆に現行機種ではトンボ非対応)。ROBO Masterに比べた優位点はEPSデータが読み込めること。つまりIllustratorなどでデータ作成ができるわけです。お値段9,000円と(現行ハードが3万強で買えることを思うと)ちょっと勇気がいる価格なのでまだ手を出せていません。今後より複雑なデータを扱うようになったら検討するかも知れません。

■Robo Masterでのデータ制作の実際

以下、今回のワークフローをウォークスルーしてみます。Robo Master(以下RM)でテンプレを作り、Illustratorでその上に画像や文字を追加。カットはSDカード経由で行う想定です。

1. Robo Masterでテンプレート作成

新規でA4サイズを選び、「トンボの印刷を行う」をチェックして新規ファイルを作成します。

これが空の新規ファイル。左上、左下、右下の三箇所に位置あわせのトンボが追加されます。これは動かしたり消したりできません。

「円」ツールで最終的にラベルとして切り出したい形を置いていきます。サイズ指定をしたい時は少しわかりにくいですが、オブジェクトを選択して「作図」->「位置」を選ぶと数値入力できます。今回は48mmの正円ラベルを作ります。トンボがある分全面をくまなく使用はできないですが、15面とることができました。パスだけだとイラレ上でなにも見えないので、塗り色をグレーにしておきます。

この状態でRMの専用形式である.GSDファイルでマスターデータとして保存します。

2. カットデータをプロッターに保存する

ツールバーのSDカードのアイコンをクリックし本体へ転送する.GSPファイルを書き出します。この時注意する点が4つあります。

  • SDカードはSDHCやSDXCといった最近のタイプは非対応なので、「SD」としか書いてない2GB以下のものを使用
  • SDカードはFAT形式でフォーマットする(FAT32でもダメ!)
  • ルート(一番上)フォルダに「Graphtec」という名前でフォルダを作成し、その下に.GSPファイル置く
  • .GSPファイルのファイル名は半角英数名で保存する(本体側の液晶で全角文字は表示できない)

将来的に色々なテンプレートのカットファイル(.GSP)をSDカードに置いて本体で選ぶことになるので、なにがどの形式かわかりやすいファイル名ルールを考えました。今回の例では「C48mm15P.GSP」という感じ。Cはサークル、直径48mmで15面、という意味です。四角ならR(ectangle)とか三角ならT(riangle)とかいうイメージ。まぁこの辺はご自由に。

3. Illustratorで画像を載せる

RMの上でも文字やJPGやBMP(PNGはダメなのが時代を感じる)を載せていき、プリンターに印刷することはできます。単純なデザインならそれで充分でしょう。今回はイラレで作成済みのデザインをできるだけ綺麗に(ビットマップにせずに)印刷したかったので以下の手順を採りました。

まずRMはPDFやAIに出力できませんので、WindowsやAdobe Distillerなどの仮想プリンタドライバ経由でPDF化します。「ファイル」->「出力設定」でプリンターを選び、「ファイル」->「プリンタ出力」でPDF保存します。

それをIllustratorで読み込むと、ガイド文のフォント「CIDFont+F1」がない場合は警告がでますが作業に支障はないので無視するか、適当なフォントに置き換えてしまいます。開くとトンボと丸が15個、バラバラのパーツとして配置されています。トンボと丸の相対位置は絶対に動かしてはいけないので、レイヤーを分割してロックしておきます。最後にグレーの円は非表示にするので、トンボと円も別レイヤーにしておくと便利でしょう。で印刷物を配置するレイヤーとして3つ目の「印刷ラベル」というレイヤーを作ってそこに部品を置いていきます。

デザインが完成したらプリンターにラベル用紙(フリーカットタイプ)をセットし印刷します。その時、グレーの丸を集めた「カットパス」レイヤーを非表示にしておくのがポイントです。

つまり印刷工程においてはRMに戻る必要はなく、Illustrator上での作業として完成します。要はトンボの位置が保持されて一緒に紙に印刷されていればOKなわけです。Illustratorである必要すらありません。

4. いよいよカット!

いよいよカットします。まずはカッターの刃の出方をかえる赤青黄のアダプタを紙の厚さに合わせて選びます。一般的なラベル紙なら青で良いでしょう。ただしウチは長期保存で欠品していたので黄色を使っています。

カッターの替え刃とセットでまだ購入できるので注文はしました。

カッターの受けとなるゴムパーツもまだ買える。刃を無駄に出しすぎるとこちらの痛みがヒドくなるんじゃないかと。

本体はもう壊れたらお終いなのであとどれだけ使えるか予測不能ですが消耗品も現品限りとなるはずなので買えるうちに買っておきました。

で、適切に刃をセットしたら図柄とトンボを印刷したラベル用紙をセットします。↓の向きにセットするので図柄と反対向きになりますが気にしなくてOKです。気になる人はイラレの時点で180°回転してから図を載せていっても良いでしょう。

専用台紙を使わないので「ダイシナシ」を選びます。すると紙の先端部が1cmくらい引き込まれます。2つの白いローラーで紙を送り戻しするので、両端がしっかりこの範囲内に入っていることを確認します。

「ファイルセンタク」でENTERを押すとSDカード内のファイルが左右で選べます。ファイルが見えない時はSDカードの形式や保存フォルダ名を確認しましょう。

またファイル名選択画面の左下に出る整数はカット圧です。数字が小さいほど弱い圧でカットします。ラベル用紙の場合、強すぎるとカット途中で部品が抜け落ちてしまい用紙送りの障害になるので、シールは切れても台紙は切れない、くらいの微妙なラインを狙います。経験上、「ウスイカミ」のデフォルトの2だと少し切り残しが出るので3くらいかなという感じ。もちろん紙の厚さやカッターの刃の飛び出し量(アダプタの色)にもよるので適宜調整です。この画面では直接数値はかえられず、かなりわかりにくいですが、一応ファイル毎に最後に使った数値を憶えてくれるようです。

そしてカットを開始すると、まず紙とヘッドが大きく動き、三箇所のトンボ位置を「ふむふむ」と確認します。途中でうまくトンボを認識できないとエラーで止まります。紙のセット位置などを微妙にズラすなどしてみましょう(白のローラーがしっかり紙をつかめるギリギリを狙います)。トンボのチェックに成功すると最後にカット実行の確認がもう一度出るのでENTERをおしてGOです。

試した限りはRobo ControllerからUSBで制御する時に比べて、SDカードからのカットは数倍速い気がします。やはり大量の定型カットを繰り返す場合は、SDカード方式を採った方が効率的でしょう。

 

ということで10年ぶりに引っ張り出してきたカッティングプロッターを現在のOS環境で稼働させることができ、数万円の出費を抑えることができました。修理不能モデルなのであとどれくらい働いてくれるか不明ですが大事に使っていきたいと思います。